広島駅の新たな駅ビルは2025年春の開業に向け工事が大詰めを迎えているが、それに先立ち、新駅ビルにつながるフロアにコスメのブランド店などが9月26日にオープンした。オープンまでのスタッフの奮闘を取材した。

新駅ビルに繋がるフロアを新設

JR広島駅の改札前に誕生した注目のフロアには、コスメのブランドショップなどが新たにオープンした。

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来店客:
(Q.どれくらい楽しみにしていた?)早くオープンしないかなと。

「食・コスメ・雑貨」を充実させたという新フロアには、沖縄発のスキンケアブランドや「樹木との共生」をテーマに掲げるブランドなど“中四国初”や“広島初”となる店舗が入った。

このフロアは既存の商業施設「エキエ」を新しい駅ビル側に増床し、2025年春にオープンする新駅ビルの商業施設「ミナモア」の一部となる注目のゾーンだ。

新店舗の誘致と開店をフォローする担当者たちの奮闘に迫った。

マーケティングと出店交渉

9月18日、広島駅ビルの商業施設の運営会社で、新店舗オープン前の最後の全体会議が開かれた。

中国SC開発・竹中靖社長:
いろいろ紆余曲折あったと思うが、ここまで来たということで、一人一人成長したと思う。これを糧にこれからまた大きな新駅ビル開業が待っている。まずは今回の開業をしっかりしていければと思う。

今回オープンした店の誘致には、3年ほど前から広島だけでなく、大阪駅や金沢駅など、これまで全国各地で経験を積んだ担当者らが集められた。その役割は、客のニーズをマーケティングし、ブランドショップなどの出店交渉を重ねる「リーシング」という時間のかかる仕事。

中国SC開発ミナモア統括グループ・笹井保乃加さん:
今回、中四国初出店の店も非常に多いので、広島の魅力とポテンシャル、今回これだけ大きな開発をしているということと、いかにその魅力を伝えるかにかなり時間をかけた。

お客の買い物行動観察まで

また、マーケティングでは、こんな調査もしていた。

中国SC開発ミナモア統括グループ・百目鬼美那さん:
リアルにお客さんを知るために、百貨店に行ってお客さんをちょっと尾行して、どういう買い物をしているのかを調べた。

出店希望も多く届き、様々な話し合いを重ねて決めた今回のフロア構成は、2025年春に開業する新駅ビルの商業施設「ミナモア」の“インデックス機能”にもなる位置づけだ。路面電車が乗り入れる2階がメインエントランスとなり、その近くの、今回オープンした部分を含む「ザッカマルシェ」で、新駅ビルの「ミナモア」にどんな店が揃っているかが一目でわかるということだ。

総菜が人気の関東のスーパーを誘致

その中でお客さんの出店希望が多かったスーパー「成城石井」の誘致では…。

中国SC開発ミナモア統括グループ・百目鬼美那さん:
お総菜がすごく人気だが、関東で作られていて、現状、西の店は岡山まで。物流の調整が大変だが、これを広島まで伸ばしてもらった。

スーパー「成城石井」は、10月1日にオープン予定。

今回オープンしたエリアは、「床」や「柱」も新駅ビルの方向にむけて徐々に「ミナモア」のデザインになるよう工夫してあるという。

中国SC開発ミナモア統括グループ・宇山舞夢さん:
ミナモアへの期待感につながる開業のタイミングだと思うので、そのワクワクをより増していければいいなと思う。

どんな店を誘致するか。そこには広島の新しい玄関口のイメージをどう形づくるかを考え、3年余りをかけた地道な交渉と調整があった。

(テレビ新広島)

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