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== 概要 ==
[[ファイル:Nitrocellulose hexanitrate.jpg|200px|thumb|綿状のニトロセルロース]]セルロースを構成する[[グルコース]]1単位分子あたり3か所で[[硝酸エステル]]化することが可能だが、さまざまな程度に硝化されたものが得られ、[[窒素]]の含有量で区別する。[[日本]]では窒素量が13%以上のものを強綿薬、10%未満のものを脆綿薬、その中間を弱綿薬と称する。
 
ニトロセルロースはフィルム強度が高く[[溶媒]]の速乾性に優れており、また、[[可塑剤]]、[[樹脂]]、[[顔料]]などの添加で改質することができる。[[樟脳]]と混合してつくられた[[セルロイド]]は世界最初の熱可塑性[[合成樹脂]]である。フィルムやセルロイドは広範に使用されたが、可燃性が指摘されたため、現在ではこれらの用途にはより難燃性の合成樹脂が使用されるようになった。
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== 歴史 ==
* [[1832年]] - [[フランス]]の[[アンリ・ブラコノー]]が澱粉や綿などを濃硝酸に入れて暖めて溶解させ、水洗いすると強燃性の白い粉末が出来ることを発見し、これをキシロイジンと命名した。
* [[1838年]] - フランスの[[テオフィル=ジュール・ペルーズ]]が木綿、亜麻、紙などを濃硝酸で処理して可燃物質を作り、これをパイロキシリンと呼んだ。
* [[1845年]] - [[スイス]]で[[クリスチアン・シェーンバイン]]が硝酸と硫酸の混酸で木綿を処理して高硝化度のニトロセルロースを作り、火薬としての応用方を発見した。
* [[1886年]] - 最初の実用火薬として[[ポール・ヴィエイユ]]が[[B火薬]]として実用化する。
* [[1889年]] - より安定した[[コルダイト]]が[[フレデリック・エイベル]]と[[ジェイムズ・デュワー]]によって発明される
 
== 製造法 ==
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* 硝化度が不均一で窒素量が一定していない。
* 不純物が混入している、特に金属粉末は極めて危険である。
保管においては、摩擦を防ぐため[[アルコール]]などで湿潤させる必要がある。[[1964年]]には[[東京都|東京]]で、ニトロセルロースの湿潤が不完全と推定される火災が発生し、消防士19人が殉職する[[品川勝島倉庫爆発火災|爆発事故]]が発生している。
 
==関連項目==