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[[Image:Xiyou2.PNG|thumb|西遊原旨の挿絵より。文字通りの豚の姿が原作のイメージ]]
{{中華圏の事物
'''猪 八戒'''(ちょ はっかい、{{zh2 | t=豬八戒| s=猪八戒| hp=Zhū Bājiè||w =Chu Pa Chieh |j =zyu¹ baat³ gaai³ | first=t}}、{{Lang-th|ตือโป๊ยก่าย}}、{{Lang-vi|Tru Bat Gioi}})は、[[中国]]の[[四大奇書]][[小説]]『[[西遊記]]』に登場する主要登場[[キャラクター]]の一人である妖仙。[[台湾]]などでは{{読み仮名|{{lang|zh-hant|'''豬哥神'''}}|{{ピン音|Zhū gē shēn}}}}という神として崇拝されている<ref>[http://taiwanpedia.culture.tw/web/content?ID=12018&Keyword=%E7%A5%96%E5%B8%AB%E7%88%BA 豬哥神(豬八戒) - 台灣大百科全書]</ref>。<!--{{記事名の制約|title={{lang|zh-hant|豬八戒}}}}現状でも問題ないと考えられるのでコメントアウト-->
|タイトル= 猪八戒
|画像種別=
|画像= [[File:猪八戒吃西瓜.jpg|200px]]
|画像の説明= [[剪紙]][[アニメーション]]『猪八戒吃西瓜』<br />([[1958年]]制作)の一場面
|英文=
|簡体字= 猪八戒
|繁体字= 豬八戒
|ピン音= Zhū Bājiè
|通用 =
|注音符号= ㄓㄨㄅㄚㄐㄧㄝˋ
|ラテン字= Chu<sup>1</sup> Pa<sup>1</sup>-chieh<sup>4</sup>
|広東語ピン音= Zyu<sup>1</sup> Baat<sup>3</sup> Gaai<sup>3</sup>
|広東語=
|上海語=
|閩南語白話字= Tu Pat-kài
|台湾語=
|カタカナ= ヂュ バージェ
|ひらがな= ちょ はっかい}}
'''猪 八戒'''(ちょ はっかい、{{Lang-zh2 | t=豬八戒| s=猪八戒| hp=Zhū Bājiè||w =Chu Pa Chieh |j =zyu¹ baat³{{sup|3}} gaai³{{sup|3}} | first=t}}、{{Lang-th|ตือโป๊ยก่าย}}、{{Lang-vi|TruTrư BatBát GioiGiới}})は、[[中国]]の[[四大奇書]][[小説]]『[[西遊記]]』に登場する主要登場[[キャラクター]]の一人である妖仙。[[台湾]]などでは{{読み仮名|{{lang|zh-hant|'''豬哥神'''}}|{{ピン音|Zhū gē shēn}}}}という神として崇拝されている<ref>[http://taiwanpedia.culture.tw/web/content?ID=12018&Keyword=%E7%A5%96%E5%B8%AB%E7%88%BA 豬哥神(豬八戒) - 台灣大百科全書]</ref>。<!--{{記事名の制約|title={{lang|zh-hant|豬八戒}}}}現状でも問題ないと考えられるのでコメントアウト-->
 
== 概要 ==
中国語では家猪は[[ブタ]]、野猪が[[イノシシ]]を意味し、単に「猪」といえば通常はブタのことをさす。[[元 (王朝)|元代]]の西遊記とみられる逸話をもつ朝鮮の『朴通事諺解』([[1677年]])では、「猪」と近似した発音の「朱」を名字としていたが、[[明]]代に[[皇帝]]の姓が「朱」であったため、[[避諱]]により元の意の通り「猪」を用い、猪八戒となった。
 
元々は、[[北極紫微大帝]]の配下で天界で[[天の川]]を管理し水軍を指揮する{{読み仮名|'''天蓬元帥'''|てんぽうげんすい}}だった。西遊記よりも古い[[雑劇|西遊雑劇]]などの設定では[[摩利支天]]の配下・御車将軍であったともされる。女癖の悪さで知られ、[[蟠桃会]]の折に酔った勢いで月にある[[月宮殿|広寒宮]]の{{読み仮名|[[嫦娥]]/姮娥|じょうが/こうが}}に強引に言い寄った為、鎚で2000回打たれる刑罰をうけ、さらに天界を追われて地上に落とされた。
 
地上では真っ当に生きようと人間に生まれ変わるはずが、誤って雌豚の胎内に入り、黒豚の[[妖怪]]となってしまった。雌豚の腹を噛み破って生まれ、群れの他の豚も打ち殺して、福陵山で人食い妖怪となる。その後、武芸をたしなむことを見初められ、福陵山雲桟洞の女妖怪であった{{読み仮名|'''卯二姐'''|マオアールジェ}}に婿として迎えられるが、一年余りで妻とは死別し、彼女の財産を使い果たすと、また人を喰らうようになった。
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原作においては、敬虔な[[仏教徒]]ないし[[僧]]として描かれ、煩悩と戦いながらも飲酒(ただし般若湯と憚って飲むシーンはある)・生臭食・[[女犯]](前述の通り婿入りしたことはある)を犯すことは無く、僧としての義務である[[八斎戒]]も守っていた。三蔵一行のなかでコミカルな役回りが多く、明るく単純な性格に描写され、悟空によくからかわれる。豚そのものの醜い姿で、頭髪はない。
 
西域より帰還の後、未来世に浄壇使者(じょうだんししゃ)となることを釈迦如来より約束される。三蔵法師は旃檀功徳仏、孫悟空は闘戦勝仏、沙悟浄は金身[[阿羅漢|羅漢]]であり、3人は仏や聖者なのに自分だけ「使者」である事に猪八戒は不平を漏らすが、釈迦如来曰く、法事の祭壇を清める(つまり供物の残りを好きなだけ食べられる)役という事で、猪八戒の大食に配慮しての事であった。
 
== 一般的なイメージ ==
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* 怠け者
* [[馬鹿|愚か]]
* 武器は釘鈀(ていは)。9本の歯を持つ熊手を思わせる[[馬鍬(まぐわ)]]風の[[農具]]で、[[太上老君]]の作。材質は神氷鉄。元帥昇進の祝いに天帝から下された物。重量は[[経蔵 (建築)|経蔵]]1つ分の経典と同じ、5040[[斤]]<ref>これは沙悟浄の“降魔の宝杖”も同じ</ref>(約3トン)。ほとんど振るわれることはないが、本気で使うと火炎旋風を巻き起こすという
* 孫悟空同様に雲に乗って空を飛べる<ref>速度は孫悟空より遅いが、孫悟空は天上天下で最強の神仙であるので、当然といえば当然</ref>
 
日本ではネガティブに見られることもある上記の性質であるが、その自由奔放で人間くさい性格から、中国では孫悟空以上の人気を誇<ref>[[2006年]][[1月7日]]放送の[[SmaSTATION!!|SmaSTATION-5]]より{{要高次出典|date=2016-12-09}}</ref>、[[タンキー]]によく降ろされる神仙でもある。また、中国では「猪八戒吃人参果(猪八戒が人参果(架空の不老長寿の果実)を食べる)」(猪八戒は人参果の味が分からないので、物の価値や有難みを理解しないこと、[[日本]]の「猫に小判」「豚に真珠」と同義)など、猪八戒を題材とする[[諺]]も生まれた。
 
イスラム諸国で西遊記があまり読まれない理由は諸説あるが、猪八戒(イスラム教では豚が忌み嫌われている)の存在があるためであるとの説が有力視されている。
==八戒が倒した妖怪==
[[File:天篷元帥(tian peng yuan shuai).jpeg|thumb|180px|天蓬元帥]]
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* 猪八戒(玄奘三蔵による[[通称]])
* 浄壇使者(釈迦如来の任命 仏に捧げられたお供え物の始末を一手に引き受ける、即ち自分で食べてしまってもよい)
 
== 関連項目 ==
* [[西遊記の成立史]]
* [[八斎戒]]
* [[梅山豚]] - モデルになったとされる中国の太湖豚(タイフウトン)系の原種豚の品種名。
 
== 脚注 ==
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{{Reflist|2}}
 
== 関連項目 ==
{{-}}
{{Commonscat|Zhu Bajie}}
* [[西遊記の成立史]]
* [[八斎戒]]
* [[梅山豚]] - モデルになったとされる中国の[[太湖豚(タイフウトン)]]系の原種豚の品種名。
 
{{西遊記}}
{{DEFAULTSORT:ちよはつかい}}
[[Category:西遊記]]
[[Category:神話・伝説の豚・猪]]
[[Category:架空のブタ]]
[[Category:架空の僧]]
[[Category:フィクションの妖怪]]