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|type=試作超重戦車
|is_vehicle=yes
| crew= 20+, possibly as many as 41
| length= 35.00 m
| width= 14.00 m
| height= 11.00 m
| weight= 1000トン
| armour= 150 - 360 mm
| primary_armament= 2x 280 mm 54.5 SK C/34
| secondary_armament= 1x 128 mm [[12.8 cm PaK 44|KwK 44 L/55]] <br> [[2cm Flakvierling38|8x 20 mm Flak38]] <br> [[MG 151|2x 15 mm MG 151/15]]
| engine= 8x Daimler-Benz MB501 20-cylinder marine diesel engines <br> or 2x MAN V12Z32/44 24-cylinder marine diesel engines
|engine_power= 16,000 or {{convert|17000|hp|abbr=on}}
| suspension=
| speed= 40 km/h
| pw_ratio=
|vehicle_range= Approximately {{convert|120|mi|km}}
}}
'''ラーテ'''([[ドイツ語|独]]:Ratte)は、[[第二次世界大戦]]中に[[ドイツ]]で計画された超巨大[[戦車]]、Landkreuzer P1000(陸上巡洋艦 P1000)に与えられた秘匿名称である。
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== 概要 ==
ドイツの開発・製造した超重戦車としては重量188 t の[[マウス (戦車)|マウス]]や140 tの[[E-100]]が知られているが、ラーテの規模はこれらの超重戦車をはるかに凌ぐ、重量約1,000トン、全長35m、全幅14m、高さ11mという桁違いのもので、「陸上戦艦」の異名を持ち、[[シャルンホルスト級巡洋戦艦]]の主砲塔である28cm 3連装砲から中砲を廃止した<ref>中砲を廃したのは重量軽減の意図があったと言われている</ref>2連装砲塔を搭載する予定であった。
 
装甲性能は主砲塔転用予定の[[シャルンホルスト級巡洋戦艦]]に準じていると考えられ、砲塔及び車体上面装甲は最低でも180㎜に達し、側面及び正面装甲も同様に350㎜以上を想定していたとされ、[[エレファント重駆逐戦]]を超える装甲を持つラーテに対しては、[[重砲]]の直接照準射撃や航空攻撃などの通常攻撃手段による無力化は事実上不可能である、とされていた。
 
 
このように「妄想」としか表現しようのない存在が計画された要因として、ドイツ陸軍は実際に[[80cm列車砲]]「ドーラ」という口径80センチの巨大[[列車砲]]を実用化しており、技術的にも実用面からも充分に可能である、と考えられていた。</br>
80cm列車砲には軌道上を移動する列車砲ではなく陸上を移動できる「自走砲」化の計画があり、ラーテはこの延長線上で計画されたものであろうと考えられている。ドイツでは本車を更に凌ぐ重量1500t級の超巨大戦車、“Landkreuzer P1500 Monster(陸上巡洋艦 P1500 モンスター)”すら構想されていた。
 
当然のこしかし、現実問題であるが、して50トン程度の重戦車ですらその自重のために橋が渡れないことを想定してシュノーケル装備による潜水渡河を考慮しており、軟弱地盤にはまって行動不能になる、また機械故障や戦闘損傷で走行不能になった際の回収作業に相当の困難を生じたことを考えれば、1000トン・1500トン級の超巨大戦車が完成したとしても、道路や橋がその重量を支えられるはずもなく、故障・損傷が生じた際の対処は事実上不可能に近いものがあったと推察される。装甲性能は主砲塔転用予定の[[シャルンホルスト級巡洋戦艦]]に準じていると考えられる為、砲塔及び車体上面装甲は最低でも180㎜に達し、側面及び正面装甲も同様に350㎜以上と考えられる為、[[エレファント重駆逐戦車]]を超える装甲を持つラーテに対しては、[[重砲]]の直接照準射撃や航空攻撃などの通常攻撃手段による無力化は事実上不可能である。
 
当然のことであるが、50トン程度の重戦車ですらその自重のために橋が渡れないことを想定してシュノーケル装備による潜水渡河を考慮しており、軟弱地盤にはまって行動不能になる、また機械故障や戦闘損傷で走行不能になった際の回収作業に相当の困難を生じたことを考えれば、1000トン・1500トン級の超巨大戦車が完成したとしても、道路や橋がその重量を支えられるはずもなく、故障・損傷が生じた際の対処は事実上不可能に近いものがあったと推察される。装甲性能は主砲塔転用予定の[[シャルンホルスト級巡洋戦艦]]に準じていると考えられる為、砲塔及び車体上面装甲は最低でも180㎜に達し、側面及び正面装甲も同様に350㎜以上と考えられる為、[[エレファント重駆逐戦車]]を超える装甲を持つラーテに対しては、[[重砲]]の直接照準射撃や航空攻撃などの通常攻撃手段による無力化は事実上不可能である。
 
[[ティーガーI]]重戦車の実戦での運用結果から上記のような問題が現実の事項として認識されるようになり、軍需大臣[[アルベルト・シュペーア]]により1944年にはラーテはP1500と共に計画中止とされ、構想のみに終わった。
 
== スペック ==
※計画値
*全長=39.00 m(※砲身先端まで)
**車体長= 35.00 m
*全幅= 14.00 m
*全高= 11.00 m
**最低地上高= 2 m
| weight*重量= 1000トン
*装甲= 360 - 150 mm
*武装
| primary_armament**主武装= 2x 280 mm 54.5 SK C/34
| secondary_armament**副武装= 1x 128 mm [[12.8 cm PaK 44|KwK 44 L/55]] <br>  [[2cm Flakvierling38|8x 20 mm Flak38]] <br>  [[MG 151|2x 15 mm MG 151/15]]
*機関= 8x ダイムラー・ベンツ MB501 20気筒 船舶用ディーゼルエンジン <br>もしくは 2x MAN V12Z32/44 24気筒 船舶用ディーゼルエンジン  
|engine_power**機関出力= 16,000 or {{convert|17000|hp|abbr=on}}
| speed*速度= 40 km/h
*航続距離= 約{{convert|120|km|mi}}
*乗員= 20名以上、最大で40名程度
 
== 脚注 ==