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ところが、[[原生生物]]の[[細胞学]]が次第に明らかになるにつれ、その核分裂がそれほど単純なものではないことが明らかになった。有糸分裂を行うものも多い。[[変形菌]]等では核膜が消失しないで分裂が行われるが、その場合でも、その内部では染色体や分裂装置が形成されているものがあることも発見され、それが有糸分裂と本質的に差がないことが分かった。
 
ただし、[[繊毛虫]]の大核に関しては、実際にくびれるようにして分裂が行われることが確認されている。これが恒常的に無糸分裂を行う数少ない例である。なお、大核は小核から[[有性生殖]]のたびに新たに形成され、内部の染色体は少なくとも2nである小核の数倍にまで複製されて増加し、しかもDNAの[[スプライシング]]を受けて著しく分断化されている。この核は普段の活動にのみ用いられ、有性生殖の際は消失して小核だけから遺伝子が伝えられることが知られている。
 
他方、多細胞生物の一部に見られる無糸分裂は、むしろ病的な現象と考えられるようになっている。したがって真核生物の細胞分裂は有糸分裂が原則であると考えられており、無糸分裂を有糸分裂と対立させる意味合いは現在はなくなっている。