「カルナータカ州」の版間の差分

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|- align=center
| [[画像:India Karnataka in India (disputedlocator hatched)map.svg|200px250px|インド国内の位置]]<br/><small>(インド国内の位置)</small>
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|- valign="top"
| style="border-bottom: solid 1px #ccd2d9;" | '''州都'''
| style="border-bottom: solid 1px #ccd2d9;" | <span style="line-height:1.1em;">[[ンガール]]</span>
|- valign="top"
| '''[[面積]]'''
| 192191,000791 [[km²]]
|- valign="top"
| '''[[人口]]'''
| <small>([[20012011年]])</small>
|-
| <span style="font-size:95%">&nbsp;- 合計</span>
| 5561,868130,200704
|-
| style="white-space:nowrap; width:80px;" | <span style="font-size:95%">&nbsp;- [[人口密度]]</span>
| 290.98320 人/km&sup2;<sup>2</sup>
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| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | '''[[標準時|時間帯]]'''
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| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | [[1956年]][[11月1日]]
|- valign="top"
| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | '''[[知事]]'''
| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | T. N. {{ill2|タワル・チャンド・ゲーロットールヴェディ(T.|en|Thawar Chand Gehlot}} (Thawar N.Chand Chaturvedi)Gehlot)
|- valign="top"
| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | '''[[インドの州首相一覧|州首相]]'''
| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | H. D. ク{{ill2|シッダララスワミー(H. D.ヤ|en|Siddaramaiah}} Kumaraswamy)(Siddaramaiah)
|- valign="top"
| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" | [[立法機関]]<span style="font-size:80%">(議席数)</span>
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| style="border-top: solid 1px #ccd2d9;" |<span style="font-size:80%"> [http://www.karnataka.gov.in http://www.karnataka.gov.in]</span>
|}
'''カルナータカ州'''(カルナータカしゅう、{{langLang-kn|ಕರ್ನಾಟಕ}}、[[英語]]:Karnataka){{Lang-en-short|Karnataka}})は、[[インド]]の南西部にある[[インドの地方行政区画|州]]の一つ。面積は191,791平方キロで、全インドの5.83%を占める。[[州都]][[ンガール]]は、インドにおける急成長を見せる経済と技術進歩の最前線である
 
== 名称 ==
カルナータカの語源としては、カンナダ語のカル(karu)とナードゥ(nādu)で「高地」を指すという説、カル・ナドゥ(黒い地域)が黒い綿土を指すという説、かつてイギリスが[[クリシュナ川]]以南の[[インド亜大陸]]の両側を指す語として「[[カーナティック]](CarnaticまたはKarnatak)」を使用したとの説など、いくつかの説がある。<!--<ref>See [[Lord Macaulay]]'s life of Clive and James Tallboys Wheeler: ''Early History of British India'', London (1878) p.98. The principal meaning is the western half of this area, but the rulers there controlled the [[Coromandel Coast]] as well.</ref> -->
 
== 地理 ==
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== 歴史 ==
{{main|{{仮リンク|カルナータカの歴史|en|History of Karnataka}}}}
[[File:Hampi_virupaksha_temple.jpg|thumb|[[:en:Virupaksha Temple, Hampi]]]]
[[File:Belur4.jpg|thumb|left|{{仮リンク|[[ベールール|en|Belur}}]]の{{仮リンク|チェナケヴァ寺院 (ベールール)|en|Chennakesava Temple|label=チェンナケーシャヴァ寺院}}聖堂入り口の[[ホイサラ朝]]様式のレリーフ]]
 
カルナータカの歴史は、この地域で手斧(ハンド・アックス)などが発見され[[旧石器時代]]にまでさかのぼる。[[旧石器時代]]までさかのぼると、カルナータカは[[古代インド]]の有力な[[帝国]]の地でもあった。これらの帝国によって支持された[[哲学者]]や音楽的[[詩人]]などが、社会宗教的で文学的な文化活動を生み、現在まで伝えられている。[[新石器時代]]や[[巨石文化]]の遺跡<ref group="注釈">[[ブラフマギリ]]などが好例として挙げられる。</ref>もこの州で見つかっている。
 
また、[[ハラッパー]]遺跡で発見された[[金]]もカルナータカより持ち込まれたものであり、一般に、[[紀元前3000年]]には古代カルナータカは[[インダス文明]]との接触があったという仮説が成り立っている。<!--<ref>{{cite web|url=httphttps://web.archive.org/web/20070121024542/http://metalrg.iisc.ernet.in/~wootz/heritage/K-hertage.htm|title=THE Golden Heritage of Karnataka|author=S. Ranganathan|work=Online webpage of the Department of Metallurgy|publisher=Indian Institute of Science, Bangalore|accessdate=2007-06-07}}</ref><ref>{{cite web |url=http://www.ancientindia.co.uk/staff/resources/background/bg16/home.html|title= Trade |accessdate=2007-05-06 |publisher=[[The British Museum]]}}</ref> -->
 
[[紀元前3世紀]]以前の[[アショーカ王]]の[[マウリヤ朝]]成立前は、カルナータカは[[ナンダ朝]]の一部であった。その後、[[サータヴァーハナ朝]]支配の400年が続き、カルナータカの大部分が支配下に置かれた。
 
サータヴァーハナ朝が没落し、{{仮リンク|カダンバ朝|en|Kadamba Dynasty}}と{{仮リンク|西ガンガ朝|en|Western Ganga Dynasty}}という初期の地元の独立王朝が成立した。[[345年]]に{{仮リンク|マユーラシャルマ|en|Mayurasharma}}王が即位してカダンバ朝が成立し、{{仮リンク|バナヴァシ|en|Banavasi}}に都を置いた。これらは政事でカンナダ語を使用する初めての王朝であり、バナヴァシで発見された5世紀の銅貨に刻まれたハルミディ刻印で証明された<ref name="first">From the Halmidi inscription (Ramesh 1984, pp. 10–11)</ref><ref name="hal">Kamath (2001), p10</ref>
 
その後、さらに[[前期チャールキヤ朝]]、[[ラーシュトラクータ朝]]や[[後期チャールキヤ朝]]のようなカンナダ語の王朝が現在のカルナータカの地で歓迎され、[[デカン高原]]の大部分の支配を続け、カルナータカに首都をおいた。後期チャールキヤ朝は独特の西チャールキヤ様式建築や、カンナダ文学を生み、12世紀のホイサラ芸術の礎となった。
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[[14世紀]]初頭には、[[ハリハラ1世|ハリハラ]]と[[ブッカ1世|ブッカ]]の兄弟がカルナータカ州南部、[[トゥンガバドラー川]]南岸のヴィジャヤナガルを首都に、[[ヴィジャヤナガル王国]]をに建国した。この王朝は進出するイスラーム王朝[[バフマニー朝]]に対する砦として、この地域を3世紀にわたり支配した。
 
[[1565年]]、カルナータカと他の南インド地域は、[[ターリコータの戦い]]でヴィジャヤナガル王国が没落し{{仮リンク|[[デカン5王国|en|Deccan sultanates|label=ムリム5王国}}ルターン朝]]が興隆することで、大きな社会地理的な変化が起こった<ref name="bin">Kamath (2001), pp. 190-191</ref>[[ビーダル]]の[[バフマニー朝]]の後興った[[ビジャープル王国]]がカルナータカ地方を支配した。
 
[[17世紀]]末、その後ビジャープル朝は[[ムガル帝国]]によって滅ぼされた。<ref name="conf">Kamath (2001), p201</ref><ref name="erst">Kamath (2001), p202</ref>バフマニー朝とビジャプル王国はともに、[[ウルドゥー語]]と[[ペルシャ語]]文学や、インド・[[サラセン洋式]]建築を推奨し、その中でも[[ゴール・グンバ]]廟はその様式の極みとなっている<ref name="gol">Kamath (2001), p207</ref>
 
[[File:Tipu_Sultan_BL.jpg|left|thumb|[[ティプー・スルターン]]。[[マイソール戦争]]で[[イギリス]]の侵略に抵抗し、[[イギリス領インド帝国|植民地]]となる前のインドで最も聡明で強い支配者の一人である。]]
 
この時代の後、北部カルナータカは[[イギリス]]といち早く友好関係を結び、その隷下となった[[ハイダラーバード]]の[[ニザーム王国]]の支配下となる。南部では、ヴィジャヤナガル王国の元属国であった[[マイソール王国]]が独立しつつあった<ref name="ind">Kamath (2001), p171</ref>。
 
マイソール王国の将軍であった[[ハイダル・アリー]]は、君主[[クリシュナ・ラージャ2世]]から実権を奪い、王国を支配下に置いた。ハイダル・アリーの死後、マイソール王国は彼の息子[[ティプー・スルターン]]に引き継がれた<ref name="tip">Kamath (2001), p171, p173, p174, p204</ref>
 
ハイダル・アリーとティプー・スルターンは南インドのヨーロッパ勢力拡大を止めるため、またイギリスのインド植民地化政策に反対し、彼ら二人は[[マイソール戦争]]として徹底的に戦った。結果としてティプー・スルタンも白兵戦で戦死し敗れ、この地域は[[1799年]]にイギリスの[[イギリス領インド帝国|植民地]]と化した<ref name="tip1">Kamath (2001), pp. 231–234</ref>マイソール王国は[[藩王国]]となり、[[イギリス領インド帝国]]のもと、[[藩王国]]として[[オデヤ朝]]の管理下に戻され、存続を許された。
 
その後、当時の[[インドの総督|インド総督]]であった[[ダルハウジー伯爵]][[ジェイムズ・ラムゼイ (初代ダルハウジ侯爵)|ジェイムズ・ラムゼイ]]伯爵による「[[失権の原理]]」がインド国中で藩王国の異議と反抗を呼び、[[1857年]]の[[インド大反乱]]の約30年前の[[1830年]]に、カルナータカでも反旗上がった。また、[[スパ (インド)|スパ]]、[[バガルコート]]、[[ショーラープル]]、[[ナルグンド]]、[[ダンデリ]]などでも同様の蜂起が起こった。[[1857年]]の[[インド大反乱]]とあわせて、いくつかの蜂起が起こった。[[19世紀]]末までには、インド解放運動には勢いがつき、[[20世紀]]に突入していくこととなった。<!--<ref>{{cite web|url=http://www.deccanherald.com/Content/May202007/sundayherald200705192574.asp|title=The rising in the south|work=Online Edition of The Deccan Herald, dated 2007-05-20|accessdate=2007-07-20|publisher=The Printers (Mysore) Private Limited|author=Suryanath Kamath}}</ref>-->
 
インド独立後、マイソール藩王家はインドへの編入に同意し、[[1950年]]にはマイソール藩王国は同名の[[州]]となった。元藩王は[[1956年]]まで[[ラージ・プラムク]]の称号で州知事を勤めた。
 
1956年[[11月1日]]に[[国家再編法]]によってこの地域の州が統合され、[[マイソール州<!-- ループリンク -->]]が成立し、現在の州域が確定した。
 
その後、悲願であったカルナータカ再統合運動を受け、[[1956年]]の[[国家再編法]]により、[[マドラス]]、[[ハイダラーバード]]、[[ボンベイ]]の{{仮リンク|[[コダグ語|en|Kodava language}}]]、[[カンナダ語]]を話す地域を[[マイソール州]]に編入し、17年後の[[1973年]]に州名をカルナータカ州と改称した。<!--<ref name="Unification">{{cite web|url=http://www.deccanherald.com/archives/images/Rajyotsava12352120051031.asp|title=History in the making|work=Online Edition of The Deccan Herald, dated 2005-11-01|author=Prem Paul Ninan|accessdate=2007-07-24}}</ref>-->
 
== 地方行政区分 ==
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カルナータカ州は、30県(ジッラガル {{lang|kn|ಜಿಲ್ಲೆಗಳು}})に分けられている。
 
* {{仮リンク|ンガール地方|en|Bangalore division}}
*# {{仮リンク|ンガール市街県|en|Bangalore Urban district}} ({{lang|kn|ಬೆಂಗಳೂರು ನಗರ ಜಿಲ್}} ; Bangalore Urban)
*# {{仮リンク|ンガール郊外県|en|Bangalore Rural district|label=ンガロー・グラミーナル農村県}} ({{lang|kn|ಬೆಂಗಳೂರು ಗ್ರಾಮೀಣ}} ; Bangalore Rural)
*# {{仮リンク|チトラドゥルガ県|en|Chitradurga district}} ({{lang|kn|ಚಿತ್ರದುರ್ಗ}} ; Chitradurga)
*# {{仮リンク|ダーヴァナゲレ県|en|Davanagere district}} ({{lang|kn|ದಾವಣಗೆರೆ}} ; Davanagere)
*# {{仮リンク|コーラー県|en|Kolar district}} ({{lang|kn|ಕೋಲಾರ}} ; Kolar)
*# {{仮リンク|シヴァガ県|en|Shimoga district}} ({{lang|kn|ಶಿವಮೊಗ್ಗ}} ; Shimoga)
*# {{仮リンク|トゥル県|en|Tumkur district}} ({{lang|kn|ತುಮಕೂರು}} ; Tumkur)
*# [[:{{仮リンク|ラーマナガラ県|en:|Ramanagara district]]}} ({{lang|kn|ರಾಮನಗರ}} ; Ramanagara)
*# {{仮リンク|チッカバッラプラ県|en|Chikkaballapur district}} ({{lang|kn|ಚಿಕ್ಕಬಳ್ಳಾಪುರ}} ; Chikkaballapur)
*# [[:en:Chikkaballapur district]]
* {{仮リンク|ベウムヴィ地方|en|Belgaum division}}
*# {{仮リンク|バコー県|en|Bagalkot district}} ({{lang|kn|ಬಾಗಲಕೋಟೆ}} ; Bagalkot)
*# {{仮リンク|ベウムヴィ県|en|Belgaum district}} ({{lang|kn|ಬೆಳಗಾವಿ}} ; Belgaum)
*# {{仮リンク|ヴィジャ県|en|Bijapur district, Karnataka|label=ビジャープル県}} ({{lang|kn|ಬಿಜಾಪುರವಿಜಯಪುರ}} ; Bijapur)
*# {{仮リンク|ダーラヴァーダ県|en|Dharwad district}} ({{lang|kn|ಧಾರವಾಡ}} ; Dharwad)
*# {{仮リンク|ハーヴェーリ県|en|Haveri district}} ({{lang|kn|ಹಾವೇರಿ}} ; Haveri)
*# {{仮リンク|ガダグ県|en|Gadag district}} ({{lang|kn|ಗದಗ್}} ; Gadag)
*# {{仮リンク|ウッタラ・カンナダ県|en|Uttara Kannada}} ({{lang|kn|ಉತ್ತರ ಕನ್ನಡ}} ; Uttara Kannada)
* {{仮リンク|グルバルガカラブラギ地方|en|Gulbarga division}}
*# {{仮リンク|バッラーリ県|en|Bellary district}} ({{lang|kn|ಬಳ್ಳಾರಿ}} ; Bellary)
*# {{仮リンク|ビーダル県|en|Bidar district}} ({{lang|kn|ಬೀದರ್}} ; Bidar)
*# {{仮リンク|グルバルガカラブラギ県|en|Gulbarga district}} ({{lang|kn|ಗುಲ್ಬರ್ಗ}} ; Gulbarga)
*# {{仮リンク|コッパ県|en|Koppal district}} ({{lang|kn|ಕೊಪ್ಪಳ}} ; Koppal)
*# {{仮リンク|ラーヤチュール県|en|Raichur district}} ({{lang|kn|ರಾಯಚೂರು}} ; Raichur)
*# [[:{{仮リンク|ヤードギリ県|en:|Yadgir district]]}} ({{lang|kn|ಯಾದಗಿರಿ ಜಿಲ್}} ; Yadgir)
* {{仮リンク|マイール地方 (カルナータカ州)|en|Mysore division|label=マイール地方}}
*# {{仮リンク|チャーマラージャナガ県|en|Chamarajanagar district}} ({{lang|kn|ಚಾಮರಾಜನಗರ}} ; Chamrajnagar)
*# {{仮リンク|チッカマガルール県|en|Chikkamagaluru district}} ({{lang|kn|ಚಿಕ್ಕಮಗಳೂರು}} ; Chikmagalur)
*# {{仮リンク|ダクシナ・カンナダ県|en|Dakshina Kannada district}} ({{lang|kn|ದಕ್ಷಿಣ ಕನ್ನಡ}} ; Dakshina Kannada)
*# {{仮リンク|ハ県|en|Hassan district|label=ハーサナ県}} ({{lang|kn|ಹಾಸನ}} ; Hassan)
*# {{仮リンク|コダグ県|en|Kodagu district}} ({{lang|kn|ಕೊಡಗು}} ; Kodagu)
*# {{仮リンク|マンディ県|en|Mandya district}} ({{lang|kn|ಮ೦ಡ್ಯ}} ; Mandya)
*# {{仮リンク|マイール県|en|Mysore district}} ({{lang|kn|ಮೈಸೂರು}} ; Mysore)
*# {{仮リンク|ウドゥピ県|en|Udupi district}} ({{lang|kn|ಉಡುಪಿ}} ; Udupi)
 
== 経済 ==
[[ファイル:UB City, Bangalore.JPG|thumb|left|州都[[ンガール]]]]
2019年のカルナータカ州の州内生産は2262000億ドルで、インド内5位である。また、1992-20022021年の外資の直接投資額は、インド内41位を記録している<ref>[https://pib.gov.in/PressReleasePage.aspx?PRID=1808793 FDI INFLOW] Ministry of Commerce & Industry 2023年7月7日閲覧。</ref>
 
人口の80%が[[農業]]を営む。州の収入の49%が農業収入である。{{仮リンク|ウッタラ・カンナダ県|en|Uttara Kannada}}と{{仮リンク|ダクシナ・カンナダ県|en|Dakshina Kannada district}}を含む海岸平原地方は、[[米]]と[[サトウキビ]]を栽培する。また{{仮リンク|コダグ県|en|Kodagu district}}を中心とした[[西ガーツ山脈]]の山麓では、[[珈琲]]や[[紅茶]]が栽培されている。特にカルナータカ州の珈琲の生産量は全インドの生産量の70%を占め、生産されたうちの50%は輸出される。州北西部の黒土地帯は農業に適しており、[[綿花]]・[[タマネギ|玉葱]]・穀類・[[向日葵]]・[[ラッカセイ|落花生]]が栽培されている。
 
{{仮リンク|マーレーナードゥ|en|Malenadu|label=マーレーナードゥ地方}}の森林からは、木材・[[竹]]材・[[香木ビャクダン#白檀利用|白檀]]が産出される。特に白檀の生産は世界有数であり、インド内ではこの地域のみから輸出され、世界で精製される白檀油の原料のほとんどはカルナータカ州産である。
 
インドで産出される[[金]]は、すべてカルナータカ州の{{仮リンク|コーラール県|en|Kolar district}}からのものである。またカルナータカ州はその他の鉱産資源にも富んでおり、{{仮リンク|バドラヴァティー (カルナータカ州)|en|Bhadravathi, Karnataka|label=バドラヴァティー}}などで作られる[[鉄鋼]]の原料の大部分が産出されている。
156 ⟶ 157行目:
カルナータカ州には、合わせて18の[[発電所]]がある。このうち、{{仮リンク|シヴァナサムドラ瀑布|en|Shivanasamudra Falls|label=シヴァナサムドラ}}の[[水力発電]]所は、[[1902年]]に建設された[[アジア]]初の水力発電所である。しかし、これらの発電所のみでは州内の電力需要を満たすことができず、州外から電力を買い付けている。
 
州都の[[ンガール]]は、[[航空]]宇宙産業<!--Hindustan Aeronautics Limited (HAL),HMT Hindustan Machine Tools , Bharat Heavy Electronics Limited (BHEL), National Aeronautics Limited and also Indian Space Research Organization (ISRO)-->、[[情報技術]]産業、[[ビジネス・プロセス・アウトソーシング]]業が盛んである。特に情報技術産業については「インドの[[シリコンバレー]]」の異名を持ち、カルナータカ州電子技術振興公社により多くの情報技術産業団地が設置されている。また、[[インド科学研究所]] (IISc) ・[[インド経営研究所]] (IIM) などの高等教育機関も置かれている。
 
この他、[[マイール]]、[[マンガール]]、[[フブリ・ダールワール]]({{仮リンク|フブリ (カルナータカ州)|en|Hubli|label=フブリ}}及び{{仮リンク|ダールワール|en|Dharwad}})にも、情報技術産業振興のため産業団地が建設されている。
{{Clearleft}}
 
165 ⟶ 166行目:
<!-- (住民の人種構成、言語、宗教など) -->
=== 言語 ===
[[カンナダ語]]が[[公用語]]で、最も話されている言語である。カンナダ語文学の作家はインドの[[文学賞]]を最も多く受賞している。南部の海岸部では[[トゥル語]]がつかわれるが、文字を持たない口頭伝承の言語で、表記はカンナダ文字を使用する。
 
== 文化音楽 ==
一般に[[インドの伝統音楽|インド古典音楽]]は北インドは[[ヒンドゥースターニー音楽]]、南インドは[[カルナータカ音楽]]と呼ばれている。カルナータカ音楽は、南インドの4つの州、[[カルナータカ]]、[[タミル・ナードゥ]]、[[アーンドラ・プラデーシュ]]、[[ケーララ]]で発達した。声楽と楽器演奏からなり、[[ムリダンガム]](両面太鼓)、[[タンブーラ]]、[[ヴィーナ]](弦楽器)を使用する。
カルナータカでは[[カルナータカ音楽|カルナタカ音楽]]と[[ヒンドゥースターニー音楽]]の両方の[[インドの伝統音楽|インド古典音楽]]の豊かな伝統も生まれた。カンナダ語文学の作家はインドの[[文学賞]]を最も多く受賞している。
 
=== 公式宗教 ===
ヒンドゥー教、イスラーム教の他に、[[ジャイナ教]]、[[キリスト教]]の信者がいる。ヒンドゥー教の聖地は、哲学者[[シャンカラ]]ゆかりの[[シュリンゲーリ]]、ジャイナ教の聖地は、[[シュラヴァナベルゴラ]]が名高い。南部の[[トゥル・ナードゥ]]では、毎年、乾期(11月~4月)に村の祠や寺院で土地神を祀る[[ブータ]]祭祀が盛んである。[[不可触民|アウト・カースト]]が担い手となり、[[憑依]]と[[託宣]]を行う<ref>[[鈴木正崇]]「神がかりから芸能へ―カルナータカのブータ―」『神話と芸能のインド―神々を演じる人々―』[[山川出版社]],155-179頁,2008年</ref>。
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Notelist}}
=== 出典 ===
{{Reflist|2}}
 
176 ⟶ 184行目:
* [[カンナダ語]]
* [[カーナティック戦争]]
* [[在ベンガルール日本国総領事館]]
 
== 外部リンク ==
=== 公式 ===
{{Commons|Category:Mysore}}
* [http://www.karnataka.gov.in/ カルナータカ州政府 公式サイト]
185 ⟶ 193行目:
 
{{インドの地方行政区画}}
{{Normdaten}}
[[Category:インドの州|かるなたかしゆう]]
[[Category{{DEFAULTSORT:カルナータカ|*かるなたかしゆう]]}}
[[Category:カルナータカ|*]]
 
[[Category:インドの州|かるなたかしゆう]]
{{Link FA|en}}