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通常取組進行中には、土俵下には次の二番をとる力士が控えているが、千秋楽の最後から四番目の取組の仕切り中に、花道から最後の二番を取る力士が同時に入場し、控えに三人ずつ待機する。通常、取組に勝った力士は力水を付けるために土俵下に待機するが、これより三役は三番を取る6人のみで進行するため、最後から四番目の取組の力士は両者ともにそのまま退場する。
 
土俵が掃き清められた後、[[呼出]]が最初の取組の呼び上げを行う。[[柝]]の音を合図にまず東方力士3名が土俵に上がり、前に2人(左に最初の一番、右に2番目の相撲を取る力士)、後に1人([[千秋楽結びの一番|結び]]を取る力士)の扇の形をかたどった三角形に並んで3人揃って[[四股]]を踏む。後の二番を取る二人は控えに戻り最初の力士はそのまま仕切に入る)、次いで西方力士3名が土俵に上がり、前に1人(最初の一番を取る力士)、後に2人(左に結び、右に2番目の相撲を取る力士)の逆扇の形をかたどった、東方と前後逆三角形に並びで、3人揃って四股を踏む。やはり後の二番を取る二人は控えに戻り、最初の力士は仕切に入る。この一連の儀式所作を「'''三役揃い踏み'''」という<ref>田中亮『全部わかる大相撲』(2019年11月20日発行、成美堂出版)p.35</ref>。
 
以降の取組進行自体は通常時と変わらないが、三番に勝った力士には、懸賞金の熨斗袋に加えて弓矢に関するものが与えられる。[[行司]]は勝ち力士に対して「役相撲にかなう、○○(勝った力士の四股名)」(結びの一番を除く)と呼び上げる。2022年5月場所、これより三役2番目の取組の[[貴景勝光信|貴景勝]]ー[[正代直也|正代]]戦で、勝った貴景勝に[[式守伊之助 (41代)|41代式守伊之助]]が勝ち名乗りを上げる際に、「役相撲にかなう」を言い忘れる失態があった
* 最初の取組に勝った力士には、「小結にかなう」の意味で[[矢]]が与えられる。
* 2番目の取組に勝った力士には、「関脇にかなう」の意味で[[弦 (弓)|弦]]が与えられる。
* 結びの取組に勝った力士には、「大関にかなう」の意味で、本来は[[弓 (武器)|弓]]が与えられることになっているが、現在では弓取力士が代わって弓を受け取り、[[弓取式]]を行う形式になっている。よって、勝った力士が受け取るのは熨斗袋のみで、通常と変わらない。
 
[[巡業]]や[[引退相撲]]などの[[花相撲]]でのこれより三役では、懸賞が懸らないため、勝ち力士は矢(巡業は白扇で代用)と弦を単独で受け取り、結びの一番の後の弓取式は通常通り行う。[[昭和天皇]][[崩御]]直後の場所であった[[1989年]]1月場所と、[[大相撲八百長問題]]が発覚したために開催が中止された[[2011年]]3月場所のに行われた2011年5月[[技量審査場所]]では懸賞は自粛されたため、矢・弦のみが与えられた。弓取式は行われた。
 
=== 選出力士 ===
通常、千秋楽の時点で出場している力士の内、上位6人が選出されることが多い。
番付上で一般に「[[三役]]」とは、[[大関]]・[[関脇]]・[[小結]]を指す<ref group="注釈">元々、横綱は大関の中から免許される称号であり、地位としては確立されていなかった。</ref>。元々は同じ由来だったのであろうが、現状「これより三役」は番付にかかわらず千秋楽最後の3番の取組を指すため、[[横綱]]がほぼ含まれ、実際に現在まで横綱全員が休場した場合と横綱が番付上でも不在だった場合を除いて全て横綱が入っている。通常、取組編成は番付上位の力士を終盤に順番に当てるように編成されるため、「これより三役」は番付の上位6人ということになるが、横綱・大関は合計で5名程度在位していることが多いため、関脇が二人とも含まれることは多くなく、小結が含まれることは少ない。
 
番付上で一般に「[[三役]]」とは、[[大関]]・[[関脇]]・[[小結]]を指し<ref group="注釈">元々、横綱は大関の中から免許される称号であり、地位としては確立されていなかった。</ref>、元々はそれぞれ2人ずつ在位していたことから、実際にこの6人の取組が多かったと思われる。その後、大関の上に横綱が地位として設けられ、更にそれぞれ3人以上在位することが珍しくなくなったことにより、選出力士の大半を横綱、大関が占めることが多くなった。一方、終盤に上位の力士が休場した場合や、下位で好成績の力士を千秋楽に上位力士と充てるなど、[[割 (相撲)#割り崩し|割崩し]]が行われたときには、平幕力士がこれより三役に含まれる場合がある。
一方、終盤に上位の力士が休場した場合や、下位で好成績の力士を千秋楽に上位力士と充てるなど、[[割 (相撲)#割り崩し|割崩し]]が行われたときには、平幕力士がこれより三役に含まれる場合がある。 2019年春場所を最後に、2021年夏場所終了時点で12場所連続でこれより三役に平幕力士が登場している。この期間中の横綱・大関陣の休場が非常に多く、さらには令和になってから三役同士の取組の割崩しが頻繁にされるようになったためこのような事態が起こり、12場所連続で三役以上の揃わないこれより三役は大相撲史上前代未聞であったが、2021年名古屋場所では三役以上の力士が揃うこれより三役が実現し、その事態からは解放されている。しかし、2020年と2023年の初場所では3番とも三役力士と平幕力士の対決による「これより三役」が実現するという珍事が起きた。
 
なお、当初の最後の3番に休場者が出て[[不戦勝 (相撲)|不戦勝]]が生じる場合でも、取組の順番を変更して必ず各3人を揃えて、三役揃い踏みと、これより三役を行う。
 
== 記録==
* 2023202453月場所現在
** 最多登場:[[白鵬翔]](76回)
** 最多連続登場:[[白鵬翔]](51回)
31行目:
** 最多敗戦:[[千代大海龍二]](35敗)
** 最多連勝:[[白鵬翔]](16連勝)
** 最低地位からの登場:西前頭17枚目
** 最低地位からの登場:'''[[德勝龍誠]]'''(2020年1月場所、西前頭17枚目)<ref group="注釈">幕尻(幕内最下位)からの登場は他に、2020年7月場所で'''[[照ノ富士春雄]]'''が東前頭17枚目の地位からの登場の例がある。</ref>
*** [[德勝龍誠]](2020年1月場所)
** 初土俵からの最短初登場([[幕下付出]]を除く):[[把瑠都凱斗]](2006年5月場所、13場所)
*** '''[[伯桜鵬哲也]]'''(2023年7月場所)
** 新入幕力士の登場:[[大錦一徹]](1973年9月場所)、[[把瑠都凱斗]](2006年5月場所)、'''[[翔猿正也]]'''(2020年9月場所)
** 初土俵からの最短初登場:'''[[伯桜鵬哲也]]'''(2023年7月場所、4場所)
*** 初土俵からの最短初登場([[幕下付出]]を除く):場合:[[把瑠都凱斗]](2006年5月場所、13場所)
** 新入幕力士の登場:[[大錦一徹]](1973年9月場所)、[[把瑠都凱斗]](2006年5月場所)、'''[[翔猿正也]]'''(2020年9月場所)、'''[[伯桜鵬哲也]]'''(2023年7月場所)
 
('''太字'''の力士は、2023202413月場所終了現在、現役力士である。)
 
== 脚注 ==