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フライトテストを重ねながら当初はVORやDMEで慣性航法装置を補正する方法で、さらにはGPSによる補正も取り入れられるようになった。この機位を特定するために補正するセンサー(VORやDME、衛星など)を指定して行う航法を'''SBN'''({{lang-en-short|sensor-based navigation}})という。SBNの段階では航法精度がまだどの程度なのか確定されていなかったため、精度を指定せずにRNAVを設定していた。
 
SBNによる運航を続ける中で航法精度の評価ができてきたことから、次の段階では航法精度を指定した'''PBN'''(Performance-Based Navigation) となる。その背景には、[[衛星航法補強システム]]/SBAS{{efn|衛星航法補助施設または静止衛星型衛星航法補強システムとも言う。GPSの精度を向上するための静止衛星を利用するシステム。}}({{lang-en-short|satellite based augmentation system}})[[人工衛星]]が多数打ち上げられるなど、[[グローバル・ポジショニング・システム|GPS]]の精度が昔とは比べ物にならないほど向上(補正)したこともあげられる。
 
こうした過程を経て、[[2007年]]4月にRNAVのシステムが全面的に見直され、[[国際民間航空機関|ICAO(国際民間航空機関)]]において国際基準が決定された。この国際基準はICAO PBN マニュアル (Doc 9613) として配布されている。
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'''RNP'''({{lang-en-short|required navigation performance}})とは、機上の性能監視機能と警報機能を必要とする特別なRNAVである。一般的なRNAVは監視・警報機能がないため、洋上を除きそのバックアップとして[[航空交通管制]]用レーダーの覆域下でなければ航行できないのに対し、RNPはレーダー覆域でなくても航行できるのが大きな違いである。
 
基準としてはエンルート用のRNP4(航法精度4マイル)、ターミナル用のBasic-RNP1(航法精度1マイル)、進入用のRNP APCH(航法精度1マイル)、進入用のRNP AR APCH(航法精度0.3マイルまたは0.3マイル未満)が設定されているが、日本において本格的なRNP航行は2020年7月からILSが地理的制約により設置が難しい[[松本空港]]から始まり<ref>[https://www.pref.nagano.lg.jp/hisho/kensei/soshiki/soshiki/bukaigi/documents/20200716houkoku1.pdf 信州まつもと空港に新しい進入方式が導入されます]</ref>、また、2022年時点で地方空港をはじめ、徐々に普及しつつある<ref>{{Cite web |url=http://atcaj.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2022/11/2022_ATS_Symposium_1.pdf |title=航空管制の現状とこれから |access-date=2023-12-22 |publisher=一般財団法人 航空交通管制協会}}</ref>。
 
RNP AR APCH0.3が東京国際空港等で実験的に2012年より実施されている。