「零式小型水上機」の版間の差分

{{ Infobox 航空機

| 名称=空技廠九飛 E14Y 零式小型水上機

| 画像=Image:E14Y Type 0 Reconnaissance Seaplane Glen E14Y-11s.jpg|right|300px|

| 初飛行年月日=[[1938年]]

| 生産開始年月日=[[1940年]]

| 生産数=126機

| 運用状況=退役

'''零式小型水上機'''（れいしきこがたすいじょうき）は、零式小型水上偵察機{{refnest|零式小型水上偵察機の名称で文書中に記載されることがあった<ref name="歴史群像_p103">[[#歴史群像 (2006)|『帝国海軍艦上機・水上機パーフェクトガイド』 (2006)]]、p.103</ref>。|group=*}}と通称されることもある'''零式小型水上機'''（呼ばれいしきこがたすいじょうき）は、十二試潜水艦用偵察機<ref name="歴史群像_p103"/><ref name="日本海軍水上偵察機_p23">[[#日本海軍水上偵察機|『日本海軍水上偵察機』]] (1994)、p.23</ref><ref name="野原2007_p110">[[#野原 (2007)|野原 (2007)]]、p.110</ref>として[[空技廠]]が開発し、[[1940年]]（[[昭和]]15年）12月[[大日本帝国海軍|日本海軍]]により兵器採用された、潜水艦搭載用の[[水上機]]である。[[略符号]]はE14Y1。[[連合国 (第二次世界大戦)|連合国]]コード名は“'''Glen日本では'''”(グレン)。[[第二次世界大戦]]中において[[アメリカ本土空襲]]を実行した唯一の機体として有名である。乗員たちからは「'''[[金魚]]'''」と呼ばれた{{要出典|date=2014年3月}}。

昭和151940年12月兵器採用時の名称は[[内令兵]]により「零式一号小型飛行機一型」と定められた。

1942年（昭和17年）の海軍機の名称付与体系変更に従い、「昭和17年[[内令兵]]第25号」により「零式小型水上機一一型」と改称された。[[略符号]]は'''E14Y'''。[[連合国 (第二次世界大戦)|連合国]]コード名は“'''Glen'''”(グレン)。

試作機では重量過大のために航続力が低下したうえ安定性が悪かったため垂直尾翼の拡大と胴体下面にフィンが付加されるなどの改良が続けられ、1940年（昭和15年）12月に兵器採用された。生産は[[九州飛行機]]で行なわれ、試作機（垂直安定板が胴体上面のみのタイプ）を含めて全部で138機生産された。

[[伊号第一〇潜水艦|伊10]]の搭載機が[[1944年]]（昭和19年）[[6月12日]]に実施した[[マジュロ|メジュロ]]泊地の偵察作戦が、本機が運用された最後の記録である。これ以降は潜水艦の活動範囲が狭められたこともあって、本機が活躍する場はほとんどなくなった。また母艦たる潜水艦ごと撃沈さの戦没により同時に失われた機体も多く、終戦時の残存機は17機とされる。

1942年（昭和17年）[[9月]]に[[伊号第二五潜水艦|伊25]]の搭載機が2回にわたって[[オレゴン州]]の森林に[[焼夷弾]]を投下し火災を発生させたとされる。これは、大戦中のみならず現在にいたるまで[[軍用機]]がアメリカ本土の攻撃に成功した唯一の事例となっ言われている。

* 主翼面積： 19.00 [[平方メートル|m&sup2;²]]

{{commonscat-inline|Yokosuka E14Y}}