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[[ファイル:Glover Garden Nagasaki Japan20n.jpg|thumb|260px|[[グラバー園]]・自由亭前にある「西洋料理発祥の碑」。[[長崎県]][[長崎市]]]]
'''洋食'''(ようしょく)とは、広義では[[西洋料理]]から西洋風の[[料理]]の全般を指し、狭義では[[日本]]で独自に発展した西洋風の料理を指す。それらは日本のもので開発された料理ではあるが、[[和食]]とは明確に区別されている<ref>NHK出版 土井善晴 著「学びのきほん くらしのための料理学」65頁</ref>。本項では、後者の日本で独自に発展した西洋風の料理について記述する。
 
== 洋食の誕生 ==
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==日本固有の洋食==
近年においては、従来のように西洋料理全般を大雑把に洋食と呼ぶことは減り、[[フランス料理]]・[[イタリア料理]]・[[スペイン料理]]・[[ロシア料理]]・[[ドイツ料理]]などと国別に呼びわけるのが普通になっている。そのため、いまは日本で独自に進化した西洋風の料理のことを「洋食」とすることが多い。[[岡田哲]]は『とんかつの誕生』(p72)で、「パンと合うのが西洋料理であり、米飯と合うのが洋食」という説を唱えた。

また[[石毛直道]]は『講座 食の文化 第二巻 日本の食事文化』で、「洋食は特定の欧米に限定されたモデルをもたない。それは、日本人がばくぜんとイメージした欧米一般のことであり、いわば日本で再構成された外来風の食事システムである」(同書p381)と述べている。また村岡實は、[[平凡社]]の『世界大百科事典』の「洋食」の項のなかで、「洋食には多分に日本的な要素がふくまれている」と指摘している。
 
一般社団法人日本洋食協会によると、「洋食とは米飯に合わせて食す、日本独自の進化を遂げた西洋料理」と定義している。
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* [[カツレツ]] - スライスした牛・豚・鶏などの肉に卵液をつけ、[[パン粉]]をまぶし、多量の油で揚げて作る。[[牛カツ]]・[[豚カツ]]・[[鶏カツ]]・[[メンチカツ]]・エビカツなど。このうち豚カツはカツの代名詞になるほど普及し、昭和初期には東京下町の[[上野]]・[[浅草]]に「とんかつ」専門店を乱立させた。茶碗飯、[[味噌汁]]、[[漬物|御新香]]の膳立てで、日本独特のとんかつソースをかけて箸で食べさせるというスタイルは、もはや[[和食]]と呼んでも過言ではない<ref>『とんかつ フライ料理 - 人気店のメニューと調理技術』旭屋出版、p116。ISBN 978-4751108185。</ref>。
* [[フライ (料理)|フライ]] - 調理法はカツとおなじだが、素材が魚介類の場合はフライと呼ぶ。[[カキフライ]]・[[エビフライ]]・[[アジフライ]]のほか、[[ホタテ]]・[[イカ]]・[[鮭]]・[[白身魚のフライ|白身魚]]などが素材に使われる。とんかつ専門店でもよく扱われる。
* [[ステーキ]] - 肉類を大判の厚切りにカットして焼いた料理。古くは「テキ」とも呼ばれた。通常は[[牛肉]]料理を指し、厚切りで美味しく食べられる部位はサーロイン、フィレなどに限られているため高価であることが多い。その一方で、[[豚肉]]、[[鯨肉]]、[[レバー (食材)|レバー]]といった安価な材料でもステーキ風の料理が作られ、「とんてき」や「鯨のテキ」などと呼ばれることがあった。明治期以前の日本には存在しなかった食習慣であるが、醤油で味付けしたり、[[ワサビ]]や[[大根おろし]]が添えられるなど、和風に調理される場合もある。
* [[ハンバーグ]] - [[挽肉]]にパン粉や卵などのつなぎを合わせ整形して焼いた料理。戦後に普及した名称であり、戦前はハンブルグステーキやミンチボールなどと呼ばれた。比較的安価に作れるため、レストランでもお手頃な料理として人気となり、家庭料理としても早くから普及した。
* [[ピラフ]] - 元々は[[トルコ料理]]のピラウで、生米に具を加え出汁で炊いた炊き込みごはん料理。ただ、日本の洋食店でピラフとして出されている料理は必ずしも本来の作り方をしているとは限らず、すでに炊きあがった白米を洋風に味付けして炒めている場合もある。
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[[Category:料理]]
[[Category:和製漢語]]
[[Category:日本の料理用語]]