「スーパークルーズ」の版間の差分

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1970年代以降になると超音速戦闘機に[[ターボファンエンジン]]が採用されるようになった。ターボファンエンジンは[[ターボジェットエンジン]]に比べて燃費効率が良い反面、特性がより低速向きであり、超音速飛行には向かない。音速を突破するにはアフターバーナーの使用が不可欠になった。またターボファンエンジンとアフターバーナーの組み合わせは、出力増大効果はターボジェットとアフターバーナーを組み合わせた場合よりも高い反面、その際の燃費効率は逆に悪化した。結果として超音速飛行にはアフターバーナーが必要不可欠になり、燃料を短時間で消費するため、小さな機体では超音速巡航に不向きになってしまった。
 
また、[[ベトナム戦争]] の経験から、戦闘機にそもそも超音速域での性能は求められなくなった。超音速領域ではほとんどまっすぐに飛ぶ事しかできず、格闘戦など不可能であり、偵察機や旅客機ならともかく、戦闘機においては超音速で長時間飛ぶ事に意味は無い(必要な時のみ超音速飛行できればよし)と考えられたのである。[[F-15 (戦闘機)|F-15]]は推力重量比が極めて高く、条件次第では超音速巡航可能であるが、その事が特徴として特筆される事は無かった。事実また、[[フォークランド紛争]]においては、亜音速機である[[ホーカー・シドレー ハリアー]]は、超音速戦闘機である[[ミラージュIII (戦闘機)|ミラージュIII]]・[[ネシェル (航空機)|ダガー]]に対して完全勝利している。(ただしおりこれは当時に採用された新型[[サイドワインダー]]によるものであり機体そのものの速度性能によるも空戦の勝敗に寄与しかった
 
爆撃機においても、高空からの超音速での侵入という戦術が注目された時期があったが、[[レーダー]]や[[地対空ミサイル]]の発達によって有効性を失い、その後は亜音速での低空侵攻によってレーダーをかわす戦術が一般的になり、速度性能は顧みられなくなった。