「京王6000系電車」の版間の差分
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{{鉄道車両
| 車両名 = 京王6000系電車
| 背景色 = #dd006d
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5000系では多種多様の[[鉄道車両の台車|台車]]が使用されたが、6000系ではほぼ同一形態の2種類の台車に統一され、基本構造は7000系、最終製造車を除く8000系まで継承された<ref name="ダイヤ情報310p21"/><ref name="ダイヤ情報310p28"/>。
6000系は製造時から全車が冷房装置装備となり、初期の先頭車は[[集約分散式冷房装置]]を採用したが、途中から全車[[集中式冷房装置]]に統一され<ref name="RP578p215"/><ref name="RP578p216"/>、以降新5000系に至るまで京王線では集約分散式の採用はない<ref name="RP734p218"/><ref name="RP734p260"/>。
6000系304両の製造期間である1972年4月から1991年3月の19年間に7000系132両と併せて436両が製造され<ref name="RP734p246"/><ref name="RP734p247"/><ref name="
6000系304両の廃車は1998年1月<ref name="RP734p246"/>から2011年3月にかけての13年間行われ<ref name="年鑑2011一覧"/>、この間に8000系40両、9000系264両の合計304両が製造された<ref name="ダイヤ情報310p13"/>。6000系を代替したのはすべて[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]、ステンレス車体の車両であり<ref name="ダイヤ情報310p14"/>、6000系の全廃により京王線の営業車から普通鋼製の電車が消滅した<ref name="ダイヤ情報310p14"/>。6000系の廃車と並行して6000系とほぼ同じ制御装置を採用していた7000系のVVVF化改造工事が進められたが<ref name="ダイヤ情報310p13"/>、京王線から界磁チョッパ制御車が消滅したのは6000系全廃後の[[2012年]]となった<ref name="年鑑2013動向"/>。
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== 構造 ==
=== 外観 ===
{{Double image aside|
新宿線乗り入れに対応するため、京王として初の20 m車体、1,300 mm幅両開き片側4扉の[[炭素鋼|普通鋼]]製車体を採用した<ref name="RF137p86"/><ref name="RF137p89"/>。最大幅2,844 mmの[[京王5000系電車 (初代)|初代5000系]]と同じ室内幅2,600 mmを新宿線乗入協定で定められた最大幅2,800 mmで実現するため、側窓を1枚下降式として壁厚さを薄くする手法が取られ<ref name="RF137p86"/>、6両編成で5000系7両編成に匹敵する収容力をもつものとされた<ref name="RF137p86" />。車体外幅は同寸法で車体をステンレス化する場合にコルゲートを追加できるよう2,780 mmとなり<ref name="
[[床]]面の車体幅が5000系の2,700 mmから2,780 mmに拡幅されたことと併せ、20 m車の導入に際して[[線形 (路線)|曲線]]上の[[プラットホーム|ホーム]]との干渉が発生するためホームの修正などの準備が行われた<ref name="RF269p56" /><ref name="RP578p104" /><ref name="村松2012p96" />が、車両設計認可には時間を要した<ref name="RP578p104" />。
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==== 冷房装置 ====
1972年製造の制御車には[[集約分散式冷房装置|集約分散式]]能力9.3 kW (8,000 kcal/h) の[[東芝]]製[[エア・コンディショナー|冷房装置]]が4台搭載された<ref name="RP578p216"/>。1973年から1976年製造の制御車は同じ冷房装置5台を搭載することが可能な構造となったが4台のみが搭載され、中央の1台分には[[筐体|カバー]]だけが載せられた<ref name="RP578p216"/>。1973年から1976年製造の制御車には[[1986年]]、5台目の冷房装置が搭載されている<ref name="RP578p216"/>。1972年製の中間車と、これを8両編成化するために製造されたデハ6450形には日立製[[集中式冷房装置|集中式]]34.9 kW (30,000 kcal/h) の冷房装置1台が搭載された<ref name="RF137p89"/><ref name="RP578p216"/>{{refnest|group="注"|6000系が登場した1972年当時、[[国鉄103系電車|国鉄103系]]や[[国鉄113系電車|国鉄113系]]の[[プロトタイプ|試作]]冷房車、京王5000系の一部、[[京急1000形電車 (初代)|京急1000形]]、[[相鉄6000系電車|相鉄新6000系]]などでパンタグラフのない車両に集中式冷房装置を搭載した事例はすでにあった<ref name="RF137p39"/>が、[[#鉄道ファン137グラフ|6000系登場時の紹介記事]]にはパンタグラフのないサハ6550形にも集中式冷房装置が採用されたことが「苦笑させられる」<ref name="RF137p92"/>と表現されており、通勤冷房車黎明期、集中式冷房装置をパンタグラフが搭載されない車両に採用することは一般的ではなかったことが
== 形式構成 ==
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=== デハ6000形 ===
[[File:Keio 6139 Wakabadai.jpg|thumb|220px|デハ6000形]]
主制御装置、[[集電装置|パンタグラフ]]を搭載する中間電動車である<ref name="RP578p212"/>。パンタグラフは京王八王子寄りに1基が搭載されている<ref name="RP734p213"/>。3両編成の2両目<ref name="RP734p44"/>、5両編成と6両編成の2両目と4両目<ref name="RF137p88"/><ref name="RP734p44"/>、初期の8両編成の3・5・6両目<ref name="RP422p159"/>、それ以外の8両編成の2・4・6両目に組み込まれた<ref name="RP734p44"/><ref name="RP734p45"/>。初期の8両編成を除き編成位置により新宿寄りから順に百の位が0・1・2に附番され<ref name="
=== デハ6050形 ===
[[File:Keio 6289 Wakabadai.jpg|thumb|220px|デハ6050形]]
デハ6000形とユニットを組む<ref name="RP578p212"/> [[圧縮機|電動空気圧縮機]]、京王八王子寄り屋根上にパンタグラフを搭載する中間電動車である<ref name="RP578p212"/><ref name="RP578p213"/>。6100番台には初期と最末期の一部を除きパンタグラフは設置されなかった<ref name="RP578p216"/>。百の位はユニットを組むデハ6000形と同一<ref name="RP578p38"/>で、初期の6両編成と5両編成の3両目<ref name="RF137p88"/><ref
=== デハ6400形 ===
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=== デハ6450形 ===
3両編成で京王八王子寄りに連結される制御電動車<ref name="RP578p38"/>で、補助電源装置、パンタグラフを搭載する<ref name="RP578p212"/><ref name="
=== サハ6550形 ===
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| style="width:20em;" colspan="4" |'''デハ6000'''|| style="width:15em;" colspan="3" | '''デハ6050''' || style="width:5em;border-bottom:solid 3px #B04740;" rowspan="2"|'''デハ6400''' || style="width:5em;border-bottom:solid 3px #B04740;" rowspan="2"| '''デハ6450''' || style="width:5em;border-bottom:solid 3px #B04740;" rowspan="2"| '''サハ6550''' || style="width:10em;" colspan="2" | '''クハ6700''' || style="width:10em;" colspan="2" | '''クハ6750'''
|-
!style="border-bottom:solid 3px #
|style="border-bottom:solid 3px #B04740;"| '''6000''' || style="border-bottom:solid 3px #B04740;"| '''6100''' ||style="border-bottom:solid 3px #B04740;"| '''6200''' ||style="border-bottom:solid 3px #B04740;"| '''6400''' ||style="border-bottom:solid 3px #
|-
|'''1972年'''|| '''6001'''<br/>'''∥'''<br/>'''6006''' || '''6101'''<br/>'''∥'''<br/>'''6106''' || || || ||'''6051'''<br/>'''∥'''<br/>'''6056'''|| || || ||'''6551'''<br/>'''∥'''<br/>'''6556''' || '''6701'''<br/>'''∥'''<br/>'''6706'''|| ||'''6751'''<br/>'''∥'''<br/>'''6756'''||
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|-
!車両番号
|'''6713'''||'''6013'''|| '''
|-
!搭載機器<ref name="RP422p149"/><ref name="RP734p216"/>
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|-
!車両番号
|'''6710'''<br/> <br/>'''6711'''<br/> <br/>'''6712'''<br/> ||'''6010'''<br/> <br/>'''6011'''<br/> <br/>'''6012'''<br/> ||'''6060'''<br/> <br/>'''6061'''<br/> <br/>'''6062'''<br/> ||'''6110''' (II)<br/>'''<small>(6210)</small>'''<br/>'''6111''' (II)<br/>'''<small>(6211)</small>'''<br/>'''6112''' (II)<br/>'''<small>(6212)</small>'''|| '''6560'''<br/> <br/>'''6561'''<br/> <br/>'''6562'''<br/> ||'''6210''' (II)<br/>'''<small>(6110)</small>'''<br/>'''6211''' (II)<br/>'''<small>(6111)</small>'''<br/>'''6212''' (II)<br/>'''<small>(6112)</small>'''||'''6260'''<br/> <br/>'''6261'''<br/> <br/>'''6262'''<br/> ||'''6760'''<br/> <br/>'''6761'''<br/> <br/>'''6762'''<br/> ||1981年7月<br/><br/>1981年7月<br/><br/>1982年1月<br/><br/>
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== 運用 ==
=== 1970年代 ===
6000系は急行用として6両編成で製造され<ref name="RF137p86"/>たため、当初は5000系が7両編成で特急、6000系は6両編成で急行に運用された<ref name="RP422p159"/>。1975年に6000系の8両編成が登場、平日の特急にも運用されるようになった<ref name="RP422p159"/>が、一部駅ではホーム延伸が間に合わず、ラッシュに通勤急行などで6000系8両編成が運用される際は[[ドアカット|一部車両のドアを閉め切る措置]]が取られた<ref name="RP734p115"/>。
オフシーズン休日の特急は[[高幡不動駅|高幡不動]]で京王八王子方面と[[高尾山口駅|高尾山口]]方面で分割される運転形態だったため、5000系が引き続き充当されていたが、一部の6000系の5両+3両編成化により6000系がオフシーズン休日の特急にも運用されるようになり<ref name="RP422p159"/>、オンシーズン時には8両編成で「高尾」「陣馬」などのヘッドマーク付き列車などにも運用された<ref name="ダイヤ情報310p28"/>。5両編成は平日日中にグリーン車とともに [[各駅停車]]にも運用された<ref name="飯島1986p37"/>。
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