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=== 宮崎勤事件 ===
[[1988年]]から[[1989年]]にかけて発生した[[東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件]](以下「宮﨑勤事件」)において、犯人の[[宮崎勤]]が収集していた[[特撮]]や[[アニメ (日本のアニメーション作品)|アニメ]]、[[ホラー映画]]の[[ビデオテープ]]、漫画や[[アニメ雑誌]]などを[[マスメディア|マスコミ]]・[[メディア (媒体)|メディア]]が取り上げ、「現実と虚構の区別が付かなくなり犯行に及んだ」として、[[センセーショナル]]に報じた。その際、宮崎の個室部屋が報道され、4台の[[ビデオデッキ]]と6000本近い[[VHS]]ビデオテープが万年床を乱雑に囲んだその部屋は、犯人の異常性を示すものとして注目を浴びた。当時まだ一般に浸透していなかった“おたく”という人格類型の呼称が定着したのも、この事件によるものだった。ただ、宮崎の部屋は殺人犯特有の特殊なものというよりは、オタクの部屋にしばしばみられる傾向として、オタクたち自身にも認識されている{{Sfn|森川嘉一郎|2003|p=181-182}}。
 
この事件により、「おたく=[[変質者]]・犯罪者予備軍」というイメージが定着し、おたくは印象の悪い言葉として広まった。この時期、「おたく」という言葉は[[NHK]]では[[放送禁止用語]]とされ、使用できない言葉であった<ref name="Okada 1996" />。現在でもこの影響は残っており、おたくを[[性犯罪]]と結びつける報道がなされることがある<ref name="Kikuti 2007">{{Cite journal|和書|author=菊池聡|authorlink=菊池聡|coauthors=金田茂裕、守一雄|year=2007|month=4|title=FUMIEテストを用いた「おたく」に対する潜在的態度調査|journal=人文科学論集人間情報学科編|issue=41|pages=105-115|publisher=信州大学人文学部|issn=1342-2782|naid=110006389058|url=https://hdl.handle.net/10091/2780}}</ref>。