「GODZILLA (アニメ映画)」の版間の差分

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{{Pathnav|[[ゴジラ|ゴジラシリーズ]]|frame=1}}
{{Infobox Film
| 作品名 = {{Plainlist|
* GODZILLA<br
* />怪獣惑星(第一章)<br
* />決戦機動増殖都市(第二章)<br
* />星を喰う者(最終章)
}}
| 原題 =
| 画像 =
| 画像サイズ =
| 画像解説 =
| 監督 = {{Plainlist|
* [[静野孔文]]<br
* />[[瀬下寛之]]
}}
| 脚本 = [[虚淵玄]](全3章)<br />[[村井さだゆき]](第二章のみ)<br />[[山田哲弥]](第二章のみ)
| 脚本 = {{Plainlist|
* [[虚淵玄]](全3章)
* [[村井さだゆき]](第二章のみ)
* [[山田哲弥]](第二章のみ)
}}
| 原案 = 虚淵玄
| 製作 = 吉澤隆
| 製作総指揮 = {{Plainlist|
* 古澤佳寛<br
* />高橋亜希人(第二章、最終章のみ)
}}
| 出演者 = [[宮野真守]]<br />[[櫻井孝宏]]<br />[[花澤香菜]]<br />[[杉田智和]]<br />[[梶裕貴]]<br />[[諏訪部順一]]
| 出演者 = {{Plainlist|
* [[宮野真守]]
* [[櫻井孝宏]]
* [[花澤香菜]]
* [[杉田智和]]
* [[梶裕貴]]
* [[諏訪部順一]]
}}
| 音楽 = [[服部隆之]]
| 主題歌 = {{Plainlist|
* 歌:[[XAI (歌手)|XAI]]<br
* />第一章:「WHITE OUT」<br
* />第二章:「THE SKY FALLS」<br
* />最終章:「live and die」
}}
| 編集 = 肥田文
| 制作会社 = [[ポリゴン・ピクチュアズ|POLYGON PICTURES]]
| 製作会社 = [[東宝]]
| 配給 = 東宝映像事業部
| 公開 = {{Plainlist|
| 公開 = 第一章:{{Flagicon|JPN}} [[2017年]][[11月17日]]<br />第二章:{{Flagicon|JPN}} [[2018年]][[5月18日]]<br />最終章:{{Flagicon|JPN}} 2018年[[11月9日]]
* 第一章:{{Flagicon|JPN}} [[2017年]][[11月17日]]
| 上映時間 = 第一章:89分<br />第二章:101分<br />最終章:91分
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| 上映時間 = {{Plainlist|
* 第一章:89分
* 第二章:101分
* 最終章:91分
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| 製作国 = {{JPN}}
| 言語 = [[日本語]]
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|video3 = {{youtube|e5Omb_oeNQM|XAI "live and die" / "Godzilla: The Planet Eater" Theme Song GODZILLA ver.(Short)|}}
}}
『'''GODZILLA'''』(ゴジラ、英題)は、[[ポリゴン・ピクチュアズ]]制作による[[日本]]の[[フィーチャー映画|長編日本]][[アニメーション映画]]。[[通称]]は'''アニゴジ'''」<ref>{{Cite web |title=「アニゴジ」が完結! 瀬下寛之監督が語る本作で伝えたかったこととは【インタビュー】 |url=https://cho-animedia.jp/article/2018/11/14/9265.html |website=超!アニメディア |date=2018-11-14 |access-date=2024-05-20 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |title=『アニゴジは“ゴジラ作品”としてどうだったのか? 3作かけて向き合った壮大なテーマ |url=https://realsound.jp/movie/2018/11/post-278510.html |website=Real Sound|リアルサウンド 映画部 |date=2018-11-15 |access-date=2024-05-20 |language=ja}}</ref>
 
[[ゴジラ|ゴジラ]]』シリーズ]]として初の3DCG[[コンピュータアニメーション|3Dアニメーション]]作品となる<ref>{{Cite web|和書|url=http://godzilla-anime.com/intro/|title=INTRO / STORY|<全三部作:最終章>アニメーション映画『GODZILLA 星を喰う者』OFFICIAL SITE|publisher=東宝|accessdate=2022-12-24}}</ref>で、[[実写]]映画では描写が難しい[[SF映画]]作品となっている{{R|検定148}}。[[物語|ストーリー]][[原案]]と主な[[脚本]]は[[虚淵玄]]{{Efn|[[シリーズ構成]]は[[村井さだゆき]]と共同。第一章は[[山田哲弥]]の脚本協力で、第二章は村井さだゆき、山田哲弥との3名による共同。}}。
 
巨大生物「[[怪獣]]」の脅威にさらされ22年間[[宇宙移民]]となった[[人類]]が、[[時間の遅れ|亜空間航行の影響]]によって約2万年が経過した[[地球]]を舞台に、奪還を目指し怪獣「ゴジラ」に立ち向かう模様を描く。
 
全[[三部作]]構成で、[[2017年]][[11月17日]]に第一章『'''GODZILLA 怪獣惑星'''』(ゴジラ かいじゅうわくせい、英題: '''''Godzilla: Planet of the Monsters''''')が[[2017年の映画|2017年]][[11月17日]]に<ref name="news">{{Cite web|和書|url=http://godzilla-anime.com/news/|title=アニメーション映画『GODZILLA』全三部作公開決定!|work=アニメーション映画『GODZILLA』OFFICIAL SITE|date=2017-03-26|accessdate=2017-03-26}}</ref>、[[2018年]][[5月18日]]に第二章『'''GODZILLA 決戦機動増殖都市'''』(ゴジラ けっせんきどうぞしょくとし、英題: '''''Godzilla: City on the Edge of Battle''''')が[[2018年の映画|2018年]][[5月18日]]に<ref>{{Cite web |和書| url = https://natalie.mu/eiga/news/272197| title = アニゴジ第2弾「GODZILLA 決戦機動増殖都市」公開日とコンセプトアート解禁| publisher = 映画ナタリー| date = 2018-03-05| accessdate = 2018-03-05}}</ref>、2018年[[11月9日]]に最終章『'''GODZILLA 星を喰う者'''』(ゴジラ ほしをくうもの、英題: '''''Godzilla: The Planet Eater''''')が2018年[[11月9日]]に<ref>{{Cite web |和書| url = https://natalie.mu/eiga/news/293542| title = 黄金の終焉を…「GODZILLA 星を喰う者」特別映像解禁、公開日も決定| publisher = 映画ナタリー| date = 2018-08-01| accessdate = 2018-08-01}}</ref>公開された。平成最後のゴジラ映画となった<ref>[http://www3.cinematopics.com/archives/95707 『GODZILLA 星を喰う者』 ゴジラ、キングギドラ、ビオランテ、レギオン 「ギドラナイト」開催決定!!]シネマトピックス公式サイト</ref>。いずれも劇場公開から2カ月後、[[サブスクリプション|定額制]][[ビデオ・オン・デマンド|動画配信サービス]]「[[Netflix]]で全世界配信された<ref>{{Cite web|和書|url=httphttps://eiga.com/news/20170315/21/|title=アニメ映画「GODZILLA」、劇場公開後にNetflixで全世界配信!|publisher=映画.com|date=2017年3月-03-15|accessdate=2017年3月-03-15}}</ref>。
 
[[ゴジラ|ゴジラシリーズ]]の[[アニメーション]]作品としては[[アメリカ合衆国]]で[[1978年]]に放送された『[[Godzilla (1978年のテレビアニメ)|Godzilla]]』、[[1999年]]に放送された「[[ゴジラ ザ・シリーズ]]」などが存在したが{{R|検定148}}、長編アニメーション映画としては初の作品となる<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.shin-godzilla.jp/news/news_160819_1.html|title=世界初製作ゴジラアニメーション映画化決定!|work=映画『シン・ゴジラ』公式サイト|accessdate=2017年2月-02-12}}</ref>。日本製作作品としては、短編アニメーションを含めると1994年および1996年に[[学研ホールディングス|学習研究所]]が製作した短編の学習アニメ『すすめ!ゴジランド』が先である
 
== ストーリー ==
20世紀末、人類は環境変化が原因で地球上に出現した巨大生物「[[怪獣]]」の脅威に晒されるようになった。中でも他の怪獣を駆逐する力をもった「ゴジラ」の暴威は凄まじく、半世紀に渡り敗走を重ねた人類は種全体の存続を図り、一部の人間を他星に移住させる計画を立案する。2048年3月14日、恒星間移民船の1つ「アラトラム号」はコンピュータによって選抜された一部の人間と、同盟を結んでいた異星人種「エクシフ」と「ビルサルド」を乗せ、11.9光年彼方の惑星[[くじら座タウ星e]]を目指して旅立った。
 
=== 怪獣惑星 ===
出発から約22年後。人類の過酷な宇宙生活の末にアラトラム号はタウ星eに到着するが、そこは人類の生存に適さない環境であり、移住計画は事実上失敗に終わる。老人ばかりの志願者たちで入植を強行しようとする中央委員会に対し、ハルオ・サカキはタウ星eからの即刻退去と移民プランの完全棄却を要求して揚陸艇に篭城するも拘束され、タウ星eへの着陸を試みた揚陸艇は降下中の事故で全員死亡する。
 
今後の移民が困難となり、さらにハルオがエクシフの軍属神官メトフィエスの協力で立案した「対ゴジラ戦術」がリークされたことで、船員たちの間では地球帰還を望む声が高まり、中央委員会は地球への帰還を決断する。アラトラム号は[[超光速航法|長距離亜空間航行]]を用いて往路よりもはるかに短い時間で地球へと到着する。しかし、[[時間の遅れ|亜空間航行の影響]]で地球では約2万年{{Efn|厳密には1920019,200年±50年。}}もの歳月が経過していたうえ、調査の結果、未だにゴジラが生存していることが判明する。中央委員会は帰還を諦めようとするが、メトフィエスの後押しでハルオの戦術案が採用され、ゴジラ殲滅のため600名からなる地球降下部隊を派遣することが決定する。
 
保釈されたハルオは、幼なじみのユウコ・タニやエリオット・リーランドと共に地球に降下し、ゴジラ捜索のための準備と変わり果てた地球環境の調査を進める。しかしその最中、ゴジラに捜索に当たる予定だったリーランドの部隊が怪獣セルヴァムの襲撃に遭い、被害を受ける。さらなる犠牲を避けるため、メトフィエスの案でリーランドたちは仲間の部隊との合流を経て撤退を試みるが、部隊は事前の作戦ルートを行軍中にゴジラと遭遇する。ハルオはゴジラの防御力の要である非対称性透過シールドの電磁パルスパターンを解析するために単身ゴジラに挑み、それを支援しようと単身ゴジラに攻撃を仕掛けたリーランドの死と引き換えにデータの入手に成功する。
67 ⟶ 102行目:
 
=== 星を喰う者 ===
メカゴジラシティの壊滅後、ユウコは[[脳死]]状態と判定され、ハルオは自らの選択の結果に打ちひしがれる。一方、メトフィエスはハルオがナノメタルの侵食を受けなかったのは神の加護によるものだと説き、ハルオを神に選ばれた英雄と祭り上げることで、メカゴジラシティの敗北で絶望した生存者たちの大半を信者に引き込むことに成功する。ハルオは、自らを含む幾人かが侵食を免れたのはフツアの治療によるものであると訴えるが、メトフィエスはそれを承知の上で信者を増やし、自分たちが崇める神を呼び出す準備をしていることを告白する。ハルオのメトフィエスへの不信感が募る中、アラトラム号ではメカゴジラシティの一件によって種族間の対立が深刻化する。ビルサルドは実力行使でアラトラム号の動力室を占拠し、同胞を殺めゴジラ撃滅の好機を逃したハルオの極刑を要求する。その情報を受け取ったハルオは、マーティンの提案で対立が鎮静化する時間を稼ぐために敢えてフツアの隠れ家に身を隠し、その中でミアナからは生き残って命を繋げば勝ち、死んで消えれば負けというフツアの価値観を教えられ、自身に想いを寄せるマイナとは命を繋いで結ばれる。
 
しかし同じころ、メトフィエスは自身を怪しんでいたミアナを捕らえた上で信者たちとともに神を呼び出す儀式を行い、遂にエクシフが神と崇める高次元怪獣「ギドラ」を降臨させる。ギドラは信者となった生存者たちを生け贄として喰い尽くし、次いで宇宙にブラックホールを発生させてアラトラム号の近辺に出現する。時空間を歪め、機械に観測されないギドラの前にアラトラム号は何が起きているか理解できないまま撃沈され、そのままギドラは地上に出現し、迎撃に現れたゴジラ・アースをも圧倒する。ギドラを目の当たりにしたハルオは、エクシフの真の目的を知るためにメトフィエスと対峙する。
92 ⟶ 127行目:
: ギドラとの戦いを終えてからはフツア族との共生を選び、マイナとの間に子どもを授かるが、ヴァルチャーの再起動の際にメトフィエスの声(小説ではメトフィエスの言葉を借りたギドラの声であると示唆されている)が届き、文明が再興し、ゴジラを怪獣たらしめる憎しみを持つ自分がいると、再びギドラがこの宇宙に現れてしまうことを悟る。そのため、憎しみを持たないフツアの未来を守るために、父親として生きる道をあえて自ら捨て、活動状態のナノメタルを宿すユウコを連れて再起動したヴァルチャーに乗ってゴジラ・アースに特攻し、自身の命と引き換えにこの世界とギドラの繋がり、ナノメタルの脅威、そしてゴジラへの憎しみを絶った。
: 小説により、母親は欧州奪還作戦におけるパリの戦いの英雄ハルカ・ヤシロ、父親は地球連合情報軍総合情報部調査官としてこの小説の物語を記録したアキラ・サカキと判明。名前は「いつか冬を越えて、命が蘇る春が巡り来る」ことを祈って両親から付けられた。
:
; ユウコ・タニ
: 声 - [[花澤香菜]]
97 ⟶ 133行目:
: 祖父ダイチが命を落とした降下艇の爆発事故に関してハルオの話を聞くために地球降下部隊に志願し、リーランドからハルオの「お目付役」を任される。ゴジラ・フィリウスとの戦闘ではパワードスーツ部隊に参加し、ハルオと共にその最終段階となるEMPプローブスピアの打ち込みを行う。ゴジラ・アースの攻撃でハルオと離れ離れになり、間もなくハルオと再会するも、ミアナを妹のように可愛がっているハルオを見て嫉妬心のようなものを抱き、それに伴ってフツアそのものにも偏見的な考えを持つようになり、ハルオとガルグの口論の際にはフツアへの不信感からビルサルド側に立って彼らを擁護するような言葉を口にしている。メカゴジラシティでは他の地球人が警備や兵站に回される中、卓越したテクニックをビルサルドに買われてヴァルチャーのテストパイロットを任される。自分のしてきたことに悩むハルオを励まし、口づけして好意を示している{{Efn|口づけから2時間ほどの時間経過があり、ハルオとそれ以上の関係をもったことが仄めかされている。}}。
: 対ゴジラ・アース戦ではハルオらと共にヴァルチャー1番機を操りゴジラ誘導を担当した。だが、戦闘の最中にガルグの判断で体内にナノメタルを注入されてパニックに陥り、コックピットからの脱出を図るも周囲の高熱のために失敗、[[拒絶反応]]で瀕死の状態になってしまう。ハルオがシティ中枢を破壊したことでナノメタルの侵食は停止したが、目から水銀のような泪を流しながら意識を喪失。体内のナノメタルが生命維持装置の役割を果たしているため心臓は動き続けているものの、[[脳死]]状態に陥ったことで、生きてはいるが二度と目覚めることはなくなった。その後はフツアの村の一室で眠りについていたが、体内にある活動状態のナノメタルを利用されることを防ぐために、ハルオの腕に抱きかかえられながらヴァルチャーによってゴジラに特攻し、目覚めることなくハルオと運命を共にした。
:
; マーティン・ラッザリ
: 声 - [[杉田智和]]
103 ⟶ 140行目:
: メカゴジラシティの敗北後、ナノメタルに侵食されなかったことをメトフィエスに奇跡と称えられたハルオに対し、奇跡などではなくフツアの治療が原因だと伝えるが、不信心と糾弾されるのを恐れて信者たちにはそれを明かせなかった。アラトラム号でのビルサルド反乱の報を受けると、ハルオの身の安全と事態収束の時間稼ぎを両立する案としてハルオに脱走という体で身を隠すことを提案したが、ほどなくしてアラトラム号との交信が途絶し、数々の異常現象を発生させながら降臨したギドラと対峙する。ギドラの超常性に混乱しながらも、通常の物理法則が一切通用しないことからギドラが異次元の存在であると見抜き、さらにギドラだけが一方的にこちらの宇宙に干渉できていることから、こちらの宇宙にギドラを手引きしている者がいることを突き止め、マイナの力を借りてギドラの弱点をハルオに伝えた。
: ギドラ戦後はフツアの村での生活を送り、フツア族の服を着用して組み紐による文字を学ぶなど溶け込んでいったが、その中でも文明再興を目指してナノメタル制御の研究を続けており、ユウコの体内に残されたナノメタルを利用してヴァルチャーの再起動に成功し、それによってハルオが特攻するきっかけを作ってしまう。
:
; アダム・ビンデバルト
: 声 - [[梶裕貴]]
108 ⟶ 146行目:
: ゴジラ・フィリウスとの戦闘では、当初ベルベと共にホバーバイク部隊を率いてゴジラへの陽動を行う。セルヴァムの妨害で作戦に遅れが生じた際は、ハルオの指示で即席の誘導路を形成するための爆撃を担当し、揚陸艇を熱線で撃墜されながらもゴジラを指定ルートにおびき寄せる。ハルオたちと合流後は彼に従ってメカゴジラシティに赴くが、そこのナノメタルが生体にも影響を及ぼすと知ってからはそれに対して強い不安を抱くようになり、ビルサルド兵のシティへの同化行為を目撃してパニックを起こす。その後、ガルグの考えを拒否したマーティンに倣い他の地球人兵と一緒にシティから脱走した。
: 元はエクシフの宗教への信心は薄かったが、最後の希望であったメカゴジラシティが敗北したことで完全に心が折れ、絶望から逃れるためにエクシフのカルトの信者に成り果ててしまう。神の奇跡によってゴジラを倒すというメトフィエスの言葉を盲信し、神を降臨させる儀式にも参加したが、その結果ギドラへの生け贄にされてしまい、ギドラの影に喰らい尽くされ死亡した。
:
; エリオット・リーランド
: 声 - [[小野大輔]]
113 ⟶ 152行目:
: 降下直後にセルヴァムの群れに襲撃されて人員と機材に被害が出たことや、地球の大気と水が毒性を持っていたことから移住を断念し撤退を宣言、しかし揚陸艇が全機破壊されたためにゴジラの推定回遊圏内を通過して他の中隊と合流せざるを得ない状況になる。行軍中にゴジラの襲撃を受け、ホバーバイクに乗り単独で戦うハルオの援護をするため多脚戦車で特攻、「非対称性透過フィールド」のノイズ周期を解明したものの熱線を浴び殉職する。<!--
: 小説版で登場するイギリス特務員マーク・リーランドとロシア特務員タチアナ・ロマノヴァの子孫だと思われる。-->
:
; ウンベルト・モーリ
: 声 - [[堀内賢雄]]
118 ⟶ 158行目:
: ハルオのゴジラ討伐計画をメトフィエスとエリオットに押される形で承認し、当初の作戦失敗後には残存部隊を船へと帰還させようとするが、ハルオを含めたほとんどの隊員は地球残留を決め、メカゴジラプラント残存の情報にビルサルドも地表への降下を要求しはじめるなど、艦内外のクルーの統制に苦慮している。メカゴジラシティでの事件後、対立が深刻化した地球人とビルサルドの取り持ちが上手くできず、ビルサルドの反乱を招いてしまう。最終的に宇宙に降臨したギドラに襲撃され、何が起きているのか理解できないままアラトラム号と運命を共にした。
: [[2039年]]の「オペレーション・エターナルライト」前哨戦では[[轟天号#『GODZILLA』 (アニメ映画)|轟天型潜水艦1番艦「轟天」]]副長としてジングウジ艦長を補佐しながらマンダを倒し、その後も対怪獣作戦に従軍した功績を認められ、アラトラム号船長に選ばれる<ref name="4章">{{Harvnb|怪獣黙示録|2017|pp=186-212|loc=第4章『反撃』}}</ref>。だが、轟天最後の出航直前に爆発事故で負傷、退艦していたため、自分のみが生き残ったという経緯があり、自分を船長に選んだ人工知能の決定に疑問を持っている{{R|10章}}。
:
; タケシ・J・ハマモト
: 声 - [[山本兼平]]
: 移民船アラトラム号の副長で、中央委員会のメンバー。階級は[[准将]]。事なかれ主義の保守的な思考持ち主で、ハルオのゴジラ討伐計画に対しても強い難色を示していた。しかしメカゴジラシティでの事件が露呈すると、新たなゴジラの誕生を阻止したハルオの決断の正当性を主張、機械と融合して繁栄するというビルサルドの考えを糾弾してドルドと対立し、ビルサルドの反乱に対しても冷静に鎮圧のための作戦立案を指示する。最終的に宇宙に降臨したギドラに襲撃され、何が起きているのか理解できないままアラトラム号と運命を共にした。
: 『プロジェクト・メカゴジラ』では、アキラの調査報告を怪獣災害にあった被害者の証言をまとめたという性格から信頼性が極めて低いという判断を下している<ref name="10章">{{Harvnb|プロジェクト・メカゴジラ|2018|pp=160-163|loc=第10章『脱出』}}</ref>。
:
; ダイチ・タニ
: 声 - [[堀越富三郎]]
: ユウコの祖父。元地球連合極東陸軍所属。アラトラム号で孫娘のユウコと共に、友人から託されたハルオを育てていたが、長年の船内生活に疲れ果て、危険を承知でタウeへの降下計画に志願。反対するハルオを諭して同じような志願者と共にタウeに向かったが、その途中に起きた揚陸艇の爆発事故により死亡、「大地で終わりたい」という願いが果たされることはなかった。
: 小説版では元地球連合極東陸軍所属の一曹→曹長。2030年代には40代を過ぎていたが、[[富士教導団]]での試作兵器開発や[[朝鮮半島]]および[[中国大陸]]での威力偵察を経験し、2039年の「オペレーション・エターナルライト」では[[ノルマンディー]]にてビオランテ撃滅に貢献している{{R|4章}}。ハルオの父アキラとは[[インド]]防衛線崩壊時に知り合い{{R|6章}}、日本が陥落した際に彼を助けたことが縁で護衛を務めるようになる{{R|断章}}。
:
; マルコ・ジオーネ
: 声 - [[柳田淳一]]
: 工兵隊所属の兵士。アダムとは同年代<ref>ノベライズ怪獣惑星、p138</ref>。階級は[[伍長]]。ゴジラ・フィリウスとの戦いを乗り越えたものの、ゴジラ・アースの襲撃で部隊が壊滅したことで戦意を喪失してしまい、なおもゴジラ・アースと戦おうとするハルオに詰め寄り、他2名の隊員とともに救助艇でアラトラム号に帰還する。メカゴジラシティの敗北をきっかけにエクシフのカルトに入信し、エンダルフと共に祈りを捧げていたが、その結果アラトラム号がギドラに襲撃され、落下する瓦礫の下敷きになり死亡した。
:
; ジョシュ・エマーソン
: 声 - [[石谷春貴]]
140 ⟶ 184行目:
: ゴジラ討伐に燃えるハルオの理解者であり{{Sfn|Newtype12|2017|p=99}}、献身を体現する稀有な地球人として彼こそがゴジラと対峙する英雄にふさわしいと考え、委員会会議でも彼の仮釈放から地球への帰還および降下の進言、リーランドの死後の指揮権の譲渡など最後までハルオの支援を続けた。一方でゴジラ・アースの存在を最初から予想していた節があり、ゴジラ・アースの出現の際にも落ち着いた様子を見せている。指揮権移譲後は単独行動していたが、ゴジラ・アースにより壊滅した部隊の生き残りをまとめて負傷者32名 <ref name="小説怪獣惑星百八十一頁">ノベライズ怪獣惑星、p181</ref>と共にハルオたちと合流し、皆と共にメカゴジラシティに赴いた後は、ガルグにガルビトリウム修復用ラボの再現を依頼し、シティ外縁部南東の洞窟に設けた専用工房で作業しながら集会を行う。シティの地下で増殖を続けるナノメタルを禍々しいものと形容し、それを扱うビルサルドをゴジラを超えるものになろうとしているとの危惧を語り、ゴジラ・アースへの恐れを抱くハルオにエクシフの間ではタブーとされるかつて自身の母星を滅ぼした存在の名を告げた。メカゴジラシティの決戦中は1人工房に篭り、コントロールセンターから退避する地球人を安全な洞窟内部で保護、ビルサルドの合理的思想を否定し、メカゴジラシティが地球全てを食い尽くす危険性を訴え、ユウコを侵食から救うにはナノメタルの挙動を制御するコントロールセンターの破壊をしなければならないと告げる。メカゴジラシティ戦後はハルオの決断を称えつつ、ハルオが生き残った本当の理由を隠した上で英雄と持ち上げることで信者を増やし、ハルオから不信を抱かれる。
: 正体はエクシフ教皇の血を引く「御子」と呼ばれる存在で、表向きの族長であるエンダルフを隠れ蓑としたエクシフの真のトップ。地球人やビルサルドに自分たちが持つテレパス能力を隠し、その能力を利用してエンダルフと密かに交信して、エクシフが神と崇める高次元怪獣ギドラを降臨させるべく暗躍していた。ダイチ・タニらが乗った揚陸艇に爆発物を持ちこませ、事故を装ってダイチを殺害した犯人でもある{{Efn|メトフィエス本人にしてみれば、安らかに滅ぶべきだという善意の行動だった。}}。自身がテレパス能力を持つと見抜いたミアナを捕らえ、信者と共にギドラを降臨させることに成功すると、ゴジラ・アースとギドラの激突を眺められる高台に作った祭壇でハルオと対峙し、彼を供物にするべく自ら抉り取った右目に埋め込んだ神器「ガルビトリウム」で精神世界に引きずり込む。ハルオの記憶をテレパシーで改竄しつつ、人類文明は滅びが不可避であり、避けられない滅びを誇り高く受け入れるべきだと説き、ギドラを完全に降臨させられる英雄であるハルオにギドラを呼ぶように迫るが、自身を拒んだハルオに掴みかかられる。計画の失敗に動揺しながらも、人類が文明の再興を望む限りいずれ再びギドラが降臨すると確信していたこともあり、抵抗せずにガルビトリウムを砕かれ、ハルオの怒りと憎しみを称えながら静かに息絶えた。
:
; エンダルフ
: 声 - [[山路和弘]]
153 ⟶ 198行目:
: ハルオの対ゴジラ戦術の有用性を認め、科学的裏付けを行う{{Sfn|Newtype12|2017|p=99}}。その後ハルオらと共に地球へ降下し、ゴジラ・フィリウスとの戦闘では特殊仕様の戦車でゴジラの電磁パルス増幅器官への攻撃を担当した。ゴジラ・アースによって部隊が壊滅した後、大きさの違いだけならまだ可能性はあるとゴジラ討伐続行の考えを示し、さらにマイナが使用する矢じりがメカゴジラの構成素材であるナノメタルであることに気付く。直ちにベルべと共にフツア族の工房にあったナノメタルの塊を調査して、破壊されたメカゴジラの残骸がまだ活動している可能性からゴジラへの勝機を見出し、フツア族にナノメタルの採取場所を聞き出すことをハルオに進言する。メカゴジラシティ到着後は増殖したナノメタルを動員した圧倒的な物量作戦を提案、シティのコントロールを掌握して全面的な改造に着手。シティの武装化とヴァルチャーの開発を進め、シティにおけるゴジラ・アースとの戦闘ではそのトラップおよび火器の制御を担った。
: EMPプローブが効かず、高熱波によってシティ全体を焼き尽くそうとするゴジラ・アースに対し、肉体をナノメタルに侵食させてシティと融合することで熱に耐え、ヴァルチャーを予備のプローブ代わりにしてゴジラ・アースに特攻させるという作戦を断行、ビルサルドだけでなくヴァルチャーのパイロットを含んだ地球人もナノメタルで強制的に改造しようとした。それに動揺して攻撃の手を止めたハルオに必死にゴジラ打倒の重要性と意義を訴えるも、苦しむユウコの命を優先したハルオのヴァルチャーの砲撃でコントロールセンターもろとも撃ち抜かれて死亡した。
:
; リルエル・ベルベ
: 声 - [[三宅健太]]
: ビルサルド出身の軍事教官。55歳(地球人換算で35歳)。階級は少佐。ハルオたちの軍事教官を務めた過去を持つ{{Sfn|Newtype12|2017|p=99}}。ガルグと違ってフツアへの偏見はそれほど強くはないが、やはりビルサルドの思想には忠実で、メカゴジラシティとの同化を生命の進化と同義だと考えており、感情を捨て完全なる論理の世界で生きることを理想として語る。
: 地球ではホバーバイク部隊の右翼2班を率いてゴジラ・フィリウスの陽動や誘導を行った。ハルオと共にヴァルチャー2番機でのゴジラ・アース誘導作戦に臨んだ際、ガルグの提案をすんなりと受け入れてナノメタルによる改造を施され、ハルオやユウコにも自爆攻撃に協力を求めるも、最終的にそれを拒否したハルオがシティ中枢を破壊したことで体内のナノメタルが停止、ヴァルチャーごと燃え盛るコントロールセンターに落下し死亡した。
:
; ハルエル・ドルド
: 声 - [[中井和哉]]
186 ⟶ 233行目:
; ゴジラ
: 本作品には、地球人類を滅亡寸前にまで追いやった個体「[[ゴジラ (架空の怪獣)#ゴジラ・アース|ゴジラ・アース]]<ref name="animatetimes_1513669394">{{Cite news|publisher=[[アニメイト]]|work=[[アニメイトタイムズ]]|url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1513669394|title=『GODZILLA 怪獣惑星』300メートルゴジラの名前は‟破壊の王”「ゴジラ・アース」! キャラクターPVも公開に|date=2017-12-19|accessdate=2017-12-19}}</ref>」と、ゴジラ・アースから細胞分裂して誕生した別個体「[[ゴジラ (架空の怪獣)#ゴジラ・フィリウス|ゴジラ・フィリウス]]{{R|設定}}」が登場する。
:{{main|ゴジラ (架空の怪獣)#『GODZILLA』(アニメーション3部作)のゴジラ}}
:
; セルヴァム
: 紀元後2万年の地球に生息するゴジラと同様の金属質の細胞から成る生物。ゴジラの[[亜種]]生物にあたり{{R|大解剖図鑑199}}、記録にある地球原産生物とも異なる形状や、G細胞生物特有の金属に極めて酷似した構造体組成あらゆる動くものを攻撃する獰猛な性格が特徴<ref name="設定">{{Harvnb|第1章パンフレット|2017|loc=「基本設定解説」}}</ref>。地を這うワーム型と翼を持ち飛行する翼竜型の2種類が存在する{{Sfn|宇宙船158|2017|pp=90-91|loc=「GODZILLA 怪獣惑星」}}{{R|大解剖図鑑199}}。一方で森の中にはセルヴァムを捕食する植物もいる<ref name="用語辞典2">第2章特製ブックレット、用語辞典</ref>。
:; 翼竜型{{R|大解剖図鑑199}}
:: 全長は十数メートル<ref>ノベライズ怪獣惑星、p197</ref>{{efn|書籍によっては、約15メートルと記述している{{R|大解剖図鑑199}}。}}、翼長は10メートルほどで短い腕を別に持つ{{R|大解剖図鑑199}}。首と尻尾は長く伸び、体表は青みがかっており、頭部に複数の赤い眼球と鋭い牙を持つ<ref>ノベライズ怪獣惑星、p65</ref>{{R|大解剖図鑑199}}。揚陸艇やパワードスーツの装甲をも喰い壊す硬い歯などの攻撃力を持ち{{R|大解剖図鑑199}}、ホバーバイクと比較すると機動性は互角で敏捷性は上回る。数頭の群れで行動する習性があり、より小さいワーム型のG細胞生物などを捕食する。
:: 初遭遇となる元渋谷付近でのA中隊との交戦では死者12名、重軽傷35名を出し、揚陸艇4隻など大量の機材も破壊した。
:; ワーム型{{R|大解剖図鑑199}}
:: 表面はゴツゴツした鎧のような皮膚で覆われ、翼竜型と同様に多くの赤い目を持ち、頭部の丸い口には無数の牙が生える<ref>ノベライズ怪獣惑星、p175</ref>{{R|大解剖図鑑199}}。全長約6.5メートル。毒性のある霧が停滞するすり鉢状の窪地や土手に巣穴を作って生息する。周囲から伸びる触手状の根を用いて獲物に襲いかかる{{R|デザイン}}。翼竜型にとっては被食者だがかなりしぶとく、降下部隊が携行している銃弾では皮膚を通さない。
:
; ギドラ
: 異星人エクシフが信仰の対象とする高次元生命体。
:{{main|キングギドラ#高次元怪獣ギドラ}}
:
; モスラ
: フツア族が神と崇める昆虫怪獣。映画本編では卵のみが存在し、「フツアの神」と呼ばれ名前は語られず、ハルオの精神世界において黒塗りのヴィジョンとして成虫が登場する{{Efn|その姿を見たハルオからは「蝶?」と誤認されている。}}。
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; メカゴジラ
: ビルサルドの技術提供によって製造された対ゴジラ超重質量ナノメタル製決戦兵器。本編以前にゴジラによって破壊されるが、残存した頭部ユニットを中心に2万年の間浸食を続け、巨大施設「メカゴジラシティ」を形成する。
: {{main|メカゴジラ#『GODZILLA』(アニメーション3部作)のメカゴジラ}}
 
== 用語 ==
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2016年8月19日にタイトルや公開予定年、メインスタッフやティザービジュアルがそれぞれ発表された。静野孔文や瀬下寛之が監督、[[ポリゴン・ピクチュアズ]]が制作、[[Netflix]]が配信をそれぞれ担当する形式は、両社の過去の制作作品である『[[シドニアの騎士]]』、『[[亜人 (漫画)|亜人]]』、『[[BLAME!]]』と同じだが、本作品では脚本に虚淵玄が起用された。なお、虚淵には2014年ごろに打診されており、発表時点で脱稿済みであった<ref>{{Twitter status2|digitarou|766367497318567936|4=@digitarouの2016年8月18日のツイート|5=2017年9月10日}}</ref>。瀬下は、ゴジラに虚淵のテイストを入れることが本作品の企画の立脚点であったと述べている{{Sfn|宇宙船158|pp=92-93|loc=「[対談][[静野孔文]]×[[瀬下寛之]]」}}。収録は[[プレスコ]]方式で行われた{{R|cinematoday17112}}。
 
瀬下には2013年以前に打診されており、「『ゴジラ』を見たことがないアニメファンに自由な発想で」という内容に当初は断っていたが、虚淵と懇意にしている静野との共同なら彼らの影に隠れるように役立てられると考え、参加したという<ref name="mantan_20171116dog00m200019000c">{{Cite web|和書|url=https://mantan-web.jp/article/20171116dog00m200019000c.html|title=ゴジラ:アニメ版は「ご神木のような存在感」 瀬下監督に聞く製作の裏側|work=まんたんウェブ|accessdate=2017年11月17日}}</ref>。虚淵の作った原案に皆で肉付けし、瀬下はSF考証や世界観、静野は編集や構成などをそれぞれ担当した{{R|mantan_20171116dog00m200019000c}}。虚淵も打診された当時は「久々の日本産ゴジラがアニメでは立場がない」と断るつもりだったが、『[[シン・ゴジラ]]』を[[庵野秀明]]が作ることを聞かされ、同作の後なら筋も通ると考えて参加した<ref name="natalie_257349">{{Cite web|和書|url=https://natalie.mu/comic/news/257349|title=虚淵玄、アニゴジは「伝統の特撮ゴジラ最新作の後なら」と日本産ゴジラの筋を通す|work=[[ナタリー (ニュースサイト)|コミックナタリー]]|accessdate=2017年11月18日}}</ref>。脚本についても、同作への自分なりに立てた予想からやらなさそうなネタだけを拾い、書き上げたという{{R|natalie_257349}}。静野は打診された当時、ゴジラのことを名前ぐらいしか知らず、打ち合わせの際にも口から熱線を吐くことに疑問を持って尋ねるほどだったが、虚淵はそれをゴジラのゴの字も知らない人たちに向けても作ることに応用し、自分の話すゴジラのネタを聞いた静野の顔色をうかがうことで、バランスを取っていたという{{R|natalie_257349}}。また当初は全13話のテレビアニメとして制作し、それを再編集した劇場版を複数回に分けて公開する予定だったが、『シン・ゴジラ』のヒットを受け、焼き直しではない劇場作品を制作することとなった<ref>『[[ダ・ヴィンチ (雑誌)|ダ・ヴィンチ]]』2017年12月号、[[KADOKAWA]]、195頁。</ref>。
 
== プロモーション ==
2017年1月19日にはコンセプトアートやキャストが、同年3月24日には副題やストーリーが、同年3月26日には「[[AnimeJapan|AnimeJapan 2017]]」のスペシャルイベント内にて3部作の情報やキャラクターなどが発表された{{R|news}}。
 
2017年6月12日にはフランスにて開催された第41回[[アヌシー国際アニメーション映画祭]]で、本作品が紹介された<ref>{{Cite web |和書| url = httphttps://eiga.com/news/20170605/9/| title = アニメ映画「GODZILLA」、アヌシー国際アニメ映画祭へ!| publisher = 映画.com| date = 2017-06-05| accessdate = 2017-11-03}}</ref>。また、同月13日には本作品に登場する[[ゴジラ (架空の怪獣)#GODZILLA(『GODZILLA』(アニメーション3部作)|ゴジラ]]のシルエットビジュアルが日本国内で解禁され<ref>{{Cite web |和書| url = http://gigazine.net/news/20170613-godzilla-anime/| title = 映画「GODZILLA 怪獣惑星」に登場するゴジラのビジュアル解禁| publisher = Gigazine| date = 2017-06-13| accessdate = 2017-11-03}}</ref>、7月6日には特報映像第1弾も公開された<ref>{{Cite web |和書| url = https://www.cinematoday.jp/news/N0092727| title = アニメ版『ゴジラ』映像公開!ゴジラ&新怪獣が出現| publisher = シネマトゥデイ| date = 2017-07-06| accessdate = 2017-11-03}}</ref>。
 
2017年11月2日には[[新宿東宝ビル#TOHOシネマズ新宿|TOHOシネマズ新宿]]にて「シン・ゴジラからアニゴジへ」と題した完成披露試写会が開催され、舞台挨拶にハルオ・サカキ役の[[宮野真守]]、メトフィエス役の[[櫻井孝宏]]、ユウコ・タニ役の[[花澤香菜]]、アダム・ビンデバルト役の[[梶裕貴]]、ムルエル・ガルグ役の[[諏訪部順一]]ら声優陣や監督の静野と瀬下が登壇したほか、サプライズゲストとして『シン・ゴジラ』から泉修一役の[[松尾諭]]と森文哉役の[[津田寛治]]ら俳優陣が登壇した<ref>{{Cite web |和書| url = https://natalie.mu/comic/news/255334| title = 櫻井孝宏&宮野真守が「GODZILLA」観て語彙力奪われる、シンゴジ俳優も応援| publisher = コミックナタリー| date = 2017-11-02| accessdate = 2017-11-03}}</ref><ref name="cinematoday17112">{{Cite web |和書| url = https://www.cinematoday.jp/news/N0095775| title = まずは君が落ち着け!大慌ての宮野真守、『シン・ゴジラ』松尾諭と名シーン再現| publisher = シネマトゥデイ| date = 2017-11-02| accessdate = 2017-11-03}}</ref>。同年11月3日には[[歌舞伎町]]シネシティ広場で「ゴジラ・フェス 2017」が開催され、同日を「ゴジラの日」に制定するセレモニーに本作品から花澤と瀬下が登壇した<ref>{{Cite web |和書| url = https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1711/03/news026.html| title = 11月3日を「ゴジラの日」に制定! 花澤香菜が認定セレモニーに出席| publisher = ねとらぼ| date = 2017-11-03| accessdate = 2017-11-03}}</ref><ref>{{Cite web |和書| url = https://moviewalker.jp/news/article/126815/| title = 花澤香菜、ゴジラ・フェスに登場「私、ミニラにソックリ!」と親近感| publisher = NewsWalker| date = 2017-11-03| accessdate = 2017-11-03}}</ref>。
 
2017年11月18日にはTOHOシネマズ新宿にて公開記念舞台挨拶が開催され、静野・瀬下・宮野・花澤・虚淵が登壇し、制作や収録についてのエピソードを明かしたほか、『[[GODZILLA ゴジラ]]』の監督である[[ギャレス・エドワーズ]]から本作品への賞賛コメントが映された{{R|natalie_257349}}。
 
2017年11月23日には[[六本木ヒルズ#TOHOシネマズ六本木ヒルズ|TOHOシネマズ六本木ヒルズ]]にて大ヒット御礼舞台挨拶が開催され、花澤、マーティン・ラッザリ役の[[杉田智和]]、瀬下が登壇し、プレスコについてのエピソードを明かした<ref>{{Cite web |和書| url = https://natalie.mu/comic/news/258011| title = 杉田智和が「プレスコ童貞をゴジラに奪われた」と告白、花澤香菜慌てる| publisher = コミックナタリー| date = 2017-11-23| accessdate = 2017-11-24}}</ref>。
 
2017年12月19日には第1章の終盤に登場するゴジラの名称や、ハルオたちとゴジラの戦闘シーンを振り返るスペシャルムービーが公開された{{R|animatetimes_1513669394}}。
 
2018年1月7日には[[Netflix]]での第1章の配信開始日が同年1月17日であることや、アクションシーンを中心としたNetflix版予告編が公開された<ref>{{Cite web |和書| url = https://www.cinematoday.jp/news/N0097446| title = アニメ『ゴジラ』世界デビューは1.17!Netflixで190か国同時配信| publisher = シネマトゥデイ| date = 2018-01-07| accessdate = 2018-01-11}}</ref>。
 
2018年4月19日には第2章の予告編が公開された<ref>{{Cite web |和書| url = https://natalie.mu/comic/news/278785| title = 劇場アニメ「GODZILLA」第2章の予告映像が解禁、人類とゴジラの戦いも| publisher = コミックナタリー| date = 2018-04-19| accessdate = 2018-04-19}}</ref>。
 
2018年5月19日には第2章の公開記念舞台挨拶がTOHOシネマズ新宿で行われ、宮野、櫻井、諏訪部、ミアナ役の[[小澤亜李]]、静野、瀬下が登壇し、全国155劇場での[[ライブビューイング]]が行われた。同月25日にはTOHOシネマズ新宿で大ヒット御礼舞台挨拶が行われ、宮野、櫻井、静野、瀬下、XAIが登壇した<ref>{{Cite web |和書| url = https://www.tohotheater.jp/theater/076/info/event/godzilla-kessenkidou-shinjuku0525.html|title = 新宿にて「GODZILLA 決戦機動増殖都市」大ヒット御礼舞台挨拶 実施決定!!| publisher = TOHO CINEMAS| date = 2018-05-22|accessdate = 2018-05-23}}</ref>。
 
2018年5月28日には第3章のタイトルやディザーポスターが公開された<ref>{{Cite web |和書| url = https://www.cinematoday.jp/news/N0101143| title = ギドラ降臨!アニゴジ最終章『GODZILLA 星を喰う者』11月公開| publisher = シネマトゥデイ| date = 2018-05-28| accessdate = 2018-05-28}}</ref>。
 
2018年6月15日には第42回アヌシー国際アニメーション映画祭で第1部・第2部の2作品連結で公式上映される<ref>{{Cite web |和書| url = https://www.cinematoday.jp/news/N0101242| title = 「ゴジラ」アニメ版、アヌシー映画祭で公式上映!| publisher = シネマトゥデイ| date = 2018-05-31| accessdate = 2018-06-01}}</ref>。
 
2018年9月12日には『星を喰う者』が第31回[[東京国際映画祭]]のクロージング作品に決定<ref>{{Cite web |和書| url = https://2018.tiff-jp.net/news/ja/?p=49412| title = 第31回東京国際映画祭【オープニング作品:『アリー/ スター誕生』】【GALAスクリーニング作品:『人魚の眠る家』】【クロージング作品:『GODZILLA 星を喰う者』】映画祭の顔となる3作品決定!!| publisher = 第31回東京国際映画祭 (2018)| date = 2018-09-12| accessdate = 2018-09-15}}</ref>、同月25日には11月3日にワールド・プレミア上映会が行われることが発表される<ref>{{Cite web |和書| url = https://2018.tiff-jp.net/news/ja/?p=49537 | title = 9/26(水)昼12時~『アリー/ スター誕生』『人魚の眠る家』『GODZILLA 星を喰う者』『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1 罪と罰 & Case.2 First Guardian』「新作公開記念!!『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』上映会」先行抽選販売受付開始します! | publisher = 第31回東京国際映画祭 (2018)| date = 2018-09-25| accessdate = 2018-09-25}}</ref>。
 
2018年10月10日には第3章の予告編が公開された<ref>{{Cite news | url = https://natalie.mu/comic/news/303143| title = 「GODZILLA」最終章の予告編、ギドラがゴジラ・アースと激突し圧倒| newspaper =[[ナタリー (ニュースサイト)|コミックナタリー]]| publisher = ナターシャ| date = 2018-10-10| accessdate = 2018-10-10}}</ref>。
435 ⟶ 485行目:
: 作中の舞台の1つとされる[[神奈川県]][[大山 (神奈川県)|大山]]で[[小田急グループ]]により観光事業を展開していることから、2017年11月1日から同年12月10日まで、[[大山阿夫利神社]]とともに夜間ライトアップでのゴジラ像の投影や、[[大山観光電鉄大山鋼索線|大山ケーブルカー]]車内での花澤香菜によるアナウンスなど、タイアップ企画が実施された<ref>[http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/8690_4587752_.pdf 丹沢・大山フリーパス×映画『GODZILLA 怪獣惑星』タイアップ企画「GODZILLA 攻略キャンペーン」開催!紅葉に染まる大山へ、ゴジラに会いに行こう!]小田急電鉄ニュースリリース(2017年10月25日)</ref><ref>[https://www.ooyama-cable.co.jp/1101.html 「GODZILLA 怪獣惑星」とタイアップ 秋の大山キャンペーンを開催中!]大山ケーブルカーお知らせ(2017年11月12日閲覧)</ref>。
; [[TOHOシネマズ|TOHOシネマズ上野]]
: 2017年11月4日の開館を記念したスペシャルコラボポスターが、同年10月7日に公開された<ref>{{Cite news|url=httphttps://eiga.com/news/20171007/4/|title=ゴジラが上野に上陸!アニメ「GODZILLA」×TOHOシネマズ上野コラボポスター完成|work=[[カカクコム]]|publisher=[[映画.com]]|date=2017-10-07|accessdate=2017-10-09}}</ref>。
; [[たんばらスキーパーク]]
: ゲレンデイベント「絶望は進化する GODZILLAキャンペーン」が、2017年11月23日 - 2018年3月31日の期間に開催された<ref>{{Cite news|url=https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000029796.html|title=たんばらスキーパークにゴジラが上陸!? 映画「GODZILLA 怪獣惑星」公開記念コラボ「絶望は進化する GODZILLAキャンペーン」実施|work=PR TIMES|publisher=PR TIMES|date=2017-12-01|accessdate=2017-12-01}}</ref>。
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== 興行成績 ==
第1章は2017年11月18日・19日の映画観客動員ランキング([[興行通信社]]調べ)にて動員約7万1,200人、興行収入約1億300万円をそれぞれ記録し、初登場で第3位となった<ref>{{Cite web |和書| url = https://mantan-web.jp/article/20171120dog00m200022000c.html| title = ゴジラ:アニメ第1章が動員で初登場3位 7万1200人動員 興収1億300万円| publisher = まんたんウェブ| date = 2017-11-20| accessdate = 2017-11-20}}</ref>。
第2章は2018年5月19日・20日の映画観客動員ランキングにて第8位に、そして第3章は2018年11月10日・11日のランキングにて第6位にそれぞれランクインした<ref>{{Cite web|url=https://eiga.com/ranking/20180521/|title=国内映画ランキング : 2018年5月19日~2018年5月20日|publisher=映画.com|accessdate=2018-05-21}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://eiga.com/ranking/20181112/|title=国内映画ランキング : 2018年11月10日~2018年11月11日|publisher=映画.com|accessdate=2018-11-12}}</ref>。
 
== 評価 ==
; 第1章
: [[ねとらぼ]]によるレビューでは、後述の小説『怪獣黙示録』を挙げたうえで虚淵の過去作品『[[魔法少女まどか☆マギカ]]』の第1話から第3話までに例えられている<ref>{{Cite web|和書|url=https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1711/24/news014.html|title=「GODZILLA 怪獣惑星」ネタバレレビュー 実質“まどか☆マギカ1~3話”だった|publisher=[[ねとらぼ]]|date=2017-11-24|accessdate=2017-12-01}}</ref>。
: [[Kotaku]]の編集者ブライアン・アッシュクラフトは、登場キャラクターについては「それほど面白いキャラクターではない」と述べる一方、「アニメーション・ゴジラは、視覚的に驚くほど効果的で怖がらせてくれます」と述べ、「それは完璧な絵ではありません。しかし、ゴジラはアニメとして動くという強力なコンセプトを示しました」と批評した<ref>{{cite web|url=https://kotaku.com/the-anime-godzilla-movie-is-pretty-good-1820536943|title=The New Anime Godzilla Movie Is Pretty Good|last=Ashcraft|first=Brian|work=[[Kotaku]]|date=November 17, 2017|accessdate=November 17, 2017}}</ref>。[[ジャパンタイムズ]]のマット・シュライは、「懐疑論者でさえ、3Dの怪獣王の姿がクールであることを認めます」と絶賛する一方で「前作(『シン・ゴジラ』)ほど野心的ではない」と指摘し、「しかし、『怪獣惑星』は印象的な3Dアニメーションとアクション・シークエンスによって面白さを作り出しています」と批評した<ref>{{cite web|url=https://www.japantimes.co.jp/culture/2017/11/15/films/film-reviews/godzilla-planet-monsters-japans-main-mutant-gets-animated-goes-global/#.Wg-r_raZMmI|title=‘Godzilla: Planet of the Monsters’: Japan’s main mutant gets animated and goes global|last=Schley|first=Matt|work=[[The Japan Times]]|date=November 15, 2017|accessdate=November 17, 2017}}</ref>。
: [[HIHOはくさい映画賞|2017年度HIHOはくさいアワード]]では、「『ゴジラ』をアニメにする理由ってなんだろう?」、「怪獣映画は特撮に限ると、3度ほど観た結論です。と言いつつ次作に期待してます」、「話は凡庸、アニメにする理由がわからない画面、怪獣王が無人の野原をウロウロするだけで映画的爽快感の欠片もなかった」などといった酷評を集め、第6位となった<ref>{{Cite web|和書|url=https://otapol.com/2018/02/post-11887.html|title=『GODZILLA 怪獣惑星』が「映画秘宝」の“トホホ10”入り! ゴジラをアニメにする意味は……?|publisher=[[おたぽる]]|date=2018-02-06|accessdate=2018-02-23}}</ref>。
; 第2章
: ねとらぼによるレビューでは、キャッチコピーと違ってメカゴジラが動かないことをはじめ、脚本の練り込み不足やキャラクターの魅力のなさが挙げられるほか、メカゴジラシティでの作戦が『シン・ゴジラ』のヤシオリ作戦に先行されて魅力に欠けたものでしかないなど、ほぼ酷評で占められている<ref>{{Cite web|和書|url=https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1805/26/news004.html|title=「GODZILLA 決戦機動増殖都市」ネタバレレビュー <人類最後の希望=メカゴジラ>は起動したか|publisher=[[ねとらぼ]]|date=2018-05-26|accessdate=2018-05-28}}</ref>。
: [[Anime News Network]]記者のカラム・マイは、キャラクター達が動くサブプロットについて「興味深い」と述べ、視覚的には「クライマックスはポリゴン・ピクチュアズの新たな基準となった」と評価する一方、ハルオ以外のマイナーキャラクターが「関連するプロットが生じるまで描写がうわべだけ」であり、「地球の描写があまり見られず、メカゴジラシティだけで時間を過ごすのは残念」として、全体のグレードをA-とした<ref>{{cite web|url=https://www.animenewsnetwork.com/review/godzilla/city-on-the-edge-of-battle/.134699|title=Godzilla: City on the Edge of Battle - Review - Anime News Network|publisher=[[Anime News Network]]|date=2018-07-26|accessdate=2018-12-05}}</ref>。
; 第3章
: SF・文芸評論家の[[藤田直哉]]は、三部作全体を総括して「ゴジラ映画史の中でも文明批評の側面を継承しながら尖らせたユニークな作品」とし、「大傑作ではないがエッジの効いた後味は絶品なので、好き嫌いはともかく一度味わってもよい」と評価し、10点中の8点をつけた<ref>{{Cite web|和書|url=https://jp.ign.com/godzilla-3/30773/review/godzilla|title=GODZILLA 星を喰う者 -|publisher=[[IGN Japan]]|date=2018-11-13|accessdate=2018-12-05}}</ref>。
: 映画評論家の小野寺系は、本シリーズが「ゴジラファンの観客が期待するような怪獣同士のバトル描写はあまり用意されておらず、さらに宇宙を舞台にしたSF世界や人間の存在をめぐる哲学的要素を楽しめなければ面白さは半減する」と踏まえた上で、「ここまで露骨に壮大なテーマや深刻な問題を前面に押し出し続けるゴジラ映画があっただろうか」と述べ、分かりやすいサービスを提供せずにじっくりとテーマに向き合うという試みは「ゴジラシリーズに印象的でユニークな爪痕を残したように感じられる」としている<ref>{{Cite web|和書|url=https://realsound.jp/movie/2018/11/post-278510.html|title=『アニゴジ』は“ゴジラ作品”としてどうだったのか? 3作かけて向き合った壮大なテーマ|publisher=Real Sound 映画部|date=2018-11-15|accessdate=2018-12-05}}</ref>。
: ねとらぼによるレビューでは、ギドラがポスターの絵から少しも動かないこと、変化のない画作りの中で会話のみによって進む脚本を酷評した上で、人類の完膚無きまでの完全敗北を描いた意味では少なくとも「新しいゴジラ映画」の形ではあったのかもしれないとしている<ref>{{Cite web|和書|url=https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1811/17/news004.html|title=「GODZILLA 星を喰う者」ネタバレレビュー 伏して拝むがいい、黄金のまどろみを|publisher=[[ねとらぼ]]|date=2018-11-17|accessdate=2018-12-05}}</ref>。
: Anime Now!編集長のリチャード・アイゼンベイスは、本作品のギドラを「再解釈は非常に面白く、以前のバージョンと大きく異なるが間違いなくギドラである」と評価し、「込められたメッセージは極端だが決して初の環境保護的なゴジラ映画ではない」と指摘し、「エンドロール中に深く熟考するなら恐らく監督の意図通りだろう」と述べる一方、ゴジラとギドラが戦う場面が「悲しいことに最も退屈」であるとし、全体のグレードをBとした<ref>{{cite web|url=https://www.animenewsnetwork.com/review/godzilla/the-planet-eater/.139673|title=Godzilla: The Planet Eater - Review - Anime News Network|publisher=[[Anime News Network]]|date=2018-11-21|accessdate=2018-12-05}}</ref>。
 
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=== 既刊一覧 ===
==== 前日譚 ====
* 『GODZILLA 怪獣黙示録』2017年10月25日発売<ref>{{Cite news|url=https://mantan-web.jp/article/20171001dog00m200018000c.html|title=ゴジラ:アニメ版の前日譚が小説に 虚淵玄が監修|work=[[まんたんウェブ]]|publisher=[[毎日新聞デジタル]]|date=2017-10-02|accessdate=2017-10-02}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-106181-7}}{{efn|序章と第一章はカドブンにて無料公開されている<ref>{{Cite web|和書|url=https://kadobun.jp/trial/95.html|title=【試し読み】『GODZILLA 怪獣黙示録』|website=カドブン|publisher=[[KADOKAWA]]|date=2017-11-13|accessdate=2021-07-21}}</ref>。}}
* 『GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』2018年4月25日発売<ref>{{Cite news|url=https://natalie.mu/eiga/news/275672|title=アニゴジ映画前史描く小説第2弾「プロジェクト・メカゴジラ」発売、虚淵玄が監修|work=[[ナタリー (ニュースサイト)|映画ナタリー]]|publisher=ナターシャ|date=2018-03-29|accessdate=2018-03-30}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-106345-3}}
 
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; アキラ・サカキ
: 声 - [[鈴村健一]]
: ハルオの父で{{R|検定148}}、地球連合情報軍総合情報部の調査官。2037年にゴジラ研究の第一人者だったウィルヘルム・マイスナー博士の捜索任務で[[パリ]]を訪れ、2年ほど脱出困難のまま地下墓地に隠れていたが、2039年にパリを解放した地球連合欧州派遣軍(Gフォース)に救助され、現地で出会ったハルカと結婚する{{R|4章}}。2045年のオペレーション・グレートウォール終盤、超近接射撃を行った末に全滅した「中東方面軍第106大隊」に関する映像記録回収任務でユーラシア大陸を訪れた際にダイチと知己を得て、2046年の日本脱出以降の調査活動を共にしていた。怪獣に遭遇した者たちへの聞き取り調査を行い、彼らの記憶を基にした証言を人々が生きた証として残すべく、「戦略的・戦術的に無価値」と理解したうえで「歴史資料番号:EGX-54-841617」としてデータベースに残す{{R|10章}}。2048年の地球脱出の際はアラトラム号の乗員に選出されていたが、同号から怪獣のデータを削除しようとした上層部に抗議するため、息子をダイチに任せて地球連合本部へ向かい、決定を覆させる。その結果、アラトラム号への搭乗が遅れ<ref name="断章">{{Harvnb|怪獣黙示録|2017|pp=213-214|loc=断章『2048年』}}</ref>、ゴジラの[[リオデジャネイロ高加速荷電粒子ビーム]]熱線攻撃に巻き込まれて死亡したと思われていたが、乗っていたバスの事故で到着が遅れ難を逃れていた<ref name="断章3">{{Harvnb|プロジェクト・メカゴジラ|2018|pp=164-180|loc=断章『2048年 (3)』}}</ref>。アラトラム号が旅立った後の地球では、ブエナベントゥラに移住し連合陸軍大佐に昇進。将来的にゴジラの切り札となり得るモスラの卵や子供たちを日本へ輸送する「オペレーション・クレードル」を実行するため、ハルカと共にゴジラの誘導部隊に参加する{{R|断章3}}。その後の動向は不明。
; ハルカ・サカキ
: 声 - [[早見沙織]]
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: 2042年からおよそ4年間に渡り、「プロジェクト・メカゴジラ」完遂のための5年間を稼ぎ出すため、ゴジラを地上に押し止めて[[ユーラシア大陸]]奥地まで誘引することを目的として北アフリカおよび中央アフリカにおいて繰り広げられた史上最大の陽動作戦。実行は再編されたGフォースが担当したが、「オペレーション・ルネッサンス」の失敗に加えてゴジラにアメリカ東海岸の工業地帯を壊滅させられていたことから物資の生産と補給が満足に行えず、しかもメカゴジラの製造のためにビルサルドの技術者が前線から撤退したことによりG-HEDやメーサー車などの超兵器も人類だけでは運用困難な状況に陥り、あまつさえ深刻な人材不足を緩和するために現地で生き延びていた子供を少年兵として徴兵したりといったさまざまな要因から多くの人命が失われる凄惨な消耗戦となった。また、ゴジラを足止めして誘導するための“LTF” (Let Them Fight) としてガイガンが投入された。2043年からは「オペレーション・グレートウォール」も平行して進められている。
; オペレーション・グレートウォール
: [[2043年]]前半から行われた、ユーラシア大陸・[[ヒマラヤ山脈]]付近の平野部の[[プレート]]境界[[断層]]で地殻を動かして幅1km1キロメートル、深さ800m800メートル、総延長10,000km000キロメートルの巨大断層を造り出し、ゴジラを生き埋めにして侵攻を阻止するという計画。その詳細はナノマシン群を地球の地下深くへ浸透させた後、2,000発の戦略核を一斉爆発させた際の熱量を餌としてナノマシンを目覚めさせ、地殻そのものを一種の自律生命体に変化させるというもの。[[中国]]奥地から[[ペルシャ湾]]に至る広大な範囲で作戦は行われ、ビルサルドのドリルビッドが使用される場所もあったが、機材不足で手作業せざるを得ない場所も多く、人員不足から作業音で目覚めた怪獣の対処も工兵たちが自分で行わなければならなかった。[[2045年]]、ゴジラの移動速度が想定を上回ったために遠隔装置の設置や住民の撤退が済まないうちに作戦が決行され、人的にも多大な被害が出た。実行前ではヒマラヤ山脈の多くの峰は崩壊して周辺の動植物は全滅に近い被害を受け、ユーラシアプレート付近では今後1世紀以上に渡ってマグニチュード9クラスの地震の頻発や世界各地での火山活動活発化も懸念されていた。この作戦によりゴジラはヒマラヤ山脈そのものに押し潰されて生き埋めにされるが、ゴジラはそれからわずか1年後にプレートを熱線で破壊して復活を遂げる。加えてヒマラヤはゴジラの発する高熱でマグマ溜まりが生まれて火山化しており、その復活に伴って発生した噴火の影響による日照量の低下を招いている。
; オペレーション・クレードル
: [[2048年]][[8月15日]]にモスラの民や怪獣共生派と合同で決行された、地球連合軍最後の作戦。モスラの卵を南米から最も離れていて小規模ながら行政が機能している日本の、放棄されたメカゴジラ開発工場まで空母サラトガで輸送し、現地の資材を用いてシェルターを建造するというもの。わずかな護衛を除き、残るすべての戦力はモスラと共に陽動としてゴジラと対峙したとされる。
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<ref name="トーク">{{Harvnb|第1章パンフレット|2017|loc=「TALK」}}</ref>
<ref name="検定148">{{Harvnb|ゴジラ検定|2018|pp=148-149|loc=「豪華スタッフが集ったSFアニメ『GODZILLA』3部作の世界」}}</ref>
<ref name="大解剖図鑑199">{{Harvnb|大解剖図鑑|2023|p=199|loc=「セルヴァム」}}</ref>
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* 関連書籍
** {{Cite book|和書|others=監修 東宝株式会社/協力 東宝 ゴジラ戦略会議|title=「ゴジラ検定」公式テキスト|publisher=[[宝島社]]|date=2018-11-03|isbn=978-4-8002-8860-8|ref={{SfnRef|ゴジラ検定|2018}}}}
** {{Cite book|和書|date=2023-08-25|author=西川伸司|authorlink=西川伸司|title=西川伸司が紐解く怪獣の深淵 ゴジラ大解剖図鑑|publisher=グラフィック社|isbn=978-4-7661-3784-2|ref={{SfnRef|大解剖図鑑|2023}}}}
 
== 外部リンク ==
* {{Official|http://godzilla-anime.com/}}
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|2-1 = 2018年のアニメ映画
|2-2 = 巨大ロボットを題材としたアニメ映画
|2-3 = メカゴジラ
|redirect3 = GODZILLA 星を喰う者
|3-1 = 2018年のアニメ映画
|3-2 = ドラゴン・竜を題材としたアニメ映画
|3-3 = キングギドラ
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[[Category:コンピュータアニメーション映画]]
[[Category:3DCGアニメ]]
[[Category:映画の三部作]]
[[Category:服部隆之の作曲映画]]