昭和が漂う洋食店「三好弥」

昭和が漂う洋食店「三好弥」

「三好弥」という店は愛知県から上京し、神田の洋食店で修業をした長谷川好彌氏が文京区小石川に大正8年に開業した。 最盛期の昭和40年代には都内中心に90店が存在したと言われたが、現在は23店舗が存在。 後継者不足で営業を停止している店も在って、その内”メンチカツ”が食せる15店舗を廻ってみました。

記事作成日:2024/10/12

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる882の口コミを参考にまとめました。

昭和レトロな洋食屋さん

都内に23店舗が現存する「三好弥」ですが、実際には東側に集中しており新宿以西に存在する店は中野・目黒・板橋・大森・江戸川橋の4店舗のみで、残り19店舗は荒川区・墨田区・台東区・中央区・千代田区に偏在して居ります。
しかし、時代の流れで居酒屋さんや和食の店に変わってしまったり、愛知県出身の店だけに味噌カツがメインメニューになってしまったりしているのも、悲しいかな事実です。
また、私のライフワークである【メンチカツ探訪】の”メンチカツ”が既にメニューから外されている店も在りましたので対象外。
但し「三好弥」の名称を掲げる店以外にも清澄白河の「七福」等、「三好弥」が掲げていた【実用洋食】の暖簾を掲げ「三好弥」の系譜を受け継いで居る店も結構ある様子ですが、今回そこ迄は手が回りませんでしたので御容赦下さいませ。

あくまでも私のライフワーク【メンチカツ探訪】の番外編として”メンチカツ”を食べ歩いた感想で在って、その他のメニューに関しての考察も有りませんし、優劣を付けるつもりも一切ゴザイマセンので、その点は予め御了解頂きながら御笑読頂ければ幸いかと存じます。(最も美味しい3店舗については掲載して居ります)

尚、店舗名は殆ど「三好弥」となって居ますので本文中の冒頭で「三好弥」〇〇店と記しておりますが、あくまでも判別の為で有って正式名称では無い事を、お伝え致します。(正式名称が違う場合は、そちらを表記)
また、店舗毎の冒頭写真が”メンチカツ”以外になってしまっている店も在りますが、これは店毎のURLの冒頭写真が該当写真となって居る為で、筆者が食した訳では無い事を添えさせて頂きます。

三好弥

三好弥

味の店 とんかつ「三好弥」 大森店

メチャクチャ暖かい接客が心地良い店。
地元のお客様から深く愛されている事が良く判ります。
そして、どのメニューも結構ヴォリュームが有って若い男性でも十分満足出来るし旨い!
12時になると常連さん達で満席になってしまうのでチョット時間を外して行かれる方が良いかも?

但しJR大森駅から徒歩1.7km、京浜急行大森町駅からも徒歩1・5km、JR蒲田駅からは徒歩2kmと中々遠い場所に存在します。
ですので、行かれる場合は公共交通機関では無く、車やバイク・自転車の利用を、お薦めします。
コインパーキングが店から3ブロック程離れた蒲田駅寄りの場所に在りますのでグーグルマップで探して下さい。

三好弥

三好弥

「三好弥」 西大島店

昭和レトロの極致とも言える店だが今回15軒を訪問し食した”メンチカツ”の中で間違え無く最も美味しかった店。
店は、お世辞にも美しいとは言い難いが、渋い高齢の店主が優雅な動きでキビキビ調理されているのは清々しかった。
総合評価の評点が異常に低すぎるのは如何なモノかと思うので、召し上がって頂けたら判断下さいませ。

最寄り駅の表示は都営地下鉄新宿線西大島駅となっているが都営地下鉄新宿線住吉駅からでも大差無く約1km。
しかし両駅からは道が判り難いので、解り易さからだと東京メトロ東西線東陽町駅から行かれるのも良いが距離は1.5kmと少し長くなる。

いずれの場合でも徒歩でしか行けない場所だが、歩く価値は絶対に有ります。

三好弥

三好弥

「三好弥」 本所店

この店の”メンチカツ”は今回訪問した15軒の内でBEST3に入る美味しさ。
特に揚げ加減だけなら一番美しく揚っているし付け合わせ等を取っても料理人の意地が垣間見られる。

小さな店で清潔で落ち着けるが接客はかなり素っ気無い。

都営地下鉄浅草線蔵前駅又は都営大江戸線蔵前駅から徒歩15分弱。
都営大江戸線両国駅からも同程度の時間で歩く事は可能。
本所吾妻橋店とは言うが都営浅草線の本所吾妻橋駅からは徒歩20分は掛かる。
徒歩以外に都営バスを利用する方法も有り至近距離にはバス停も存在するが時刻表等は未確認。

三好弥

三好弥

「レストラン 三好弥」 新大塚店

この店の”メンチカツ”は合挽肉の牛の比率が一番高く、所謂街洋食とは一線を画した本格的洋食。(TOP3の内の1軒です)
かなり粗目なパン粉を使用されていて画像だと硬そうに感じるが実際、表面は柔らかでパティがどっしりしていて食べ応えが有り美味しい。

地域の人々から愛されている様子で暖かい接客が心地良かった。
マスターが体調を崩して暫く店を休んで居た様子だが10月からランチタイムのみ営業を再開したとの事。

東京メトロ丸ノ内線の新大塚駅から徒歩3分程度の場所に在るのだが、丸の内線はA線・B線共に出口が一つづつしか無いので予めグーグルマップ及び地下鉄構内図を確認しておかないと、かなり遠回りをせねばならないので注意が必要。

三好弥

三好弥

下町の小さなレストラン「三好弥」 根岸

「三好弥」の各店の中では最も洒落た店内
メニューを見ると浅草「三好弥」のレイアウトも見受けられるので関連が有るのかと推測されるが定かではない。
しかし、浅草の店では消滅してしまった”メンチカツ”が此の店では存在していた。
その”メンチカツ”に掛けられたデミグラスソースは甘さを抑えた江戸前風と言っても良い大人の味わい。
パティも完全に洋の設えだが若干塩味が強い。
それと接客も若干塩味が強いかも?

店の住所は荒川区東日暮里で最寄り駅は東京メトロ日比谷線三ノ輪駅と表記されているが入谷駅・三ノ輪駅・JR山手線鶯谷駅の何処からも、ほぼ等距離で1km弱と意外に遠い。
錦糸町から出る都バスを利用する手は有るが事前に路線を調べるのは結構手間が掛かるので、徒歩がお薦め。

至近距離とまでは言わないが、JR山手線鶯谷駅からJR常磐線三河島駅方面に500m程行った場所にも「三好弥」鶯谷店が在るので注意が必要。

三好弥 業平店

三好弥 業平店

お食事処「三好弥」 業平店

都道453号本郷亀戸線沿いに在り、東京スカイツリーが店の前から垂直にそそり立つ様にも見えてしまう程に近い。

かなり高齢だが、お茶目な女将と彼女と同年代の2名の男性が厨房で調理をされて居て、御飯は柔らか目、”メンチカツ”は塩味が強く合挽肉は豚が多くて揚げ上りはかなり硬い。
しかし付け合わせはショートパスタ(フリッジ)だったりして中々に洒落ているが店は昭和の蕎麦屋そのもの。

都営浅草線本所東橋駅又は東京メトロ半蔵門線押上駅から、どちらも5分弱程度。
最寄り駅は東武スカイツリーラインの東京スカイツリー駅から200mと表記されているが、それは東武スカイツリーラインA2出口からの距離、改札口からA2出口までは同じ200m位地下道を歩く必要があるので注意が必要。
(雨の日は良いかも知れません)


三好弥

三好弥

「三好弥」 八広店

京成押上線の八広駅下車徒歩100m
荒川の土手近く住宅街の中に在る店。

2年前に大将が亡くなって、それ以来ワンオペを続けていらっしゃると言う女将が造る”メンチカツ”は穏やかで家庭的ながら本気の旨さ。
それに「三好弥」15店の中で味噌汁の旨さは抜群だった。

京成押上線沿線には此の店の他、立石にも「三好弥」が在るが、そちらの”メンチカツ”は既に消滅しておりました。

レストラン三好弥

レストラン三好弥

レストラン「三好弥」 錦糸町

「三好弥」の中でもデカ盛りに振れたと思われる店。(普通サイズも有りますが種類少な目)

”メンチカツ”は豚肉がメインで何等かのツナギが多くて余り感心は出来ないが、和風味のデミグラスソースは面白い味覚。

でも、御飯は炊き方をミスったかと思われる程でメインやサブの食材の美味しさを損なってしまった。
こうしてみると日本人にとって”米”とは重要なファクターなんだと心から思いました。

JR総武線、東京メトロ半蔵門線、東武スカイツリーラインのどれからでも来られる錦糸町駅北口商店街の中程で徒歩5・6分です。



三好弥

三好弥

「三好弥」 月島

元々は、月島もんじゃストリートをずーっと奥に進み都営大江戸線勝どき駅の近くに在った様子だが中央区立月島西中住宅の完成時に移転し、昨今何かと騒ぎになってるジャングルポケット”おたけ”実家の「もんじゃ竹の子」の隣に店を構えている。
(でも、区立住宅の1階に入るのだから元々、此方に居て戻ったと考えるのが自然なのかも)

新しい店なので店内は中々お洒落な設えだが関東では珍しいドビーソースが売り。
(関西では珍しくないデミグラスソースの別名です)
そのドビーソースは関東のデミグラスソースと違って、かなり濃厚(泥ソースみたいな?)

東京メトロ有楽町線月島駅7番出口から徒歩50歩、約1分で到着します。

三好弥

三好弥

「三好弥」 新大橋店

画像では良い感じに見えますが、揚げ上がりは思い切り硬い。(調光してないのが下段の画像)

「三好弥」新大橋店と言えば「三好弥」の系譜ではメインの店だった筈だが店は、これでもかと荒れている。
何だか悲しい気分になった。

都営大江戸線森下駅、都営新宿線森下駅から徒歩7・8分、JR総武線両国駅から徒歩10分



三好弥

三好弥

「三好弥」 東日本橋

東京スカイツリーが望める東日本橋駅から徒歩5分のこの店。
外観も内観も昭和の蕎麦屋だが”メンチカツ”の味もレトロ感満載。
味噌汁は濃い目の合わせ味噌、祖母ちゃんが作ってくれた味噌汁に近い、あの感じ!
決して洒落ては無いが実にしみじみする旨さ。
こう言う店は大事にしたいと思います。

東日本橋駅B3出口から出てドトールを左折し200m程。
JR総武線浅草橋からは徒歩15分程度。

三好弥

三好弥

「三好弥」 中野店

此の店には実は2度程振られて3度目で実食。

見た目は小ぶりだが牛が多目の本格派”メンチカツ”
しかし、そのテイストは完全に和。
ソースでは無く和芥子がジャストフィット。

JR総武線・中央線、東京メトロ東西線中野駅から徒歩7・8分

三好弥

三好弥

「三好弥」 鶯谷店

JR山手線鶯谷駅からJR常磐線三河島駅に向かい約500m。
JR・京成・日暮里舎人ライナー(都営)日暮里駅より徒歩12分。

コストパフォーマンスはメッチャ高い。
パティも和のテイストだがデミグラスソースも和の設えで御飯が進んで仕方無い。

店の内装は昭和だが、味も昭和にタイムスリップ。

三好弥

三好弥

「三好弥」 新富町店

昔の勤務地の至近距離だったので散々通っていたが、当時は”メンチカツ”に興味は無かったので”三弥ランチ”や”カツカレー”を食べていた。
妙に懐かしい味で満足感は十分。

将に街洋食の典型的な店なのだが新富町近辺では少なくなったコスパ抜群の店。

東京メトロ有楽町線新富町駅2番出口から徒歩3分。

三好弥

三好弥

「三好弥」 江戸川橋店

東京メトロ有楽町線江戸川橋駅B1出口から徒歩1分。

「三好弥」各店では珍しい30席を越すキャパ。
開店早々から満席になる繁盛ぶり。
しかし”メンチカツ”の存在は薄く揚げ過ぎと思われるパティからは臭みも感じられる。

やはり”メンチカツ”は時代に忘れ去られた存在になりつつ有るのだろうか?

※本記事は、2024/10/12に作成されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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