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|画像 = [[File:BanchouzanKouganji1.jpg|240px]]
|所在地 = [[東京都]][[豊島区]][[巣鴨]]3-35-2
|緯度度 = 35|緯度分 = 44|緯度秒 = 8.53
|位置 = {{ウィキ座標2段度分秒|35|44|8.53|N|139|44|8.33|E|scale:10000}}
|経度度 = 139|経度分 = 44|経度秒 = 8.33
|地図 = Tokyo city
|山号 = 萬頂山(ばんちょうざん)
|宗旨 = [[禅宗]]
|宗派 = [[曹洞宗]]
|寺格 =
|本尊 = [[地蔵菩薩]](延命地蔵、通称とげぬき地蔵、[[秘仏]])
|創建年 = [[慶長]]元年([[1596年]])
|開山 =
|開基 = 扶岳太助
|正式名中興年 =
|中興 =
|別称 = '''とげぬき地蔵'''
|正式名 = 萬頂山高岩禪寺
|札所等 = 関東百八地蔵108番
|別称 =
|札所等 = 関東百八地蔵108番(結願)
|文化財 = 本堂(登録有形文化財)
|公式HP =
|
|公式HP名 =
}}
'''高岩寺'''(こうがんじ)は[[東京都]][[豊島区]][[巣鴨]]にある[[曹洞宗]]の[[寺院]]。

[[山号]]は萬頂山。[[本尊]]は[[地蔵菩薩]](延命地蔵)。一般には'''とげぬき地蔵'''の[[通称]]で知られる。
 
__TOC__
== 歴史 ==
[[慶長]]元年([[1596年]])、扶岳太助が[[江戸]][[神田 (千代田区)|神田]][[湯島]]に創建。のちに[[下谷]]屏風坂(現・[[岩倉高等学校]])に移る。
 
[[1891年]]([[明治]]24年)、[[巣鴨]]に移転<ref name=":0" />。[[1945年]]([[昭和]]20年)、[[東京大空襲]]で[[建物]][[火災|全焼]]し、現[[本堂]]は[[1957年]](昭和32年)に再建されたものである。
 
[[1891年]]([[明治]]24年)、[[巣鴨]]に移転。[[1945年]]([[昭和]]20年)、[[空襲]]で建物を全焼し、現本堂は[[1957年]](昭和32年)に再建されたものである。
=== とげぬき地蔵の由来 ===
[[江戸時代]]、[[武士]]の田付又四郎の妻が病に苦しみ、[[危篤|死に瀕して]]いた。又四郎が、夢枕に立った地蔵菩薩の[[お告げ]]にしたがい、[[依代|地蔵の姿を印じた紙]]1万枚を[[]]に流すと、その[[功徳|効験]]あってか妻の病が回復したという。これが寺で配布している「御影」の始まりであるとされる。

その後、[[毛利氏|毛利家]]の[[女中]]が[[針]]を[[誤飲]]した際、地蔵菩薩の御影を飲み込んだ所、針を吐き出すことができ、吐き出した御影に針が刺さっていたという伝承もあり、「とげぬき地蔵」の通称はこれに由来する。そこから他の[[病気]]の治癒改善にも[[ご利益|利益]](りやく)]]があるとされ、現在に到るまでその利益を求めて[[高齢者]]を中心に[[参拝]]者が絶えない。
 
林英夫は「巣鴨の地蔵といえば、昔は[[真性寺]]の六地蔵をさしたが、今は高岩寺のとげぬき地蔵の方が有名である」と指摘している<ref name=":0">林英夫『豊島区の歴史』名著出版、1977年、182ページ。全国書誌番号:[https://iss.ndl.go.jp/api/openurl?ndl_jpno=78022085 78022085]。</ref>。
 
== 境内 ==
[[Image:Togenukijizo araikannon.JPG|thumb|196px|right|洗い観音像]]
=== 本堂 ===
1957年(昭和32年)の建立。[[鉄筋コンクリート造]][[設計]]は[[東北大学]][[教授]]の横山秀哉。[[2009年]]([[平成]]21年)1)[[1]]、国の[[登録有形文化財]]に登録された。
 
=== 本尊 ===
本尊の地蔵菩薩像(延命地蔵)は[[秘仏]]につき非公開である。本尊の姿を刷った御影(おみかげ、縦4センチメートル、横1.5センチメートルの和紙に地蔵菩薩立像が描かれている)に[[祈願]]・またはその札を[[]]などと共に飲むなどしても、病気平癒に効験があるとされる。「巣鴨のお地蔵様」として信仰されている。
 
=== 洗い観音 ===
境内に立つ石造の[[聖観音]](しょうかんのん)像で「洗い観音」と通称される。自身の治癒したい部分に相応する[[仏像|観音像]]の部分を洗う、または濡れ[[タオル]]で拭くと利益があるという。かつては像の表面をタオルでなく[[たわし]]で擦っていたため、摩耗が激しく、2代目の像が製作された。現在の像は[[1992年]](平成4年)に[[奉納]]されたもので、[[彫刻家]]・[[八柳尚樹]]の作。
 
== 行事 ==
* [[縁日]] - 毎月4の付く日。特に[[1月]][[5月]][[9月]]の24日は[[例大祭]]で、普段より多くの人が[[参詣]]する。
* [[2月3日]] - [[節分会]] [[厄除け]]の祈祷([[芸能人]]が[[豆まき]]をする)
 
== 交通アクセス ==
* JR[[山手線]]・[[都営地下鉄三田線]][[巣鴨駅]]より(山手線は正面口、三田線はA3出口)から徒歩5分。
** [[駅前]]の[[国道17号]]([[白山通り]])を[[板橋区|板橋]]方面へ進み、とげぬき地蔵入口交差点で斜め左に曲がり、旧[[中山道]]([[巣鴨地蔵通り商店街]])を進むと右手にある。
* [[庚申塚駅]]より徒歩7分。
* [[都電荒川線]][[庚申塚停留場]]から[[徒歩所要時間|徒歩]]7分。
** [[新庚申塚停留場]]側で荒川線と平面交差している旧中山道を右に進むと左手にある。
* [[都営バス]](草63・草64)とげぬき地蔵前停留所下車徒歩1分。
* 遠方から[[自家用車]]で参拝する場合は[[首都高速5号池袋線]][[護国寺出入口]]より約5分、または[[首都高速中央環状線]][[新板橋出口]]より約3分。
** 護国寺出入口からは、出口に接する[[東京都道437号秋葉原雑司ヶ谷線|都道437号秋葉原雑司ヶ谷線]](不忍通り)を右へ進み、[[千石 (文京区)|千石]]一丁目交差点を左折し国道17号(白山通り)を西巣鴨方面へ進み、巣鴨駅を越える左手にある。
** 新板橋出口からは[[高架下]]の国道17号(中山道)を[[日本橋 (東京都中央区)|日本橋]]方向へ巣鴨駅手前まで進むと右手にある。
** [[駐車場]]はないため周辺の[[コインパーキング]]に駐める必要があるほか、旧中山道の当寺院周辺付近は時間帯によっては車両が入れなくなる<ref>[http://sugamo.or.jp/qa/index.html よくある質問]巣鴨地蔵通り商店街</ref>。
 
== 拝観時間・料金ギャラリー ==
<gallery>
* 拝観料:無料(ただし、本尊は非公開)
File:Kouganji-1.jpg|山門(2011年4月11日撮影)
File:Kouganji-2.jpg|参道(2011年4月11日撮影)
File:Kouganji-3.jpg|本堂(2011年4月11日撮影)
</gallery>
 
== 巣鴨地蔵通り商店街 ==
[[画像:Sugamo jizodori.jpg|thumb|256px|right|商店街の様子(2009年)]]
高岩寺を中心とする[[門前町]]。巣鴨駅]]から[[都電荒川線]][[庚申塚駅]]停留場までの道路沿いに、約800メートルにわたって広がる[[商店街]]である<ref>[http://www.jcci.or.jp/machi/0003sugamo.html 巣鴨地蔵通り商店街(東京都豊島区)活気と人情あふれる古き良き商店街]『石垣』2000年3月号(日本商工会議所)</ref>
 
元は[[中山道]]の一部だったが[[幹線道路]]として巣鴨駅前を通る国道17号がバイパスとして設置されたことで、現在の[[道路]]行政としての名称は旧中となっている。ただし、国道17号の通称が「中山道」となっているのは[[西巣鴨]]交差点以北で、同交差点以南は無名または別の通称で呼ばれ、当寺院周辺では上述のように「白山通り」と呼ばれている(しかし、とげぬき地蔵入口交差点の北側にある[[横断歩道橋|歩道橋]]には「中山道」と書かれている)。[[歩行者]]が多いこともあって、[[自動車]]は巣鴨駅方向からの[[一方通行]]となっており、また時間によっては自動車の通行自体が制限されている。[[女性]][[高齢者]]が多く訪れることから、「'''おばあちゃんの[[原宿]]'''」と呼ばれる<ref>[[1989年]]([[平成]]元年)に『おばあちゃんの原宿 巣鴨とげぬき地蔵の考現学』という書籍が出版されている(川添登編著、平凡社)。</ref>。
 
[[商店街]]は、寺院の[[門前]]での出店のほか、甘味処、[[食堂|食事処]][[和菓子|和菓子屋]]、高齢者向けの洋品店、衣料品店など高齢者に対象絞っ意識した店舗で構成されて。参拝客にとっては、そこでの買い物や食事を楽しむことも、目的の1つっている。高齢者に配慮して路上[[禁煙]]や[[自動体外式除細動器]](AED)設置などが実施されているほか、地元であ[[巣鴨信用金庫]]が休憩所や[[トイレ]]を無料開放してい。この商店街で知り合い、友人になった高齢者を「がもとも」と呼ぶ<ref>【東京おでかけ日和】巣鴨地蔵通り商店街/縁日で出会う「がもとも」『産経新聞』朝刊2018年2月2日(東京面)</ref>
 
== 脚注 ==
{{Reflist}}
<references />
 
== 外部リンク ==
{{Commons|Category:KouganjiKōgan-ji (Toshima, Tokyo)}}
* [httphttps://www.sugamo.ortogenuki.jp/index.php 巣鴨とげぬき地蔵通り商店街尊高岩寺 | 曹洞宗萬頂山高岩寺公式ホームページサイト]
 
{{DEFAULTSORT:こうかんし}}
[[Category:曹洞宗の寺院]]
[[Category:豊島区の寺]]
[[Category:巣鴨]]
[[Category:地蔵菩薩を本尊とする寺]]
[[Category:曹洞宗の寺院]]
[[Category:東京都の登録有形文化財]]
 
[[fa:معبد کوگانجی]]