素晴らしき哉、先生⑤を見る

 9日遅れで見ました。遅れを一日だけ縮めました。

 今回のメイントピックは、新松戸のもんじゃ焼きや「だがじゅん」です。

 クレーマーの和泉(モト冬木)が店の前の乱雑駐輪を厳しく学校にクレームしたことから、常連だったサッカー部の足が遠のいて売り上げが下がっている模様。サッカー部キャプテンの健吾は、そのことを心苦しく思ってクレーマーに負けなくて良いのではないかと提案し、とりあえず謝りに行きたいと言いますが、学校側としてはどちらも賛成しかねます。謝ってしまうと、だがじゅんに売上補償を求められたりはしないかというのです。今の学校って、そんなにクレームや訴訟にびびって暮らしているのですかね。娘が社会人になってしまったので、ちょっと感度がありません。とまれ、ことが自分が思うほど簡単でないことを思い知らされた健吾

 健吾はイケメンですが彼女を作りません。同じクラスの沢井谷を意識しているようなのですが、ある夜、沢井谷がパパ活しているのではないかと思われる場面を目撃してしまいます。

 直後に2年生の茉麻に再告白されて、付き合うことにします。

 その茉麻を連れてだがじゅんに行きます。サッカー部の行きつけの店に連れてきてもらった茉麻は素直に喜びます。

 しかし、店は今月いっぱいで閉店してしまうと告知が貼られていてショックを受けます。茉麻は画像を撮ってSNSで拡散します。

 健吾はだがじゅん最後の日にりお先生も誘いますが、りおは「その日は‥」と言葉を濁します。

 りおは、別れた聖也のマンションへ。どうしても会いたいという連絡が途切れずストレスになっていたので完全決着をつけに。

 会ってしまうとなしくずしに復縁してしまうのではないかと自信がなかったりおですが、

 聖也が「受け入れられない」と言うと、

 健吾に誘ってもらっただがじゅんへと向かいます。

 健吾がだがじゅんに行くと、クラスメイトの林檎が既にヘルプで厨房に。「今日はたいへんなことになりそうだから」

 サッカー部の現役メンバーにつづいて、茉麻が拡散した情報を見てOBたちも続々とやってきます。さらに遅れてりお先生、山添先生。だがじゅん最後の日は、フィナーレにふさわしい盛況となります。

 一番後ろにいたりお先生は、人の気配に気づき振り向くと、そこには二本の一升瓶。クレーマーの和泉が閉店餞別に持ってきたものです。しかし、店には入れず黙って頭を下げて去っていきます。

 ラスト、自宅に帰ろうとするりおは、突然変調をきたし歩道で座り込んでしまいます。すわ、飲み過ぎか? 通行人の女性が救急車を呼んでくれて病院で点滴に。

 体調が回復した所へ、看護師さんが「先生がお話しがあるそうです」

と言われ、「お話し?」。

 こういうのは、治療不能の重病の告知か、あれしかありません。

 「あれ」の方ですが、彼氏と完全決着したりおに選択肢はあるのか?

 というところで、終劇です。

 いや、今回もクリフハンガーですね、一種の。次回は遅れを詰めて一週間遅れくらいで視聴したいものです。いや、すでに放送済みなんですが。

 今回のオープニングには永井に代わってモト冬樹が登場して、これはこれで大いに驚きました。

 生徒では二年の茉麻ちゃんが赤丸急上昇です。調べたらAKBの娘(小栗有以)なのですね。マジスカシリーズ第7作の主演だそうですが、すっかりAKBの露出が減ったので顔を見ても判りませんでした。

プロジェクトX:小惑星探査機はやぶさ 奇跡の地球帰還を見る

 この日の朝に、「淡路大橋」の再放送を見ましたが、やはりスゴイ。

 で、満を持して夜のはやぶさ探査機も見ました。

 プロジェクトXで目立つのは、やはり土木建築テーマです。

 宇宙開発は初めてではないかと思います。本作冒頭でも言われますが、日本のJAXAのレベルは、アメリカのNASAから見て大人と子供なので、日本の宇宙開発の成功事例はそもそも見つけるのが難しいのです。

 そんな状況下にあって、NASAに共同研究を持ちかけながら打ち切られたJAXAの川口が、「それなら我々はサンプルリターンをやります!」と啖呵を切った所から話しは始まります。

 まず、長期間の往復に耐えられるエンジンの開発。

 無事に打ち上げて、小惑星イトカワへの到着。しかし、サンプル採取のための着陸で姿勢を乱してしまい、ソーラーパネルが受光できなくなり電源途絶して3億kmの彼方でロストします。

 普通に考えてミッション失敗として諦めざるを得ないと思いますが、川口はランダム運動しているが故に、どこかのタイミングでソーラーパネルが太陽光を再びとらえて電源復旧する可能性あるとメンバーを鼓舞して、はやぶさからの信号復帰を祈ります。

 その、まさかの信号復帰を捉えて沸き立つ管制室。

 限定的な信号容量の中で状況を一つずつ確認し、一つずつ問題を解決していく作業を繰返し、ついにはやぶさは再び地球への帰路につくことになります。

 しかし、帰還まであと半年と言う所で、最初から懸念されていたエンジンの耐久性の問題が発生。

 イオンエンジンは、プラスイオンを噴出するメインスラスターと、これにマイナスイオンを合流させるサブスラスターの組合せで動いています。この組み合わせが4セットあるのですが、エンジン開発担当の國中は、本来のセットでなくとも動いているメインとサブがあればそれを交差同調させて動かせるような回路を仕込んでいたと言うのです。もともと國中は耐久試験の実績時間表示シールに宇宙戦艦ヤマトの波動エンジンのシールを使っていたほどのヤマトファンであり、まさに困ったときの真田技師長ばりの裏技の登場です。

 よもやと言う必殺技の登場で息を吹き返したはやぶさは無事にオーストラリア上空で燃え尽きてサンプルカプセルを送り返して物語は終わります。

 この一連の顛末は、3つの映画を生み出しましたので、概略は知っていましたが、技術的な細部については初めて知ることも多く、非常に堪能しました。

 

 

素晴らしき哉、先生④を見る

 今回も10日遅れです。だめだめ。

 四回目も引き続き三者面談。

 二人で、沢井谷の母のスナックへ。学歴社会を徹底的に否定する鈴木紗理奈を論破できずに引き下がる二人。

 母親を説得するのは至難と見て、本人に手を差し伸べるりお先生。

 一方、依然として半ぐれとの関係が切れていないらしい光源を心配する山添先生は、なにくれとなく光源を気にかけ、三者面談での彼の父の様子を本人に話します。

 その通りと思いますが、男の子は「はい、そうですよね」とは言わないものです。

 それでも、ついに覚悟を決めて半ぐれを抜けようとします。

 抜けたいという話しを伝え聞いたボスの所へ。

 ボス本人は手を下さずに、今まで仲間だと思っていた面々にボコボコにされます。

 ボコボコの状態で父のラーメン屋に。すると父は先生から電話あったぞと、既に経緯を知っています。

 で、父の感想。

 そう言われて父に質問します。

 それに対する父の答え。

 高校生が半ぐれを抜けるのと、やくざが組を抜けるのが同じな訳はありません。

 一話ゲストではなく、永井が連投してくれて嬉しいのですが、なんとオープニングにも出てきました。このまま準レギュラーでしょうか。

 他に弾けていて意外性がある人としては、この人。

 

×すべての美しい馬を読む

 コーマック・マッカーシーその2です。図書館。

 国境三部作の一作目です。

 それまで、どちらかと言うとマニア向けの本を書くと思われていたマッカーシーが万人向けのベストセラーを書いたとされているそうです。

 読んだ感想としては、リーダビリティは今一つ。ストーリー展開も、それほど胸躍るという感じではありません。

 テキサスから国境を越えてメキシコへ行き、そこで素晴らしい馬と素敵な彼女に出会ってテキサスに戻ってくる話しです。

 ただ、牧場ビジネスも恋も実らないし、途中で知り合った友人がメキシコで射殺されたり、自分も拉致されて酷い目にあったりします。うーん、カタルシスないですね。

p89

 ラ・プリシマ・コンセプシオン牧場はメキシコのこの地方で1824年の入植者法によって所有を認められた6平方リーグを完全に保持しているごく少数の牧場のひとつであり持ち主のドン・エクトル・ローチャ・イ・ビヤレアルは所有地に実際に住んでいる少数の牧場主のひとりで、その土地は170年前から彼の一族のものだった。ドン・エクトルは今年47歳で一族が新世界に渡ってきて以来その年齢に達した初めての男子相続人であった。

p100

 背後に蹄の音がしたときに振り返ろうとしたがすぐに後ろの馬の歩様が変わるのに気づいた。振り返らずにいるとやがてアラブ馬が彼の馬の横に並び、首を弓なりにして歩みながら片目を野生馬に向け警戒の色ではなくかすかな嫌悪の色を浮かべた。

p163

 ただ連れていって撃つだけじゃないんだ、と彼はいった。くそったれ。ただ連れていって撃ちゃいいじゃないあ。

 ジョン・グレイディは相棒を見た。そのとき拳銃の発射音が黒檀の木立の向こうから聞こえてきた。大きな音ではなかった。ポンという響きのない音だった。それからもう一回聞こえた。

p184

 その動きは正確で怨恨による襲撃でないことははっきりわかった。明らかに誰かに雇われているのだった。ジョン・グレイディが盆を振り下ろすと男はさっと頭を下げ一度攻撃するふりをしてからさっと前に出てきた。ジョン・グレイディは盆を握り直して壁に沿って動いた。下を口の端に這わせると血の味がした。

p210

 わたしたちの一族にはたちのよくない男と悲惨な恋愛関係に落ちた女が十本の指では数えきれないほどいます。もちろん、時代のおかげで革命家を気取ることのできた男もいました。わたしの妹のマティルデは21になるまでに二人の夫に先立たれました。

p219

 まもなく武装勢力が蜂起しました。もちろんウエルタ将軍が陰の共犯者でした。自らの地位が安泰と見てとると反乱勢力と意を通じて政府打倒の手引きをしたのです。グスターボが捕えられました。それからフランシスコとピノスアレスも。グスターボは広場の暴徒たちの前に引き出されました。暴徒は松明やカンテラを手に彼を取り巻きました。そして片目野郎と罵りながら拷問を加えたのです。

p267

 その娘を身重にしたわけではないのだろう?

 はい、でもおれはあの娘を愛していました。

 判事は重々しくうなずいた。そうか、と彼は言った。愛していたから身重にしたかもしれなかったと。

 そうです。

 判事はジョン・グレイディをじっと見つめた。なあきみ、と彼はいった、きみは少し自分に厳しすぎるようだ。きみの話を聞いて思ったのはきみはじつによく頑張ってあの土地から無事に帰ってきたということだ。おそらくいちばんいいのはこのまま前に進んで後ろを振り返らないことだろう。

p268

 きみは裁判官になりたいとは思わんだろうな?

 ええ。そりゃ思いません。

 わしもそうだったんだ。

 え?

 わしは裁判官などになりたくなかった。若いころはサン・アントニオで弁護士をしていたが父親が病気になったのでこの町へ戻ってきて郡検察官の下で働くようになった。だが裁判官になる気はなかったんだよ。たぶんいまのきみと同じような気持ちだったのだろう。いやいまだってそうなのだ。

 

 この最後の裁判官との会話が非常に味があるのですが、それは此処まで読み進んできたから判ることなのでご興味のある方は是非とも本書を読んでみてください。

素晴らしき哉、先生③を見る

 テニス全米オープンの都合で、なかなかドラマを当日の深夜に録画視聴できず、積み残しになっています。10日遅れでようやく見ました。

 予想通りに三者面談の話しですが、その前に笹岡家の食卓。

 就職に悩む妹は、どこもブラック企業ばかりと嘆きます。りおは機先を制して、「教師なんてまともなほうとか言わないでよ」。

 倒産しないのはメリットと妹は言いますが、「ウチ、私立だから公務員じゃないし」、なるほど。

 折から父が社長を務める会社が絶好調でTV取材を受けたのが放映されます。

 これが放送されてから保護者会の態度が一変します。優良企業の社長令嬢だと判り、もしかして、「若輩ながら就職に強いのでは」ないかと思われたためです。

 そんな中でも依然として面談日が設定できない大木戸光源。

 ヤクザだとの噂を聞いておよび腰なのもあるようです。それでも、教師として行かねばと本人に詰め寄り、ついに覚悟を決めて担任と副担でアポなしで押し掛けます。

 すると、大木戸は父は出掛けていると言い、繁華街の裏通りにあるラーメン屋に案内してくれます。そこのキッチンの中の大将が父親役の永井大。先生だと聞いて、暖簾を下ろさせ、客が一段落ついた所で話しを聞いてくれます。夕食がまだならラーメンをと勧められ、山添と二人でありがたくいただきます。

 コップの麦茶を出してくれる左手の小指が詰められているのに気付き、びびります。

 小指を別にすれば父親は非常にちゃんとした人で、「あいつがご迷惑をおかけしているなら、申し訳ありません」といきなり謝られます。

 「うわさ、聞かれてますかね。いや、五年前までは本当にやくざやってました」と言われ、「今のあいつを見ていると若い頃のオレと同じで、このままじゃヤクザまっしぐら」と親としての心配を口にします。

「あんなんでも大学に行けませんかね?」「学歴社会なんて馬鹿馬鹿しいと思ってたけど、組を抜けてもすぐには銀行口座も開けなかったし、やっぱり大学には行っといた方が」と切々と語ります。

 りおは、「とても難しいと思いますが、可能性はあると思います」と率直に答えます。

 それを聞いた永井は「そうですか、可能性はありますか」と涙します。

 ラーメン屋を出た二人は、商店街を歩きながら「(ラーメン)おいしかったね」と言い合います。こうして二人は三者面談の最大の難関をクリアしたのでした。

 今週も非常に良かったです。元ヤクザの父親に永井大と言うのは違和感あったのですが、結果を見れば正解だったと思います。そう言えば、りおの父親の高橋克典永井大と言えば、「特命係長・只野仁」のコンビで、この二人で「芸能人・格付けチェック」にも出たのを思い出します。

懐かしの昭和プロレス:MSG定期戦の記録②

 フレッド・ブラッシーの次がワルドー・フォン・エリックです。
 元祖、プロシアン・バックブリーカーです。

 フォン・エリックの親族を騙ったB級レスラーと思っていましたが、60年代前半は実力で各地のトップヒールを演じ、中でも特筆すべきがMSG定期戦で3か月連続サンマルチノ挑戦という実績。最初は引分け、二戦目はチャンプがリングアウト辛勝、三戦目で完敗して役目を無事に終えました。この挑戦者を3ヶ月くらい使い切れる所まで使い切るのはその後もずっとWWF/WWEのノウハウになっています。場合によっては、さらにヘルインアセルでの完全決着戦までやることもあります。
 そこまで絞り切ってから最後に新日本のNY遠征でアントニオ猪木の嚙ませ犬にして終り(アイアン・シーク、ボビー・ダンカン)。
 64年の暮れは、「荒法師」キニスキーがニューヨークに来襲。この時点ではAWA元王者でした。後にNWA王者にもなります。

 キニスキーはシングル王座戦に2回登場し、翌年はじめはタッグ王座戦に登場(シングル王座戦は試合なし)。4か月に渡ってサンマルチノと戦いました。この時にWWFを取っていたら三大世界王座を獲った最初で最後の男になれていたわけです。
 65年の1,2月はシングル王座戦がなく、3月にはビル・ワットが来襲します。
 元祖、オクラホマ・スタンピードですね。彼のこの技は晩年までキレが衰えず、「世界のプロレス」で駆け出しのキマイラを鮮やかに掬って投げたのには惚れ惚れした記憶があります。

 ビルワットは地元の英雄でありベビーフェイスです。NYへもサンマルチノの盟友として登場し、タッグマッチで裏切って挑戦者になるという新しいコースを拓きました。
 その後が、「もう一人の強いビル」ことビル・ミラーです。
 いや、チャンピオンも次から次に強力挑戦者がやってきて大変なことです。
 10月に単発でターザン・タイラーが挑戦しているのが目を惹きます。

 ワンショルダータイツで、ダウンした相手の上でダンスをする連続ストンピング攻撃(死のダンス)で悪名を馳せた一代の梟雄です。ビル・ワットとのコンビで日本プロレスで馬場・吉村からインタータッグを奪ったことでも知られ、ちょっとした実力者ではありました。

西園寺さんは家事をしない⑨を見る

 一回ごとに書かなくても良い展開に入った気もしますが‥。
 第9回冒頭で突然、お騒がせのエリサがそろそろNYに帰ると言い出します。待たせている人もいるし‥と言うので西園寺が聞いてみると彼ではなく彼女。朝ドラもそうですが、最近のドラマはLGBTQなキャスティングを入れないといけなくなっているのですかね?
 いずれにせよ、無責任に搔きまわして帰ってしまうエリサは、最後に西園寺は楠見を好きだから心乱れるのではと言いおいていきます。
 そんな時、西園寺と横井がSNSで抱擁シーンを抜かれてしまいネット騒然。
 楠見は、「順調に交際されていますが結婚されるんですか?」と余計なことを聞いて西園寺の機嫌を損ねてしまいます。
 グランピングロケ中に一人になった西園寺に謝罪する楠見ですが、男っぽい西園寺はぐだぐだと謝られるのは大の苦手。

 それでも楠見はしつこく謝り切ろうとするのですが

 辞めておけばいいのにさらに言い続けて、ついに切れる西園寺

 おっと、三白眼が怖い!

 ごもっともです。
 この後、妹から電話が入ってお父さんが入院したと聞き、急遽キャンプ場から病院へ。
 父親のことが大好きだったと言う西園寺。

 先週実家に顔を出したときにお父さんが心臓が痛いと言っていたので、すわ心臓発作かと勘違いしましたが、単なる階段を踏み外しての単純骨折。
 妹に、お父さんは一妃が結婚しないのは自分の責任だと思っていると言われて、そうではないのだと考える西園寺。楠見への気持ちを再確認して、横井に別れてくださいと伝えます。
 その上で西園寺は楠見に話しがあると伝え、

 本物の家族になるために、いよいよ偽家族も一度解散ということでしょうか‥と言った所で終劇でした。
 あと2回ある模様です。正直に言って、結論が自明になってからの寸が長すぎます。次が最後くらいで良い感じ。