「ハワーリジュ派」の版間の差分

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ハワーリジュ派の政治的・神学的な立場の特徴は、聖典『[[クルアーン]]』(コーラン)の規定を固く守り、[[イスラム共同体]]([[ウンマ (イスラム)|ウンマ]])の純粋性を保つことを重視する点にあり、共同体の指導者である[[カリフ]]の資格を厳しくみる点と、宗教上の罪を犯した[[ムスリム]](イスラム教徒)は不信仰者([[カーフィル]])としてムスリムの資格を持たないとする先鋭性をもつ。
 
ハワーリジュ派によれば、カリフは宗教的に敬虔で倫理的に高潔な、共同体の模範となる人物でなければならない。もし、カリフがアリーがムアーウィヤと妥協したようにカリフが正しい道から外れるようなことがあれば、そのカリフは正統なカリフたる資格を失う。また、「たとえ奴隷や黒人であっても全てのイスラーム教徒がカリフたりうる」と主張しており、宗教的にすばらしく指導者に相応しい人物であれば、カリフはスンナ派が言うように[[クライシュ族]]の一員である必要も、シーア派が言うようにアリーの子孫である必要もなく、血統的な出自は問われない。
 
信仰や行動がイスラーム教の理想から逸脱したムスリムは、共同体から彼は不信仰者(カーフィル)であるという宣告([[タクフィール]])を受け、ムスリムの同胞として扱わない。ハワーリジュ派は不信仰者に対する[[ジハード]]を積極的に推奨しており、ジハードをムスリムの義務である[[五柱]]に含める場合もある。中でもハワーリジュ派の中でも先鋭的な宗派であった[[アズラク派]](現在は消滅)は、ムスリムから出た不信仰者およびその家族は殺さねばならぬとし、スンナ派に対する激しい攻撃を行った。