「誘電率」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
68行目:
このうち[[実数]]部 ε<sub>1</sub>(ω) は電場の振動との位相差および分極の大きさを与える。なお、ω=0 のときの実数部 ε<sub>1</sub> は上述した誘電率 ε にほかならない。また、[[虚数]]部 ε<sub>2</sub>(ω) は電気伝導やバンド間遷移による[[誘電正接|誘電損失]]を与えている。
ある物質の誘電関数を調べることで、その物質の電子物性、光物性に関する多くの情報を得ることができる。光吸収スペクトルの測定から、虚数部 ε<sub>2</sub> を得ることができる。これに[[クラマース・クローニッヒの関係式]] (Kramers-Kronig relations) を用いることで、実数部 ε<sub>1</sub> を得ることができる。また、[[電子エネルギー損失分光]] (EELS) の測定結果は ε<sub>2</sub>/(ε<sub>1</sub><sup>2</sup> + ε<sub>2</sub><sup>2</sup>)(損失関数)を与える。
複素誘電率は、[[複素屈折率]]の二乗で求められる。
|