「レパントの海戦」の版間の差分

[[Image:Battle of Lepanto 1571.jpg|300px]]

|caption=

|date=[[1571年]][[10月7日]]

|casualties1=戦死者7650?<br />負傷者7785<br /><br />ガレー12隻喪失

|casualties2=戦死者5000<br /><br />捕虜25000、漕手のキリスト教徒12000<br />ガレー25隻沈没、ガレー170隻小型ガレオン40隻投降

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<!--損害に関しては、中公新書「物語　スペインの歴史」を元にしました-->

 

 

== 背景 ==

==戦闘の経過==

カトリック教国の連合艦隊（以下「連合艦隊」という。）は300隻からなり、有能な指揮官[[ドン・フアン・デ・アウストリア]]（スペイン王[[フェリペ2世 (スペイン王)|フェリペ2世]]の庶弟）によって指揮されていた。オスマン帝国の艦隊（以下「オスマン艦隊」という。）側は、{{仮リンク|メジンザード・アリ・パシャ|tr|Müezzinzade Ali Paşa}}に率いられた285隻であった。両軍とも大多数を[[ガレー船]]が占めていた。カトリック連合側には疾病の流行により若干の戦力の減少があり、オスマン側は疾病に加え9月中旬の帰投予定が延長されるなど長期の活動による必需品と武器弾薬の補給欠乏によって戦力の減少と士気の低下を招いていた。

===開戦の状況===

連合艦隊側では総司令官ドン・フアンが小舟で各艦に激励にまわっていた。

天候は快晴。東からの微風が吹き、オスマン艦隊にやや有利な状況である。

 

 

 

===正午===

 

戦場の北、連合艦隊左翼バルバリーゴ艦隊はオスマン艦隊右翼シロッコ艦隊が後方へ回り込むのを防ぐため、海岸近くまで船を寄せていたが、地形に詳しいシロッコ艦隊の6隻が連合艦隊後背に回り込むことに成功していた。激烈な戦闘が展開され、旗艦で指揮を執るバルバリーゴ司令も右目を矢で射抜かれ致命傷を負い、指揮官不在の連合艦隊は崩壊しかけるが、隙を見て横付けした援軍により難を逃れた。指揮権はバルバリーゴの甥マルコ・コンタリーニが継承した。一方のオスマン艦隊のシロッコも槍に胸を貫かれ戦死した。オスマン艦隊は大混乱に陥り、先を競って離脱をはかったためかえって船を衝突させ被害を出した。

 

===午後1時半===

 

戦場の南では、ドーリアとウルグ・アリが南へ移動し続けていたが、やがてウルグ・アリは北への転進をはかる。そこへ連合艦隊左翼部隊・中央部隊で戦闘に決着がついたドン・フアンおよびサンタ・クルス侯がドーリア艦隊の救援に赴き、さらにドーリアも北へ転進した。すでにシロッコ、アリ・パシャ、アサンとも戦死しており、これ以上の戦闘は無益とウルグ・アリ艦隊は戦線離脱した。

==結果==

[[File:Fernando Bertelli, Die Seeschlacht von Lepanto, Venedig 1572, Museo Storico Navale (550x500).jpg|300px|thumb|right|レパントの海戦　Fernando Bertelli作]]

 

 

オスマン帝国は艦隊の再建に取り掛かり、6ヶ月後には大艦隊の艤装を完了した。[[ヴェネツィア共和国|ヴェネツィア]]から奪取していた[[キプロス島]]の権利を割譲させるなど、地中海における優位性を依然として維持し、地中海の西側においてもスペイン王国が制海権を確保するのはまだ先のこととなる。

[[小説]]「[[ドン・キホーテ]]」の作者[[ミゲル・デ・セルバンテス]]も参戦したが、左手に銃撃を受けたと言う。

 

* The battle of Lepanto, Robert Cowling, Strategy and Tactics 272, 2011

 

== 参考文献 ==

|series = 中公新書1635

|location = [[東京]]

|ref = 岩根(2002)

}}

 

== 関連項目 ==

{{Commonscat|Battle of Lepanto}}

*[[プレヴェザの海戦]]

*[[フェルナン・ブローデル]]『地中海』

 

{{Coord|38|12|N|21|18|E|display=title}}

{{DEFAULTSORT:れはんとのかいせん}}

[[Category:オスマン帝国の海戦]]

[[Category:スペインの海戦]]

[[Category:イタリアの戦闘]]

[[Category:教皇権の歴史]]

[[Category:地中海の歴史]]

[[Category:1571年の戦闘]]