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|ウィキポータル=[[Portal:アニメ|アニメ]]
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『'''機動戦士ガンダム'''』(きどうせんしガンダム)は、[[1979年]]から放映された[[サンライズ (アニメ制作ブランド)|日本サンライズ]]
== 概要 ==
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作品構成も『ヤマト』が意識されたが、そのままでは活劇的な展開になりにくいこととキャラクターの年齢が高いことが問題になり、『[[十五少年漂流記]]』から着想を得て、[[宇宙船]]に乗り込んだ少年少女が宇宙戦争の中で協力しながら生き延び成長するというストーリーが構想された。この時点では、主人公たちは宇宙空母(のちの[[ホワイトベース]])に乗り、宇宙戦闘機で[[異星人]]と戦うという設定だった{{R|Gmono}}{{efn2|この構想は後に[[神田武幸]]の手で『[[銀河漂流バイファム]]』として形になった。『バイファム』の原案に富野由悠季の名前があるのはこのためである。}}。
ちょうどその頃、直前の2作品(『無敵超人ザンボット3』『無敵鋼人ダイターン3』)の営業成績がよかったことで、サンライズもスポンサーも気が緩んでいた。それに乗じて、監督の富野が自分のやりたかった「大人っぽい」企画をスポンサーには秘密のまま上手く通した<ref>{{
このように当初の企画「'''フリーダム・ファイター'''」では、前作のような[[ロボット]]を登場させる予定はなかった。しかし、スポンサーである[[クローバー (玩具メーカー)|クローバー]]からは空母の玩具を売っても商売にならないとして、ロボットも出すように要請があった。そこで、これまでの巨大ロボットとは異なる人型機動兵器である「'''[[モビルスーツ]]''' (MS)」が生み出された(詳細は「[[モビルスーツ#設定の経緯]]」を参照)。もともと舞台は宇宙であり、[[宇宙ステーション]]などが活躍の舞台になる予定であったが、MSの身長が18メートルと設定されたため、より巨大な「'''[[スペースコロニー|スペース・コロニー]]'''」に変更された(詳細は「[[サイド (ガンダムシリーズ)#設定の経緯(スペース・コロニー)]]」を参照)。
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この時点での仮題は「'''ガンボーイ'''」(別題: '''機動鋼人ガンボーイ'''、'''宇宙戦闘団ガンボーイ'''、'''フリーダムファイター ガンボーイ''')だった(「ガンボット」という名称も考案されたが、ロボット的過ぎるとして却下された)。これが当時人気を博したアメリカ映画『[[コンボイ]]』から「'''ガンボイ'''」に、さらに[[チャールズ・ブロンソン]]がテレビCMで流行語にした「う〜ん、[[マンダム]]」から「フリーダム」のダムとかけて『'''ガンダム'''』という名前が生み出された<ref name="age2">『[[映画秘宝]]』関係者の中にいたガンダム野郎編「第1章 ガンダム大地に立つ 『機動戦士ガンダム』胎動と本放送 サンライズ企画案デスク(当時) 飯塚正夫INTERVIEW 『機動戦士ガンダム』誕生の秘密 いかにして『ガンダム』は大地に立ったか」『ガンダム・エイジ ガンプラ世代のためのガンダム読本』66-68頁。</ref>{{R|Gmono}}。最終決定となったこの『ガンダム』の名はタカラ(現[[タカラトミー]])の[[沼本清海]]の発案によるものである<ref>『オタク学叢書VOL.4 ボトムズ・アライヴ』[[太田出版]]、2000年8月8日、ISBN 4-87233-529-5、204-205頁。</ref>。富野によると「ンのはいった四文字のタイトルの作品は当たる」というジンクスがあるという{{要出典|date=2021年2月}}。
富野は「戦争」を題材にするに当たって、後年のテレビでの[[高橋杉雄]]との対談において[[南北戦争]]をそのサンプルにしたと語っている<ref>{{Cite web
== 作品の特徴 ==
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[[キャラクターデザイン]]はアニメーション・ディレクターとして作画の中心となった[[安彦良和]]が、[[メカニックデザイン]]は主に[[大河原邦男]]が担当した。
企画は当初、「[[スタジオぬえ]]」の代表(当時)の[[高千穂遙]]がサンライズのスタッフに勧めていたハインラインの小説『宇宙の戦士』のコンセプトを参考に、総監督の富野善幸のプランも相まって進んでいた<ref name="sankei1">{{
[[声優]]のキャスティングは音響監督の[[松浦典良]]による。後年の富野のインタビューによれば、アムロ役の[[古谷徹]]、シャア役の[[池田秀一]]からA、B、Cといった端役に至るまでほぼ全員が「はまり役」であり、演技指導もほとんどしなかったという<ref>{{Cite web
== 反響・評価 ==
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: TV版ではGファイター1号機、劇場版ではコアブースター1号機と搭乗機が異なる{{efn2|更に[[機動戦士ガンダム THE ORIGIN]]では最終搭乗機が重装甲型ジムとなる。}}。
; [[ララァ・スン]]
:[[ニュータイプ研究所#フラナガン機関|フラナガン機関]]に見い出されたニュータイプの少女。本作中では「大佐に救われた」とあるだけで細かい事情への言及は避けられており、彼女がシャアと出会った経緯や前半生については不明{{efn2|[[機動戦士ガンダム THE ORIGIN]]では詳細に設定されている。}}<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.gundam.info/special-series/gundam-census/610.html|title=「Q.5月12日は母の日!シャアの母になれそうなキャラクターは?」はララァ・スンが1位!【5/6~5/12】|publisher=GUNDAM.INFO|date=2019-05-12|accessdate=2020-07-12}} {{Wayback|url=https://www.gundam.info/special-series/gundam-census/610.html |date=20200714071807 }}</ref>。中立地帯であるサイド6の湖畔にて、父テムとの悲劇的再会に深く傷付いたアムロと運命的な出会いを果たす。二度目の邂逅で彼女がシャアの部下である事をアムロも知る所となり、ホワイトベース隊とコンスコン艦隊の戦闘結果を予言する等、高い資質を発揮する。シャアとは上司部下の関係を超えて恋人関係に発展。[[ソロモン (ガンダムシリーズ)|ソロモン]]要塞陥落後に実戦投入され、連邦艦隊を長距離からビットで狙い撃つ戦法で'''ソロモンの亡霊'''と恐れられたが、護衛機の一般兵から弾除け扱いにされる等、ニュータイプの置かれた不遇を物語る。アムロとの戦いを通じ、ニュータイプの本質である「人と人とは分かり合える」事を体現するが、シャアの嫉妬を買い、奇しくもアムロ、セイラ対シャア、ララァという局面の戦闘ではセイラ機を狙ったシャアを止め、シャアとの決着をつける事でララァを解放しようとしたアムロの一撃からシャアを庇い戦死する。死後も想念という形でアムロを導いた。
; [[ブライト・ノア]]
: 地球生まれで地球育ちというエリート士官。配属先のホワイトベースで人材不足の中、急遽、艦長代理を任され、反抗的なアムロ、カイら民間人の少年兵達や、立場を弁えない避難民達、艦の置かれた極限状況等に悩み苛立ちながらも軍人として成長を遂げていく。己の右腕となって支えてくれたリュウ・ホセイの戦死に、緊張の糸が切れ病床に倒れるも、優秀な指揮官として独り立ちする転機となる。彼を操舵士、且つ相談役として献身的に支え続けた[[ミライ・ヤシマ]]に好意を抱きながらも、「不器用な男」として彼女の恋の行方を見守り、戦後結ばれた。実の父に溺愛されて育ったアムロに対し、現実の厳しさを教える父親代わりとして厳しく接するが、一方でニュータイプという理解の範疇を超えるアムロの能力に訳もなく苛立っていた事を自覚し、アムロが成長を遂げてからは一人前に扱うようになる。ジャブロー到着後は囮部隊として、再び宇宙へ上がり、決戦を迎える。強襲揚陸艦という本分を果たしたホワイトベースは連邦軍の勝利に寄与するも、ア・バオア・クーで大破、アムロのニュータイプ能力により、総員退艦命令を出すよう進言され決行。クルーの大半を生還させた。
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2000年に初めてDVD化されたが、「'''特別版'''」として音声を[[ドルビーデジタル]]5.1chにするためにオリジナルキャスト(一部除く)で[[アフレコ]]し直され、[[効果音]]や[[劇伴|BGM]]の一部も変更されたものであった(大きな違いの例としては、IIIのエンディングのスタッフロール部分がオリジナル版は「ビギニング」が流れたが、特別版は「めぐりあい」がそのまま続けて流れる等)。2007年の『機動戦士ガンダム 劇場版メモリアルボックス』ではオリジナル音声で改めてDVD化され、2012年には3作それぞれ単独でも発売された。
その後も、本作の節目の年には劇場版がさまざまな形で上映された。テレビ放送開始から30周年の2009年には、三部作のHDリマスター版の[[DLP]]興行が6月から7月にかけて各地の映画館でおこなわれた<ref>{{Cite web
; {{Anchors|機動戦士ガンダム(劇場版)}}機動戦士ガンダム(劇場版)
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: 第16話から第31話前半までを再編集した第2作で、1981年[[7月11日]]に公開された。本作では、テレビ版と第1作の録音監督である[[松浦典良]]が降板。「松浦さんが降りるなら、僕たちも降りる」と[[古谷徹]]、[[鈴置洋孝]]、[[井上瑤]]、[[鵜飼るみ子]]と主だった声優陣が松浦に続こうとしたが、サンライズは拒否した。結局、自宅を訪れた声優陣を松浦が説得したことで騒動は収束したが、松浦は復帰せず録音監督は[[浦上靖夫]]に交代、この騒動の余波で『ガンダム』の声優陣の待遇が改善されたという<ref>池田秀一「第5章 去り逝く仲間たちへ…… 恩人・松浦典良さんへ」『シャアへの鎮魂歌 わが青春の赤い彗星』[[ワニブックス]]、2007年1月7日、ISBN 4-8470-1700-5、167-169頁。</ref>。配給収入は7億7000万円{{R|kinejun198202b}}。
; {{Anchors|機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編}}機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙(そら)編
: 第31話後半から第43話までを再編集した第3作で、[[1982年]][[3月13日]]に公開された。75パーセントが新撮であった<ref>『スーパーロボット画報』1997年12月24日、竹書房、73頁。</ref>。テレビ版の終盤で降板した安彦良和が前2作以上に多くの新作カットを担当したこともあり、作画のクオリティはテレビ版より大幅に向上している。配給収入は、同年公開のアニメ映画で第1位の12億9000万円を記録した<ref>{{映連配給収入|1982}}</ref>。最終的な興行収入は約23億円であり、ガンダムシリーズでは2024年1月26日公開の
=== スタッフ(劇場版) ===
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'''劇場版 機動戦士ガンダム 特別版'''
劇場版3部作の[[DVD]]は[[2000年]][[12月21日]]に「特別版」として発売された。本作のDVDとしては初めての商品化であったが、特別版として発売するにあたり、映像は劇場版そのままに、音声に対しては[[ドルビーデジタル|ドルビーデジタル5.1]]チャンネル用に、オリジナルキャスト(一部を除く)による[[アフレコ]]の再レコーディングや効果音、BGMの全面的なリニューアルが行われた<ref>映像についても冒頭の「松竹映画」ロゴのカットやサンライズのロゴの現行版(2000年当時)への差し替え、タイトルロゴから「映倫」マークの削除、エンディングもキャスト変更や特別版のスタッフの追加によるクレジット差し替えなどで一部変更されている。</ref>が、熱心なファンからは「イメージが大きく損なわれた」と酷評を受け、後に劇場版公開当時のオリジナル音声版DVDが[[2007年]]12月に発売されている。
その後、テレビ版の映像を収録したDVD-BOXが初回限定生産として、[[2006年]]12月にDVD-BOX1(第1 - 24話収録:6枚組)、翌[[2007年]]1月にDVD-BOX2(第25 - 43話収録:5枚組)の全2巻に分けて発売。単巻(全11枚)でも2007年6月から順次発売された。DVD-BOX1の予約者に対し、非売品の特製アクションモデル「1/200 RX-78 GUNDAM Limited Version」が付く先行予約特典キャンペーンを行っている。このDVD化にあたっては監督の富野自ら、本放送から約27年近く経過した原版[[フィルム]]の劣化部分のデジタル補正作業や、[[ハイビジョン]]仕様の[[リマスター]]制作に関るほど、大規模なリファイン作業が行われた。
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「機動戦士ガンダム Blu-ray メモリアル ボックス」(BD-BOX)として[[2013年]]8月28日に発売。<br />[[2017年]]9月27日には2013年版の封入特典を若干再編・簡素化したBD-BOXが発売。
「劇場版 機動戦士ガンダム Blu-ray トリロジーボックス」と、5.1chで制作された特別版の本編も収録する「劇場版 機動戦士ガンダム Blu-ray トリロジーボックス プレミアムエディション」が[[2014年]]5月28日に発売。また各本編ディスクにはオーディオコメンタリーが収録されている(「III めぐりあい宇宙編」のみ2種類収録)。
* I:藤田純二(音楽ディレクター)、指田英司(サンライズ音楽出版)※役職は当時のもの
* II:[[福井晴敏]](作家、『[[機動戦士ガンダムUC]]』ストーリー)
* III:
*# [[松崎健一]](脚本)、[[植田益朗]](プロデューサー)
*# [[板野一郎]](アニメーター)、関田修(フロアーディレクター)※役職は当時のもの
* 司会:[[氷川竜介]](アニメ特撮研究家)
==== 4K ULTRA HD Blu-ray ====
「機動戦士ガンダム 劇場版三部作 4Kリマスターボックス」(UHD BD&BD-BOX)として[[2020年]]10月28日に発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://v-storage.bnarts.jp/anime/gundam/143876/|title=“ガンダム新体感” 4K ULTRA HD Blu-ray コラム~AV評論家 鳥居一豊が観た「機動戦士ガンダム 劇場版三部作 4KリマスターBOX」|accessdate=2021/2/14|publisher=V-STORAGE}} {{Wayback|url=https://v-storage.bnarts.jp/anime/gundam/143876/ |date=20201205214633 }}</ref>。[[ドルビーアトモス]]音声と劇場公開当時のオリジナル音声を収録している。特別版の5.1ch音声とオーディオコメンタリーは未収録である。品番はBCQA-0010。
=== 自動車 ===
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** [https://www.sunrise-inc.co.jp/work/detail.php?cid=20 サンライズ公式Web]
** {{Wayback |url=http://www.nagoyatv.com/gundam/index.shtml |title=GUNDAM HOMEPAGE PROJECT(名古屋テレビ放送) |date=20010621235239}}
** [https://www.bs11.jp/anime/
** {{YouTube|playlist = PLU3MW54GsPFpKFMZI-Zs4B6hxRCQAQdmh}}
* 劇場版
** [http://www.gundam.jp/movie/index.html 機動戦士ガンダム公式Web]
*** {{Twitter|gundam_bd|劇場版 機動戦士ガンダム BD-BOX}}
** {{Allcinema title|147533|機動戦士ガンダム}}
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{{前後番組
|放送局=[[名古屋テレビ放送|名古屋テレビ]]
|放送枠=[[名古屋テレビ制作土曜夕方5時30分枠のアニメ|土曜17:30 - 18:00
|番組名=機動戦士ガンダム<br />(1979年4月7日 ‐ 1980年1月26日)
|前番組=[[無敵鋼人ダイターン3]]
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{{前後番組
|放送局=[[テレビ朝日]]
|放送枠=土曜17:30 -
|番組名=機動戦士ガンダム<br />(1979年4月7日 ‐ 1980年1月26日)<br />※ここから名古屋テレビ制作の[[名古屋テレビ制作土曜夕方5時30分枠のアニメ|アニメ枠]]
|前番組=[[末廣演芸会]]<br />※17:00 - 17:45<br />※日曜18:30へ短縮移動<br />※ここまでテレビ朝日制作<hr/>[[天気予報]]<br />※17:45 - 17:50<br/>※ここまでテレビ朝日制作<hr/>[[朝日フラッシュニュース]]<br />※17:50 - 18:00<br/>※ここまでテレビ朝日制作
|次番組=無敵ロボ トライダーG7<br />(1980年2月2日 ‐ 1981年1月24日)
}}
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[[Category:復讐を題材としたアニメ作品]]
[[Category:核融合を扱った作品]]
[[Category:地球の重力圏を舞台とした作品]]
[[Category:ガンダムシリーズのアニメ映画|1_1]]
[[Category:1981年のアニメ映画]]
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[[Category:富野由悠季の監督映画]]
[[Category:宇宙戦争を題材とした映画作品]]
[[Category:地球の重力圏を舞台とした映画作品]]
[[Category:スーパーロボット大戦シリーズの参戦作品]]
[[Category:富野由悠季の小説]]
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