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Nyurutan (会話 | 投稿記録)
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[[ヴィルヘルム・ディルタイ]]は、自然科学と、これに対置される歴史学、法学、経済学などの[[精神科学]]を区別し、歴史的認識を範型とする精神科学の認識論的特質は了解であるとした。ディルタイによって、歴史主義に哲学的な基礎が与えられると、人間生活のあらゆる現象は物理的な時間空間概念とは別にある歴史的な流れのうちにおいて、その生成と発展とを捉えなければならないと主張されるようになり、このような人間の思惟の根本的な歴史化によって、[[哲学]]・[[法学]]・[[経済学]]・[[神学]]などの多くの分野に多大な影響を与え、個別の学問の歴史化により、哲学史、法制史、経済史等の新しい学問分野が生まれた。
 
歴史主義は、実証主義を徹底させていく方向で発展し、歴史的に構成された規範や価値はその形成の連関においてのみ妥当性を有するにすぎず、その連関を超えた普遍的妥当性を有しないという[[相対主義|歴史相対主義]]を生んだ。
 
このように歴史主義は多様な分野の多くの論者が長い時間をかけて形成した主張の集合体であったのである。