「聟島列島」の版間の差分
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| coordinates = {{coord|27|40|55|N|142|8|24|E}}
| archipelago = [[小笠原諸島]]
| total islands = 19<ref name = "kotobank">{{Cite web
| major islands = [[聟島]]、[[媒島]]、[[嫁島]]、[[北之島]]
| area km2 = 7
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== 聟島列島を構成する島や岩など ==
*[[北之島]] - 面積0.14㎞<sup>2</sup>、'''[[世界遺産]]'''(登録 1362-001)
*[[聟島]] (別名:ケーター島) - 面積 2.57km<sup>2</sup>、'''世界遺産'''(登録1362-002)
*[[媒島]] - 面積 1.37km<sup>2</sup>、'''世界遺産'''(登録 1362-003)
*[[嫁島]] - 面積 0.81km<sup>2</sup> 、'''世界遺産'''(登録 1362-004)
== 生物相 ==
生物の多い陸地から遠く離れているために独自の生物相が存在した。かつては森林に覆われていたと考えられているが、[[人間]]の入植で持ち込まれた[[ヤギ]]や[[クマネズミ]]などの外来生物によって在来の生物相が破壊された。聟島や媒島に生息していた[[ムコジマメグロ]]は[[1930年]]以降確認されておらず、[[絶滅]]したとされる。
[[1990年代]]後半から野生化したヤギなどの駆除をはじめ、[[2000年代]]初頭にはいずれの島でも根絶された。聟島ではクマネズミも根絶されている。根絶は在来動植物の回復に効果が出ている<ref>{{
=== アホウドリの繁殖地形成計画 ===
[[アホウドリ]]の[[繁殖]]地である[[鳥島 (八丈支庁)|鳥島]]は日本有数の活火山であり繁殖地が破壊される可能性があるため、聟島に新たな繁殖地を人為的に設ける計画が[[2006年]]から進められている。[[ミッドウェー島]]と聟島列島内の聟島が候補地に挙がったが、聟島には島の西部から属島の鳥島にかけて既に[[クロアシアホウドリ]]や[[コアホウドリ]]が生息していること、聟島列島は濫獲以前のアホウドリの繁殖地のひとつであり火山噴火の恐れがないこと、2000年にアホウドリが飛来し営巣していたことなどを理由として選定された<ref>{{
計画は[[2008年]]からの5年間で、鳥島で産まれたアホウドリの雛の一部を聟島に運んで育て、聟島を新たな繁殖地として認識させるもので、成鳥の模型で島内への誘引をはかり、偽物の卵を置くことで戻ったつがいの産卵を促している。5年間でのべ70羽のひなを移送し、死んだ1羽をのぞく69羽すべてが巣立った。2012年に巣立った14羽のうち6羽には発信器が取り付けられており、今後の行動について追跡調査が行われる<ref>{{Cite web|和書|date=2012-05-25|url=http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012052501002223.html|title=聟島、アホウドリ14羽巣立ち|publisher= [[中日新聞]]|accessdate=2012-05-26}}</ref>。
2011年ごろからは聟島に人工飼育個体の帰還が始まり、[[2011年]]2月に[[2008年]]に放鳥したうちの1羽が聟島に戻っているのが目撃され、その後も徐々に帰還し、2011年5月時点で計7羽<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13836|title=聟島に移送したアホウドリのヒナ全羽の巣立ちについて(お知らせ)|publisher= - [[環境省]] ニュース|date=2011-05-25|accessdate=2011-10-22}}</ref>、2012年12月時点では、2008年から2009年にかけて旅立った25羽のうちの12羽が帰島した。
[[2012年]]12月になり、NHKのカメラによってつがいが産卵していることが確認されていたが<ref>{{Cite web|和書|url=
一方[[2014年]][[5月12日]]には[[アホウドリ]]と見られる雛を発見したと発表され<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1204M_S4A510C1CR8000/|title=小笠原諸島でアホウドリのひなか 確認なら戦後初|publisher=日本経済新聞|date=2014-05-12|accessdate=2015-05-15}}</ref>、東京都はアホウドリの可能性が高いとした。分析に当たった北海道大は[[鳥島 (八丈支庁)|伊豆鳥島]]由来のものだとしていたが<ref>{{Cite web|和書|url=https://web.archive.org/web/20140708035902/http://www.47news.jp/CN/201407/CN2014070701002146.html|title=アホウドリの可能性大、東京都 伊豆諸島・鳥島由来か|publisher=[[47NEWS]]|date=2014-07-07|accessdate=2015-08-12}}</ref>[[2015年]]2月、環境省や東京都などの調査で媒島に生息するアホウドリのつがいが発見され、[[山階鳥類研究所]]がこのつがいの羽毛のDNAを研究機関で解析したところ、2014年5月に発見された雛の羽のDNAと共通点が見つかり、親子関係が証明された<ref name="共同">{{Cite web|和書|url=https://web.archive.org/web/20150326233725/http://www.47news.jp/CN/201503/CN2015032501001832.html|title=小笠原・媒島でアホウドリ繁殖 戦後初確認、DNA分析|publisher=[[共同通信]](47NEWS)|date=2015-03-26|accessdate=2015-03-27}}</ref><ref name="日テレ">{{Cite web|和書|url=https://web.archive.org/web/20150402114749/http://news24.jp/articles/2015/03/26/07271775.html|title=アホウドリ、小笠原諸島で繁殖 戦後初|publisher=[[日本テレビ]]|date=2015-03-26|accessdate=2015-03-27}}</ref>。このつがいは小笠原への繁殖地形成計画で[[聟島]]に移送した個体と[[伊豆鳥島|鳥島]]の個体とみられる。これは繁殖地形成計画の初めての成果となり、また小笠原諸島でのアホウドリの繁殖が確認されたのは戦後初となった<ref name="共同" /><ref name="日テレ" />。
[[2015年]]1月下旬からは、既に置かれている成鳥の模型に加え、生後30日のひなを忠実に再現した模型10体([[京都市]]の西尾製作所製)が設置された<ref name="cn1501">「アホウドリは気付くかな? 小笠原に模型で誘う」[[中日新聞]]2015年1月4日付朝刊、社会10版36ページ</ref>。
[[2016年]][[1月15日]]、聟島北西部でアホウドリの雛が初確認されたことが発表された。このアホウドリは2012年以来営巣していたオスの個体で、メスは列島外の野生個体と見られている<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.metro.tokyo.lg.jp/INET/OSHIRASE/2016/01/20q1f800.htm|title=小笠原諸島 聟(むこ)島(じま)列島聟島でアホウドリのヒナを初確認|publisher=東京都|date=2016-01-15|accessdate=2016-02-28}}</ref>。また嫁島でもひなが育っている事が確認され、聟島列島全体で2つがいの繁殖が行われたことが確認された。雛は順調に育ち5月14日には巣立ちが確認されたと発表された<ref>{{
[[2022年]]には聟島生まれの個体が繁殖しているのが確認されており孫世代も誕生している<ref>{{
== 脚注 ==
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