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* [[ビル・ナイ]]
* {{仮リンク|エイミー・ルー・ウッド|en|Aimee Lou Wood}}
* {{仮リンク|[[アレックス・シャープ|en|Alex Sharp}}]]
* [[トム・バーク]]
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== ストーリー ==
{{see also|生きる (映画)}}
黒澤版とハーマナス版との違いについて、[[春日太一]]は「大きく変わっているのは、息子との関係だ。同居する息子の結婚相手に邪険にされ、息子も嫁側に付いているという設定は同じだ。ただ、嫁と組んで主人公を徹底的に邪魔者扱いしたオリジナル版に対し、今回はそこまではしていない」「主人公が雪の中を歌いながら公園のブランコをこぐという、オリジナル版を象徴する場面は今回もある。ただ、描かれる視点は少しだけ変えてある」と述べている<ref>春日太一「[https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20230331&ng=DGKKZO69762800R30C23A3BE0P00 生きる LIVING 余韻もたらす父子の関係]」『日本経済新聞』2023年3月31日夕刊、文化面。</ref>。
 
1953年のロンドン。若いピーター・ウェイクリングは市役所の市民課に就職した。課長であるロドニー・ウィリアムズは大変な堅物(かたぶつ)で他人を寄せ付けず、部下たちは冗談を言うことも控えていた。ある日、陳情書を持ち込む婦人たち。汚水まみれの小さな資材置き場を子供たちの遊び場に変えて欲しいという陳情で、彼女たちは何ヶ月もたらい回しにされながら市役所に通い続けていた。しかし、無表情なまま陳情書を未決の棚に放り込むロドニー。
 
ある日、医者から末期ガンを宣告されるロドニー。寿命は半年か長くて九ヶ月だった。同居の息子夫婦に話そうとするが、日頃から疎遠で言いそびれるロドニー。彼は初めて役所を無断欠勤し、海辺のリゾート地に行って羽目を外した。だが、性に合わずにロンドンに戻り、出勤するふりをして町をさ迷い歩くロドニー。
 
町でロドニーを見かけ、声をかける部下のマーガレット。カフェに転職して副店長になるという陽気なマーガレットを食事に誘うロドニー。その姿を見た近所の噂好きの主婦が息子の嫁に告げ口し、浮気を疑う息子夫婦。父親に意見しようと意気込むが、厳格な父を前にすると息子は何も言えなかった。
 
3週間も無断欠勤を続けた末に、マーガレットが転職したカフェに行くロドニー。マーガレットはウェイトレスとして働いていた。「副店長」は店員募集のセールストークだったのだ。時間の潰し方が分からないからと、マーガレットをデートに誘うロドニー。仕事をサボることに反対なマーガレットに末期ガンだと打ち明け、明るく前向きな彼女のように一日でも生きたいと話すロドニー。翌朝、役所に復帰したロドニーは人が変わったように意気込んで、土砂降りの中、陳情されていた遊び場の現場に向った。
 
ロドニーの葬儀に集い故人を偲ぶ人々。陳情した婦人たちはロドニーが一人で遊ぶ場を作ったと彼を讃えたが、手柄は他の部署やお偉方に横取りされていた。ロドニーは他の部署に苦労して話を通し、渋る役人たちやお偉方を説得して遊び場を作り上げたのだ。
 
夜、ロドニーの遊び場に行く新入りの部下ピーター。職務質問して来た巡査は彼がロドニーの部下だと知ると、ロドニーが亡くなった晩の話をした。雪の降る中、ロドニーは遊び場のブランコを漕ぎ歌を歌っていた。その姿が幸せそうだったので帰宅を促さなかったと悔やむ巡査。ロドニーはその直後に亡くなったのだ。ロドニーは凍死ではなく末期ガンだったことを告げ、最高に幸せだったのだとピーターは巡査を慰めた。
 
== キャスト ==
* ロドニー・ウィリアムズ - [[ビル・ナイ]]
* マーガレット・ハリス - {{仮リンク|エイミー・ルー・ウッド|en|Aimee Lou Wood}}
* ピーター・ウェイクリング - {{仮リンク|[[アレックス・シャープ|en|Alex Sharp}}]]
* サザーランド - [[トム・バーク]]
* ミドルトン - {{仮リンク|エイドリアン・ローリンズ|en|Adrian Rawlins}}
* ラスブリッジャー - ヒューバート・バートン
* ハート - {{仮リンク|[[オリヴァー・クリス|en|Oliver Chris}}]]
* ジェームズ卿 - {{仮リンク|マイケル・コクラン|en|Michael Cochrane}}
* シン - アーナント・ヴァルマン
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== 公開 ==
2022年1月に{{仮リンク|2022年サンダンス映画祭|en|2022 Sundance Film Festival|label=サンダンス映画祭}}でプレミア上映され、[[ソニー・ピクチャーズ クラシックス]]が北米・ラテンアメリカ・インド・北欧・東欧・ドイツ・南アフリカ・東南アジアの配給権と各国の航空会社の機内上映権を取得したことが発表された<ref>{{cite web |last1=Rubin |first1=Rebecca |title=Sundance: Sony Pictures Classics Buys 'Living' Remake Starring Bill Nighy |url=https://variety.com/2022/film/news/sundance-sony-pictures-classics-living-bill-nighy-1235163499/|work=Variety|date=January 25, 2022|accessdate=January 26, 2022}}</ref>。同年10月に[[ロンドン映画祭]]で上映され<ref>{{Cite web |title=Living |url=https://whatson.bfi.org.uk/lff/Online/article/living |accessdate=2022-11-20 |website=BFI London Film Festival 2022 |language=en}}</ref>、11月6日には[[アメリカン・フィルム・インスティチュート|AFI映画祭]]の一環として[[グローマンズ・チャイニーズ・シアター]]でも上映されている<ref>{{cite web | url=https://deadline.com/2022/09/afi-fest-2022-red-carpet-movies-list-lineup-1235122945/ | title=AFI Fest Adds 'Bardo', 'The Son', 'She Said', 'Guillermo del Toro's Pinocchio', More to Red Carpet Lineup | date=20 September 2022 |accessdate=2023-01-22}}</ref>。イギリスでは11月4日に公開され、アメリカでは12月23日に{{仮リンク|[[限定公開|en|Limited theatrical release}}]]された。
 
== 評価 ==
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| {{仮リンク|ロンドン映画批評家協会賞 作品賞|en|London Film Critics' Circle Award for Film of the Year|label=作品賞}}
| rowspan="2"|生きる LIVING
| rowspan="4"|<ref>{{cite web |url=https://www.theguardian.com/film/2022/dec/21/banshees-of-inisherin-london-critics-circle-film-award-nominations |title=The Banshees of Inisherin leads pack as London film critics announce nominations |first=Andrew |last=Pulver |work=[[The Guardian]] |date=21 December 2022 |accessdate=22 December 2022}}</ref><br /><ref>{{citeCite web|和書|url=https://natalie.mu/eiga/news/511748|title=「TAR/ター」がロンドン映画批評家協会賞で作品賞、最多は「イニシェリン島の精霊」|publisher=映画ナタリー|date=2023-02-06|accessdate=2023-02-06}}</ref>
|-
| {{仮リンク|ロンドン映画批評家協会賞 ブリティッシュ/アイリッシュ作品賞|en|London Film Critics' Circle Award for British or Irish Film of the Year|label=ブリティッシュ/アイリッシュ作品賞}}
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! scope="row" rowspan="4"| {{仮リンク|第27回サテライト賞|en|27th Satellite Awards}}
| rowspan="4"|2023年<br />3月3日
| {{仮リンク|[[サテライト賞 作品賞|en|Satellite Award for Best Film|label=ドラマ部門作品賞}}]]
| 生きる LIVING
| rowspan="4"|<ref>{{cite web|url=https://awardswatch.com/top-gun-maverick-leads-international-press-academys-27th-satellite-awards-nominations/|title=‘Top Gun: Maverick’ leads International Press Academy’s 27th Satellite Awards nominations|website=Awards Watch|first=Erik|last=Anderson|date=December 8, 2022|accessdate=December 8, 2022}}</ref><br /><ref>{{cite web|url=https://www.pressacademy.com/news/the-international-press-academy-announces-winners-for-the-27th-annual-satellite-awards/|title=The International Press Academy Announces Winners for the 27th Annual SATELLITE™ Awards|publisher=International Press Academy|date=2023-03-03|accessdate=2023-03-04}}</ref>
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| サンディ・パウエル
|-
! scope="row"| {{仮リンク|[[USCスクリプター賞|en|USC Scripter Awards}}]]
| 2023年<br />3月4日
| 映画部門脚色賞
281 ⟶ 294行目:
| [[アカデミー主演男優賞|主演男優賞]]
| ビル・ナイ
| rowspan="2" |<ref>{{citeCite web|和書|url=https://eiga.com/news/20230124/23/|title=【第95回アカデミー賞ノミネート全リスト】「エブエブ」が最多10部門11ノミネート!|publisher=映画.com|date=2023-01-24|accessdate=2023-01-24}}</ref>
|-
| [[アカデミー脚色賞|脚色賞]]
300 ⟶ 313行目:
* {{IMDb title|9051908|Living}}
 
{{カズオ・イシグロ}}
{{Movie-stub}}
{{DEFAULTSORT:いきるりひんく}}
[[Category:2022年の映画]]
[[Category:イギリスのドラマ映画]]
[[Category:英語のイギリス映画]]
[[Category:リメイクドラマ映画]]
[[Category:黒澤明の監督映画のリメイク映画]]
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[[Category:ロンドンを舞台とした映画作品]]
[[Category:ロンドンで製作された映画作品]]
[[Category:英語の映画]]
[[Category:ライオンズゲートの作品]]
[[Category:東宝配給の映画]]
[[Category:カズオ・イシグロ]]
[[Category:トルストイ原作の映画作品]]
[[Category:1950年代を舞台とした映画作品]]