「ビーチクラフト 1900」の版間の差分

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[[ImageFile:beechcraft8en 1900d d-cbig fairfordGulfstream arpInternational Airlines Beech 1900C Airliner; N11ZR@MIA;24.01.1998 (5573630223).jpg|thumb|right250px|300px|飛行中のスイス空軍のビーチクラフト1900D 1900C]]
'''ビーチクラフト 1900'''(Beechcraft({{lang-en|'''Beechcraft 1900)と1900'''}})は、[[アメリカ合衆国]]で製造された双発[[ターボプロップエンジン|ターボプロップ]][[旅客機]]である。標準座席数19のコミューター航空会社|コミューター]][[旅客で、]]。短い[[滑走路]]から離できるため、民だけでなく軍隊でも運用されている。なお、開発したメーカーは[[ビーチクラフト]]社であったが、[[レイセオン]]の子会社[[レイセオン・エアクラフト・カンパニー]]を経て、現在は[[ホーカー・ビーチクラフト]]と変遷しているため、書籍によっては'''レイセオン・ビーチ 1900'''といった表記もある。
 
== 概要 ==
ビーチクラフトでは多くのビジネス用の小型機の開発・販売を行ってきたが、[[ビーチクラフト キングエア]]をベースに15座席としたコミューター機[[:en:Beechcraft Model 99|ビーチクラフト99]] エアライナー]]をさらに進歩させたのが、ビーチクラフト 1900である。初飛行は[[1982年]][[9月3日]]
 
機体は、キングエア200を基に胴体を延長して19座席とし、後部胴体に貨物室と大型カーゴドアを設置。後部胴体側面にはスタビロンと呼ばれる小さな固定式補助水平尾翼翼面を追加、水平尾翼([[T字尾翼]])にはテイルレットと呼ばれる下向きの[[ウィングレット]]が取り付けられた。そのほかのフレームはキングエア200とほぼ共通だったが、重量増に伴い強化されていた。装備エンジンは[[プラット・アンド・ホイットニー・カナダ]]社製[[プラット・アンド・ホイットニー・カナダ PT6|PT6A-65B]]ターボプロップエンジンで、後の改良型ではPT6A-67Dに強化された。
[[1982年]][[9月3日]]に初飛行し、[[1983年]]に営業路線に就航した。構造はキングエア200の胴体を再設計し与圧胴体とし、尾翼はT字型をしている。装備エンジンはPratt & Whitney Canada社製PT6Aターボプロップエンジンである。コミューター機として主にアメリカを中心に導入され、2002年に製造終了するまでに695機が完成した。また軍用としても多くが運用されており、同じキングエアから派生した姉妹機といえる軍用機に[[C-12 (航空機)|C-12]]がある。ちなみにC-12は在日米軍も使用している。
 
[[1983年]][[11月]]に形式証明を取得し、主にアメリカを中心に導入され、[[2002年]]に製造終了するまでに695機が完成した。また軍用としても多くが運用されており、アメリカ軍仕様の[[C-12_(航空機)|C-12J]]は在日米軍も使用している。
== 日本のビーチクラフト1900 ==
 
[[画像:Beech 1900D Airliner of Air Transse at TokachiObihiro Japan Nov25 2006.jpg|thumb|right|300px|[[エアトランセ]]社所有のビーチクラフト1900D型機([[帯広空港|とかち帯広空港]]にて)]]
== 派生型 ==
日本の航空会社で唯一当形式を商業路線に運用した航空会社に[[エアトランセ]]がある。3機導入し、かつては定期航空路に就航させていたが、現在では航空機レンタルに事業内容が変わっている。現在も2機を保有している。
[[File:Air Deccan Beechcraft.jpg|thumb|[[エア・デカン]]の1900D型機([[ムンバイ空港]])]]
;1900
:試作型。5機製造。
;1900C
:最初の量産型。後部キャビン左側に貨物ドアを装備。
;1900C-1
:主翼内の燃料容量を増加。
;1900D
:キャビンの天井をかさ上げして、機内で人が立ち上がれるようになった。また、客室窓と乗降ドアの大型化、主翼端へのウィングレット追加、PT6A-67Dへのエンジン換装などが行われた。
 
==導入先==
[[画像File:Beech 1900D Airliner of Air Transse at TokachiObihiro Japan Nov25 2006Beech_1900D_Airliner_of_Air_Transse_at_TokachiObihiro_Japan_Nov25_2006.jpg|thumb|right|300px|[[エアトランセ]]社所有のビーチクラフト 1900D型機([[帯広空港|とかち帯広空港]]にて)]]
[[エア・デカン]]では2機の1900Dで地方都市の路線を結んでいる。
 
日本の航空会社では貨物航空会社の[[オレンジカーゴ]]と旅客航空会社の[[エアトランセ]]がある。オレンジカーゴは貨物機として1900Cを4機導入したが、要員不足から来る事業計画の縮小・破綻により運航中止となった。エアトランセは1900Dを3機導入し、かつては定期航空路に就航させていた。同社の事業内容が航空機レンタルに事業内容が変わってからも引き続き2機を保有している。
 
== 諸元 (1900D) ==
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* 乾燥重量:4,831 kg
* 最大離陸時重量:7,668 kg
* エンジン:[[プラット・アンド・ホイットニー・カナダ Pratt & Whitney CanadaPT6|プラット・アンド・ホイットニー・カナダ PT6A-67D型, ]] 955 kW × 2
* 最高速度:480 km/h
* 航続距離:2,776 km
* 実用上昇限度:7,600 m (25,000 ft)
 
== 外部リンク ==
{{Commonscat|Beechcraft 1900}}
*[http://www.flugzeuginfo.net/acdata_php/acdata_1900_en.php Beechcraft 1900 specifications]
*[http://www.airliners.net/info/stats.main?id=329 Airliners.net's background of the 1900]
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*[http://www.fas.org/man/dod-101/sys/ac/c-12.htm Federation of American Scientists' description of the military C-12]
*[http://www.globalsecurity.org/military/systems/aircraft/c-12j.htm GlobalSecurity.org's background on the C-12J]
*[https://web.archive.org/web/20110526083955/http://www.holloman.af.mil/library/factsheets/factsheet_media.asp?fsID=5921 586th Flight Test Squadron's C-12J]
*[http://www.elmendorf.af.mil/units/ 517th Airlift Squadron]
*[http://www.usarmyaviation.com/fixedwing.htm Army C-12 and Be-1900D Aircraft]
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== 関連項目 ==
{{Commonscat|Beechcraft 1900Beechcraft_1900}}
* [[旅客機の一覧]]
 
{{DEFAULTSORT:ひくらふと1900}}
[[category:アメリカ合衆国の旅客機]]
== 日本の[[Category:ビーチクラフトの航空機|1900 ==]]
 
[[de:Beechcraft 1900]]
[[es:Beechcraft 1900]]
[[en:Beechcraft 1900]]
[[fr:Beechcraft 1900]]
[[it:Beechcraft 1900]]
[[pt:Beechcraft 1900]]
[[sv:Beechcraft 1900]]