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やがて[[磁気テープ|ビデオテープ]]を用いた'''MADビデオ'''が作られるようになる。初期の頃は特撮やロボットアニメのセリフを強引に改変する、曲を差し替えるなどといった作品が主流であった。現在でも、アニメのキャラクターのセリフを差し替えるなどといったMADムービーはメジャーな改変として作られ続けている。
 
21世紀初頭には[[インターネット]]環境の整備や、各種編集ツールが[[フリーウェア]]で普及したこと、[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]の性能向上により、インターネットを通じて爆発的に流通、作成されるようになり、政治家の[[鈴木宗男]]の音声を加工した「[[日本人とロシア人の友好の家#ムネオハウスムーヴメント|ムネオハウス]]」、[[奈良騒音傷害事件]]の加害者の音声を加工したもの、アナウンサーの[[小倉智昭]]の[[かつら (装身具)|カツラ]]が落ちたかのようなフェイク映像などが流通するようになった。これには[[2ちゃんねる]]などのいわゆる[[アンダーグラウンド (文化)#インターネット|アンダーグラウンド]]文化の拡大や、[[Winny]]や[[WinMX]]といった[[ピア・ツー・ピア|P2P]]技術の発展が大きく貢献している。特に[[ピア・ツー・ピア|P2P]]はMADムービーの製作に欠かせない「素材」の流通を加速させた。それそのものが「裏」であったとも言える、黎明期のインターネットと本来秘匿されるべきであるMADムービーの性質、そして担い手たちであった当時の「[[オタク]]」が持っていた気質が噛みあった結果である。
 
またこの時期には、動画を簡単に制作が出来る[[Adobe Flash|Flash]]を利用したムービーやゲーム形式のMAD作品が多数普及し始め、「[[Flash職人]]」と呼ばれる制作者が増加し、一時代を築いた。この時代はFlashを使用していたものがほとんどだったため、MAD動画などと言われる事はほとんどなく、「フラッシュ動画」「面白フラッシュ」等という言い方が一般的だった。しかし、当然ながら著作権の侵害である事には変わりがなく、[[日本音楽著作権協会|JASRAC]]から削除要請による削除が相次いだことや、[[のまネコ問題]]など商業化による批判、そして、後述するYouTubeなどの登場により、徐々にFLASHブームは衰退して行く事となる。
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中にはMADムービーの制作におけるガイドラインを規定した権利者も現れた。
* また[[KADOKAWA|角川グループ]]は、2008年1月25日に同社の著作物を使用した作品に対して公開を許可する含みを持たせたコメント<ref>[https://av.watch.impress.co.jp/docs/20080125/kadotube.htm AV Watch 2008年1月25日]</ref>を発表した。
* その後、同グループの[[角川デジックス]]により、YouTubeに[[アップロード]]されたMADムービーの一部に、正式に許諾を与える対応方針が発表<ref name="kadokawa">{{citeCite web |和書|url=http://www.k-digix.co.jp/youtube/faq.html |author=Kadokawa Digix |title=YouTube上の角川グループコンテンツを含むMAD動画への対応について |accessdate=2008-09-12}}</ref>され、実際に幾つかの動画に公認マークが付与されている([[Sham.Studio.]]の例<ref>[http://www.sham.jp/studio/faq.shtml Sham.Studio. FAQ]</ref>など)。
 
いくつかの権利者の中ではMADムービーを参考にしたり強く意識した作品を制作するなど、MADムービー制作者と権利者間でのビジネスが行われるケースも見られるようになった<ref>{{cite news |title=吉幾三、ドワンゴ(ニコニコ動画)のコラボ企画スタート|newspaper=リッスンジャパン |date=2008-07-31 |url=http://listen.jp/store/musicnews_24531_all.htm |accessdate=2011-02-09}}</ref>。また、公式によるMADムービーも存在しており、例えば[[コナミ]]のビデオゲーム「[[メタルギアソリッド3]]」では開発者がゲーム内のシーンを改変したショートフィルムの公開などを行った(ただしこれは本来の意味の「MADムービー」とは多少異なり、いわゆる「公式MAD」と呼ばれている映像作品は「[[サンプリング]]」という映像技法名であったり<ref name="テクネ 映像の教室">{{Cite web |和書|url=https://www.nhk.or.jp/techne/works/content.html#sampling |title=テクネ・ワークス|テクネ 映像の教室 |accessdate=2022-11-21 |website= NHK {{!}} 日本放送協会}}</ref>、「[[セルフパロディ]]」である)。
 
さらに、関連事象として[[スクラップインセンティブ (自動車)|エコカー補助金]]終了直後に放映された[[ダイハツ工業]]のキャンペーンCMに関して、ダイハツ公式サイト内に「権利者自らが製作したMADムービー」であるような事を匂わせるコメントが掲載されている<ref>[https://archive.is/EEd8u テレビCM、ムーヴコンテ「減税は続く」篇(ダイハツ公式 archive.todayキャッシュ)]</ref>。
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== 裁判 ==
[[2013年]]、タレントの[[久本雅美]]が出演するビデオでのMAD映像を無断で「[[ニコニコ動画]]」にアップロードされ著作権を侵害されたとして、ビデオの著作権を持つ[[創価学会]]が[[プロバイダ責任制限法]]に基づいて発信者情報の開示を請求し、東京地裁がISPに対し情報開示を命じた。判決は10月22日付け。アップロードユーザーが利用したISPを運営する[[GMOインターネット]]に対し、動画をアップロードしたユーザーの氏名・住所、電子メールアドレスの開示を命じている<ref name="itmedia">{{Cite web|和書|title=ニコ動「頭がパーン」MADアップロード主の情報、地裁が開示命令 創価学会の請求認める|url=https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1310/24/news094.html|website=ITmedia NEWS|accessdate=2021-12-22|language=ja}}</ref>。
 
判決文(PDF)の「対応一覧表」によると、創価学会が著作権を持つ「すばらしきわが人生 part2」のうち、「久本が創価学会の池田名誉会長から漫才を褒められて、頭がパーンとなったと話している」部分などが含まれていた。創価学会側は、この動画が著作権(複製権、公衆送信権)を侵害しており、損害賠償などを請求するために発信者情報の開示を受けるべき理由があると主張。東京地裁(長谷川浩二裁判長)は主張を認め、[[GMOインターネット]]に対し情報開示を命じた{{R|itmedia}}。
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{{芸術における流用}}
{{Anime-stub}}
{{DEFAULTSORT:まつとむうひい}}
[[Category:アニメ]]