「甲州財閥」の版間の差分
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[[画像:statue-of-Kaichiro-Nezu.JPG|200px|thumb|甲州財閥の一人である根津嘉一郎の銅像。]]
'''甲州財閥'''(こうしゅうざいばつ)とは、[[明治|明治期]]の[[東京]]や[[埼玉県|埼玉]]、[[横浜市|横浜]]で顕著な経済活動を行っていた[[甲斐国|甲州]]([[山梨県]])出身の実業家たちのことで、著名な人物は、[[若尾逸平]]、[[若尾幾造 (初代)|若尾幾造]]、[[若尾璋八]]、[[雨宮敬次郎]]、[[根津嘉一郎 (初代)|根津嘉一郎]]、[[小野金六]]、[[穴水要七]]、[[小池国三]]、[[佐竹作太郎]]、[[神戸
== 概要 ==
郷土意識で緩やかな資本連合を持っていた山梨出身の[[実業家]]を意味する総称で、[[明治]]中期から[[昭和]]初期にかけて[[鉄道会社]]や[[電力会社]]・[[証券金融会社]]を設立または買収し、各方面へ幅広く展開した。
「[[財閥]]」とは、本来は[[三井財閥]]や[[住友財閥]]など異種の業種が同族的支配関係により組織された独占資本を意味するが、ジャーナリズムにおいては実業家集団の結団を指すことがあり、同様の総称には[[江州財閥]]([[近江商人]])、佐賀財閥、中京財閥がある。
== 甲州財閥の盛衰 ==
甲斐国では近世に[[甲府城|甲府城下町]]が発達し、[[甲州街道]]や[[富士川|富士川舟運]]をはじめとする諸街道・物流網が成立し商業が展開される。甲府城下町(新府中)では八日町([[甲府市]][[中央 (甲府市)|中央]])を中心に[[大店]]を構える有力商人が出現し、一方で在方においても[[養蚕]]や[[タバコ|煙草]]、果樹栽培など商品作物の栽培が行われ、[[農間余業]]として[[行商]]を行う商人が出現した。また、富士川舟運では[[廻米]]輸送を行う下げ荷として塩などの物産を移入しており、これに携わる有力商人が存在していた。
安政6年(1859年)[[横浜港]]が開港されると、甲州屋忠右衛門(篠原忠右衛門)、川手五郎右衛門、若尾逸平ら投機商が出現し、彼らは横浜に店を構え[[蚕糸]]や果樹など甲州物産を輸出し財をなした。忠右衛門らはその後養蚕恐慌により没落するが、若尾逸平らは新興町人として成長し、彼らはいずれも甲府町方の商人に対して在方に出自をもっている。
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=== 甲州財閥 ===
[[File:Koike Kunizo president of the koike company.jpg|thumb|小池国三]]
*[[甲州屋忠右衛門]]
*[[根津嘉一郎 (初代)]]([[東武鉄道]]や[[南海電気鉄道]]に関与し、[[根津財閥]]を形成)
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*[[小野金六]]([[身延線|富士身延鉄道]]社長)
*[[小池国三]]([[山一證券]]創業者、前述の若尾に師事した後、独立)
*[[古屋徳兵衛 (初代)]]([[松屋 (百貨店)|松屋百貨店]]創業者)
*[[堀内良平]]([[富士急行]]創業者、[[衆議院議員]]の[[堀内光雄]]は孫)
*[[神戸挙一]](東京電燈などの社長)
=== その他甲州系財閥 ===
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*[[穴水清彦]]([[相模鉄道]])
*[[穴水要七]](相場師、衆議院議員、[[富士製紙]](後の[[王子製紙 (初代)|王子製紙]])および北海道電燈(現[[北海道電力]]))
*[[小佐野賢治]]([[国際興業]]創業者)
*[[小林一三]]([[阪急電鉄]])
*[[早川徳次 (東京地下鉄道)|早川徳次]]([[東京
*[[中田大三]]([[神戸電鉄]])
*[[佐藤晴雄]]([[京浜急行電鉄]])
*[[古屋哲男]]([[富国生命]])
*[[小林宏治]]([[日本電気]])
*[[小林中]]([[日本開発銀行]])
*[[三神良三]]([[東京會舘]])
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== 参考文献 ==
(著者・編者の五十音順)
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== 外部リンク ==
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[[Category:日本の経済史]]
[[Category:日本の財閥・コンツェルン]]
[[Category:山梨県の歴史]]
▲[[Category:中部地方の経済]]
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