削除された内容 追加された内容
Shoma1111 (会話 | 投稿記録)
m 難しい言い回しを平易にしたり、省略したりして、読みやすくしました。
タグ: ビジュアルエディター モバイル編集 モバイルウェブ編集
 
(8人の利用者による、間の10版が非表示)
1行目:
{{出典の明記|date=2018年3月}}
[[Image:Paraphyletic_ja.svg|thumb|334px|伝統的な爬虫類(青い部分)は側系統群である。右端の鳥類を含めてはじめて単系統となる。尚、分子分類学の結果、カメ類の位置は鱗竜類とワニ類の間である事が判明してきている。]]
'''側系統群'''(そくけいとうぐん)とは、[[生物]]の[[分類群]]のうち、単一の[[進化]]的系統からその中の特定の単一系統を除いたすべてをまとめた群をいう。[[系統樹]]でいえば、1つの枝の中からいくつかの小さい枝を除き、残りをまとめたものに当たる。
 
それに対し、単一の系統全体からなる分類群を[[単系統群]]といい、全く異なる系統をまとめた群を[[多系統群]]という。
7 ⟶ 8行目:
一般には多系統群は自然分類でない(作為的な分類である)として排除される傾向にある。側系統群も広い意味では多系統群ということになり、これを分類群として認めない[[分類学]]の立場([[分岐分類学]])もある。
 
特に[[デオキシリボ核酸|DNA]]の[[塩基配列]]を基にした分類([[分子分類学]])では、特定の系統だけをその他多くの系統と区別する一般的な手立てはなく、側系統群というものは一般には必ずしも定義しえできるものではない。
 
しかし[[進化分類学]]と呼ばれる立場ではこれも分類群として認める。これは、系統だけでなく[[形質]]の類似性も重視するためである。ある一部の系統群だけが顕著な形質を有する場合、これ一部の系統群だけを独立させ、その形質を有しない残りの生物をまとめて1分類群(つまり側系統群)としてまとめるわけである。
 
== 具体例 ==
16 ⟶ 17行目:
しかし、これらの[[系統樹]]を作ると、鳥類は爬虫類の枝分かれの一つに位置することになる。いわば爬虫類の中のある群が特別に[[適応放散]]し、特徴的な進化を遂げたものにすぎない。したがって分岐分類学の立場では、爬虫類をまとめるならば、鳥類もそこに含まれなければならない。この立場からすると、翼・羽毛のような特定の形質だけを取り上げ、鳥類を爬虫類から除外するのは作為的な人為分類にすぎず、そのような分類は認めるべきではないと考える。
 
実際に変更を受けた例もある。例えば[[シロアリ]]は独自のシロアリ目を立てるのが標準的な扱いであった。この群は[[ゴキブリ]]とごく近縁なものと従来から考えられていたが、現在ではゴキブリ目の系統樹内に収まってしまうとの判断に基づき、ゴキブリ目内にシロアリ科として納められた。[[有髭動物]]([[ハオリムシ]]など)は独立の門とされたが、現在では[[多毛類]](ゴカイの仲間)の中の科に収まった。[[ウシ]]や[[イノシシ]]、[[カバ]]などの2つに割れた蹄をもつ動物は[[ウシ目]]として、[[クジラ]]や[[イルカ]]といった魚類体形の水生哺乳類は[[クジラ目]]として分類されていたが、現在はまとめて[[鯨偶蹄目]]とされている。
 
この他に側系統群と考えられている分類、呼称として、[[サル]]([[ヒト]]を除いた[[霊長目]])、[[ガ]]([[アゲハチョウ上科]]、[[セセリチョウ上科]]を除いた[[鱗翅目]])、[[アリハチ]]([[アリ科]]を除いた[[膜翅目]])、[[魚類]]([[四肢動物]]を除く全ての[[脊椎動物]])、[[双子葉植物]]([[単子葉植物]]がこの中から分化したと考えられる)などがある。
 
== 関連事項 ==
<!-- *[[系統群]](クレード) -->
*[[単系統群]]
*[[多系統群]]
*[[分類学]]
*[[分岐学]]
*[[単系統群]]
*[[多系統群]]
 
 
[[Category{{デフォルトソート:分類学|そくけいとうくん]]}}
[[Category:系統分類|そくけいとうくん (生物学)]]
[[Category:進化|そくけいとうくん系統学]]
[[Category:進化]]