削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
m Bot作業依頼#Cite webテンプレートのdeadlink、deadlinkdate引数の移行
(22人の利用者による、間の35版が非表示)
1行目:
{{pp-vandalism|small=yes}}
{{Redirect|南海線|南海電気鉄道が運営する鉄道路線全線|南海電気鉄道#路線}}
{{pp-vandalism|small=yes}}
{{Infobox 鉄道路線
|路線名 = [[File:Nankai group logo.svg|24px|link=南海電気鉄道]] 南海本線
|路線色 = #0065AF
|ロゴ = Nankai mainline symbol.svg
|ロゴサイズ = 48px
|画像 = Nankai12000.jpg
|画像サイズ = 300px
|画像説明 = [[南海12000系電車|12000系]](手前4両)・[[南海8000系電車 (2代)|8000系]](奥4両)による<br>特急「サザン」(今宮戎駅)
|国 = {{JPN}}
|所在地 = [[大阪府]]、[[和歌山県]]
|起点 = [[難波駅 (南海)|難波駅]]
|終点 = [[和歌山市駅]]
|路線記号 = [[File:Number prefix Nankai Railway line.pngsvg|26px25px|NK]] NK
|駅数 = 43駅(今宮戎駅・萩ノ茶屋駅を含む)<ref>{{Cite book |和書 |url=https://www.nankai.co.jp/lib/company/handbook/pdf/handbook2023_03.pdf|format=PDF |year=2023-08 |title=2023 ハンドブック南海 |publisher=南海電気鉄道 |page=54,60}}</ref>
|開業 = {{start date and age|1885|12|29}}
|項目1 = 堺以北[[改軌]]<!--旧テンプレ「過去の軌間」引数の代替-->
|日付1 = 1897年12月15日([[改軌#軌間838mmから軌間1067mmに改軌した例|概要]])
|全通 = {{start date and age|1903|3|21}}
|廃止 =
|所有者 = <!-- [[阪堺鉄道]]+[[南海電気鉄道|南海鉄道]]→南海鉄道→[[近畿日本鉄道]]→ -->[[南海電気鉄道]]
|運営者 = 南海電気鉄道
|車両基地 = [[住ノ江検車区]]、同区[[羽倉崎検車区|羽倉崎検車支区]]、<br />同区和歌山出張場
|使用車両 = [[#使用車両|使用車両]]の節を参照
|路線距離 = 64.2 [[キロメートル|km]]
|軌間 = 1,067 [[ミリメートル|mm]] ([[狭軌]])
|線路数 = [[複々線#線路別複々線|線路別複々線]](難波駅 - 岸里玉出駅間<!--、西側南海本線、東側高野線-->)<br />[[複々線#方向別複々線|方向別複々線]](岸里玉出駅 - 住ノ江駅間<!--、西側快速線、東側緩行線-->)<br />[[複線]](住ノ江駅 - 和歌山市駅間)
|電化方式 = [[直流電化|直流]]1,500 [[ボルト (単位)|V]] [[架空電車線方式]]
|閉塞方式 = 自動閉塞式
33行目:
|最大勾配 =
|最高速度 = 110 [[キロメートル毎時|km/h]]
|路線図 = Nankai_Electric_Railway_Linemap.svg
}}
'''南海本線'''(なんかいほんせん)は、[[大阪府]][[大阪市]][[中央区 (大阪市)|中央区]]<ref>{{Cite book |和書 |url=https://www.nankai.co.jp/library/company/company/handbook/pdf2018/04.pdf#page=5 |format=PDF |year=2018 |title=2018 ハンドブック南海 |publisher=南海電気鉄道 |page=58}}</ref>・[[浪速区]]の[[難波駅 (南海)|難波駅]]から[[和歌山県]][[和歌山市]]の[[和歌山市駅]]までを結ぶ[[南海電気鉄道]]の[[鉄道路線]]。
 
「本線」という路線名ではなく、社名略称を冠した「南海本線」が正式な路線名である。南海本線自体を指して、または南海本線に接続する各支線([[南海高野線|高野線・汐見橋線]]・[[南海空港線|空港線]]以外の路線)を含めて通称'''南海線'''と呼称される。<!-- [[ノート:南海本線]]参照 -->路線シンボルマークは、波しぶきをイメージしたもの([[ファイルFile:Nankai mainline symbol.svg|15px|シンボルマーク]])で、[[日本の鉄道ラインカラー一覧|ラインカラー]]は青。
 
== 概要 ==
56行目:
* [[閉塞 (鉄道)|閉塞方式]]:自動閉塞式
* 最高速度:110 km/h
* 混雑率:109%(2021年度:粉浜駅→岸里玉出駅間 7:26 - 8:26)<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001492054.pdf|archiveurl=|title=都市部の路線における最混雑区間の混雑率(2021)|date=2022-07-22|accessdate=2022-09-12|publisher=国土交通省|page=4|format=PDF}}</ref>
 
== 沿線概況 ==
142行目:
{{BS|BHF|22.3|NK21 [[忠岡駅]]||}}
{{BS|BHF|23.7|NK22 [[春木駅]]||}}
{{BS|hKRZWae|||[[春木川 (大阪府)|春木川]]|}}
{{BS|BHF|25.0|NK23 [[和泉大宮駅]]||}}
{{BS|BHF|26.0|NK24 [[岸和田駅]]||}}
{{BS|BHF|26.9|NK25 [[蛸地蔵駅]]||}}
{{BS|hKRZWae|||[[津田川 (大阪府)|津田川]]|}}
{{BS3||BHF|O2=HUBaq|KBHFa|O3=HUBeq|28.6|NK26 [[貝塚駅 (大阪府)|貝塚駅]]||}}
{{BS3||STR|STRl|||[[水間鉄道]]:[[水間鉄道水間線|水間線]]|}}
188行目:
{{BS|BHF|61.6|NK44 [[紀ノ川駅]]||}}
{{BS|eBHF|62.5|''和歌山北口駅''|-1903|}}
{{BS|hKRZWae||[[紀ノ川橋梁 (南海本線)|紀ノ川橋梁]]|<!--[[紀の川]] リンク先に説明あり-->|}}
{{BS3||ABZg+l|ABZq+l|||JR西:[[紀勢本線]]|}}<!-- JR西路線記号なし線区 -->
{{BS5|exSTR+l|xABZq+l|ABZgr|STR|||住ノ江検車区和歌山出張場||}}
202行目:
難波駅 - [[住ノ江駅]]間は[[複々線]]であり、このうち難波駅 - [[岸里玉出駅]]間は[[複々線#線路別複々線|線路別複々線]]で、東側2線は[[南海高野線|高野線]]の列車が使用している。[[今宮戎駅]]と[[萩ノ茶屋駅]]は西側2線にホームがなく、南海本線の列車はすべてこの2駅を通過する。そのため、高野線の最下位種別の列車は「各駅停車」と呼ぶのに対し、南海本線の最下位種別の列車は「普通」あるいは「普通車」と呼んでいる(「[[#普通(普通車)|普通(普通車)]]」の解説も参照)。岸里玉出駅 - 住ノ江駅間は[[複々線#方向別複々線|方向別複々線]]で、下りの外側線、上りの内側線は普通、下りの内側線、上りの外側線は準急以上の列車が走る。
 
立体交差化については、難波駅 - [[石津川]]間、羽衣 - 高石間、[[松ノ浜駅]] - [[大津川 (大阪府)|大津川]]間、[[岸和田駅]]周辺、[[貝塚駅 (大阪府)|貝塚駅]] - [[二色浜駅]]間の近木川周辺、[[泉佐野駅]]周辺で高架化が完成している。2023年4月時点では、石津川 - 羽衣間で高架化工事を進めており、2027年度末に完了する予定である<ref>{{Cite web |和書|url=http://www.city.sakai.lg.jp/shisei/toshi/rittaisuishin/honsen/oshirase_honsen/jigyouninkaennshinn.html |title=南海本線連続立体交差事業の事業施行期間延伸について |publisher=堺市 |date=2015-09-18 |accessdate=2018-01-02 |archive-url=https://web.archive.org/web/20181107054258/https://www.city.sakai.lg.jp/shisei/toshi/rittaisuishin/honsen/oshirase_honsen/jigyouninkaennshinn.html |archive-date=2018-11-07}}</ref>。また、羽衣 - 高石間は2021年5月22日に高架化が完了し<ref name="pr20210318" />、引き続き高師浜線の高架化や側道の整備などの事業を行っている。2015年に行われた大阪府の第3回建設事業評価審議会の資料によれば、羽衣 - 高石間の上り線高架切り替えは2019年春の予定となっていた<ref>{{Cite conference|title=平成27年度 第3回建設事業評価審議会|url=http://www.pref.osaka.lg.jp/gyokaku/kensetsu-pro_27/h27gaiyou3.html|conference=南海本線・高師浜線(高石市)連続立体交差事業|conferenceurl=http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/25684/00189246/h27-3-1-2%20tsuikasetsumeisiryou.pdf#page=10|publisher=大阪府建設事業評価審議会|format=PDF|page=10|date=2015-07-31|accessdate=2018-11-07}}</ref>。高野線や、南海本線と併走するJR阪和線と比較しても相当進んでおり、いわゆる「[[開かずの踏切]]」の問題や、それに起因する交通渋滞についても、先述の周辺路線と比べてかなり解消されてきている。
 
沿線には、都心の高層ビル群や工業地帯のほか、日本の大手私鉄ではあまり例のない「線路沿いに海岸線が至近距離から見える区間」がある一方で、短距離ながら峠越えのトンネルもあるなど、車窓からはバラエティに富んだ風景が見られる。また、路線自体の長い歴史も相まって、開業以来現在まで民営を貫いてきた路線として唯一、『[[鉄道唱歌]]』において当線の駅や沿線風景が歌われている。
209行目:
 
=== 難波駅 - 泉佐野駅間 ===
始発の難波駅は9面8線、のりばは1 - 9番線の構造を持ち、南海本線の列車はこのうち5 - 8番線の西側4線を使用する(9番のりばは8番線の降車側で、特急ラピートの専用のりば)。難波駅を発車するとすぐ右にカーブし、右手に[[なんばパークス]](旧[[大阪スタヂアム]]〈大阪球場〉跡地)・[[ヤマダ電機デンキ]]LABI1なんば・[[クボタ]]や[[ニコニコのり]]の本社社屋・南海電気鉄道本社の入る[[南海なんば第1ビル]]などを、左手に日本橋電気街([[でんでんタウン]])などを見ながら、[[阪神高速1号環状線]]をくぐり、高野線の各駅停車のみが停車する[[今宮戎駅]](南海本線側にホームはない)を通過、[[国道25号]]を越え、左手に[[通天閣]]が見えると程なくJRとの接続駅であり全列車停車駅の[[新今宮駅]]に着く。新今宮駅と2駅先の天下茶屋駅の南海本線下り線ホームは、ともに高野線の上り線と島式の同一面ホームである。新今宮駅の下を通るJRの[[大阪環状線]]・[[関西本線]](いずれも高架線)を高々架で跨ぎ、左右に[[釜ヶ崎]]あるいは[[あいりん地区]]と称される[[ドヤ街]]を、また左手遠方には高さ日本一の高層ビル・[[あべのハルカス]]を望みながら、やはり高野線の各駅停車のみが停車する[[萩ノ茶屋駅]](南海本線側にホームはない)を通過すると、全列車停車駅である[[天下茶屋駅]]。かつてはこの駅から[[南海天王寺支線|天王寺支線]]が分岐していたが、1993年に大阪市営地下鉄堺筋線(現在の[[Osaka Metro堺筋線]])が同駅まで延長されてからは、その一部区間が代替を担っている。1980年までは南海の車両工場もあったが、同年高野線千代田に移転し、跡地には[[大阪フィルハーモニー交響楽団]]の練習場やスーパーマーケットが建っている天下茶屋を出て高野線の事実上の本線が左に分かれると同時に、右側から同線の事実上の支線である通称「汐見橋線」が近づいてくると島式ホームの[[岸里玉出駅]]。岸里玉出駅は、高野線ホームが長い連絡通路を経た東側に、汐見橋線の単式ホームが本線の西側にある構造。この駅を境に線路は線路別複々線から方向別複々線となり、緩急分離運転が行われる。またこの複々線区間では住ノ江検車区への出入庫の回送電車も多く列車密度が高い。[[粉浜駅]]を過ぎて左側に[[住吉大社]]の社地が、右側に[[住吉公園]]が見えると[[住吉大社駅]]、[[国道479号]](大阪内環状線)を乗り越えながら右にカーブをすると右側に[[住ノ江検車区]]を併設する[[住ノ江駅]]。複々線区間はここで終了し、右から近づいてくる[[阪神高速15号堺線]]を斜めにくぐりながら[[大和川]]橋りょうを渡って[[堺市]]に入り、地下を通る[[阪神高速6号大和川線]]を乗り越えながら右にカーブをすると[[七道駅]]に至る。駅手前のカーブの右側には、阪神高速の[[鉄砲出入口]]の掘割と[[イオンモール堺鉄砲町]]があるが、この場所は[[富士フイルムホールディングス]]の源流でもあるダイセル化学工業(撤退当時の名称。現在の「[[ダイセル]]」)の発祥の地である同社本社・大阪製造所堺工場の跡地であり、旧社屋にあった「堺セルロイド」時代からの赤レンガ建築の古い建物が、同モール敷地内にモニュメントとして残っている。七道駅を出て、ほぼ直線状にしばらく進むと最初の緩急接続駅である[[堺駅]]に着く。
 
堺駅を過ぎると周辺には住宅地や商業地のほかに、[[阪神高速4号湾岸線]]や、[[堺泉北臨海工業地帯]]の工場群が右側の車窓に近づき、また左手遠方には[[大仙陵古墳|仁徳天皇陵]]や[[上石津ミサンザイ古墳|履中天皇陵]]とされている巨大な墳丘が見えるようになる。堺市の目抜き通りの一つである[[フェニックス通り (大阪府堺市)|フェニックス通り]]([[国道26号]]。[[大阪府道2号大阪中央環状線|府道2号大阪中央環状線]]とも重複)を乗り越えた後、[[湊駅]]、[[石津川駅]]を過ぎて[[石津川]]を渡ると、線路は難波からここまで続いてきた高架を下りて地上に移る。上下ホームが千鳥式に配置された[[諏訪ノ森駅]]に近づく頃から、あたかも[[阪神間モダニズム]]を想わせるような高級住宅街が線路の周辺に見え始める。右側に[[浜寺公園]]が見えると[[阪堺電気軌道阪堺線]]をくぐって[[浜寺公園駅]]。この駅の旧駅舎と諏訪ノ森駅上りホームの駅舎は国の[[登録有形文化財]]に登録されている。線路はその後仮線を経由して高架へ移る。[[高石市]]に入り、程なく[[南海高師浜線|高師浜線]]・JR[[阪和線|羽衣線(阪和線支線)]]との乗り換え駅である[[羽衣駅]]に着く。この駅手前左側の高架上に、JR羽衣線の[[東羽衣駅]]がある。かつてこの周辺が海水浴場などを有する行楽地であったことから、1990年代まで、羽衣駅の周辺には大規模な観光旅館がいくつか存在したが、現在はいずれも廃業し、姿を消している。またこの駅付近の踏切は、JR阪和線を建設した[[阪和電気鉄道]]と南海との[[阪和電気鉄道#浜寺海岸の抗争|熾烈な競争]]の象徴でもあったが、南海の[[連続立体交差事業]](高架化)に伴い、先述の通り2021年5月をもって廃止された。
234行目:
== 運行形態 ==
{{See also|南海電気鉄道のダイヤ改正}}
都市間および四国連絡特急として難波駅 - 和歌山市駅・[[和歌山港駅]]間で特急「[[サザン (列車)|サザン]]」が運転されている。「サザン」は[[通勤形車両 (鉄道)|通勤形車両]]の[[自由席]]車(別途料金不要)と、[[特急形車両]]を使用した[[座席指定席|指定席]]車(座席指定料金が必要)を連結して運行している<ref>{{Cite web |和書|title=特急サザン|url=https://www.nankai.co.jp/traffic/express/sazan.html |access-date=2023-01-15 |language=ja |publisher=南海電気鉄道}}</ref>。また、[[関西国際空港]]が開港した[[1994年]]からは[[南海空港線|空港線]]に直通する空港アクセス列車として難波駅 - [[関西空港駅]]間に特急「[[ラピート]]」(「ラピートα」「ラピートβ」)および空港急行が運転されている。「ラピート」はレギュラーシートとスーパーシートの2種類があり、いずれも全席指定で特急料金が必要である<ref>{{Cite web |和書|title=特急ラピート|url=https://www.nankai.co.jp/traffic/express/rapit.html |access-date=2023-01-15 |language=ja |publisher=南海電気鉄道}}</ref>。
 
このほか、[[急行列車#料金不要の「急行」|急行・-急行-・区間急行]]・[[準急列車#私鉄・地下鉄|準急行]]・[[普通列車|普通]]が運転されている。
259行目:
|- style="text-align:center;"
| 特急ラピートβ
|colspan="3" style="background:#f96;"| 12本 || colspan="5" style="text-align:left;" | →関西空港
|- style="text-align:center;"
| 特急サザン
277行目:
平日夕ラッシュ時間帯の下りダイヤは、「ラピートβ」が30分間隔で1時間に2本、「サザン」が30分間隔で1時間に2本、急行・空港急行・区間急行が合わせて約10分間隔で1時間に6本(18時台のみ7本)、普通が約10分間隔で1時間に6本運転されている。普通の一部は関西空港・羽倉崎・樽井・みさき公園駅行きである。上りダイヤも関西空港20時台以降発の「ラピート」が「ラピートα」となることを除きおおむね同じ本数だが、パターンダイヤとはなっていない。
 
土曜・休日の夕方・夜間は、「ラピートβ」(関西空港20時台以降発の「ラピート」が「ラピートα」)が1時間に2本運転されとなること、一部の上り列車の待避パターンが異なることを除き、昼間時間帯と同じである。
 
南海線のダイヤの特徴として、上りの最終列車が比較的遅い時間帯に存在することが挙げられる。平日、土曜・休日とも関西空港駅23時55分発の空港急行に泉佐野駅で接続する普通が羽倉崎駅以北の上り最終列車で、難波駅には0時57分に到着する。
283行目:
=== 列車種別 ===
以下に特急「ラピート」「サザン」をのぞいた種別の運行概況を示す。「[[ラピート]]」および「[[サザン (列車)|サザン]]」については当該項目を参照。「ラピート」は堺駅・岸和田駅を通過する「ラピートα」と、この2駅にも停車する「ラピートβ」があるが、以下においてはどちらかだけに当てはまる場合以外は単に「ラピート」としている。各種別の現行の停車駅は下図および「[[#駅一覧|駅一覧]]」を参照。
[[ファイル:New Nankai 2014-2.png|thumb|500px|none|停車駅]]
 
==== 急行 ====
292行目:
英語表記は「'''Express'''」。白地幕時代の車両の[[方向幕]]には「'''急'''」と表示されていた。
 
かつては終日運転で、長らく日中に1時間あたり2本運転されていた<ref group="注釈">難波駅の発車時刻が毎時0分、30分で、高野線急行と同時に発車していた。</ref>。1993年4月18日改正で日中に1時間あたり3本設定されたが、2001年3月24日の改正で特急が尾崎駅への停車を開始し、泉佐野駅 - 和歌山市駅間で特急と停車駅が同一になったのと同時に<ref group="注釈">2012年4月1日の和歌山大学前駅開業後は同駅に停車するか否かの違いが生じたが、2014年10月18日のダイヤ変更で特急が同駅に停車するようになったため再び同一となった。</ref>、1時間あたり2本に減便された。さらに2005年11月27日のダイヤ改正で昼間・土休日の列車が実質上特急に格上げされ、難波駅 - 泉佐野駅間の急行停車駅の乗客の輸送は空港急行と区間急行が1時間あたり2本ずつ交互に担うこととなった<ref>{{Cite web |和書|url=http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/051021.pdf |title=11月27日から南海線のダイヤ改正を実施します |date=2005-10-21 |accessdate=2020-12-21 |publisher=南海電気鉄道}}</ref>。また、平日夕方ラッシュ時以降も改正以前は1時間あたり3本設定されていたが、うち1本が区間急行に格下げされ、その他深夜帯を中心に区間急行に格下げ、あるいは特急「サザン」に格上げされた列車も存在した<ref group="注釈">2012年4月のダイヤ改正まで深夜時間帯(始発駅22時台の列車)での運転が残存していたが、この改正で下り(平日のみ)は区間急行に格下げ、上りは特急「サザン」に格上げされた。</ref>。
 
[[南海11001系電車|初代1000系]]の現役時代は、特急列車と同じ車両が急行にも運用されていたが、現在は原則として特急用車両での急行の運用はない。ただ、2004年1月に人身事故の発生でダイヤが乱れた影響により、特急「サザン」(一部指定)を急行に変更のうえ10000系で運用したことがある(種別表示は前面が白線急行、側面が非表示だった)
 
==== 春木駅停車の急行(-急行-・白線急行) ====
{{Anchors|白線急行}}
[[ファイル:Express_Train_for_Izumisano.jpg|thumb|8300系電車の「-急行- 泉佐野」表示]]
通常の急行停車駅に加え[[春木駅]]に停車する急行。車両の種別表示幕(方向幕)に、朱地に白線を加えた白文字で「{{Colors|#ffffff|#ff4500|'''-急行-'''}}」(「急行」の文字は従来より小ぶり。旧式の表示幕の場合は「{{Colors|#ffffff|#ff4500|''' - 急 - '''}}」)と記載されていたために、[[鉄道ファン]]などの間では「白線急行」と形容されている。現在は深夜に難波0時08分発の泉佐野行き(難波・新今宮・天下茶屋駅からの泉佐野方面への最終。堺駅と泉佐野駅で普通車羽倉崎行きに接続)下り1本のみが設定されており、4扉車による68両編成で運転されている。
 
後述の空港急行および羽倉崎駅発着の区間急行の前身として、難波駅 - 泉佐野駅・羽倉崎駅間で定期列車が頻繁に運転されていた。また、難波駅 - [[多奈川駅]]間で運転された[[南海多奈川線|多奈川線]]直通の淡路航路連絡急行「淡路号」もこれに含まれていた。春秋の行楽シーズンや夏の海水浴シーズンには和歌山市駅まで延長運転され、盆や年末年始の帰省シーズンには特急運転時間帯以外に和歌山港駅まで延長運転されたため、これに対応した和歌山市・和歌山港行の「-急行-」または「- 急 -」表示の方向幕や赤い縁取りの標識板が用意されていた。なお、単なる「急行」として運転される春木駅通過の和歌山市駅発着の急行は、[[岸和田競輪場|岸和田競輪]]開催時には春木駅に臨時停車するが「-急行-」としては運転されず、あくまで春木駅に臨時停車する「急行」として運転された。
 
1993年に多奈川線直通の急行「淡路号」が廃止。1994年6月の空港線開業に伴う種別整理により「[[#空港急行|空港急行]]」に名称を変更して運行区間を現在の難波駅 - 関西空港駅間に変更、その後9月の関西国際空港開港に伴うダイヤ改正で羽倉崎駅発着(車庫引き上げを兼ねて運転されるもの)は区間急行に統合され、定期列車としての運転は一旦消滅。その後は岸和田競輪開催時の春木駅臨時停車の急行が「-急行-」表示を掲げ運転されていたが、それも2005年の昼間時の急行廃止により姿を消した。その後、岸和田競輪開催による春木発の臨時急行を設定したこともあったが、2017年1月のダイヤ改正で現在の下り1本が久々の定期列車として設定されることになった。再設定当初は6両編成であったが、から2017年8月の高野線ダイヤ改正からまでと2021年5月の南海線ダイヤ改正から2023年10月の南海線ダイヤ修正までは86両編成、それ以外の期間のダイヤは8両編成となている
 
なお、空港急行が強風などの影響により空港線に入線できずに泉佐野止まりとなった場合は白線急行(「-急行- 泉佐野」表示)となることもあるが、泉佐野・羽倉崎までの停車駅は区間急行と同一であるため「区急」表示とすることもある。2018年9月6日から9月7日までの南海空港線不通時には、空港急行が臨時で羽倉崎発着となり、白線急行(下り列車は「-急行- 羽倉崎」、上り列車は「-急行- なんば」表示)として運転していた。
310行目:
 
==== 空港急行 ====
{{Redirect|空港急行|[[京浜急行電鉄]]にかつて存在した種別エアポート急行|京急本線#エアポート急行}}
終日、空港線に直通して難波駅 - 関西空港駅間で、日中は1時間あたり4本運転されている。急行の停車駅(泉佐野駅以北)に春木駅が追加されている。前述の[[#春木駅停車の急行(-急行-・白線急行)|春木駅停車の急行(白線急行)]]を前身とする種別であり、[[1994年]][[6月1815日]]の空港線開業と同時に新設された。空港線内は各駅停車で、泉佐野駅を境に各駅停車となる点で、実質停車駅は区間急行と同じである。4扉車のみが使用される。6両編成の運用と8両編成の運用があり、朝ラッシュ時の8両編成の上り列車に限り、関西空港駅 - 天下茶屋駅間で、難波寄りから4両目には[[女性専用車両]]になる。昼間時間帯は終点まで先着するが、朝夕時間帯は特急に追い抜かされる列車がある。
 
関西国際空港への空港連絡列車であり、空港に接続する特急「[[ラピート]]」の補完にもなっているが、本線の急行輸送も担当しており、長期休暇期間・大型連休・盆・正月など、日本の海外・国内旅行シーズンの利用客が特に多い傾向があるほか、朝晩ラッシュ時を中心に混雑が目立ち昼間時や土休日でも比較的利用者が多い。ただ泉佐野駅 - 関西空港駅間に限れば朝の上り、夜間の下りはほぼ空気輸送状態になっている。
319行目:
強風などにより空港線関西空港駅まで入線できない場合は、臨時になんば駅 - りんくうタウン駅間で折り返し運転となるが、りんくうタウン行きの種別・行先方向幕がないため、車両側の方向幕では「関西空港行き」の表示として駅の発車標では「りんくうタウン行」の表示にするか、車両側でも別途非常用に用意されている「空港急行」の種別のみの方向幕と「空港急 難波 - りんくうタウン」の標識板を組み合わせるかいずれかで対応する。
 
空港線開業時のダイヤでは昼間時間帯は1時間に2本、夕方は1時間に3本の運転で<ref>{{Cite book|和書 |title=ニュース南海 1994年6月号 |publisher=南海電気鉄道}}</ref>、関西国際空港開港時のダイヤ改正では1時間に3本の運転であった。2005年11月27日のダイヤ改正で平日の日中以降・土休日の終日において1時間3本から2本に減便されたが、代わりに関西空港駅発着の普通が1時間あたり2本新設され、泉佐野駅で区間急行と接続を取るようになった。また空港急行自体も泉佐野駅で和歌山市駅行きの普通と相互接続して、泉佐野駅 - 和歌山市駅間での特急「サザン」や区間急行の補完的役割も担うこととなった。2014年10月18日のダイヤ変更では日中のみさき公園駅(一部和歌山市駅)発着の区間急行が空港急行に変更になり、さらにはそれまで土休日や日中を中心に上下ともに行われていた岸和田駅での特急「サザン」の待避がなくなり所要時間が短縮された。また日中以外でも大幅に増え、さらにほとんどの列車が終着駅まで先着している。
 
近年、関西国際空港への[[格安航空会社|LCC]]乗り入れや、[[訪日外国人旅行|インバウンド客]]の増加などにより、海外の[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス|SNS]]などを通して安価な交通手段としての認知度が高まっており、スーツケースなどを持った外国人も急増し、慢性的な混雑やマナーの悪化が問題になっている。2017年1月28日と2019年4月6日のダイヤ改正では、いずれも6両編成で運転される列車の一部を8両編成に増車し(最終的に空港急行の4分の3が8両編成となる)、夕方以降のほとんどの区間急行を空港急行に置き換えるなど混雑対策に努めていた。しかただし、2021年5月22日のダイヤ改正から2023年10月のダイヤ修正までは[[新型コロナウイルス感染症の世界的流行 (2019年-)|新型コロナウイルス感染症の流行]]による利用客の減少を背景に8両編成の列車の半数が6両に減車されてい
 
==== 区間急行 ====
332行目:
関西国際空港開港以前は区間急行は高野線のみに存在する種別であったが、開港時のダイヤ改正で羽倉崎発着の急行・泉佐野以北で通過運転を行う[[#準急行(赤準急)|準急(赤準急)]]の種別統合により本線にも登場した。種別色は高野線では長らく赤であったが、本線では当初から緑色である。非常用に用意されている「区間急」の標識板も縁取りと種別の文字に緑色が使われている。
 
かつては朝と深夜のみの運転であったが、2005年11月のダイヤ改正より泉佐野駅 - 和歌山市駅間の乗客減に伴い、大半の急行が特急に格上げされたために日中にも難波駅 - みさき公園駅間で運転され、急行の代替的な役割も担った。しかし、2014年10月18日のダイヤ変更で日中の列車が、さらに2017年1月28日と2019年4月6日のダイヤ改正で夕方以降の列車もほとんどが泉佐野駅以北は空港急行に、同駅以南は普通車に置き換えられたため本数は大幅に減少している。
 
==== 準急行 ====
346行目:
終日、難波駅 - 和歌山市駅間(区間運転あり)と空港線直通の難波駅 - 関西空港駅間で運転されている。日中は和歌山市駅発着系統が1時間あたり4本運転される。ラッシュ時、夜間には関西空港駅や羽倉崎駅・樽井駅・みさき公園駅で折り返す列車もある。また早朝には泉佐野発和歌山市行き、泉佐野発関西空港行きと春木・高石(かつては[[浜寺公園駅|浜寺公園]]発であった)・[[住ノ江駅|住ノ江]]発難波行きが、深夜には和歌山市発羽倉崎行きの列車も存在する。
 
4両または6両編成で運行されているが、土休日は6両編成での運用が多くなる。6両編成で運用される列車は朝または夕方に一部の区間急行・空港急行運用に入るものが多いのに対し、4両編成は普通車限定運用である<ref>{{PDFlink|[http://t-take-webpage.blog.ocn.ne.jp/unyou/data/Nankai-NANKAI_UNYOU_A_2012-4-1.pdf 南海本線平日運用表]}}</ref>。なお、空港線内で完結する泉佐野発関西空港行きには8両編成も存在する。[[2007年]][[8月11日]]のダイヤ変更から南海本線と空港線の列車で[[南海2000系電車|2000系]](2扉車、ズームカー)の運用も始まった。なおズームカーの運用は繁忙期(正月三が日や[[岸和田だんじり祭]]・[[春木だんじり祭]]の開催日など)には通常の21m車での運用に変更される。
 
下り列車では泉佐野駅発車後4本のうち2本が和歌山市駅まで先着している。日中の列車は堺駅・高石駅・岸和田駅・尾崎駅(毎時2本のみ)で特急と、堺駅・泉大津駅・泉佐野駅で空港急行と、それぞれ接続または待避を行う。ラッシュ時は貝塚駅、みさき公園駅(下りのみ)での接続や、岸里玉出駅(上りのみ)、粉浜駅 - 住ノ江駅間、浜寺公園駅で待避する列車も存在する。
 
駅の放送では、空港線関西空港駅の自動放送をのぞき「[[普通列車#普通車(列車種別)|普通'''車''']]」と案内されている。英語表記は高野線の各駅停車と同じく「'''Local'''」である。高野線の「各駅停車」と種別名称を区別しているのは、南海線用のホームのない今宮戎駅と萩ノ茶屋駅に停車しないためである。駅での停車駅の表示は難波発が「新今宮・天下茶屋 以遠各駅(難波駅の場合)」「天下茶屋 以遠各駅にとまります(新今宮駅の場合)」、難波行が「天下茶屋までの各駅・新今宮」となっている。かつては岸ノ里駅・玉出駅・粉浜駅も通過していて、現在の準急に近いような停車駅であった(当時は岸ノ里駅と玉出駅が統合されて岸里玉出駅となる前)。そして普通とは別に1970年11月22日まで難波駅 - 住吉公園駅(現在の住吉大社駅)間に運転されていた岸ノ里駅まで現在高野線専用の東側2線を経由し今宮戎駅・萩ノ茶屋駅および前記の普通が通過する岸ノ里駅・玉出駅・粉浜駅にも停車する「[[#各駅停車|各駅停車]]」が存在した。
 
過去には昼間時間帯でも浜寺公園駅・高石駅で折り返す列車や、早朝のみだが住ノ江発の下り泉佐野行き(のちに関西空港行き)、深夜の和歌山市発泉佐野行き、難波発住ノ江行きも存在していた。また2005年11月のダイヤ改正までは関西空港発の普通は原則としてなかった。関西空港発の普通は2005年11月から2014年10月までは日中1時間に2本運転されていたが、2014年10月のダイヤ改正で日中の列車が、2017年1月と2019年4月のダイヤ改正で段階的に朝と夕方以降も空港急行に格上げされたため本数を減らしている。
 
=== 年末年始 ===
2021年度(2022年正月)以降は、毎年[[大晦日]]から[[元日]]午前2時半頃にかけて難波駅 - 住ノ江駅間が15 - 20分間隔、住ノ江駅 - 高石駅間が30 - 40分間隔で、普通のみの延長運転が行われている。なお、高石駅 - 和歌山市駅間は終夜運転を行わない<ref>{{PDFlink|[http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/211129.pdf 年末年始の運行ダイヤについて]}} - 南海電気鉄道、2021年11月29日</ref><ref>{{Cite web |和書|url=https://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/221129.pdf |title=年末年始の運行ダイヤについて |access-date=2022-12-04 |publisher=南海電気鉄道}}</ref>。
 
2019年度以前は、[[元日]]早朝にかけて難波駅 - 住ノ江駅間が15分間隔、住ノ江駅 - 羽倉崎駅間が30分間隔で、普通のみの[[終夜運転]]が行われていた。関西国際空港開港後数年間は難波駅 - 関西空港駅間で終夜運転を行っていた時期があった。2020年度の大晦日は終夜運転を行わず、終電を深夜2時まで延長する予定であったが<ref>{{PDFlink|[http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/201127.pdf 年末年始の運行ダイヤについて]}} - 南海電気鉄道、2020年11月27日</ref>、その後大阪府内での[[日本における2019年コロナウイルス感染症の流行状況|新型コロナウイルス感染症の拡大]]に伴い中止となった<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/201218.pdf|title=「大みそかの最終列車の時刻延長」取り止めのお知らせ|date=2020-12-18|accessdate=2020-12-21|publisher=南海電気鉄道}}</ref>。2021年度以降は前述の通り、区間・時間帯を短縮したうえで延長運転を行っている。
 
[[正月三が日]]は原則として土休日ダイヤで運転されるが、空港急行と区間急行が昼間時間帯に[[住吉大社駅]]に臨時停車する。そのため2 - 3分ほど運転時分がずれる。臨時列車は運転されないが普通車は2ドア車が運用から外れ4ドア車による代走となる。また、一部の列車では編成両数が変更される。
369行目:
2012年3月31日まで、特急「サザン」「ラピート」とは別に、座席指定料金不要で乗車券のみで乗ることができる全車自由席の特急が設定されていた。停車駅パターンは「サザン」と同一であるが、全車自由席のため、「サザン」の愛称はなく、車両の種別表示幕では「特急」とのみ記載されていた。すべて6両編成で、通称「自由席特急」とも呼ばれている。英語表記は"Ltd. Express"である。
 
2005年11月27日のダイヤ改正前は朝のみ数本の運転であった。同改正で日中に運転されるようになったが、2009年10月4日のダイヤ改正以降は平日・土休日とも難波発14時15分、16時45分と和歌山市発13時、15時30分の2往復しか運転されておらず、残りはすべて一部座席指定特急「サザン」として運転されていた。難波駅 - 和歌山港駅間往復に必要な所要本数は6本で、「サザン」用編成は7本、うち1本が予備編成となっているが、フェリーとの連絡の都合上昼間に和歌山港駅で停泊する編成が1編成生じてしまう。自由席特急はこれを補完するために運転されていた。
 
1968年3月から1985年10月までの間は、新今宮駅・[[堺駅]]・岸和田駅の3駅のみ停車の速達性を重視した列車でさらには四国徳島港接続や、南紀([[紀勢本線]])直通といった長距離輸送の役割も担っていた(詳細は「[[#歴史|歴史]]」の節を参照)。1968年3月以前の和歌山市駅発着の特急は泉佐野駅以北が現在の急行に近く、堺駅 - 泉佐野駅間は現在の急行停車駅から羽衣駅を除いたものと同じであったが、逆に泉佐野駅 - 和歌山市駅はノンストップであった。これは、1954年の登場時に[[市制]]を施行していた沿線の7市に1駅ずつ停車するパターンである。なお、末期の1966年には新今宮駅に停車するようになったが、同年に市制を施行した高石市の羽衣駅に停車することはなかった。2005年11月のダイヤ改正で昼間時間帯(土休日は一部時間帯をのぞく終日)において急行停車駅(羽衣駅・泉大津駅・貝塚駅)から和歌山市駅へ行く優等列車がなくなった。このため前述の3駅から和歌山市駅へ行くには岸和田駅かみさき公園駅での乗り継ぎが強いられている。
424行目:
:* [[南海7000系電車|7000系]]
:* [[南海11001系電車|1000系(初代)]]
:* [[南海1521系電車|1521系・2051系]]
:* [[南海1521系電車|2051系]]
:* [[南海11001系電車|11001系・12001系]]
:* [[南海1201形電車|モハ1551形]]
437 ⟶ 436行目:
</gallery>
; [[気動車]]
:* [[国鉄南海キハ55系5501形・キハ5551形気動車|キハ5501・5551形]]:紀勢本線直通列車用
:
; [[客車]]
465 ⟶ 464行目:
1929年から1930年に当路線全線と並行して[[阪和電気鉄道]]が開通すると、南海鉄道との間で列車のスピードアップや割引切符による運賃の[[ダンピング]]など、激しい競争が繰りひろげられることになる。対抗のため、日本初の冷房電車([[南海2001形電車|2001形]]を参照)を1936年から1937年まで走らせたりした。同社は1940年に南海へ合併して山手線となり、1944年には[[戦時買収私鉄|戦時買収]]によって国有化され、[[阪和線]]となった。
 
また1934年には、競合する阪和電気鉄道とともに「[[黒潮号]]」・「土曜列車」など紀勢西線(現在の[[紀勢本線]])への直通運転も開始し、1940年から1951年の中断期を経て、1985年の紀勢本線における[[急行列車]]廃止に伴う「[[きのろしお (列車)|きのくに]]」消滅まで続けられた。末期の「きのくに」に使用されていた車両は自社所有の気動車([[国鉄南海キハ55系5501形・キハ5551形気動車#私鉄向け同系車|キハ5501形・キハ5551形]])で、和歌山市駅から紀勢本線に乗り入れ([[紀和駅]]にも停車)、[[和歌山駅]]で天王寺駅発着の「きのくに」と分割・併合を行っていた。なお、種別は紀勢本線直通の急行であったが南海本線内の停車駅は当時の特急と同じ新今宮駅(1966年12月1日より)・堺駅・岸和田駅の3駅に絞られていた(1968年9月30日までは客車列車に限り泉大津駅・貝塚駅・泉佐野駅にも停車)。旅客案内上は誤乗車を避けるため南海線内においては「特急」と案内されていた。
 
2005年11月のダイヤ改正以降の運行本数は日中・土日においては関西空港開業直後のダイヤと比べて約2割削減されている(基本・優等列車9本→8本、普通6本→4本)。
669 ⟶ 668行目:
** [[10月22日]]:[[平成29年台風第21号|台風21号]]の影響で樽井駅 - 尾崎駅間の男里川橋梁の線路が陥没、通過した下り普通車の乗客が負傷、羽倉崎駅 - 和歌山市駅間が運転見合わせとなる<ref>{{Cite news|url=https://www.sankei.com/smp/photo/story/news/171022/sty1710220017-s.html|title=大阪の南海線で線路曲がる 台風21号、乗客3人が軽傷|date=2017-10-22|accessdate=2017-10-24|newspaper=産経フォト}}</ref><ref name="milt001207225">{{PDFlink|1=[https://www.mlit.go.jp/common/001207225.pdf#page=50 台風第21号による被害状況等について(第3報) (2017/10/23 12:00現在)]}} - 国土交通省</ref>。
** [[10月23日]]:台風21号の影響で全線で始発から運転見合わせ。難波駅 - 樽井駅間は8時25分<ref name="milt001207225" />、尾崎駅 - 和歌山市駅間は15時に運転再開<ref>{{PDFlink|1=[https://www.mlit.go.jp/common/001207347.pdf#page=50 台風第21号による被害状況等について(第4報) (2017/10/24 7:00現在)]}} - 国土交通省</ref>。
** [[11月1日]]:樽井駅 - 尾崎駅間が、損傷のなかった上り線の線路を使用し単線で復旧<ref>{{Cite web |和書|date=2017-11-01 |url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171101/k10011206891000.html |title=台風被害の南海本線 10日ぶりに運転再開 |work=NHK NEWS WEB |publisher=日本放送協会 |accessdate=2017-11-22 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20171101090214/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171101/k10011206891000.html |archivedate=2017-11-01}}</ref><ref>[http://www.nankai.co.jp/traffic/info/transfer.html 台風21号の影響による列車の運休区間・運転再開について] - 南海電気鉄道、2017年11月5日閲覧</ref>。
** [[11月23日]]:樽井駅 - 尾崎駅間の下り線も復旧し、上下線で運転再開<ref>[http://www.nankai.co.jp/traffic/info/transfer.html 南海線の上下線運転再開・高野線の運休区間について] - 南海電気鉄道、2017年11月21日閲覧</ref><ref>[https://response.jp/article/2017/11/21/302785.html 11月23日から上下線とも通常ダイヤ…南海本線の男里川橋りょうが仮復旧] - レスポンス、2017年11月21日</ref>。
* [[2018年]](平成30年)
** [[9月4日]]:[[平成30年台風第21号|台風21号]]の影響で運転見合わせ。尾崎駅で駅舎火災が発生し、翌5日から全列車通過となる<ref name="nankai20180905">{{Cite web |和書|url=http://www.nankai.co.jp/library/pdf/201809typhoon.pdf |title=9月5日(水) 列車運転予定に関するお知らせ(9/5 12:00現在) |accessdate=2018-09-05 |format=PDF |publisher=南海電気鉄道株式会社 |archiveurl=https://megalodon.jp/2018-0905-1304-21/www.nankai.co.jp/library/pdf/201809typhoon.pdf |archivedate=2018-09-05 |deadlinkdate= }}</ref>。
** [[9月11日]]:尾崎駅の営業を再開<ref name="nankai20180909">{{Cite web |和書|url=http://www.nankai.co.jp/traffic/info/2018transfer.html|title=台風21号の影響による列車の運転状況について |accessdate=2018-09-09 |publisher=南海電気鉄道株式会社 }}</ref>。尾崎駅の待避線(1・4番線)が使用不能になったことに伴い、泉佐野 - 和歌山市間でダイヤ変更を実施。同駅で行われていた接続を上りは樽井駅の待避、下りは泉佐野駅の接続に変更。
* [[2019年]]([[令和]]元年)[[4月6日]]:ダイヤ改正を実施<ref name="nankai20190306">{{PDFlink|[https://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/190306.pdf 2019年4月6日(土) 南海線ダイヤ改正 空港アクセスの利便性向上を図ります]}} - 南海電気鉄道、2019年3月6日</ref>。空港急行の増発及び8両編成化の実施。平日朝のラピートの増発。朝・夕ラッシュ時の普通列車の一部の6両編成化。尾崎駅の待避線(1・4番線)の使用が再開。
* [[2021年]](令和3年)[[5月22日]]:羽衣駅 - 高石駅間の上り線が高架化<ref name="pr20210318">{{Cite press release|和書|url=https://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/210318_2.pdf|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210318063223/https://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/210318_2.pdf|format=PDF|language=日本語|title=南海本線・高師浜線(高石市)連続立体交差事業 令和3年5月22日(土曜日)始発列車から上り線(難波方面)を高架化へ 高師浜線は高架化工事のためバス代行輸送を実施します|publisher=大阪府/高石市/南海電気鉄道|date=2021-03-18|accessdate=2021-03-18|archivedate=2021-03-18}}</ref>。同日にダイヤ改正も行われ、特急「ラピート」の減便や一部列車の時間変更や最終列車の繰り上げを実施。難波発最終列車は普通住ノ江行きが消滅し、-急行-泉佐野行きとなる。
680 ⟶ 679行目:
** 1月21日:石津川駅 - 諏訪ノ森駅間の上り線が仮線に切り替え、諏訪ノ森駅から上りホーム使用開始。
** 2月11日:特急「ラピート」を3往復増発。
** 10月21日:以下の内容でダイヤ修正を実施<ref name="nankai20230915">{{Cite press release|title=10月21日(土)に南海線のダイヤを修正します|publisher=南海電気鉄道|date=2023-09-15|url=https://www.nankai.co.jp/lib/company/news/pdf/230915.pdf|format=PDF|language=ja|access-date=2023-10-01}}</ref>。
*** 昼間時間帯の特急「ラピート」の運転本数を1時間に1本から2本へ増便し、コロナ禍前のダイヤに戻す。
*** 空港急行の一部列車を6両編成から8両編成へ増車。
*** 平日の和歌山市19:41発の急行なんば行きを和歌山港19:35発に変更し、運行区間を延長。
* [[2028年]](令和10年)3月:石津川駅 - 羽衣駅間の高架化工事が完了する予定。
 
714 ⟶ 717行目:
|style="text-align:center; background:#f96;"|●
|style="text-align:center; background:#f96;"|●
|[[大阪市高速電気軌道]]:[[File:Osaka_Metro_Midosuji_line_symbol.svg|15px|M]] [[Osaka Metro御堂筋線|御堂筋線]] (M20) ・[[File:Osaka_Metro_Sennichimae_line_symbol.svg|15px|S]] [[Osaka Metro千日前線|千日前線]] (S16) ・[[File:Osaka_Metro_Yotsubashi_line_symbol.svg|15px|Y]] [[Osaka Metro四つ橋線|四つ橋線]] (Y15)([[難波駅 (Osaka Metro)|難波駅]])<br>[[近畿日本鉄道]]:{{近鉄駅番号|A}} [[近鉄難波線|難波線]]([[大阪難波駅]]:A01)<br>[[阪神電気鉄道]]:[[ファイル:Number prefix Hanshin Railwayline.pngsvg|15px|HS]] [[阪神なんば線]](大阪難波駅:HS 41)<br />[[西日本旅客鉄道]]:{{JR西路線記号|K|Q}} [[関西本線]]([[大和路線]])([[JR難波駅]]:JR-Q17)
|rowspan="40" style="width:1em;text-align:center; letter-spacing:0.5em;"|{{縦書き|[[大阪府]]|height=6em}}
|rowspan="9" style="width:1em;text-align:center; letter-spacing:0.5em;"|{{縦書き|[[大阪市]]|height=6em}}
744 ⟶ 747行目:
|style="text-align:center; background:#f96;"|●
|style="text-align:center; background:#f96;"|●
|西日本旅客鉄道:{{JR西路線記号|K|O}} [[大阪環状線]](JR-O19)・{{JR西路線記号|K|Q}} 関西本線(大和路線)(JR-Q19)<br />大阪市高速電気軌道:[[File:Osaka_Metro_Midosuji_line_symbol.svg|15px|M]] 御堂筋線 ([[動物園前駅]]:M22)・[[File:Osaka_Metro_Sakaisuji_line_symbol.svg|15px|K]] [[Osaka Metro堺筋線|堺筋線]](動物園前駅:K19)<br />[[阪堺電気軌道]]:[[File:Number prefix Hankai Tramway line.pngsvg|15px|HN]]{{Color|green|■}} [[阪堺電気軌道阪堺線|阪堺線]] ([[新今宮駅前停留場]]:HN52)
|rowspan="4"|[[西成区]]
|-
811 ⟶ 814行目:
|style="text-align:center; background:#f96;"||
|style="text-align:center; background:#f96;"||
|阪堺電気軌道:[[File:Number prefix Hankai Tramway line.pngsvg|15px|HN]]{{Color|green|■}} 阪堺線([[住吉鳥居前停留場]]:HN12)
|-
!NK09
906 ⟶ 909行目:
|style="text-align:center; background:#f96;"||
|style="text-align:center; background:#f96;"||
|阪堺電気軌道:[[File:Number prefix Hankai Tramway line.pngsvg|15px|HN]]{{Color|green|■}} 阪堺線([[浜寺駅前停留場]]:HN31)
|-
!NK16