「KLMオランダ航空」の版間の差分

|備考=日本支社所在地<br>[[東京都]][[港区 (東京都)|港区]][[南青山 (東京都港区)|南青山]]1-1-19<br>[[新青山ビル]]西館}}'''KLMオランダ航空'''（ケイエルエムオランダこうくう、{{lang-nl|'''[[コーニンクルッケ|Koninklijke]] Luchtvaart Maatschappij'''}}、{{lang-en|'''KLM Royal Dutch Airlines'''}}）は、[[オランダ]]における[[エールフランス‐KLM]]傘下の[[航空会社]]。オランダのいわゆる[[フラッグ・キャリア]]である<ref name="yoshida62">吉田力『図解入門 業界研究最新航空業界の動向とカラクリがよーくわかる本 第2版』秀和システム、2014年、62頁</ref>。[[1919年]][[10月7日]]設立<ref name="yoshida53">吉田力『図解入門 業界研究最新航空業界の動向とカラクリがよーくわかる本 第2版』秀和システム、2014年、53頁</ref>。略称の '''KLM''' のオランダ語での発音は「カーエルエム、カーエレム」に近い。

創設時と同じ名称で営業する世界で最も古い[[航空会社]]である<ref name="yoshida53" />。[[第一次世界大戦]]後の1919年10月7日に、[[アルベルト・プレスマン]]が、オランダ政府や[[ウィルヘルミナ (オランダ女王)|ウィルヘルミナ女王]]の援助を得て創設し、1920年に[[ロンドン]]-[[アムステルダム]]間で初就航した<ref name="yoshida53" />。[[アムステルダム・スキポール空港]]を拠点とし、ヨーロッパの諸都市への航空網を構築した<ref>2番目に古い航空会社は[[コロンビア]]の[[アビアンカ航空]]（1919年12月設立）、3番目に古い航空会社は[[オーストラリア]]の[[カンタス航空]]（1920年設立）となっている</ref>。早くからアジア路線の開設に力を入れており、1924年には[[バンコク]]の[[ドンムアン空港]]に就航した。初期にはオランダの[[フォッカー]]社の機材が主に使われた。

1929年には、オランダの[[植民地]]であった[[インドネシア]]の[[ジャカルタ]]線が定期便となった（当時の世界最長路線<ref>[https://www.cnn.co.jp/special/vehicles/35101176.html 超長距離フライト、続々誕生の理由] CNN（2017年8月8日）2017年8月11日閲覧</ref>）。一方大西洋路線では[[カリブ海]]にある[[オランダ領アンティル]]に運航するなど、かつて海洋王国として君臨したオランダの植民地への運送手段として拡張を続けた。1934年には全金属製の[[ダグラス DC-2]]を導入するなど最新技術を積極的に採用した。しかし第二次世界大戦でスキポール空港がドイツ軍に接収され営業が困難となり、すべての機材を失った。戦後は[[アメリカ]]の援助を得て、1946年、ニューヨークへの定期便を開始した。1951年にはオーストラリアを除くすべての大陸に航空網を展開、12月には日本にも乗り入れた。

1993年に[[ノースウエスト航空]]と大規模提携を行い、のちに[[コンチネンタル航空]]とともに[[ウイングス・アライアンス]]の結成に動いていた<ref>吉田力『図解入門 業界研究最新航空業界の動向とカラクリがよーくわかる本 第2版』秀和システム、2014年、78頁</ref>。しかし、2004年に[[フランス]]の[[エールフランス]]と経営統合し<ref>吉田力『図解入門 業界研究最新航空業界の動向とカラクリがよーくわかる本 第2版』秀和システム、2014年、211頁</ref>。、[[持株会社]]方式で1つのグループ（[[エールフランス‐KLM]]）としてのネットワークを活かしながら、それぞれ独自のサービスとブランドを展開している。[[航空券]]の座席予約システム（[[CRS (航空)|CRS]]）は、[[アマデウスITグループ]]が運営する[[アマデウス (CRS)|アマデウス]]を利用している。

<ref>{{Cite web |和書|url=http://www.amadeusjapan.co.jp/getonboard/gate2.html |title=日本発着路線をもつアルテア利用航空会社 (2015年6月現在) | publisher=アマデウス・ジャパン | language=日本語 |accessdate=2015-09-26}}</ref>

ちなみに「KLM」とは、オランダ語の「{{lang|nl|'''K'''oninklijke '''L'''uchtvaart '''M'''aatschappij}}（K…[[コーニンクルッケ]]・L…ルフトファールト・M…マートスハッペイ、王立航空会社）」の頭文字である<ref name="yoshida53" />。

なお、第二次世界大戦前にオランダが[[植民地]]として支配していた[[オランダ領東インド]]で設立された[[オランダ領インド航空]]（Koninklijke Nederlandsch-Indische Luchtvaart Maatschappij、KNILM）とはの資本関係になは全く無い。

経営は[[エールフランス‐KLM]]で完全統合されているが、国際航空では、国間の航空権益があるため現存させている組織である（[[エールフランス]]も同様に[[エールフランス‐KLM]]傘下の運航会社である）。[[日本]]では、[[成田国際空港|成田空港]]と[[関西国際空港|関西空港]]から毎日運航している。

! rowspan="2" style="width:180px;" | <span style="color:white;">機材</span>

! rowspan="2" style="width:70px;" | <span style="color:white;">運航中</span>数

! rowspan="2" style="width:70px;" | <span style="color:white;">発注</span>数

! colspan="4" class="unsortable5" | <span style="color:white;">座席数</span>

! rowspan="2" style="width:500px;" | <span style="color:white;">備考</span>

! style="width:25px;" | <abbr title="ビジネスクラス"><span style="color:white;">C</span></abbr>

! style="width:25px;" | <abbr title="エコノプレミーアムコンフォート"><span style="color:white;">Y+</span>W</abbr>

! style="width:25px;" | <abbr title="エコノミークラス"><span style="color:white;コンフォート">Y</span>+</abbr>

| [[エアバスA330#シリーズ構成|エアバスA330-200A320neo]]

|8 -

| [[エアバスA330#シリーズ構成A321|エアバスA330-300A321neo]]

|5 -

|16 6

|— -

|20 18

|6 -

|106 36

|30 5

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|20 30

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|150 40

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|18 26

|138 33

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|— 34

|35 28

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| [[ボーイング747-400#747-400M型737 ネクストジェネレーション|ボーイング747737-400M700]]

|7 6

|ー -

|35 20

|36 -

|197 6

| [[ボーイング777#派生型737 ネクストジェネレーション|ボーイング777737-200ER800]]

|15 31

|— -

|34 20

|40 -

|242 6

| [[ボーイング777#派生型737 ネクストジェネレーション|ボーイング777737-300ER900]]

|14 5

|2 -

|34 20

|40 -

|334 30

| [[ボーイング787#派生型|ボーイング787-9]]

| 13

|ー -

| 30

|48 21

|216 48

| [[ボーイング787#派生型|ボーイング787-10]]

|2 10

|13 5

| 38

|36 28

|270 39

2023| 2024年までに全機受領予定

| [[ボーイング747-400#747-400ERF型|ボーイング747-400ERF]]

| 3

|— -

| class="unsortable" colspan="45" |貨物

| [[マーティンエアー|マーティンエア]]による運航<br>A350Fに置きかえ予定

! 計

! class="unsortable" colspan="46" |

ファイルFile:PH-BGI Boeing 737-7K2 KLM Royal Dutch Airlines Boeing747-400M PH-BFS RJAA(26107950448).JPGjpg|ボーイング747737-400M700

ファイルFile:KLM Boeing 747737-400,8K2(w) PH‘PH-BFC@AMS,19.04.2008-508gpBXZ’ - Flickr - AeroKLM Icarus(22764896926).jpg|ボーイング747737-400M（KLMアジア塗装）800

ファイルFile:PH-CKBKLM B747-400FRoyal KLMDutch CargoAirlines Boeing 737-9K2 (6653360487PH-BXS) at Manchester Airport.jpg|ボーイング747737-400ERF900

ファイルFile:PH-BQG B777-206ER KLM YVRBoeing 05JUL12737-900 PH-BXO (751132989223651587641).jpg|ボーイング777737-200ER900（スカイチーム塗装）

ファイルFile:PH-BQI KLM Royal Dutch Airlines, Boeing 777747-206406F(ER), at SchipholPH-CKC (AMS - EHAM14342863850), The Netherlands pic3.JPGjpg|ボーイング777747-200ER（KLMアジア塗装）400ERF

ファイルFile:PH-BVBBQO@PEK (378177737320230613092201).jpg|ボーイング777-300ER200ER

ファイルFile:PH-BVAKLM Boeing 777 300ER departing JFK (36296170640Quintin Soloviev).jpg|ボーイング777-300ER（OrangePride 特別塗装）300ER

ファイルFile:PH777-BVC300ER KLM RoyalASIA Dutch Airlines Boeing 777-306(ER) depoarting to Sao Paulo-Guarulhos (GRU) @ Amsterdam - Schiphol (AMS) - 25.05.2017SBGR (3413456331338413450304).jpg|ボーイング777-300ER（KLMアジア塗装）

ファイルFile:KLM B777-306ER (PH-BVD) taking off from Amsterdam Airport Schiphol.jpg|ボーイング777-300ER（スカイチーム塗装）

ファイルFile:KLM Royal Dutch Airlines, Boeing 787777-9300ER, PH-BHIBVA - TPE (2769595491836707811596).jpg|ボーイング787777-9300ER（Orange Pride特別塗装）

*[[マクドネル・ダグラス MD-11|マクドネル・ダグラスMD-11]]＜2016（[[2016年]][[11月11日]]に退役。KLMはMD-11の旅客型を世界で最後まで運航していたエアライン航空会社であり、この退役を機にMD-11の旅客型は見ら運航されなくなり、貨物型のみの機種となった<ref>{{Cite web|和書|title=KLMオランダ航空、MD-11退役 旅客機は姿を消す|url=https://www.aviationwire.jp/archives/49413|website=Aviation Wire|accessdate=2019-09-07|language=ja-JP}}</ref>。＞）

|[[アイスタテュンブールク国際空港]]

|[[東京都区部|東京]]

|[[台北市|台北]]

|[[北京市|北京]]

|[[上海市|上海]]

|[[成都市|成都]]

|[[廈門市|厦門]]

|[[釜山広域市|釜山]]

* [[成田国際空港]]（第1ターミナル 北ウイング） 2016年9月3日の成田発便をもって、コンビ型を含むボーイング747-400型機の使用を終了し、翌4日以降はボーイング777-200ER型機もしくはボーイング777-300ER型機の併用となった<ref>[httphttps://news.mynavi.jp/news/2016/08/29article/28320160829-a283/]</ref>。なお需要などの理由により、ボーイング787-9型機で運航する場合がある。

* エンターテインメント - ボーイング747777型機・ボーイング777787型機では各座席にスクリーンが設置されており、映画やニュース番組のほか、音楽プログラムがある。また、ボーイング777-300ERの一部機体では機内[[無線LAN]]（[[Wi-Fi]]）サービスを開始している。

* [[機内誌]]・[[機内販売]] - 機内誌は「Holland Herald（Herald」（英語版のみ）。また、アクセサリー、香水、化粧品などの免税品をはじめ、メンズ向けのグッズなども機内で注文した商品を自宅へ配送するホームデリバリーサービスを提供する。

KLMには傘下に'''KLMアジア'''というかつての[[日本アジア航空]]に似た会社が存在する。これは台湾及び中国双方に路線を持つことに対する政府圧力が背景にあったからである。これと同じくしてヨーロッパ各国のフラッグキャリアはアジアという名称を付けるなどして別会社の設立や別会社を装った便名で運航していたが直接運航の認可によりすべて消滅（もっとも、KLM以外は路線自体が消滅）、ただしKLMアジアのみKL便として現在も運航している。当時KLMアジアとして使用されていた機材の一部は、「KLM Asia」のロゴをまとったまま使用されているが、のちに導入したボーイング777-300ERでも「KLM Asia」のロゴが新塗装として2機(機体番号：PH-BVB、PH-BVC)在籍し、時より成田線へ乗り入れるほか、上海線などのアジア路線に就航している。

* [[日本]]では、かつて[[フジテレビジョン|フジテレビ]]の「[[オールスター家族対抗歌合戦]]」（バンコク旅行、ヨーロッパ周遊旅行）、フジテレビの「[[オリンピックショウ 地上最大のクイズ]]」の後期版「ジェットショー 地上最大のクイズ」（世界一周旅行）、フジテレビの「[[象印スター対抗大乱戦]]」（バンコク旅行）、[[テレビ朝日]]の「[[象印歌のタイトルマッチ]]」「[[象印スターものまね大合戦]]」（ヨーロッパ周遊旅行）の優勝賞品の海外旅行に協賛していたことでも知られる。

* [[フジテレビジョン|フジテレビ]]の[[世界名作劇場]]「[[牧場の少女カトリ]]」や「[[トラップ一家物語]]」の製作にも協力していて、ヨーロッパの風景を忠実に再現していた。最後のタイトル・クレジットにも'''「協力・KLMオランダ航空」'''と出ていた。これは、エンディングに5秒間、も社名を表示させる事で、ロケスタッフの往復飛行機代金を負担していたものである。

* [[松竹]]映画の「[[男はつらいよ]]」シリーズ、「[[男はつらいよ 寅次郎心の旅路]]」にも協賛会社としてクレジットされている。この映画が撮影された時にはまだ日本－[[ウィーン]]の直行便がなく、映画ではKLMによる[[アムステルダム]]・にある[[アムステルダム・スキポール空港]]乗り継ぎによる[[ウィーン]]への旅程となった。映画の中でも[[アムステルダム・スキポール空港]]から[[柴又]]の実家へ電話をかけるシーン、KLM機内でのシーン、[[アムステルダム・スキポール空港]]を離陸するKLM機のシーンが見られる。[[オーストリア航空]]・[[全日本空輸]]（ANA）・[[アエロフロート]]共同運航による成田－ウィーン便ができたのは映画が公開される1ヶ月前の1989年7月16日のことである。

[[ファイル:Boeing 747-206B, Garuda Indonesia (KLM - Royal Dutch Airlines) AN0355626.jpg|thumb|ガルーダ・インドネシア航空の塗装がペイント機体に施されたボーイング747]]

* [[テネリフェ空港ジャンボ機衝突事故]]（[[1977年]]に起こった[[航空事故]]史上最悪の死者数を記録出した、同社と[[パンアメリカン航空]]の[[ボーイング747]]同士が[[テネリフェ・ノルテ空港|テネリフェ空港]]の滑走路で衝突した事故。このときの同社側の747の尾翼は1973年、日本赤軍によって爆破された元[[日本航空]]の747 (JA8109) のものであった。）

{{commons&cat|KLM|KLM}}

* [https://www.klm.com/ KLM] {{en icon}} - グローバル・トップ（各国・地域向けKLM公式サイトに接続可能）

* [https://www.klm.com/home/co.jp/ja KLMオランダ航空]{{jp icon}} - 日本国内向けWebサイト《英語への設定替え可能》

* [https://www.skyteam.com/jaen/about/KLM-Royal-Dutch-Airlines/ KLMオランダ航空 Royal Dutch Airlines] {{en icon}} - 航空連合「[[スカイチーム]]」日本語版Webサイト内掲載の航空会社別案内ページより

* {{Facebook|KLM|KLM}} {{en icon}} ※グローバル公式アカウント

** {{Facebook|klmjapan|KLM Japan}} ※日本支社公式ファンページ