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#{{Otheruses|建物の基本構造の一部(本記事では同定義を記載する)。つ|その他}}
[[File:Laminaat.jpg|thumb|板敷きの床]]
#[[床の間]]の略称。読みは'''とこ'''。
'''床'''(ゆか)とは、建物([[家屋|家建物]]内部空間の各階下面に位置する水平で平らな板状の構造物である。上面に位置する[[天井]]とは対になり[[柱]]や[[壁]]で結ばれる。天井、壁と合わせ建物内部を外部空間から遮断する役割を担うこともある。多層構造の建物では各階層ごとに床がある。
#[[古事記]]にあるように[[常世]]は床世とも表記し、「古式床しい」の「床しい」の意味にも隔たりのある場所といった、[[結界]]の向こう側や[[神域]]や[[異世界]]を表す。または伝統的な淑やかな様をいう。
#古来、日本では畳が敷物や寝具の一つであったため、現代においても床(ゆか)に布団を敷いて寝ることが多く、布団や就寝に関する用語として床(とこ)が利用される。<br>慣用句として「床を敷く」のように用いる。
#ベッドの数詞、または医療・福祉施設などにおける収容者数。読みは'''しょう'''。
#中国語での[[ベッド]]。'''牀'''と書ければよい。
#体操競技の一つ。[[ゆか]](床運動)
#京都で川面に設けられ料理を提供する仮設の施設。[[鴨川]]の場合は川面から離れた高床式で5月から9月の間設けられ正しくは[[納涼床]]と呼ばれる。鴨川上流の貴船川では川面近くに設けられ川床と呼ばれる。ほかに清滝川でも同様のものがある。
== 建築における床 ==
'''床'''(ゆか)とは、建物([[家屋|家]])の下面に位置する水平で平らな板状の構造物である。上面に位置する[[天井]]とは対になり[[柱]]や[[壁]]で結ばれる。天井、壁と合わせ建物内部を外部空間から遮断する役割を担うこともある。多層構造の建物では各階層ごとに床がある。
住宅に関連する統計では、居住空間の広さを示す指標として床面積が用いられることが多い。
 
具体的には床面仕上及び床組から構成され、後者は一階床組や二階床組など各階の床組のほか、土間コンクリート打などの部分に分けられる<ref name="soumu">[https://www.soumu.go.jp/main_content/000755427.pdf 第2章 家屋]、総務省、2023年2月2日閲覧。</ref>。
=== 床に要求される性能 ===
まず床に要求されるのは構造的な性能である。床は固定荷重 (家具・機器など) ・移動荷重 (居住者・一時的に置かれるもの) といった積載[[荷重]]を支えなければならない。また、わずかな傾斜が居住性を損ねることもあるため、たわみが発生しにくい構造・念入りな施工が要求される。さらに、直接接触する面としての感触・耐久性・意匠性・耐火性・メンテナンス性が加わり、用途によっては配線や暖房などの機能が加わることもある。
 
=== 床構造および材料 ===
[[ファイル:床構造.png|サムネイル|在来工法の床構造]]
<!--リストにしました。-->
木造住宅では一般的に根太張り工法が用いられる<ref name="shimotori">[https://shimotori.jp/with-the-kind-of-the-flooring-tension-method-of-construction/ フローリング張り工法の種類]、霜鳥、2023年2月2日閲覧。</ref>。具体的な床構造は[[木造枠組壁構法|2×4工法]]、在来工法など工法により異なる<ref name="gakken">ドゥーパ!編集部『わが家の壁・床DIY収納』学研パブリッシング、2011年、92頁</ref>。床材の張り方には直張工法のほか、仕上げ材がよくなじむように仕上材に用いる材料と同様の物を下地材に張る捨張工法もある<ref>[https://messe.nikkei.co.jp/files/JS916/5-202001141420260341.pdf 床材]、日経メッセ、2023年2月2日閲覧。</ref><ref>[https://www.token.co.jp/estate/useful/archipedia/word.php?jid=00016&wid=03308&wdid=01 捨て張り]、東建コーポレーション、2023年2月2日閲覧。</ref>。なお、床の不具合に床鳴りがあるが、床材接合部がきしむと実鳴り(さねなり)、床材や下地材が変形すると踏んだときに根太鳴りを起こす。
床には、用途に応じて様々な材料が用いられる。廊下ならば歩行のしやすいもの、居室ならば接触して心地の良いもの、浴室やトイレなどには防水性を備えメンテナンス性の良いものなどが選定される。ここに、一般的な床に用いられる材料を挙げる。
 
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一方、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物などでは床下地がコンクリートでありフローリング直貼り工法などが用いられる<ref name="shimotori" />。
現代の日本の一般[[住宅]]では[[畳]]、[[絨毯]](じゅうたん)、[[フローリング]]、[[クッションフロア]]などが多く採用されている。また、風呂場やトイレなどにはタイルが多用される。
 
-->
=== 2×4工法 ===
2×4工法では床構造も枠組みを基本とし、その支持部分は側根太と端根太で囲んだ枠の内部に床根太と呼ばれる材を交互に張り巡らせている<ref name="gakken" />。床根太は幅広の材を立たせて組まれるため、地面から床の高さは在来工法に比べ高くなる<ref name="gakken" />。
 
=== 在来工法 ===
[[在来工法]]では基礎の内側に等間隔に束石を置き、その上に床束(束柱)を立て、これを支持部分として横架材である大引(おおびき)を渡し、さらにその上に大引と直角になるように根太(ねだ)が並べられる<ref name="gakken" />。この上に床下地(荒床)を張り、さらに床が張られている<ref name="gakken" />。大引と根太の交差箇所に方杖(ほうづえ)という補強部材が斜めに渡されることもある。また、柱のある角部分には火打ち土台と呼ばれる部材が取り付けられる<ref name="gakken" />。
 
基本的には大引は105mm角材を用いて間隔を910mm、根太は45mm角材を用いて間隔を303mmとするが、建物の構成により部材や間隔の長さは変化する<ref name="gakken" />。
 
床下地には合板やスギ板があるが、畳敷きの部屋などではスギ板になっていることが多い<ref name="gakken" />。
 
== 床面仕上 ==
床面仕上材料には[[フローリング]]や畳などがある<ref name="soumu" />。なお、風呂場やトイレなどの床にはタイルが多用される。
*[[畳]]
*[[カーペット]]
*[[タイル]] (陶器・磁器・タイルカーペット・ゴム)
*[[フローリング]](木材)
27 ⟶ 29行目:
*[[石材]]
 
=== 特殊な床機能付加 ===
=== 収納 ===
現代では、冷暖房設備の発達やオフィスの OA 化に対応した床が造られるようになった。
; 床収納
;暖房床:電気または温水による[[床暖房]]を組み込んだ床。住宅などに用いられる。
: 一般的には新築の建物で根太が露出している状態で取り付けることが一般的である<ref name="gakken94">ドゥーパ!編集部『わが家の壁・床DIY収納』学研パブリッシング、2011年、94頁</ref>。ただし、既存の床を開口して取り付ける場合もある<ref name="gakken94" />。
;フリーアクセスフロア([[OAフロア]]):配線・配管のスペースを設けた二重の床。支持脚の上に取り外し可能のパネル式の床を設置する。主に[[オフィス]]などに用いられる。
; フリーアクセスフロア([[OAフロア]])
;フリーアクセスフロア([[OAフロア]]): 配線・配管のスペースを設けた二重の床。支持脚の上に取り外し可能のパネル式の床を設置する。主に[[オフィス]]などに用いられる。
 
=== 暖房 ===
; 暖房床
;暖房床: 電気または温水による[[床暖房]]を組み込んだ床。住宅などに用いられる。
 
== 床面積 ==
住宅に関連する統計では、居住空間の広さを示す指標として[[床面積]]用いられことが多い
 
== 脚注 ==
{{Reflist}}
 
== 参考文献 ==
* 『[[図解雑学シリーズ|図解雑学]] 建築』ナツメ社 2005年 ISBN 4-8163-2862-9
 
== 関連項目 ==
38 ⟶ 55行目:
* [[柱]]
* [[天井]]
* [[階]]
* [[床ドン]]
 
{{部屋}}
{{Normdaten}}
 
{{Architecture-stub}}
{{DEFAULTSORT:ゆか}}
[[Category:建築物]]
[[Category:建築構造]]
[[Category:建築構造物]]
[[be:Падлога]]
[[be-x-old:Падлога]]
[[cs:Podlaha]]
[[da:Gulv]]
[[de:Fußboden]]
[[en:Floor]]
[[eo:Planko]]
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