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| 用途 = [[戦闘機]]
| 分類 = 陸上戦闘機
| 設計者 = [[:en:Don R. Berlin|ドノヴァン・リース・バーリン]]
| 設計者 =
| 製造者 = [[カーチス・ライト|カーティス・ライト]]社
| 運用者 = [[File:US Army Air Corps Hap Arnold Wings.svg|25px]] [[アメリカ陸軍航空軍]](予定)
| 初飛行年月日 = [[1943年]][[7月19日]]
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| 生産開始年月日 =
| 運用開始年月日 =
| 退役年月日 = [[1945年]][[5月]](開発中止)
| 運用状況 = 未就役
| ユニットコスト =
}}
'''XP-55 アセンダー'''(''Curtiss-Wright XP-55 Ascender'')は、[[アメリカ合衆国]]の[[カーチス・ライト|カーティス・ライト]]社が開発した試作[[戦闘機]]である。単発の[[推進式 (アメリカ陸軍航空機)|推進式]]レシプロエンジンを胴体後部向け配置してプロペラを駆動し、機首付近に前翼を配開発した試作[[先尾翼戦闘機]]という特異な形状であった。失速しやすいという問題点が改善しきれなかったこともあって、3機の試作のみに終わった
 
単発の[[推進式 (航空機)|推進式]]レシプロエンジンを胴体後部に配置してプロペラを駆動し、機首付近に前翼を配した[[前翼機]]という特異な形状であった。失速しやすいという問題点が改善しきれなかったこともあって、3機の試作のみに終わった。愛称の「'''アセンダー''' (Ascender)」は、上昇の意であり、製造チームの期待による冗談から発展した呼称<ref>[http://www.joebaugher.com/usaf_fighters/p55.html Joebaugher] 's Report</ref>である。カーティス・ライト社(略称は'''CW'''C)内での開発名称は'''CW-24'''。
 
== 概要 ==
[[1939年]]11月に[[アメリカ陸軍航空隊]]はレシプロ機の限界を打ち破るべく周回計画(Circular(Circular Proposal)R40CProposal)R40C」という単発の迎撃機の仕様航空メーカー8社に提示したが、この中におで「低抗力、良好な視界、強力な武装の3つの条件を満たせば、どのような案でも良い」旨の示唆がなされいた。提示された航空機メーカー8社のうち、ヴァルティー社製三胴機・[[XP-54 (航空機)|XP-54]]、ノースロップ社製[[無尾翼機]]・[[XP-56 (航空機)|XP-56]]と共に、カーチス・ライト社のXP-55の3つが試作契約を勝ち取ったのがカーティス社製の本。同である。の特徴は[[先尾翼機]]で、主翼が後退翼、降着装置はカーティ・ライト社製軍用機としては初の3車輪式という設計だった。仕様書ではエンジンは開発中だった[[プラット・アンド・ホイットニー X-1800|P&W X-1800-A3G]](2,200 hp)を搭載することになっていた。しかし、陸軍は余程カーティス社あまり本機の採用信頼がおけ乗り気でかったのか、地上試験用モデルと風洞テスト用モデルの製作発注のみを行い、試作機の発注はその結果次第で行うという対応をとった。その結果、カーティ・ライト社はまず実物大の飛行テスト機(社内名称 CW-24B)を自費製作し[[1941年]]12月からテストを行った。そして、その19427月にようやくXP-55として試作機3機の発注を陸軍から受けることができた。
 
試作1号機(機体番号:42-78845)の初飛行は1943年7月19日に行われたが、の時点から安定性不良が指摘された。またこれはエンジンは搭載予定していたX-1800エンジン-A3Gが開発中止となってしまったため、約1,000 hpも出力が落ちるアリソン社の[[V-1710 (航空用エンジン)|V-1710]]エンジンを搭載したが、このエンジンではれか明らかにパワー不足であったためで、試作1号機は1943年11月に失速試験を行っている際に墜落して失われた(パイロットは脱出)。翌年に、全幅や小翼の形状を変更し操縦性の改善を図った2号機(機体番号:42-78846)と3号機(機体番号:42-78847)が完成した。しかし、劣悪な操縦性や低速時の安定性不良は改善されず、最高速度も当時の制式戦闘機を下回る628 km/hしか出なかった。結局性能不良ということで、本機の開発計画は中止なった。その後、3号機は1945年5月27日に[[オハイオ州]]のライト飛行場で行われいた航空ショーで飛行中に墜落、パイロットは死亡まった。
 
== スペック ==
[[File:Curtiss XP-55 Ascender 061024-F-1234P-006.jpg|thumb|250px|カーチス XP-55 アセンダー]]
 
== 諸元 ==
[[File:Curtiss XP-55 Ascender 061024-F-1234P-006.jpg|thumb|250px|カーチス 駐機中のXP-55 アセンダー55(試作2号機)]]
; XP-55-CU
* 全長:9.01 m
* 全高:3.53 m
41行目:
* 武装:
** 12.7mm機関銃 × 4
 
== 現存する機体 ==
{|class="wikitable" style="font-size: 90%; bacground-color: #fff;"
! 型名     !! 番号    !! 機体写真     !! 所在地 !! 所有者 !! 公開状況 !! 状態 !! 備考
|-
|XP-55-CU
||42-78846
||[[File:Air Zoo December 2019 016 (Curtiss XP-55 Ascender).jpg|180px]]
||アメリカ ミシガン州
||[[:en:Air Zoo|エア・ズー航空宇宙科学博物館]]
||公開
||静態展示
||ページ頭にある画像の機体。生産された3機のうち、最も多く写真が残る。
|-
|}
 
== 登場作品 ==
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; 『[[ストライカーズ1945]]シリーズ([[彩京]])』
: 敵機として多数登場。『1945Plus』では自機のひとつ(隠し機体)として「P55アセンダー」の名で登場。移動速度や火力に優れ、使い勝手の良い隠し機体ならではの性能となっている。
; 『鋼鉄の咆哮 ウォーシップコマンダー』
: アメリカ型の航空機として登場。史実では搭載されなかった対空ロケット弾を搭載。
 
== 脚注 ==