「ゴールキーパーグローブ」の版間の差分

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[[画像ファイル:SoccerGoalkeeperglove goalkeeperpano FCB981.jpg|300px400px|thumb|right|thumb|キーパーグローブを着用した[[サッカー]][[ゴールキーパー (サッカー)|ゴールキーパー]]外観]]
'''ゴールキーパーグローブ'''({{en|goalkeeper glove}})とは、[[サッカー]]において[[ゴールキーパー (サッカー)|ゴールキーパー]]が着用する[[防具]]である。[[シュ'''キト]]からの衝撃から手を守る、[[ボル]]を取りこぼしにくくすグローブ'''とも呼ばれなど。キーパー効果が命でもり今ではグローブ専用のメーカーも多数出ていてどれもハイクオリティーな物となってい
 
== 概要 ==
近年では手を衝撃から守る事に加え、グリップ力や手のフィット感、その他の機能(指先のカットスタイルや[[バーム]]の厚さなど)も求められるようになっている。
[[ファイル:Soccer goalkeeper.jpg|300px|right|thumb|キーパーグローブを着用した[[サッカー]]の[[ゴールキーパー (サッカー)|ゴールキーパー]]]]
キーパーグローブには、[[シュート (サッカー)|シュート]]の衝撃から手を守り、[[サッカーボール|ボール]]を取りこぼしにくくする効果がある<ref name="Technik">{{de icon}}{{cite web |title=Fußball und Technik |publisher=Deutsches Patent- und Markenamt|url=http://www.dpma.de/service/galerie/fussballundtechnik/de/technik/torwartbekleidung/handschuhe.html |accessdate=2012年5月5日}}</ref>。
 
手のひら部分はスポンジ等の衝撃吸収材とその上の[[パーム]]と呼ばれる[[多孔質]]の素材の二層構造になっており、シュートの衝撃から手を保護し、またシュートをキャッチする際、滑り止めの役割を果たしボールを取りこぼしにくくする効果がある。このパーム素材の多くは非常にやわらかく、磨耗しやすいため硬い土や[[人工芝]]の[[グラウンド]]では簡単に磨り減ってしまったり、砂が孔の中に入り込むことで滑り止め効果がなくなってしまう(現在では磨耗耐久性に優れた素材も多いが、そういった素材は滑り止め効果が弱かったり、素材が硬かったりすることが多い)。
[[シジマール]]が現役当時は、キーパーグローブを嵌める習慣がなかったため、砂糖水を掌に塗って乾かしベト付かせる事で滑り止めにしていたと言う(NHKのクイズ番組で正解としてコメント)。<br/>
現在はキーパーグローブ専用また少量水分を含ませることで滑り止め液や[[ムース]]など効果販売されてい強くな。また、キーパーグローブは内部汗により非常に高温・、雨等で水分を湿量に含みすぎるなった、悪臭止め効果するようにくなってしまう匂い問題克服ため水分の[[デオドランドスプレー浸透]]を防ぐ素材などが開発、販売されている。
 
手の甲部分は[[メーカー]]や[[形式|モデル]]によって違うが、パンチングする際ボールが滑らないよう、また遠くまでボールを飛ばせるよう[[ラテックス]]等のゴム系の素材が張られているものや、雨天時の使用の際に水を吸って重くならないために樹脂製の素材を使用しているものがある。
{{Footy-stub|きはくろふ}}
 
さらに、骨の役割を果たすプロテクターが内蔵されているものもある。
{{DEFAULTSORT:きはくろふ]]
これらは主に[[プラスチック]]製で指の曲がる方向には曲がるが逆方向には曲がらない。このためシュートが指に当たった際指の逆反りや突き指を防ぐ機能を持つ。
[[Category:サッカーの器具|サッカーの器具]]
 
また、キーパーグローブは内部が汗により非常に高温・多湿となったり、雑菌が繁殖して悪臭がするようになる。この臭いを消すために、デオドラントスプレー(消臭剤)なども販売されている。
 
== 歴史 ==
今日のような形に近い[[ポリウレタン]]製のキーパーグローブは[[1970年代]]初頭に[[西ドイツ]]の[[ウールシュポルト]]社により開発され製造されたのがはじまりとされる<ref name="伊東125">[[#伊東 2000|伊東 2000]]、125頁</ref>。それまで試合中にキーパーが手袋の類を着用することは珍しいことだった<ref name="Technik"/>。
 
[[日本]]では[[日本サッカーリーグ]] (JSL) の各チームのキーパー達は1970年代中盤までは[[軍手]]に[[滑り止め]]を付けたもの<ref name="伊東124">[[#伊東 2000|伊東 2000]]、124頁</ref>や[[皮革|革製]]の[[手袋]]を使用することが多く<ref name="伊東124"/>、なかには素手でプレーする選手もいた<ref name="伊東124"/>。こうした特注のキーパーグローブが市場に流通されていない時代には、JSLの公式戦において[[釜本邦茂]]の放った威力のあるシュートをキーパーが捕球した際に手の指が裂けたという逸話も残されている<ref name="伊東125"/>。
 
[[1980年代]]に入り最先端のグローブの輸入がはじまり、西ドイツのウール社と{{仮リンク|ロイシュ|en|Reusch (company)}}社の独占市場となっていた<ref name="伊東125"/>。[[1990年代]]に入ると従来の二社に加えて日本国内のスポーツメーカーが市場に参入し、[[1993年]]の[[日本プロサッカーリーグ|Jリーグ]]の開幕後は企業側が広告宣伝効果を狙い、各クラブのレギュラークラスのキーパーへの自社製品の売り込みが過熱化した<ref name="伊東125"/>。契約選手には企業から年間に数十のグローブが提供されるが<ref name="伊東122">[[#伊東 2000|伊東 2000]]、122頁</ref>、多くのキーパーは1試合ごとにグローブを入れ替えるなど消耗品として扱われる傾向があり<ref name="伊東122"/>、使用済みグローブは主に練習の際に使用される<ref name="伊東122"/>。[[ジャンルイジ・ブッフォン]]の場合、年間50試合で20対のグローブを使っている<ref>[https://news.livedoor.com/article/detail/3249466/ GKブッフォンがグローブを選ぶ基準] 欧州通信 2007年07月30日</ref>。一方、一般の競技者が一人あたり年間にグローブを購入する機会は2.5回とされ<ref name="伊東127">[[#伊東 2000|伊東 2000]]、127頁</ref>、商品としての単価に比してその寿命は短い<ref name="伊東127"/>。
 
== エピソード ==
* [[日本プロサッカーリーグ|Jリーグ]]の[[清水エスパルス]]で活躍した[[シジマール・アントニオ・マルチンス|シジマール]]現役当時は、キーパーグローブを嵌める習慣がなかったため、[[砂糖水]]を掌に塗って乾かしベト付かせる事で滑り止めにしていたと言う(NHKのクイズ番組で正解としてコメント)。<br/>現在はキーパーグローブ専用の滑り止め液や[[ムース]]などが販売されている。
* [[UEFA欧州選手権2004|EURO2004]]の準決勝、[[PK戦]]の場面において、[[サッカーポルトガル代表|ポルトガル代表]]の[[リカルド・ペレイラ]]は、キーパーグローブを外した素手の状態で6人目の選手のシュートをセーブし、チームの勝利に貢献した。
*サッカーと良く似た競技に[[フットサル]]があるが、フットサルではフットサル用キーパーグローブが各メーカーから販売されているが、ボールを投げることが多いフットサルでは素手でプレーするプレイヤーも多い。ただし、'''サッカー以上に近距離から'''、'''サッカーボールより重いボールのシュート'''を素手で受けることを考えると慣れないうちはグローブをつけることが望ましい。
 
== 脚注 ==
{{Reflist}}
 
== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書|author=伊東武彦|year=2000 |title=サッカーMONO物語|publisher=[[ベースボール・マガジン社]]|isbn=978-4583035963 |ref=伊東 2000}}
 
== 関連項目 ==
* [[スポーツ器具の一覧]]
* [[競技者の用具 (サッカー)]]
 
{{被服}}
{{Footy-stub|きはくろふ}}
 
{{DEFAULTSORT:こおるくろ]]}}
[[Category:サッカーの器具|サッカーの器具]]
[[Category:手袋]]
[[Category:防具]]
[[Category:スポーツウェア]]
 
[[en:Kit (association football)#Other equipment]]