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{{漫画}}
『'''銀の勇者'''』(ぎんのゆうしゃ)は、[[渡辺祥智]]による[[ファンタジー漫画]]。略称は「銀勇」。
 
1997年から2000年に[[月刊LaLa]]([[白泉社]])で連載されていた。全5巻。ドラマCD発売を記念して2002年2月号のLaLa銀の勇者 番外編が掲載された(コミックス『[[坂本係]]』に収録)。なお、キャラクターの名前の多くが音楽に関する意味を持つ。
 
== あらすじ ==
国王奨励の、魔物退治で賞金と称号が得られる「冒険者制度」を持つトティア大陸で、その最高位と言われる「金の勇者」を目指す少年、ビート。幼い頃に魔王討伐を誓い合った親友のリチェルカーレに会うため、10年後にトティア西部にある魔都クルジンを訪れる。しかし、そこで彼はリチェが魔王の手先になっているという噂を聞く。魔王に激怒したビートは、リチェのいる魔族棲息地域カタンツへ向かう。だが信じられない事にそこでリチェは魔物たちを守っていた。やがてビートは魔物たちの優しさに触れ本当の「勇者」とは何か、本当に大切なものは何かということに気付く。そしてリチェと共に魔物たちを守りながら、数々の冒険に巻き込まれていく。
 
 
== 登場人物 ==
; ビート・ヴィスナー
: 主人公。幼い頃より金の勇者を目指していた少年。「金」の次に名誉があるとされる「銀」の勇者。推定18歳。青眼茶髪。
: 熱い性格で、一度燃えだすと考えなしに行動に出てしまう所がある熱血少年。趣味は「戦う・走る・叫ぶ」。勇者であるにもかかわらず「雷」が怖い。
; リチェルカーレ
: ビートの幼なじみで心優しき魔導士。魔法学院クルジンの優等生であった。通称「リチェ」。推定17 - 18歳。紫眼青銀髪。
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: 「○○です」が口癖。魔族の王のはずだが、幼い外見と能天気な性格をしている。513歳(推定)。金眼赤髪。
: 趣味は「食う・寝る・遊ぶ」。そばにいる者や周囲の悪意・愛情などで外見、内面、性別まで変化する。
: 「中魔王」とは、憎しみにより生まれたもう一人の魔王で、中魔王の時は少年体系に変化している。本来の魔王の時とは違い、どこかトゲのある性格に変化する。彼が現れている間、魔王は眠ったままになる。なお、魔王のセリフは全てひらがなである。※<ref>中魔王の時は普通。</ref>
; アルフェリア・ルバート
: 最高位「金」の勇者。通称「アル」。童顔で若く見られるが、実年齢は28歳。緑眼金髪。
: 国宝でもある魔剣「エルティーグ」を使う魔法剣士。お腹をすかせて倒れていた所をビートたちに救われる。レセル王子とは幼なじみの親友である事から、実は結構な上流階級の子息である。後にレセルにより死の刻印を刻まれる。人懐こくつかみ所のない穏やかな性格。趣味は「洗濯」。
; 竜王
: 「碧き竜の花嫁」編に登場。魔王と名乗り人々を襲っていた。リチェを女と思い込みさらう。普段は竜の姿をしているが、人間形態にも変身できる。魔王とは古くからの友達。青髪金眼。
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: 風(トュール)の精霊の長。気まぐれな気質。アリアとセレナートによって召喚される。
; カイト・ヴィスナー
: ビートの兄で26歳。歌いながら旅をする[[吟遊詩人]]。空気を読まないマイペースな性格。彼の加わったパーティは必ず全滅するという伝説がある。趣味は編み物(しかもレース編み)、特技は「すごい声」。茶髪青眼。
; フレイ・パース
: 「臆病者」や「卑怯者」と囁かれている青銅の勇者。実際はお人好し。土巨人(ゴーレム)の「七色の宝石」を持っており、それをゴーレムに返す為、ひょんな事からカイトと共に旅するはめに。
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: ビートとカイトの父。昔、勇者だったが、勇者時代はカーディナに負けるほど弱かった(カーディナが強かったとも言える)。勇者としては弱いものの、心は温かい。
; カーディナ・フォーン・ヴィスナー
: リード・ヴィスナーの妻。ビートとカイトの母。男勝りの気丈な性格で、夫を尻に敷いている。結婚前は「賊」だった(「賊」とは、冒険者免許を持たずに武器を持つ者たちの総称。いわば犯罪者である)。結婚前の自呼一人称は「オレ」。
; ターラとラーガ
: 高等な魔物、翼を持つ幻の種族「有翼人」の双子の少年たち。人間たちに襲われて片翼を失い、傷付いていたターラを発見したビートたちは、連れ去られたラーガを探すため、ターラに協力する。
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: ビートの呼び出した火の精霊。2匹登場。ビートの魔力が低いので小さく、小枝に火を点す程度の事しか出来ない。
 
== 冒険者制度 ==
国王推奨の冒険者制度。魔物を退治する事により賞金と称号を得られる。
 
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=== 祝祭日 ===
*'''トティアの英雄祭''' - 英雄祭に歌われる歌曲もある。
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== キャラクターなどの名前の由来 ==
{{出典の明記|section=1|date=2010年11月}}
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:『[[ビート]]』は“鼓動”、『[[リチェルカーレ]]』は“探求”、『[[ミュート]]』は“無音”など。
:他に『[[レガート]]』『[[和音|コード]]』ミュート・レントラーの『[[レントラー]]』『[[パルティータ]]』『マイム』([[マイム・マイム]])『[[ユビルス]]』(「jubilus」音楽用語で聖歌などにおける飾音、“音を長々と引き伸ばす”の意)や、『[[アリア]]』『セレナート』など楽曲名にちなむ物も。『セレナート』は「[[セレナーデ]]」、『アルフェリア』は「[[アリア]]」と「[[フェルマータ]]」の造語(当初アルフェリアとアリアが兄妹という設定だったため)。
:コード・ダルシトーンの『[[ダルシトーン]]』は[[チェレスタ]]のような音色の鍵盤楽器。ちなみに、「銀の勇者」には『チェレスタの花の種』というものが登場する。
:『ザルブ』は木製の壷型の太鼓の名。『[[ソレア]]』は[[フラメンコ]]の種類。竜王の名である『トゥルバ』は音楽用語(イタリア語)で“群衆”の意味。トティアの王族のミドルネームである『スフォルツァンド』も音楽用語であり、“その音にアクセントを付け強調する”といった意味にある(『[[強弱法]]』参照)。
:『魔王』も[[フランツ・シューベルト|シューベルト]]の有名な歌曲の1つにあるが、わざわざ音楽と関係しているかは定かでない。
:それ以外の名は[[ロシア語]]、[[ルーン文字|ルーン]]、なんとなく浮かんだ言葉などで名付けられた。
:[[ルーン文字]]に由来するのはビート・ソウェイルの『ソウェイル(sowele)』(“太陽、生命力”などの意)、フレイ・パースの『パース』(“賭博、秘密”などの意)、精霊の名である『トュール』(「テュール」“勝利、神”などの意)など。
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:[[ルーン文字|ルーン]]にちなむ地名では、ビートの故郷『ラグズ』は古代[[ルーン文字]]でRとLの2種の「ラグズ」が存在し、「R」は“移動、旅行”などの意、「L」は“水、感性、霊能”を表す。『ハガラス』は“嵐、災難、宿命”などを表し、『ナウシズ』は“束縛、拘束、欠乏、必要性”などを表す。
:双子の有翼人『ターラ』と『ラーガ』は、ターラも[[ラーガ]]も同じインドの音楽用語。ターラがリズムパターン、ラーガが旋法であり、「ラ」の音が重なる点、2つで1つの音楽が完成する点などはこのキャラクターとの深い関連性を感じさせる。
:しかしいずれの名前も本人曰く「共通するのは“とくに深いイミはない”というコトか(笑)」。『[[リチェルカーレ]]』にいたっても「そういう曲があります。[[ヨハン・ゼバスティアン・バッハ|バッハ]]だっけっかな。かなり曖昧♥」と言っていたほど。
:しかし「マイム」は水に関しての意味を持ち、本作中では「“水の精霊”マイム」というキャラが登場。「トゥルバ」も本編中で“群衆”という意味がしっくりくるキャラとなっている。さらに「[[リチェルカーレ]]」と「[[パルティータ]]」は親子関係にあるが音楽では両方同じく[[バッハ]]によるものが最も有名であったり、名称に当てはめられた[[ルーン]]文字]]の意味深さであったりと、名前の由来との関連性を考えると本当に深い意味がないのかは謎である。<ref>「銀の勇者」コミックスより(※一部除く) </ref>
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== ドラマCD ==
2002年2月27日に発売。
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* 水の精霊 - [[矢島晶子]]
* ガーディアン・刺客リーダー - [[遠近孝一]]
* 刺客A - [[藤次郎]]
* 刺客B - [[森訓久]]
 
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[[Category:漫画作品 き|んのゆうしや]]
[[Category:LaLa]]
[[Category:1997年の漫画]]
[[Category:ファンタジー漫画]]