「大庭氏」の版間の差分

== 歴史 ==

[[鎌倉景政正|鎌倉権五朗景正]]の係累。景正が[[大庭御厨]]を開発、[[永久 (日本)|永久]]4年（[[1116年]]）立荘したものを、その一族が下司職を継承し、大庭氏を称する。家系については数種類の伝承があり、詳細は不明。主に、景正- ― [[鎌倉景経|景経]]- ― [[鎌倉景忠|大庭景忠]]（『[[尊卑分脈]]』等{{Sfn|太田亮|1934|p=1276}}）とするのと、[[鎌倉景村|景村]]（景正の叔父）- ― [[鎌倉景明|景明]]- ― [[大庭景宗]]（『[[桓武平氏諸流系図 (三浦和田文書)|桓武平氏諸流系図]]』等）の二つに大別される。

{{要出典範囲|date=2017年4月|彼は[[伊勢神宮]]に寄進して[[大庭御厨]]となったことと想像される}}。

[[天養]]元年（[[1144年]]）頃、鎌倉に拠点を置いていた[[源義朝]]が周囲の[[在庁官人]]らと大庭御厨に侵入し度々狼藉、略奪行為をはたらき、御厨廃止を宣言して蹂躙した。この事件は二度に渡わたり、とくに二度目のものは大規模で、義朝以下名代[[清原安行]]、[[三浦義次継]]、[[三浦義明]]、[[中村宗平]]、[[和田助弘]]ら率いる千騎以上の軍勢が乱入した。大庭氏側は景正の孫[[大庭景宗|景宗]]が下司としてこれにあたった。

翌年の[[天養]]2年（[[1145年]]）、義朝の乱行の禁止および御厨に対する妨害行為停止の宣旨が出され、一応の終結を見たが、この事件をきっかけに大庭氏は義朝と従属関係を持つようになったらしく、[[保元の乱]]でも[[大庭景義]]、[[大庭景親]]兄弟が義朝郎党として活躍している。[[平治の乱]]では大庭氏は在京しておらず、不参加であったようである。

大庭景親は、源氏と袂を分かち、[[平氏政権]]下では{{要出典範囲|date=2017年4月|駿河国府を事実上支配し}}、[[伊勢平氏|平氏]]の代官化した。[[治承]]4年（[[1180年]]）[[源頼朝]]が挙兵すると、景親は頼朝追討の任に当たる。それに対し景義は頼朝の下に参陣する。景親は後に頼朝に敗れ処刑されるが、景義系統が[[御家人]]として生き残る。

後に[[和田合戦|和田義盛の乱]]、[[宝治合戦|宝治の乱]]、戦死などで勢力は衰退した。

{{要出典範囲|date=2017年4月|[[北条氏]]政権下の一連の紛争により、関東からは大庭氏の勢力はほぼ一掃されたといってよいと思われるが}}、大庭氏の子孫および一族の存続を示す具体的な記録の一つとして、[[相模国]]に残っていた[[大庭三郎景連|大庭景連]]が[[中国地方]]、[[備後国|備後]]の[[新庄本郷]]に[[地頭]]として任命され、[[建保]]元年（[[1213年]]）、当地で築城した事例がみえる。

[[南北朝時代 (日本)|南北朝時代]]の騒乱時、[[石見国]]で起こった[[三角隅入道の乱]]において、精鋭部隊の一翼として子孫の[[大庭孫三郎]]が活躍した。

==庶家 系図 ==

* [[俣野梶原氏]]

* [[懐島氏]]

* [[豊田氏]]

* [[桐原俣野氏]]

[[Category:相模国|大庭氏おおはし|*]]