「普通」が問うもの 240929

 発達障害に『雷鳴抄(240929下野新聞)』は思う▼芥川賞受賞作家の柴崎友香さんは、発達障害の一つであるADHD(注意欠陥多動症)。新刊「あらゆることは今起こる」(医学書院)に過去の体験や自身の内面をつづる▼部屋の掃除が苦手、頭の中でさまざまなことが思い浮かび動けなくなる-。そんな柴崎さんと同じADHDの女子高生2人の困難や希望を描く映画「ノルマル17歳。-わたしたちはADHD-」を鑑賞▼ノルマルはフランス語で「ノーマル(普通)」。監督の北宗羽介さんは「発達障害の背景にある『普通の社会』とは何か。それを考えるきっかけになれば」と▼発達障害者支援法成立から今年で20年。誰一人生きづらさを抱えない寛容で「普通」な社会の大切さを、柴崎さんと映画は教えてくれている。
 (私は)思う。列車普通とはなんであろうか。各駅停車が普通で、快速や急行は普通ではない。普通列車普通預金、普通席、普通の家庭、普通の人ーー。普通って何であろうか。皆それぞれに特殊であるのに、普通、メジャーなグループができあがる。そして、できるだけ普通であろうとする。それが普通なのか。何が普通なのか。



秋が遠のいていく気がしてならない 240928

 秋はどこへと『金口木舌(240928琉球新報)』は思う▼晩夏から冬まで東京に長期出張した時、秋になると国会議事堂周辺のイチョウの葉が黄色に色づく。早朝に風が吹くと、はらはらと宙を舞う葉が朝日に照らされ、きらきらと輝く。靴で踏んづけたギンナンの臭いにさえ秋があった▼「新北風」(ミーニシ)、沖縄の秋の風物詩。渡り鳥のサシバと共に涼しさを運ぶ風を「新しい」と表現した昔の沖縄の人に親近感が沸く▼気象予報士の島尻勝さんは沖縄気象台に勤務していた頃、気温や風速でミーニシを定義したが、温暖化の影響で基準が当てはまらなくなっていると▼秋分を越えたが、朝晩は涼しさを感じるが日中はまだ暑い。温暖化の影響ならば…。沖縄から秋が遠のいていく気がしてならない。
 (私たちは)この温暖化現象の中で、いかに生活していくべきか。来週の火曜日には衣替えだが、まだ当分、サマースーツだろうか。タンスに寝ていた上着の出番だろうか。日々、気温が上がったり下がったりだ。そして、我が家の食卓には秋刀魚が到来した。気仙沼から沢山送られてきた秋刀魚攻めに、秋を強制的に感じている。



散歩メモ 240927

エミテラス所沢に行ってきた。所沢駅からそのまま西武デパートを通り抜けて到着。9月24日にオープン、平日というのに、沢山の老若男女。どのお店も人でいっぱい、ちょっと見るだけで、食事や買い物は、駅ビルやデパートへ行った。いつになったら、このオープン熱が冷めていき、お店巡りを楽しめるか?
#エミテラス #所沢 #オープン #老若男女 #西武デパート

 

読書メモ 240926

『能力で人を分けなくなる日 いのちと価値のあいだ』、最首悟、(株)創元社、2024年4月。
・「『人間』と『ひとのあいだ』と書きます。もとは『人が人といる場所』という意味です。それから人そのものを意味するようになった。」
・子どもの本の覆面書評を行い「子どもの本の世界で知ったことは、いちばんは『自他身分』という世界。すまり、生まれてからしばらくの間、自分と他人が分かれていない世界です。」
・「頼る相手の条件っていうのは何だろうと思って、言語化してみるとね、自分にはないものを持っている人を、私たちは立てて生きるんじゃないか。そうしてその人に頼るんじゃないか。」
・責任を取ることは「責任はもう肩にのせて、肩に重石をのせているように、そして重石がだんだん大きくなっていくような形で、人生を送っていくしかない。」
・ 学校は「すべての生徒に同じ能力を要求するところがあると思う。だけど能力は人によってそれぞれ違う。」



バスで小旅行 240925

 今月20日の「バスの日」に『水や空(240923長崎新聞)』は思う▲わが家の小中学生がバスで買い物に▲タブレットでバスの時刻を調べて出発。ICカードを「ピッ」、降りる際にまた「ピッ」、お目当てのショップまで汗をかきかき坂を上る。小旅行のようで楽しいらしい▲子どものころ、初めて1人で乗車した時、バスを間違えていないか不安でいっぱいだった。降りる寸前に財布が見つからず困っていたら、乗り合わせた女性がお金を出してくれた▲バスは日常の一部だったし、今も、これからも、きっとそう。のはずだが、減便や路線廃止を余儀なくされている▲たまには“小旅行”もいいかもしれない。今度、子どもたちと出掛けてみよう。いつもと違う景色が見えるかもしれない。
 (私は)通勤ではない時の交通機関を使う場合、その下調べが楽しい。それが、そんなに遠くっではなくとも、その場面を想像して、時刻表を調べ、また徒歩は地図と睨めっこ。それから帰りはどうしようか。実行までの楽しさ、そして、乗車しての楽しさ。バスは歩く視線より高く、これが良い。




散歩・コンサート・メモ 240924

昨日、六本木に行ってきた。昼間であったが、散歩に良い季節になってきた。一汗かいて、都響定演を聴いた♪ 指揮は、藤岡幸夫。曲は、「吉松 隆:鳥たちの時代 op.25(1986)」、「ロドリーゴ:アランフェス協奏曲」(ギター:山下愛陽)、「レスピーギ交響詩《ローマの松》」であった。
「鳥たちの時代」は打楽器色々、目でも楽しめた。「アランフェス協奏曲」には山下さんのギターにうっとり。最後は「ローマの松」で心躍らせて帰った。
#六本木 #散歩 #鳥たちの時代 #アランフェス協奏曲 #ローマの松

 

読書メモ 240923

『猫社会学、はじめます どうして猫は私たちにとって特別な存在となったのか?』、赤川学(編著)、2024年6月、筑摩書房
・7つの魅力、①媚びないのに甘えるツンデレ、②優しくおとなしい性格、③心が通うという想像、④飼いやすさ、⑤完璧な造形と豊かな表情、⑥女王に捧げる無償愛、⑦幸せに暮らす様子。
・「猫は独立した主観を持っている存在であり、人間が単純に自ら願望を投影したのではない、コミュニケーションパートナー」である。なぜなら、①エージェンシーの感覚、自分が行動の主体である。②一貫性の感覚を持っている。③感情性の感覚、経験と感性が結びついている。④自己の歴史の感覚を持っている。

 #エイジェンシー #一貫性 #感情性 #歴史の間隔