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|名称=関西大学博物館<br />Kansai University Museum
|正式名称=
|画像=File:2011 0425 143432-CIMG5423KANSAI_UNIVERSITY_MUSEUM.JPGjpg
|画像説明=
|前身=関西大学考古学等資料室
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|所在地郵便番号=564-8680
|所在地=[[大阪府]][[吹田市]]山手町3-3-35
|位置={{ウィキ座標2段度分秒|34|46|31.1|N|135|30|38.1|E|region:JP-27}}
}}
 
'''関西大学博物館'''(かんさいだいがくはくぶつかん)は、[[大阪府]][[吹田市]]山手町の[[関西大学]]が設置・運営してい構内にある[[博物館]]。
 
== 概要 ==
[[ファイル:高松塚古墳壁画 (複製).JPG|thumb|250px|[[高松塚古墳]]壁画再現展示室展示]]
1994年4月に開館。[[考古学]]を中心に約1万5千点の資料を収蔵している。附属施設として「大阪都市遺産研究センター 」及び「高松塚古墳壁画再現展示室」がある。
毎日新聞社主・関西大学評議員であった[[本山彦一]]の考古資料コレクションを中心に、考古学、歴史学、民俗学にかかわる資料、美術工芸品などを収集展示している。当館は、1952年、当時関西大学に在職していた考古学者[[末永雅雄]]が学内に設置した考古学研究室に端を発する。同研究室の発足直後、関西大学は毎日新聞社主であった本山彦一の膨大な考古資料コレクションを遺族から譲渡された。本山コレクションはその一部が前述の考古学研究室で展示されていたが、1960年代に大学紛争が盛んになると、コレクションは安全を期するため、一時[[大阪市立博物館]]へ移動された。1974年に文学部考古学資料室として学内での展示を再開。1985年に元図書館の建物である簡文館へ移転した。1994年4月には、博物館法に基づく施設である関西大学博物館として開館した。2008年には[[高松塚古墳]]壁画を陶板で再現した高松塚古墳壁画再現展示室を開設。2010年には大阪都市遺産研究センターが設置された。例年、春には企画展、秋には博物館実習の受講生による展示会が行われている<ref name="enkaku">{{Cite web |url= http://www.kansai-u.ac.jp/Museum/about/history.html |title=沿革|work=公式ウェブサイト |publisher=関西大学博物館 |accessdate=2019-08-18 }}</ref>。
 
=== 本山コレクション ===
資料の中心は、元[[毎日新聞]]社主の[[本山彦一]]のコレクションや、博物館収集の資料、関西大学考古学研究室の調査した出土資料など。本山コレクションには、本山自身の収集品のほか、幕末から明治時代の学者[[神田孝平]]の収集品も含まれている。これら所蔵品は、考古学者で関西大学教授も務めた[[末永雅雄]]が学内に開設した考古学研究室に一部陳列されていたが、大学博物館として開館したのは前述のように1994年であった。
本山コレクションは、大阪毎日新聞社社長を務め、関西大学評議員でもあった本山彦一が収集した考古資料のコレクションで、[[重要文化財]]2件(16点)、[[重要美術品]]12点を含む。コレクションの前身は、幕末から明治にかけて活動した政治家・洋学者で東京人類学会初代会長を務めた[[神田孝平]](たかひら)のコレクションを引き継いだものであった。神田の収集品には、重要文化財の石枕(奈良県天理市出土)、埼玉県熊谷市上中条(かみちゅうじょう)出土の人物[[埴輪]]、青森県[[亀ヶ岡石器時代遺跡|亀ヶ岡遺跡]]出土の[[土偶]]などが含まれる。これに本山自身が収集した日本各地と一部国外のものを含む考古資料も加わった。本山自身の収集には重要文化財の河内[[国府遺跡]](こういせき)出土品が含まれる<ref name="enkaku"/>。このほか、[[木村蒹葭堂]](江戸時代後期の文人・本草学者)や[[柏木貨一郎]](明治時代の工匠・古美術鑑定家)旧蔵の石器もある<ref name="yurai">{{Cite web|和書|url= http://www.kansai-u.ac.jp/Museum/sys_img/news_37.pdf |title=関西大学博物館蔵本山コレクションの由来|format=PDF |work=公式ウェブサイト |publisher=関西大学博物館 |accessdate=2019-08-18 }}</ref>。このように、本コレクションは広範な時代と地域にわたる考古資料を含み、学史的に重要な遺物を含むことから、その学術的価値が高く評価され、2011年に「本山彦一蒐集考古資料18,945点」として国の[[登録有形文化財]]に登録された<ref name="bunkazai">文化庁文化財部「新登録の文化財」『月刊文化財』573、第一法規、2011、p.45</ref>。
 
=== 簡文館 ===
毎年春には特別展、秋には博物館実習の受講生による展示会がある。
博物館の入居する建物「簡文館」は、1928年に図書館として建設され、1955年、[[村野藤吾]]の設計により円形部分が増築された。博物館展示室入口の受付には、図書館時代の貸し出しカウンターが現存している。簡文館の名称は、中国の古典「[[中庸]]」の一節からとられている。2007年には、国の登録有形文化財に登録を経て、2018年3月23日に大阪府指定有形文化財になった<ref>[https://www.pref.osaka.lg.jp/bunkazaihogo/bunkazai/kenzou.html 大阪府ホームページ(府指定文化財の建造物)]</ref>。
 
博物館の入居する建物「簡文館」は、2007年に[[登録有形文化財]]に登録された。
 
== 関連人物 ==
* [[末永雅雄]]
* [[網干善教]](初代館長)
* [[上井久義薗田香融]](第2代館長)
* [[上井久義]](第3代館長)
* [[高橋隆博]](第4代館長)
* [[藪田貫]](第5代館長)
* [[西本昌弘]](現館長)
 
== 所蔵文化財 ==
;重要文化財
*河内国府遺跡(こういせき)出土品 大阪府[[藤井寺市]]惣社出土、縄文時代
**石製[[けつ状耳飾]] 6箇(「けつ」の漢字は王偏に「決」の旁)
**石製丸玉 1箇
**鉢形土器 1箇
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**附:土器残欠6箇
*石枕 奈良県[[天理市]]渋谷町(しぶたにちょう)出土
;登録有形文化財
*本山彦一蒐集考古資料18,945点
;大阪府指定有形文化財
*簡文館
<gallery mode="packed" heights="150">
ファイル:奈良県天理市渋谷出土 石枕.JPG|奈良県天理市渋谷町出土 石枕(重要文化財)
ファイル:愛媛県新居浜市出土 平形銅剣.JPG|愛媛県新居浜市出土 平形銅剣(重要美術品)
ファイル:福岡県糸島郡雷山出土 鹿角刀装具.JPG|福岡県糸島郡雷山出土 鹿角刀装具(重要美術品)
ファイル:阿蔵古墳出土 鶏形埴輪.JPG|阿蔵古墳出土 鶏形埴輪(重要美術品)
ファイル:出土地不明 銅製壺鐙.JPG|銅製壺鐙(重要美術品)
ファイル:岩戸山古墳出土 石人頭部.JPG|岩戸山古墳出土 石人頭部(重要美術品)
ファイル:岩戸山古墳出土 石靭.JPG|岩戸山古墳出土 石靭(重要美術品)
</gallery>
 
== 来館案内 ==
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*交通:[[阪急千里線]][[関大前駅]]から徒歩10分
 
==外部リンク 関連項目 ==
*[[日本の博物館の一覧]]
 
== 脚注 ==
<references />
 
== 外部リンク ==
{{Commonscat|Kansai University Museum}}
*[http://www.kansai-u.ac.jp/Museum/root_homepage.htm 関西大学博物館]
*[http://www.kansai-u.ac.jp/Museum/naniwaosaka-toshi/homeindex.htmhtml 関西大学大阪都市遺産研究センター ]
 
{{学校法人関西大学}}
{{Museum-stub}}
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:かんさいたいかくはくふつかん}}
[[Category:日本の大学博物館]]
[[Category:大阪府の博物館]]
[[category:吹田市の教育]]
[[Category:関西大学|はくふつかん]]
[[Category:大阪府の重要文化財]]
[[Category:大阪府指定有形文化財]]
{{Pref-stub|pref=大阪府}}
[[Category:モダニズム建築]]
[[Category:1955年竣工の日本の建築物]]
[[Category:1994年開設の博物館]]
[[Category:村野藤吾]]