カラスをずっと撮っていた頃、いつか白いカラスを撮りたいと思っていた。 白いカラスが保護されていると聞いて、真冬の新潟に撮りに行った。 檻の中で退屈そうにしているカラスは、カメラを向けてずっと覗き込んでいても警戒することなく、自分はカラスと心が通いあったような気がしていた。 数年後、今度は夏に行ってみると、カラスは二羽になっていた。以前と違って今度は檻の中を覗くだけで暴れて逃げるようになっていた。 仲間が増えたことで、自分と人間との違いに気付いて、人間が怖くなったのかもしれないと思った。 カラスを同じ世界の仲間として撮るのではなく、遠くからそっと見守るように、檻の隙間から撮影した。 友人に、離れ離れになってしまう恋人との写真を撮ってほしいと頼まれた。 一緒にいた時間を忘れないように、アルバムにして渡したいと言われて、自分だったらどういうアルバムを作るだろうと考えていた。 いろんな場所で撮った
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