【詳報】参院論戦初日の昼休みに「ロシアが侵攻」 政治休戦を協議

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 新年度予算案をめぐる審議は24日から参議院へと舞台を移しました。岸田文雄首相が出席して参院予算委員会が行われます。予算案は総額107兆5964億円と過去最大。社会保障費防衛費が過去最大規模になったほか、新型コロナ対応の予備費で昨年度と同額の5兆円を計上しています。22日に異例の早さで衆院を通過しましたが、参院の各党議員たちと首相は、どんな論戦を繰り広げるのでしょうか。詳報します。

17:30

この日の質疑終わる

 参院予算委員会のこの日の質疑が終わった。

17:00

安倍元首相「断じて許せない」、ロシア非難

 安倍晋三元首相がロシアによるウクライナ侵攻を非難した。自民党本部で開かれた党の会合で、「戦後、私たちが作ってきた国際秩序に対する深刻な挑戦であり、断じて許すわけにはいかない」と話した。安倍氏は第2次政権時の2014年、ロシアのクリミア侵攻に対応した。

 安倍氏はロシアに対して、「事態を収拾するために、しっかりと話し合いをし、直ちに兵を引いてもらいたい」と語った。

 安倍氏はロシア軍がウクライナの首都・キエフまで侵攻したり、ゼレンスキー大統領を拘束した上で新たな政権を樹立させたりするような事態の可能性も指摘。「普遍的価値を共有する日本としても、G7(主要7カ国)としても決して許してはならない」と強調し、「日本としても岸田文雄首相を中心にしっかりと対応しながら、国家意思を示していくことが求められている」と語った。

 国連安全保障理事会でロシアに対する決議案が提案される場合、日本も共同提案国になるべきだとし、「しっかりと国際社会と足並みをそろえていくことが求められる」と語った。

16:35

「邦人の安全確保を」「国会決議も」 自民急きょ会合

 自民党は急きょ、党本部で「ウクライナ問題に関する対策本部」(本部長=茂木敏充幹事長)を開いた。邦人退避を確実に安全に行うことを確認。経済や政治に与える影響などについて議論した。

 茂木氏は冒頭、「事態は急速に動いている。政府与党一体となって取り組むとともに、政府には米国、G7(主要7カ国)、国際社会と連携して迅速かつより厳格な制裁措置を含め、我が国の国益に資する形でしっかり対応してほしい」と述べた。

 また現地邦人の安全確保について、「ウクライナに在留する邦人の安全確保に全力を尽くすとともに情報収集などにも努めてもらいたい」と政府に注文した。原油価格の高騰によって市場にも影響が及ぶとして、「我が国の経済、社会活動に関わってくる問題。こういった観点からの対応も必要」と指摘した。

 ロシアの動きについては、「一方的な現状変更を認めない。こういった国際社会の根本的な原則に関わる問題、国際秩序の根幹を揺るがすもので、断じて受け入れられるものではない」と非難した。

 出席者の一人は、「今はいかに(日本)政府がハンズフリーで対応できるか、それをバックアップする段階」とした上で、今後の党の対応として「国会決議が考えられるかもしれない」と話した。

16:35

首相や閣僚の出席 野党側「柔軟に対応」

 自民党の高木毅立憲民主党馬淵澄夫の両衆院国会対策委員長が国会内で会談した。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、今後の国会審議の進め方について意見を交わした。馬淵氏は、岸田文雄首相や林芳正外相ら関係閣僚の国会出席などについて「柔軟に対応する備えがある」と伝えた。会談終了後、馬淵氏が記者団に語った。

 参院予算委員会は25日に加えて、28日にも首相が出席して開かれる予定だ。馬淵氏は「参院の審議を何が何でもやらなきゃいけないという状況かというと、そうではない」と強調した。

 さらに馬淵氏は、事態の推移…

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    曽我豪
    (朝日新聞編集委員=政党政治、教育改革)
    2022年2月25日15時20分 投稿
    【視点】

    東日本大震災の際にも提起しましたが、党首会談や政策協議の場の創設など政党間協力に向けた取り組みを行うべき時なのではないでしょうか。 もちろん可視化された国会論戦も必要ですが、合意形成に資する与野党の努力を目に見える形で行う必要性があると思

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