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{{Redirect|スケルトンボディ|一般的な用法|スケルトン}}
'''フレーム形式'''(フレームけいしき)とは、自動車の構造の技術。▼
{{複数の問題
|出典の明記=2019年4月
|独自研究=2019年4月
}}
自動車の[[シャシ (自動車)|車台]]構造は、セパレートフレーム、アンセパレートフレーム、ユニコンストラクション([[モノコック]]、ユニボディー)に大別される。
== セパレートフレーム ==
ボディー・オン・フレーム (
最初のフレーム材料は[[木材|木]]製で、一般には[[トネリコ]]が使われた。これは[[1900年]]頃より一般に鉄製
[[アメリカ合衆国|米国]]では[[カーデザイン|自動車のデザイン]]を頻繁に変更する販売
[[第二次世界大戦]]後、[[航空機|航空]][[技術者]]の[[自動車産業]]界への進出により、小型車の多くは[[1960年代]]より[[モノコック]]構造に移行しており、トラック、一部の[[バス (交通機関)|バス]]、大型乗用車のみが従来型のフレーム構造を踏襲していた。移行には数十年を要したが、今日では[[SUV]]と
しかしながら、重量物を積載する
[[フォード・モーター|フォード]]社の[[リンカーン・タウンカー]]は
=== 特徴 ===
** 設計、製作、修正が容易。[[CAD]]が一般的に使用されるようになった今日、[[大量生産|量産]]車においてはこの項目の重要性は低いが、[[レーシングカー|競技車両]]では有効。
** 頑丈で耐久性が要求される用途に向いている。
** [[交通事故]]に
▲==== 短所 ====
**
** モノコックと比較し、トーション(力が加わった際の全体のねじれ)に弱く、ねじり[[剛性]]が低い([[#マルチチューブラーフレーム|マルチチューブラーフレーム]]を除く)。
▲* 一般的に重心が高め(はしご型フレーム )。
**
=== 種類 ===
==== はしご型 ====
[[ファイル:ToyotaTundraChassis 02.jpg
'''ラダーフレーム'''、またはH形フレームともいわれ、その名の通り[[はしご]]状のフレーム。製作と[[強度]]確保が容易で、歴史も長く
前後に通る2本のメインフレーム(サイドメンバー)の構成には、求められる仕様によって、「コ」の字形の開断面と「ロ」の字形の閉断面、それを組み合わせた部分開(閉)断面とがある。このほかに、板厚や断面積の変化、左右をつなぐクロスメンバー(はしごの段にあたる)
▲ラダーフレームまたはH形フレームともいわれ、その名の通り[[はしご]]状のフレーム。製作と[[強度]]確保が容易で、歴史も長く、現在でも採用例が多いなど、セパレートフレームの代表とも言える。
強度に優れ
▲前後に通る2本のメインフレーム(サイドメンバー)の構成には、求められる仕様によって、「コ」の字形の開断面と「ロ」の字形の閉断面、それを組み合わせた部分開(閉)断面とがある。このほかに、板厚や断面積の変化、左右をつなぐクロスメンバー(はしごの段にあたる)や接合部を補強するリインフォースメントで強度や剛性の調節をする。
歴史的に見ると、その初期には前身となる木製フレームの構造を受け継ぎ、一直線状のチャンネル[[型鋼]]が使われていた。
▲強度に優れ、車体架装が容易なことから、[[貨物自動車|トラック]]のほとんどが採用しており、それらをベースとした一部の[[バス (交通機関)|バス]]や[[SUV]]にも用いられている。
バスや乗用車、一部の小型トラックでは、ストレート
▲歴史的に見ると、その初期には前身となる木製フレームの構造を受け継ぎ、一直線状のチャンネル[[型鋼]]が使われていた。ストレートなチャンネルフレームは、強度確保や加工は容易ながら床が高くなる欠点があるが、トラックでは実用上の問題とならないため、現在でも広く用いられている。
それでもメインフレームやサイドメンバーが床下にあるため、乗用車での床高は完全な解消が難しく、また[[ゴム]][[すべり軸受#ブッシュ|ブッシュ]]を介した車体締結は低級振動が発生しやすいため、乗り心地の点で[[モノコック]]ボディーに対して不利となる。▼
▲バスや乗用車、一部の小型トラックでは、ストレートなフレーム主流の時代には後[[車軸]]をフレーム下でなく上方に取り付ける「アンダースラング構造」で低床化を図った事例もあるが、[[1930年代]]以降は、後輪周囲のみを一段持ち上げてフレーム下配置の後車軸サスペンションストロークを確保した「キックアップ構造」が主流に用いられるようになっている。
▲それでもメインフレームやサイドメンバーが床下にあるため、乗用車での床高は完全な解消が難しく、また[[ゴム]][[ブッシュ]]を介した車体締結は低級振動が発生しやすいため、乗り心地の点で[[モノコック]]ボディーに対して不利となる。
日本の[[X線写真|レントゲン]]車では、大型検査機器の重量に対応するため、はしご型フレームのトラックにスケルトンフレームを追加して製作されている。
==== バックボーン型 ====
[[ファイル:ChassisT11.JPG|thumb|right
前後軸間の車体中心線上に「背骨」を配し、動力やサスペンションをそれに取り付けるもの。1900年頃のアメデー・ボレー2世が小型試作車に採用したのが嚆矢であるが、一般に普及したのは[[1924年]]の
はしご型フレームよりも軽く簡潔ながら、ねじれに強く、[[自動車の車体形状|ボディ
[[第二次世界大戦]]後では、[[アルピーヌ・A110]]や
==== プラットフォーム型 ====
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[[1930年代]]に自動車のフレーム構造がここまで進化すると、同時期に実用化された[[モノコック]]構造の鋼製ボディーがプラットフォームフレームと併用されるようになり、車体とフレームの組み合わせでセミ・モノコック構造を構成するに至った。これはやがて第二次世界大戦後の乗用車における主流設計となったフル・モノコック構造へと発展した(ここでの「セミ・モノコック」と「フル・モノコック」は、航空機の分野での「セミ・モノコック」とは全く異なる用語法なので注意)。
[[プラットフォーム (自動車)]]も参照。
<!-- ====X型====▼
<!--
2本のサイドメンバーをX形に組み合わせたフレーム。 -->▼
-->
==== ペリメーター型 ====
[[File:Autobus amedee-bollee.jpg|thumb
[[ペリメーター]]とは、周囲、周辺の意。ボディー
他のフレーム構造
歴史は極めて古く、[[1875年]]にフランスのアメデー・ボレーが開発した大型[[蒸気自動車]]「ロベイサント」(L'Obéissante) に早くも採用されていたが、盛んに用いられるようになったのは、[[1950年代]]以降の[[アメリカ車]]が、このフレームと[[モノコック]]ボディーとを組み合わせたセミ・モノコック構造を採るようになってからである。
===== 代表的車種 =====
* GM [[シボレー・コルベット]]
* GM [[キャデラック・XLR]]
* [[トヨタ・クラウン]] - 3代目(S50型)から[[トヨタ・クラウンマジェスタ|マジェスタ]]を除く9代目(S140型)(1967年 - 1995年)まで
* [[マツダ・オートザムAZ-1]]
* [[シトロエン・CX]]
== アンセパレートフレーム ==
非分解型のフレーム構造。
[[File:Maserati T61 engine bay Donington.jpg|220 px|thumb|right|[[マセラティ・ティーポ61]]<br />マルチチューブラーフレーム▼
の例<br />バードケージの別名を持ち、<br />[[コックピット]]内にも一部が露出している。]]▼
[[ファイル:Maserati Birdcage.jpg|220px|thumb|right|マセラティ・ティーポ61外観]]▼
の例<br />ボディーは単なる覆いに過ぎず、主要な機能部品は、全て細い鋼管組みのフレームに取り付けられている。]]▼
[[ファイル:Praha, DOD 2006 Hostivař,Škoda RTO MEX.JPG|220px|thumb|right|[[シュコダ]] 706 RTO MEX<br />マルチチューブラーフレームの車体構造]]▼
[[ファイル:Mercedes O 321 HL Steib vr.jpg|220px|thumb|right|[[メルセデス・ベンツ]]・O 321 HL<br />[[1954年|1954]] - [[1964年|1964]]<br />バスボディーの場合、大きな窓と細いピラー、リベットのない外板など、モノコック構造とは対照的な外観となる]]▼
=== マルチチューブラーフレーム ===
「鋼管フレーム」「パイプフレーム」「スペースフレーム(空間骨格 = 3次元の骨組み。建築における{{仮リンク|スペースフレーム (建築)|en|Space frame|label=スペースフレーム}}も参照)」、「[[スケルトン]](骨格)」、英語で[[鳥かご]]を意味する「バードケージ (bird cage)」<!--(バード'''ゲ'''ージの表記は誤り)-->などの別称もあり、単にチューブラーフレームとも呼ばれるほか、[[ジャングルジム]]とたとえられることもある。
大規模な生産設備が不要でありながら、[[モノコック]]構造に勝る
短所としては、構造上高剛性を確保しようとすると開口部が狭くなり横開き式ドアの設置が困難になること<ref group="注釈">一例として初期の[[メルセデス・ベンツ・300SL]]ではガルウィング式のドアになっている。</ref>や、[[産業用ロボット|ロボット]]組み立てなどの[[ライン生産|大量生産]]に向かないことがある。
[[フェラーリ]]は[[スーパーカー|エキゾチックカー]]の中では生産台数が多い部類に入るため、コストと生産性のバランスから、キャビン部分のみがモノコック構造で、前後をマルチチューブラーフレームとした構成を長年にわたり踏襲している。▼
▲[[フェラーリ]]は[[スーパーカー|エキゾチックカー]]の中では生産台数が多い部類に入るため、
[[ヨーロッパ|欧州]]では[[バス (車両)|バス]]にも古くからこの工法を用いており、モノコックのように車体形状や開口部が強度や剛性に影響を与えることが無いため、エンジンやドアの位置、窓の形と大きさなどの自由度が大きく、[[2階建て車両|二階建て]]や[[連接バス|連接型]]をはじめ、多彩なバリエーションを生んできた。日本では[[1977年]](昭和52年)に[[日野車体工業]]によって初めて製品化され、「[[スケルトン]]ボディ」の名が広まった。▼
マルチチューブラフレームでは車体外皮は応力を負担しない場合が多く、[[アルミニウム合金|アルミ合金]]や[[鉄]]の薄板、[[繊維強化プラスチック
バスでは、大きな薄板が[[振動]]することで発生する[[騒音]](ドラミング)を防ぐ設計が必要となる。[[スーパーセブン|ロータス・7とケイターハム・スーパーセブン]]は軽量化とコストダウンのため管径を抑えており、一部の外板をチューブにリベットで接合し、応力部材として利用している。
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▲車体外皮は応力を負担しない場合が多く、[[アルミニウム合金|アルミ合金]]や[[鉄]]の薄板、[[繊維強化プラスチック|FRP]]で済ませるものが多い。[[スーパーセブン|ロータス・7とケイターハム・スーパーセブン]]は軽量化とコストダウンのため管径を抑えており、一部の外板を応力部材として利用している。
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▲Lancia Delta S4 011.JPG|[[ランチア・デルタS4]]<br />マルチチューブラーフレームの例。<br />ボディーは単なる覆いに過ぎず、主要な機能部品は
IRIA dune bugys parading in front of highest-ranking officers of Iran.jpg|外板のない例。[[イラン陸軍]]のデューンバギー。
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[[日本のバス車両]]では、[[1977年]]([[昭和]]52年)に[[日野自動車]]と[[日野車体工業]]が大型[[観光バス|観光]]・[[高速バス]]「[[日野・セレガ#スケルトン RS|スケルトン RS]]」を初めて製品化。その商品名から「'''スケルトンボディ'''」の名が広まった。日野自動車はさらに、[[1980年]](昭和55年)には[[路線バス]]として初めてマルチチューブラーフレームを採用した中型車「[[日野・レインボー#レインボーRJ・レインボーRR_(路線系)|レインボーRJ]]」を発売、日本のバスの脱モノコック化に先鞭をつけた。[[三菱自動車工業]](現:[[三菱ふそうトラック・バス]])もこれに続き、[[1982年]](昭和57年)にマルチチューブラーフレーム構造の[[三菱ふそう・エアロエース#初代エアロバス/エアロクィーン|初代エアロバス]]を発売。その後は他社も同様のバス車体を製造するようになり、日本のバスでもマルチチューブラーフレームの車体が主流となった。
{{節スタブ|date=2021年3月|1=バスにおけるスケルトンボディ}}
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RS120P-40009F.jpg|日野・スケルトン RS120P<br />日本のバスで最初にマルチチューブラフレーム構造を採用した。<br />カタログカラーに近い[[自家用バス]]。
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=== スーペルレッジェーラ ===
鋼板溶接組み立てのプラットフォームの上に、ボディ
[[鉄]]とアルミの[[イオン化傾向]]の違いにより発生する
== ユニコンストラクション ==
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{{see also|モノコック}}
[[ファイル:Proton-MPV-Chassis.jpg|thumb|right|220px|[[プロトン・イグゾラ]]のモノコック]]
[[ファイル:Lamborghini_Aventador_LP_700-4_chassis_-_Flickr_-_J.Smith831.jpg|thumb|right|220px|[[ランボルギーニ・アヴェンタドール]]のリアフェンダーが無いセミモノコックシャシー]]
[[モノコック]]:[[フランス語]]のmonocoqueから。モノ(mono)=ひとつの~、コック(coque)=[[二枚貝]]の[[貝殻|殻]]・[[船体]]の意。
フレームレスボディーの総称
捻れや撓みに強く、補助構造材を必要としないため軽量化が図れる。一方、局部的に過大な応力を受けると破断しやすく、その部分だけでなくモノコック全体が変形してしまう。自動車の場合、ミリ単位で車体全体を修正する必要があり、歪んだままだと走行性能に悪影響が出る恐れがある。[[中古車]]情報誌や中古車情報サイトにおいて「修復歴」または「事故歴」(下の関連項目の「ボディー修正装置」でボディーを修正した経歴)の有無の項目があるのはこのためである。▼
[[1922年]]発表の[[ランチア・ラムダ]]が最初のモノコック[[乗用車]]である。現在ではスポーツカーから低価格車まで、[[乗用車]]のほとんどがモノコック構造である。車内に大きな空間が必要とされるものに適しているため、[[1940年代]]には[[バス (交通機関)|バス]]にも普及したが、前述のとおりマルチチューブラーフレーム(スケルトンボディ)に取って代わられた。
[[暴走族#共同危険型暴走族|暴走族]]車両の改造例として、[[セダン]]のルーフをぶった切っただけの「[[オープンカー]]」があるが、すぐに使い物にならなくなり不法投棄されることがある。これはルーフが無くなることにより設計時に想定されていない応力が発生し、モノコック全体が変形して悪影響が出てしまうためである。先述のとおり、市販されているオープンカーや祝賀[[パレード]]用などのセダン改造オープンカーは応力を計算した補強改造がされている(この補強のためクローズドボディとオープンボディが併設されている車種では、ルーフがない分軽いというイメージに反して基本的にオープンボディのほうが車重は重くなる)。▼
▲捻れや撓みに強く、補助構造材を必要としないため軽量化が図れる。
高い運動エネルギーを発生する車種や、静粛性が重要な車種では、前後[[サスペンション]]は'''エンジンメンバー'''や'''アクスルキャリア'''といったサブフレームを介してモノコックに取り付けられることが一般的となりつつある(車両組立行程の都合もある)。▼
▲一般の自動車では、フロアパン、リアフェンダー、バルクヘッド、ピラー、ルーフで応力を受け持ち、フロントフェンダー等は別部品となる。[[オープンカー|オープンボディー]]の場合は別途補強が必要となる。[[暴走族#共同危険型
▲高い運動エネルギーを発生する車種や、静粛性が重要な車種では、前後[[サスペンション]]は
== 脚注 ==
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=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
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== 外部リンク ==
* [http://www.webcg.net/WEBCG/qa/body/000018038.html
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[[Category:自動車工学]]
[[Category:自動車技術]]
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