「スズラン」の版間の差分
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{{Redirect|鈴蘭|長野県の地名|乗鞍高原}}
{{Otheruses|植物|その他の用法|すずらん|}}
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|属 = '''スズラン属''' {{Snamei||Convallaria}}
|種 = '''スズラン''' ''C. majalis''
|変種 = '''スズラン'''<br>''C. m.'' var. {{Snamei|manshurica}}
|学名 = {{Snamei||Convallaria majalis}} {{AU|L.}}<ref name=grin>{{GRIN |id = 454360|name = ''Convallaria majalis''|accessdate = 2012-08-15}}</ref>▼
|学名 = {{Snamei||Convallaria majalis}} {{AU|L.}} var. {{Snamei|manshurica}} {{AU|Kom.}} {{small|([[1931年|1931]])}}<ref name="YList">{{YList|id=26410|taxon=Convallaria majalis L. var. manshurica Kom. スズラン（標準）|accessdate=2023-06-07}}</ref>
|シノニム =
* {{Snamei|Convallaria keiskei}} {{AU|Miq.}} {{small|([[1867年|1867]])}}<ref name="YList_32338">{{YList|id=32338|taxon=Convallaria keiskei Miq. スズラン（標準）|accessdate=2023-06-07}}</ref>
* {{Snamei|Convallaria majalis}} {{AU|L.}} var. {{Snamei|keiskei}} ({{AU|Miq.}}) {{AU|Makino}} {{small|([[1940年|1940]])}}<ref name="YList_37276">{{YList|id=37276|taxon=Convallaria majalis L. var. keiskei (Miq.) Makino スズラン（標準）|accessdate=2023-06-07}}</ref>
* {{Snamei|Convallaria majalis}} auct. non L. {{Small|([[1857年|1857]])}}<ref name="YList_1857">{{YList|id=1857|taxon=Convallaria majalis auct. non L. スズラン（シノニム）|accessdate=2023-06-07}}</ref>
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|和名 = スズラン（鈴蘭、君影草）
|英名 = Lily of the valley
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*他数種
}}
'''スズラン'''（鈴蘭、[[学名
本種は「ラン」と付いているが[[ラン科]]ではなく[[キジカクシ科]]（旧科名[[ユリ科]]）に分類される<ref>{{Cite web |url=https://www.hokudai.ac.jp/fsc/bg/b0602.html|title=スズラン（キミカゲソウ）|publisher=北海道大学植物園|accessdate=2023-11-07}}</ref>。スズランの別名を持つ植物にラン科の[[カキラン]]があり、『日本草木植物総検索誌』（1979年）の和名索引ではともに「スズラン」とされ科名で区別されている<ref name="matsui">{{Cite journal |和書 |url=http://hopposansokai.web.fc2.com/kaishi/no13/13-08.pdf|author=松井洋 |authorlink= |title=スズラン(ユリ科)とスズラン(ラン科)の和名考|journal=北方山草 |volume= |issue=13 |publisher=北方山草会 |year=1995 |pages= |naid= |ref=}}</ref>。他に[[イチヤクソウ]]や[[ベンケイソウ]]もスズランと呼ばれていたことがある<ref name="matsui" />。
== 毒性 ==▼
高原などに群落を作って生育している{{sfn|金田初代|2010|p=187}}。草丈は15 - 30センチメートル{{sfn|金田初代|2010|p=187}}。葉はふつう2枚が抱き合って伸び、葉の間から花茎を伸ばして白い釣鐘形の花を咲かせる{{sfn|金田初代|2010|p=187}}。
北海道などで[[山菜]]として珍重される[[ギョウジャニンニク]]と外見が似ていることもあり、誤って摂取し[[中毒]]症状を起こす例が見られる。スズランを活けた水を飲んでも中毒を起こすことがあり、[[上野正彦]]著「死体は語る」には、五歳の子どもが枕元に置いてあったスズランの活けられた花瓶の水を飲み死亡した例が書かれている。▼
== 種類 ==
スズラン属は北半球に数種がみられるが、これらに関しては1種で2変種または3変種、あるいはそれぞれ独立種とされることもあり見解が分かれる<ref name="igarashi" /><ref name="mikawa" />。
* ''Convallaria majalis var. keiskei'' - 温帯アジア（[[北海道]]、[[本州]]、[[九州]]、サハリン、東シベリア、中国、朝鮮半島）に分布<ref name="yamatani" />。
* ''C. majalis var. majalis''（ドイツスズラン）<ref name="mikawa">{{Cite web |url=https://mikawanoyasou.org/data/doitusuzuran.htm|title=ドイツスズラン 独逸鈴蘭|publisher=三河の植物観察|accessdate=2023-11-07}}</ref> - [[ヨーロッパ]]原産<ref name="yamatani" />。葉がやや小型だが花が大きく芳香が強い<ref name="yamatani" />。
* C. majalis var. montana（アメリカスズラン）<ref name="mikawa" /> – 北米のアパラチア山脈一帯に分布<ref name="igarashi" /><ref name="yamatani" />。
日本などで自生しているスズランは花茎が短く花の数も少ないため、市場で出回っている園芸上のスズランは一般的にドイツスズランである<ref>{{Cite web |url=https://www2015.otakaki.co.jp/s/qc/life/20160422.pdf|title=スズラン編|publisher=株式会社太田かき|accessdate=2023-11-07}}</ref>。両者は花の大きさ、葉の質、[[花冠]]の形、[[葯]]や[[花粉]]、花糸の基部の色に違いがある<ref>{{Cite journal |和書 |url=http://hopposansokai.web.fc2.com/kaishi/no19/19-13.pdf|author=松井洋 |authorlink= |title=ユリ科スズランの日本の南限分布|journal=北方山草 |volume= |issue=19 |publisher=北方山草会 |year=2002 |pages= |naid= |ref=}}</ref>。
なお、'''[[エゾスズラン]]'''（''Epipactis papillosa''）は[[ラン科]]の植物である。
== 薬理作用 ==
全草に[[強心配糖体]]の[[コンバラトキシン]]などを含んでいる<ref name="yamatani" />。
▲=== 毒性 ===
全草、特に根茎に毒成分が多く、誤食すると[[嘔吐]]、[[頭痛]]、[[眩暈]]、[[血圧低下]]、[[心臓麻痺]]などの症状を起こし、重傷の場合、[[心不全]]から死亡に至ることもある{{sfn|金田初代|2010|p=187}}。強心配糖体のコンバラトキシン(convallatoxin)、[[コンバラマリン]] (convallamarin)、[[コンバロシド]] (convalloside) などを含む[[有毒植物]]。有毒物質は全草に持つが、特に花や根に多く含まれる。花壇などに植えられているドイツスズランも有毒である{{sfn|金田初代|2010|p=187}}。
▲北海道などで[[山菜]]として珍重される[[ギョウジャニンニク]]と外見が似ていることもあり{{sfn|金田初代|2010|p=187}}、誤って摂取し[[中毒]]症状を起こす例が見られる。スズランを活けた水を飲んでも中毒を起こすことがあり、[[上野正彦]]著「死体は語る」には、五歳の子どもが枕元に置いてあったスズランの活けられた花瓶の水を飲み死亡した例が書かれている。
=== 生薬 ===
強心作用や利尿作用があることから生薬や製薬の原料とされる<ref name="yamatani" />。
== 文化 ==
花言葉は「清浄」「幸福」<ref name="yamatani" />。[[イギリス]]などでは[[5月1日]]にスズランを贈ると幸福が来るという風習がある<ref name="yamatani" />。
[[フランス]]では、[[花嫁]]にスズランを贈る[[風習]]がある。また、[[メーデー]]にスズランの花を贈り合う。[[フィンランド]]の[[国花]]であり、スウェーデンの[[イェストリークランド地方]]の花でもある。▼
一方で有毒植物であることから[[アイヌ]]では「毒の花」として親しまれなかった<ref name="yamatani" />。
=== 国花など ===
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=== 日本の自治体・行政区の花 ===
{| class="wikitable"
|-
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**[[岡山県]] ‐ '''[[哲多町]]'''（現・[[新見市]]）
**広島県 ‐ '''[[甲山町]]'''（現・世羅町）
== 国指定文化財 ==
日本では以下が、[[天然記念物]]として国の文化財の指定を受けている。
* [[吐山スズラン群落]]（[[奈良県]][[奈良市]]）
* [[向淵スズラン群落]]（奈良県[[宇陀市]]）
== 画像 ==
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== 脚注 ==
{{Reflist}}
== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書|author=金田初代|coauthors=金田洋一郎（写真）|title=ひと目でわかる! おいしい「山菜・野草」の見分け方・食べ方|publisher=[[PHP研究所]]|date=2010-09-24|page=187|ISBN=978-4-569-79145-6|ref=harv}}
{{Plant-stub}}
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