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|採用時期=[[1880年]](事実上)<br />[[1980年]](法律上)
|採用終了=
|試聴="O Canada", performed by the United States NavyThird BandMarine -Aircraft OWing CanadaBand.oggoga
|試聴タイトル=オー・カナダ(演奏のみ)
}}
 
'''オー・カナダ'''({{lang-en|''O Canada''}}、{{lang-fr|Ô Canada}}、{{lang-iu|ᐆ ᑲᓇᑕ!}})は、[[カナダ]]の[[国歌]]。[[1880年]][[6月24日]]、[[ケベック]]の建国記念日の式典に向け愛国歌として{{仮リンク|カリサ・ラヴァレー|fr|Calixa Lavallée|en|Calixa Lavallée}}([[ケベック州]]の[[作曲家]])が[[作曲]]、{{仮リンク|アドルフ=バジル・ルーチエ|label=アドルフ=バジル・ルーチエ卿|fr|Sir Adolphe-Basile Routhier|en|Adolphe-Basile Routhier}}(ケベック州の[[判事]])が[[フランス語]]で[[作詞]]、式典で初めて歌われた。[[英語]]の訳詞は[[1906年]]までは無く、2年後の[[1908年]]に現行の歌詞の元となるものが{{仮リンク|ロバート・スタンリー・ウィア|en|Robert Stanley Weir}}(ケベック州の[[法律家]])によって書かれた。
 
[[1968年]]には、上下院特別合同委員会の勧告により、英語版の歌詞が若干変更されたが、[[フランス語]]版の歌詞は変更されていない。この曲の「カナダ人」は[[フランス系カナダ人]]をしめし、フランス系カナダ人を象徴する曲であったが、「カナダ」という単語が今のカナダ連邦を意味する単語に変わり、1世紀後[[1980年]][[7月1日]]、「[[カナダの日]]」の祝典に際し、国歌として法制化された。
 
また、[[カナダの総督]]、[[カナダの副総督|副総督]]に対する[[王室歌]]として、{{仮リンク|総督歌|en|Vice Regal Salute}}はカナダの[[王室歌]]である『[[王陛下万歳]]』の冒頭6[[小節]]とオー・カナダの冒頭4[[小節]]、末尾4[[小節]]を利用して[[編曲]]された。これらは総督、副総督が公式の場に登場する場合に演奏される。
 
{{Multi-listen start}}
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== 歌詞に対する議論 ==
英語詞に含まれる''True patriot love '''in''' '''all thy sons''' command''(和訳: 「'''汝の息子全ての中に'''流れる真の愛国心」<ref>「汝の息子全ての中に流れる真の愛国心」はカナダ大使館のHPにも見られる訳文である。ただしその文法をみると、True patriot loveは目的語、in all thy sonsは前置詞句、commandは動詞で、主語はなく、通常の語順であれば、Command true patriot love in all thy sons.となる。commandを文尾に置いたのは、landとともに韻をふませるためであろう。これを命令文と解するならばその訳文は、「汝の息子全ての中に、真の愛国心を鼓舞せしめよ」となろうか。</ref>)という一節は男性のみを指しており男女差別だという意見が以前からあった。
 
ウィアによって英語の歌詞が作られたのはオリジナルから26年後の[[1908年]]のことだが、当時は''sons''という単語は含まれておらず、やや古風な'''''thou dost in us''' command''「我ら〜」を用いており宗教的な言い回しはなかった。
 
その後[[第一次世界大戦]]の影響からか'''''thou dost in us''' command''を'''''in all thy sons''' command''に改め、宗教的な言い回しになったとされる<ref>[http://blog.so-net.ne.jp/canadian_history/2010-03-05 国歌「オー・カナダ」の歌詞変更を検討]日本deカナダ史</ref>。
 
[[2010年]]、[[バンクーバーオリンピック]]で国歌が度々演奏されたが、同国が金メダルを取った14種目のうち6種目は女性選手であった。[[カルガリー大学]]の[[リズベス・ドナルドソン]]名誉教授が「女性たちが名誉ある表彰台で'''''in all thy sons''' command''と歌うのは目に余る」といったメールを[[スティーヴン・ハーパー]]首相宛に送ったところ首相も同感し国歌修正案を国会に提出。しかし国民から批判が殺到したためすぐさま撤回した<ref>[https://web.archive.org/web/20100311053051/http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100308-OYT1T00960.htm カナダの国歌が男女差別的?五輪余波かも]</ref>。
 
カルガリー大学で政治学を教えるトム・フラネガン教授は、この問題を取り上げることはほかの全ての問題を噴出させることになると警告した。
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原詞である[[フランス語]]版は至って性別に中立な歌詞である。上記の該当する箇所はフランス語歌詞では、''Ton front est ceint de fleurons glorieux!''(和訳: 『み前は輝かしい花輪で覆われている。』)であり全く内容が異なる。最後のリフレイン部も英語版は、''O Canada. We stand on guard for thee.''(和訳: おお、カナダよ、我らは汝を守る。)と献身的な歌詞であるのに対して、フランス語歌詞は、''Protégera non foyers et nos droits.''(我らの住まいと権利を保護するであろう。)と祖国への願いが託されている。
 
[[2016年]]1月、{{仮リンク|モーリル・ベランジェ|en|Mauril Bélanger}}下院議員は、「'''息子'''たち(''in '''all thy sons''' command'')」を「''''''たち(''in '''all of us''' command'')」に改める法案を議員立法で提出した<ref name="1908asahi">{{citenews |url=https://digital.asahi.com/articles/ASM7W62Z6M7WUHBI018.html |title=カナダにもALS患者の議員 国歌の歌詞修正に尽力 |date=2019-07-28 |accessdate=2019-08-01 |work=朝日新聞}}</ref>。同年6月に下院を通過、[[2018年]]2月2日に上院で可決し、その場で新しい歌詞となった国歌が斉唱された<ref name="1908asahi" /><ref>{{Wayback |url=http://www.afpbb.com/articles/-/3161023 |title=カナダ上院、国歌の歌詞変更法案を可決 性的区別なくす(AFPBB、2018年2月3日) |date=20181205081113 }}</ref>。
 
== 言語 ==
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{{アメリカの国歌}}
 
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:おおかなた}}
[[Category:国歌]]
[[Category:1880年]]
[[Category:カナダの楽曲]]
[[Category:パブリックドメインの音楽]]