【阿久沢悦子】受験者数を確保し偏差値を上げようと、大阪産業大(大阪府大東市)が、入学する意思のない系列高の生徒に大量に受験させていたことが発覚した。背景には、少子化で人気校と不人気校が二極化し、生き残るためなりふり構っていられない私立大の現状がある。 大阪産業大は、2012年の推薦も含めたのべ志願者数は9274人。学部ごとの平均偏差値は40台で「成績中位の子が進学する大学」(予備校関係者)という位置づけだった。 だがこの数字は、大学側が「演出」したものだった。志願者の24%にあたる2259人が、系列の大阪桐蔭高の受験生。同校は京大の50人をはじめ、国公立大に200人以上が合格する進学校だ。大学は受験料を無料にし、センター試験の点数だけで合否判定が受けられる入試の出願を促した。大学の議事録によると、偏差値の維持と受験者数確保が目的だった。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会