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=== 近代ムエタイの完成 ===
[[ファイル:หมื่นมวยมีชื่่อ.jpg|代替文=|サムネイル|200x200ピクセル|[[ラーマ5世|ラーマ5]]の治世中の[[古式ムエタイ]]]]
タイを近代化させた名君として名高い[[ラーマ5世]]は、ムエタイの価値を認めて振興に力を入れ、積極的にトーナメントを開催させた。また、体育教師の訓練学校や、軍の士官学校のカリキュラムにムエタイが取り入れられた<ref name=a>[http://www.singto.co.uk/Techniques/artoffightingebook.pdf Muay Thai : The Art Of Fighting]</ref>。そして、[[ラーマ6世]]治世下の[[1921年]]には、タイで最初の常設スタジアムが完成した<ref name=a/>。当時の選手は手に木綿布を巻いているだけだったが、次の[[ラーマ7世]]の治世下では、選手の死亡事故が起きたことを受け、[[1929年]]にグローブの着用が義務づけられるようになった<ref>[http://www.singto.co.uk/Techniques/artoffightingebook.pdf Muay Thai : The Art Of Fighting]</ref>。さらにこの時期、公式ルールやレフリーも導入された<ref>Garrison Wells, "Muay Thai: Kickboxing Combat", Lerner Pub Group, 2012, pp13</ref>。こうしてムエタイはスポーツとして体系化されていった。また、1920年代に「ムエタイ」という名称が広く使われるようになった<ref> Robert HILL, "World of Martial Arts !", Lulu.com, 2010</ref>。
 
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また、ムエタイの[[回し蹴り]]は空手などと異なり、腰を回転させてその勢いで放つ。体重を乗せた、いわゆる「重い」蹴りを良しとするため、スナップを利かせることは推奨されない。また打撃の格闘技では、反則とされることが多い肘での攻撃が技とルールとして認められているのも大きな特徴である。
*トイ([[パンチング|パンチ]])
*タッマラー(縦肘打ち)[[ファイル:ThaÏ Boxing.jpg|代替文=|サムネイル|200x200ピクセル|パンソーク([[肘打ち]])]]
*パンソーク([[肘打ち]])
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== 近年のムエタイ、国際式(ボクシング)との関係 ==
[[File:Samart_Payakaroon.jpg|thumb|200x200px|サーマート・パヤクァルン|代替文=]]
前述したように、ムエタイは賭けの対象となるので[[八百長]]は厳禁である。だが最近では八百長が発覚し選手、プロモーターが追放されるケースがある。もっとも八百長自体は以前からあったとは思われるが、生活費を賭け、目の肥えた観客は「疑わしきは、選手・試合問わず罰せよ」の方針で厳しく追及してくる。裏を返せばムエタイに限らず賭けの対象になる競技で八百長をすると莫大な利益が生まれるという見本でもある。
 
ボクシング(ムエタイと比較して、国際式と表記される。以降は国際式と表記)王者を大勢輩出しているタイ国だが、国際式の前にムエタイを経験しているケースが以前はほとんどであったが、近年{{いつ|date=2019年9月}}は最初から国際式のみのキャリアの選手も増えている。
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ムエタイから国際式への転向で目立つのは、3戦目で世界王者になった[[センサク・ムアンスリン]]、4戦目で世界王者になった[[ウィラポン・ナコンルアンプロモーション]]を筆頭に、ムエタイの下地の強さを活かして短期間で世界王者になる選手が多いことである。[[サーマート・パヤクァルン]]のように、ムエタイと国際式を掛け持ちする選手もいる。また、国際式とムエタイが同じ興行で行われることも多い。
 
ムエタイから国際式に転向する長所は、国際式国内王者レベルだとムエタイの方がファイトマネーは高いが、世界王者になると国際式の方が格段に稼げる点が大きい。ナックモエの体格、階級から見ると、ラスベガスでの大興行が行われるアメリカに呼ばれるケースは少なく、日本での世界戦が現実的で稼げる場所といえる。[[シーサケット・ソー・ルンヴィサイ]]などがいるがその数国際式転向後にアメリカ少なく、日本世界戦を複数回経験した希少なケースが現実的稼げる場所といえる。また、体格の点で転向するケースもあり、[[カオサイ・ギャラクシー]]はパンチが強く脚が短いので国際式に勧められたと語っている。
 
一方で、転向が裏目に出るケースもある。首相撲からの膝蹴りでムエタイでは飛び抜けた存在であった[[ディーゼルノイ・チョータナスカン]]はムエタイでは強すぎて賭けが成立しなくなってしまい、仕方なく国際式に転向したがパンチは不得意で戦歴は芳しくなかった。
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通常のムエタイは3分5ラウンド制だが、THAI FIGHTでは3分3ラウンド制を採用。そのため、通常のムエタイよりもパンチの打ち合いなども多く、試合がアグレッシブなものとなっている。THAI FIGHTのプロモーターであるアカポン・アンマニーは、「THAI FIGHTではTHAI FIGHTのスタイルで試合をすべきであり、通常のムエタイスタイルの試合は嫌いだ。そういう試合をする選手は試合後に呼び出して注意する」と言う旨の発言を日本のメディアのインタビューでしている<ref>[[イサミ]]公式カタログ&マガジン "Guts to Fight" 2012 Autumn Vol.18 p.33</ref>。
 
[[梅野源治]]は、近年はタイが豊かになり競技人口は減ったがトップ選手の技術は向上している。かつては軽量級が層が厚かったが、タイ人の体格が良くなった為、60kg前後の層が厚くなってきたと語っている<ref>[https://ameblo.jp/umenogenji/entry-12257086736.html ]本物と偽物 2017年3月17日]</ref>。
 
=== アマチュア団体 ===
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=== 漫画 ===
* [[キックの鬼]](1969年)
* [[空手バカ一代]](1971年) - ブラックコブラ、レーバン
* [[紅の挑戦者]](1973年)
* [[四角いジャングル]](1978年)
* [[闘将!!拉麺男|闘将!!拉麵男]](1982年) - ムエタイチューチャイ
* [[闘翔ボーイ]](1986年) - サムラック・ソーパシリン
* [[蹴撃手マモル]](1990年)
* [[キック・ザ・ちゅう]](1991年)
* [[破壊王ノリタカ!]](1991年) - 沢村典隆、チャンプア
* [[空手小公子 小日向海流]](2000年) - サーマート・シリントゥ、シンサック・ソー・キングリバー、タナゴーン・アムマラット、チャーンデート・ナンセージム、チャーンノーイ・チャクラポン、トンチャイ、ジャンニ=スカンダラッキー
* [[史上最強の弟子ケンイチ]](2002年) - アパチャイ・ホパチャイ、アーガード・ジャム・サイ、ティーラウィット・コーキン、ハンタック・チャッタラダ、ソムバット
* [[家庭教師ヒットマンREBORN!]](2002(2004年) - パオパオ老師
* [[史上最強の弟子ケンイチ]](2002年)- アパチャイ・ホパチャイ、アーガード・ジャム・サイ、ティーラウィット・コーキン、ハンタック・チャッタラダ、ソムバット
* [[テコンダー朴]](2007年) - ソムチャイ・カーオパット
* [[サムライ・ラガッツィ -戦国少年西方見聞録-]](2010年) - 獅子のルンディン
 
=== 映画 ===
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* キング・オブ・キックボクサー(1990年)
* [[クエスト (映画)|クエスト]](1996年)
* [[マッハ!!!!!!!!]](2003年)
* [[ビューティフル・ボーイ (2003年の映画)|ビューティフル ボーイ]] (2003年)ASIN:B000E1KLPY
* [[七人のマッハ!!!!!!!]] (2004年)
* [[トム・ヤム・クン!]](2005年)
* [[マッハ!弐]](2008年)
* マッハ!参(2010年)
* 9ナイン トラー レジェンド オブ アイタイ (2018(2018)
 
=== 対戦型格闘ゲーム ===
* [[ストリートファイター (ゲーム)|ストリートファイター]]シリーズ(1987年) - [[サガット]]、[[アドン (ストリートファイター)|アドン]]
* [[餓狼伝説]]シリーズ(1991年) - [[ジョー・ヒガシ]]、[[ホア・ジャイ]]
* [[龍虎の拳]]シリーズ(1992年) - [[キング (龍虎の拳)|キング]]
* [[ファイタルドストリローズ]]シリーズ(1992(1993年) - シュラ・ナイ・カノチャイ・トムヤンクン
* [[ワールドヒーローズ]]シリーズ(1993年の『WH2』以降) - シュラ・ナイ・カノム・トム
* [[モータルコンバット]](1992年)- ジャックス
* [[ファイモーーズヒスルコンバッリー]]シリーズ(1993年の『MKII』以降 - サムチイ・トムヤン
* [[バーチャファイタ鉄拳シリ]](1993(1995の『[[鉄拳2]]』以降 - ブラッドルースヴィ、ファーカムラム
* [[鉄拳デッド オア アライブ シリーズ]](1998(1996年) - ブルース・アーヴィン、ファーカムラムザック
* [[武力 〜BURIKI ONE〜]](1999年) - パヤック・シピタック
* [[デッド オア アライブ シリーズ]]- ザック
* [[バウンサー (ゲーム)|バウンサー]](2000年) - PD-4
* [[武力 〜BURIKI ONE〜]](1999年)- パヤック・シピタック
* [[バーチャファイターシリーズ]](2002年の『[[バーチャファイター4|VF4 EVO]]』以降) - ブラッド・バーンズ
* [[バウンサー]](2000年)- PD-4
 
=== 書籍 ===
* バンコク・自分探しのリング—ムエタイを選んだ五人の若者 (吉川秀樹、[[めこん]]、1999年)ISBN 48396012324-8396-0123-2
* 天使がくれた戦う心(チャイ)([[会津泰成]]、[[情報センター出版局]]、2003年)ISBN 47958406284-7958-4062-8
* 闘う女。そんな私のこんな生きかた(下関崇子、[[徳間書店]]、2004年)ISBN 41989207534-19-892075-3
* 5RKO! 青春は痛い(林英司、産心社、2005年){{ISBN2|48792033434-87920-334-3}}
* ムエタイの世界 ギャンブル化変容の体験的考察(菱田慶文、めこん、2014年)ISBN 978-4-8396-0277-2
 
== 出典 ==
<references />
 
== 関連項目 ==
{{ウィキポータルリンク|東南アジア|[[File:SE-asia.png|45px|Portal:東南アジア]]}}
{{ウィキポータルリンク|スポーツ|[[画像:Sports_icon.png|40px|Portal:スポーツ]]}}
{{ウィキプロジェクトリンク|キックボクシング|[[ファイル:Kickboxing pictogram.svg|36px]]}}
* [[キックボクシング団体一覧]](ムエタイ含む)
* [[男子キックボクサー一覧]](ムエタイ選手含む)
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* [[古式ムエタイ]]
* [[ウィンディ (ムエタイ)|ウィンディ]](WINDY)
 
== 出典 ==
<references />
 
== 外部リンク ==
{{commons&cat|มวยไทย|Muay_Thai}}
{{ウィキポータルリンク|東南アジア|[[File:SE-asia.png|45px|Portal:東南アジア]]}}
{{ウィキポータルリンク|スポーツ|[[画像:Sports_icon.png|40px|Portal:スポーツ]]}}
{{ウィキプロジェクトリンク|キックボクシング|[[ファイル:Kickboxing pictogram.svg|36px]]}}
* [https://www.thailandtravel.or.jp/activity/muaythai/ ムエタイ 【公式】タイ国政府観光庁]
* [https://kotobank.jp/word/%E3%83%A0%E3%82%A8%E3%82%BF%E3%82%A4-178092 ムエタイとは - コトバンク]