「勝利の旗」の版間の差分

'''勝利の旗'''（しょうりのはた、{{Lang-ru|Знамя Победы}}）は、[[第二次世界大戦|第二次世界大戦中]]の1945年5月1日、[[ソビエト連邦]]軍兵士によって[[ベルリン]]のドイツの[[国会議事堂 (ドイツ)|国会議事堂]] (（{{lang-de-short|Reichstagsgebäude}}) ）に掲げられた[[ソビエト連邦軍の国旗]]旗を指している。

[[ベルリンの戦い]]の最中に戦場という状況下でソ連陸軍兵士たちによって作成され、歴史的にソビエト人民の[[ナチス・ドイツ]]に対する勝利の公式の象徴とされている。五番目に作られた旗で、ベルリンで掲げられるべく用意されたもののうち五番目に作られた旗で、戦闘を切り抜けた唯一の陸軍旗であった。

旗には [[キリル文字]]の文で「第1[[白ロシア戦線]]・第3突撃軍・第79狙撃軍団・[[第150自動車化狙撃師団 (ロシア陸軍)|第150イドリツァ名誉称号2等クトゥーゾフ勲章受章狙撃師団]]<ref group="注釈">第150狙撃師団は1944年にプスコフ州イドリツァを、1945年にベルリンを陥落させた功績で「イドリツァ」「ベルリン」の名誉称号を得た。戦勝後の1946年に解隊されたが、2016年に[[南部軍管区]]所属の{{仮リンク|[[第8親衛諸兵科連合軍 (ロシア陸軍)|ru|8-я гвардейская общевойсковая армия|en|8th Guards Combined Arms Army|label=第8親衛諸兵科連合軍}}]]隷下に{{仮リンク|[[第150自動車化狙撃師団 (ロシア陸軍)|ru|150-я мотострелковая дивизия|en|150th Rifle Division|label=第150自動車化狙撃師団}}]]（{{lang-ru|150-я мотострелковая дивизия}}）として再編成された。同師団は[[2022年ロシアのウクライナ侵攻]]にも動員されており、[[マリウポリの戦い (2022年)|マリウポリ包囲戦]]に参加中の3月15日に師団長の[[オレグ・ミチャーエフ]]少将が戦死している。</ref>、[[クトゥーゾフ勲章]]2等、イドリツァ師団、第79ライフル隊、第3突撃軍、第1ベラルーシ戦線<ref group="注釈">キリル文字では”150-я стрелковая ордена Кутузова II степени Идрицкая дивизия 79-й стрелковый корпус 3-й Ударной армии 1-го Белорусского фронта” 、英語訳は"[[:en:150th Rifle Division|150th Rifle]], [[:en:Order of Kutuzov|Order of Kutuzov]] 2nd class, [[:en:Idritsa|Idritsa]] Division, [[:en:79th Rifle Corps|79th Rifle Corps]], [[:en:3rd Shock Army|3rd Shock Army]], [[:en:1st Belorussian Front|1st Belorussian Front]]”。</ref>」と書かれており、旗を掲げた兵士たちの所属部隊を表している。

5月9日には[[第154独立警備連隊 (ロシア陸軍)|第154プレオブラジェンスキー独立警備連隊]]の{{仮リンク|カラーガード (軍)||en|Colour guard}}<!-- 立項済みの日本語版の[[カラーガード]]記事はちょっと意味が違うようなので英語版の仮リンクを張ります -->が、特別に作成された勝利の旗のレプリカを[[赤の広場]]内で掲揚しながら行進する<ref>"[https://www.crwflags.com/fotw/flags/su%5Evctry.htm Banner of Victory (Soviet Army in Berlin, 1945)]" ''www.crwflags.com''</ref> 。

[[ロシア]]政府によって「ウクライナの[[ナチズム]]に対する戦い」が定義の一つとして掲げられた[[2022年ロシアのウクライナ侵攻]]の際には<ref>{{Cite web |和書|title=字幕：ウクライナで再び「ナチズム」との戦い ロシア戦勝記念日 |url=https://www.afpbb.com/articles/-/3404104 |website=www.afpbb.com |access-date=2022-05-24 |date=2022-05-10}}</ref>、勝利の旗が「ナチズム」に対する勝利、そしてロシア政府やロシア軍に対する支持表明の象徴として多用された<ref name=":0">{{Cite news|title=Analysis {{!}} Soviet flags keep rising over Russian-occupied Ukraine|url=https://www.washingtonpost.com/world/2022/05/02/soviet-putin-russia-revenge-of-history/|work=Washington Post|access-date=2022-05-24|issn=0190-8286|language=en-US|date=2022-05-02|last=Tharoor|first=Ishaan}}</ref>。

侵攻開始後初めてロシア軍が制圧、占領した南部の都市[[ヘルソン]]では、第二次世界大戦記念碑の旗掲揚ポールにレプリカが掲げられた<ref>{{Cite web |和書|title=ロシア占領地に旧ソ連「勝利の旗」 ウクライナ南部 |url=https://www.afpbb.com/articles/-/3406351 |website=www.afpbb.com |access-date=2022-05-24 |publisher=[[フランス通信社|AFP]]BB |date=2022-05-24}}</ref>。