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人工呼吸器のことを「レスピレーター」と呼ぶことがあるが、これは英語圏で、1950年代によく使われた呼び方である(特に{{仮リンク|バード人工呼吸器|en|Forrest Bird#Mechanical ventilators|label=バード・レスピレーター}})。しかし、現代では、空気中の有害物質から着用者を保護する[[マスク]]のことを「レスピレーター」と呼ぶことが多い<ref>
{{Cite journal|author=Center for Devices and Radiological Health|date=2019-02-08|title=Personal Protective Equipment for Infection Control - Masks and N95 Respirators|url=https://www.fda.gov/MedicalDevices/ProductsandMedicalProcedures/GeneralHospitalDevicesandSupplies/PersonalProtectiveEquipment/ucm055977.htm|journal=FDA|access-date=2017-03-08}}
</ref>。日本の[[医学用語]]では2023年現在、未だにレスピレーターはマスクでは無く、人工呼吸器のことを指すことが多い<ref>{{Cite web |和書|title=レスピレーター :医療・ケア 用語集 {{!}}ディアケア |url=https://www.almediaweb.jp/glossary/0850.html |website=www.almediaweb.jp |access-date=2023-03-25 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |和書|title=レスピレーター {{!}} 看護師の用語辞典 {{!}} 看護roo![カンゴルー] |url=https://www.kango-roo.com/word/4952#:~:text=%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%EF%BC%88%E3%82%8C%E3%81%99%E3%81%B4%E3%82%8C,%E3%81%A1%E3%82%8C%E3%83%BC%E3%81%9F%E3%83%BC%EF%BC%89%E3%80%82 |website=看護roo! |access-date=2023-03-25 |language=ja}}</ref>。
 
==機能==
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人工呼吸器は、患者関連パラメータ(気道内圧、換気量、{{仮リンク|呼吸ガス|en|Breathing gas|redirect=1}}流量など)や人工呼吸器機能(空気漏れ、停電、機械故障など)の監視・警報システム、バックアップ電池、酸素ボンベ、リモコンなどを備えていることもある。空気圧稼働システムの多くは、最近ではコンピュータ制御の[[ターボポンプ]]に取って代わられた。
 
最新の人工呼吸器は、小型の[[組み込みシステム]]によって電子的に制御され、回路内圧と呼吸ガス流量の特性を個々の患者のニーズに正確に適合させることができる。人工呼吸器を上手く設定すれば、患者にとって人工呼吸はより我慢しやすく快適なものとなる。カナダとアメリカでは、{{仮リンク|呼吸療法士|en|respiratory therapists|label=}}が、これらの設定を調整する責任を負い、[[臨床工学技士]]はメンテナンスを担当する。イギリスやヨーロッパでは、患者と人工呼吸器の相互作用の管理は、{{仮リンク|ICU看護師|en|Critical care nursing|label=}}が行っている。日本でも人工呼吸器の設定や人工呼吸中の[[鎮静薬]]の変更等が所定の研修を受けた看護師の[[特定行為]]区分として認められている<ref>{{Cite web |和書|title=特定行為区分とは |url=https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077098.html |website=www.mhlw.go.jp |access-date=2023-03-25}}</ref>。
 
患者回路は通常、耐久性があり軽量な3本のプラスチック製チューブのセットで構成され、機能別(吸気用、呼気用、回路内圧測定用)に分かれている。必要な換気の種類によって、回路の患者側には非侵襲的なものと侵襲的なものとがある。
 
非侵襲的な方法としては、{{仮リンク|持続気道陽圧|en|Continuous positive airway pressure|label=}}(CPAP)や {{仮リンク|[[非侵襲的換気|en|non-invasive ventilation|label=|redirect=1}}]]などがあり、睡眠時や安静時のみ人工呼吸器を必要とする患者に適しており、主に鼻マスクを使用する。侵襲的換気法では[[気管挿管]]が必要である。長期的に人工呼吸器に依存している場合は、口や鼻からの挿管よりも[[気管切開]]カニューレを使用するのが一般的で、長期療養にはこの方が快適で実用的だからである。
 
===安全最重視のシステム===
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==歴史==
[[ファイル:Iron_lung_CDC.jpg|サムネイル|米国の[[ポリオ]]患者が[[1950年代]]から[[2003年]]まで使用した[[鉄の肺]](iron lung)。]]
[[ファイル:Iron_lung.jpg|右|サムネイル|200x200ピクセル|「[[ボス・レスピレーター]]」(博物館にて)]]{{Seealso|人工呼吸#歴史}}
人工呼吸器の歴史は、1931年に{{仮リンク|ジョン・ヘイブン・エマーソン|en|John Haven Emerson|label=|redirect=1}}が改良を加えた1928年の「ドリンカー人工呼吸器」の導入後、20世紀の[[急性灰白髄炎|ポリオ]]流行時に広く使用された様々なバージョンの非侵襲的陰圧呼吸器(後に「[[鉄の肺]]」と呼ばれることになる)並びに、発明家[[エドワード・トーマス・ボス]]による1937年の「[[ボス・レスピレーター]]」から始まる<ref name="pmid18189086">{{Cite journal |last=Geddes |first=LA |year=2007 |title=The history of artificial respiration |journal=IEEE Engineering in Medicine and Biology Magazine |pmid=18189086 |doi=10.1109/EMB.2007.907081 |volume=26 |issue=6 |pages=38–41|s2cid=24784291 }}</ref>。その他の非侵襲的人工呼吸器としては、[[機械換気 (医学)#陰圧換気|二相性キュイラス換気]]、ロッキングベッド、やや原始的な陽圧機器などがあり、ポリオ患者にも広く使われた<ref name="pmid18189086" />。
 
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1999年、新しいLTV(ラップトップ型人工呼吸器、'''L'''ap'''t'''op '''V'''entilator)シリーズは、当時の他の人工呼吸器よりも大幅に小型化され、重量は約6.4kg(14ポンド)、ノートパソコンと同程度の大きさになった。このデザインは、病院内の人工呼吸器と同じ機能を保ちながら、患者の移動が可能なものであった。
 
2001年のサーボ-iでは、モジュラーコンセプトが導入され、ユーザーのニーズに合わせてさまざまなモデルやブランドを揃えるのではなく、ICU部門全体で1つの人工呼吸器モデルを使用するようになりました。モジュール式人工呼吸器により、ICU部門は特定の患者カテゴリーに必要なモードやオプション、ソフトウェア、ハードウェアを選択できるようになった。
 
21世紀には、SAVe IIのような小型の携帯用人工呼吸器が前線戦闘用に製造されるようになった<ref name="Automedx">{{cite web |title=SAVe II The Smallest and Easiest to Use Pre-hospital Ventilator |publisher=Automedx |website=Automedx |url=http://automedx.com/save-ii/ |access-date=March 31, 2019}}</ref>。
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{{See also|[[:en:List of countries by hospital beds#2020 coronavirus pandemic]]}}[[新型コロナウイルス感染症の世界的流行 (2019年-)|COVID-19の流行]]により、手指消毒剤からマスク、ベッド、人工呼吸器まで、{{仮リンク|COVID-19パンデミックに関連した物資欠乏|en|COVID-19 pandemic related shortages|label=必需品が不足している|redirect=1}}。- 世界中の国々で人工呼吸器の不足が発生している<ref>{{Cite web|url=https://healthmanagement.org/c/icu/news/allocating-ventilators-in-a-pandemic|title=Allocating Ventilators in a Pandemic|date=2020-03-24|website=healthmanagement.org|language=en-US|access-date=2020-03-25}}</ref>。さらに、コロナウイルスの大流行を受けて、欧州やアジアを含む54カ国が医療物資の輸出制限を行った<ref>{{Cite web|url=https://www.politico.com/newsletters/morning-trade/2020/03/24/export-restrictions-threaten-ventilator-availability-786327|title=Export restrictions threaten ventilator availability|date=2020-03-24|website=politico.com|language=en-US|access-date=2020-03-25}}</ref>。
 
人工呼吸器([[機械換気 (医学)|侵襲的]]、{{仮リンク|[[非侵襲的換気|en|Non-invasive ventilation|label=非侵襲的|redirect=1}}]])の生産・流通能力については、国によって異なる。パンデミックの初期段階において、中国は人工呼吸器の生産を増強し、民間企業から多額の寄付を獲得し、世界中の医療機器の輸入を劇的に増加させた。その結果、武漢でのパンデミック期間中、人工呼吸器の備蓄が増強された。中国より生産能力の高い西ヨーロッパやアメリカは、北米やヨーロッパ大陸で突発的に発生したパンデミックにより、物資不足に陥った。結局、人工呼吸器のほとんどを輸入に頼っている[[中央アジア]]、[[アフリカ]]、[[ラテンアメリカ|中南米]]が深刻な物資不足に陥った{{要出典|date=November 2021}}。
 
医療政策立案者は、[[パンデミック]]時に必要とされ、使用される人工呼吸器の数を見積もるという重大な課題に直面している。人工呼吸器に限定したデータはしばしば得ることが困難で、人工呼吸器を含むことが多い集中治療室のベッド数に基づいて推定することがある<ref>{{Cite web|url=https://www.brookings.edu/blog/up-front/2020/03/24/is-indias-health-infrastructure-equipped-to-handle-an-epidemic/|title=COVID-19 {{!}} Is India's health infrastructure equipped to handle an epidemic?|publisher=Brookings Institution|author1=Prachi Singh|author2= Shamika Ravi|author3=Sikim Chakraborty |date=2020-03-24|access-date=2020-06-07}}</ref>。
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==関連項目==
* [[人工呼吸]]
* {{仮リンク|液体人工呼吸器|en|Liquid ventilator|label=|redirect=1}}
* [[オープンソースハードウェア|Open-source hardware]]
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* {{仮リンク|ジョセフ・ストッダート|en|Joseph Stoddart|label=|redirect=1}}
* [[高流量鼻カニュラ酸素療法]]
* [[体外式膜型人工肺]] ECMO
* [[フェイルセーフ]]
 
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*{{Wiktionary-inline}}
{{Mechanical ventilation}}
{{救急医学}}{{麻酔}}{{2019-nCoV}}{{医学史}}{{Normdaten}}
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:しんこうこきゆうき}}
[[Category:医療機器]]
[[Category:診断と治療]]
[[Category:呼吸]]
[[Category:呼吸器学]]
[[Category:機械換気 (医学)]]
<!-- Wikipedia 翻訳支援ツール Ver1.32、[[:en:Ventilator]](2023年2月26日 3:18:38(UTC))より -->