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国道266号 (会話 | 投稿記録)
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幼少期に両親が離婚し、7歳上の兄トレイとともに母親の手で育てられる。[[アトランタ・ブレーブス]]のファンで、本人曰く「あの頃は[[テレビ番組|テレビ]]と言えば『[[爆発!デューク]]』か[[ターナー・ブロードキャスティング・システム|TBS]]のブレーブス戦中継か、という感じ」<ref>Compiled by Kevin Goldstein, Chris Kline and Matt Meyers, "[http://www.baseballamerica.com/today/minors/050610dish.html Baseball America's Daily Dish]," ''[[:en:Baseball America|Baseball America]]'', June 10, 2005. 2010年11月23日閲覧。</ref>。高校で投手をしていた兄の練習につきあい[[捕手]]役を務めることもあったが、後にウェインライト自身もブレーブスの試合中継を観ているうちに投手への興味を持つようになる<ref name="pressureison">Tyler Kepner, "[http://www.nytimes.com/2006/10/19/sports/baseball/19kepner.html When Pressure Is on, So Is Wainwright]," ''[[ニューヨーク・タイムズ|New York Times]]'', October 19, 2006. 2010年11月20日閲覧。</ref>。地元の{{仮リンク|グリン・アカデミー高校|en|Glynn_Academy}}では[[野球]]のほか、[[アメリカンフットボール]]や[[サッカー]]もプレイ。フットボールでは、[[ワイドレシーバー (アメリカンフットボール)|ワイドレシーバー]]や[[プレースキッカー|キッカー]]として出場し、同校記録となる48ヤードの[[フィールドゴール (アメリカンフットボール)|フィールドゴール]]を決めたこともある<ref name="triple threat">[[:en:Jerry Crasnick|Jerry Crasnick]], "[http://sports.espn.go.com/mlb/columns/story?columnist=crasnick_jerry&id=5186934 This Card is a triple threat]," ''ESPN.com'', May 14, 2010. 2010年11月20日閲覧。</ref><ref>Jim Scavino, "[http://jacksonville.com/tu-online/stories/082299/hig_1ga7glyn.html Andrews not only weapon for Red Terrors]," ''[[:en:The Florida Times-Union|Jacksonville.com]]'', August 22, 1999. 2010年11月20日閲覧。</ref>。一方の野球では{{by|2000年}}に、投手として6勝3敗・[[防御率]]0.89、打者として[[打率]].515という成績を残した<ref>"[http://www.usatoday.com/sports/baseball/00draft/draftfs3.htm Assessing the first-round draft choices]," ''[[USAトゥデイ|USATODAY.com]]'', June 6, 2000. 2010年11月20日閲覧。</ref>。
 
[[2000年のMLBドラフト|同年のドラフト会議]]でウェインライトは、1巡目(全体29位)でブレーブスから投手として指名される。全体19位指名権を持つ[[ピッツバーグ・パイレーツ]]も[[外野手]]としてウェインライトを指名することを検討していたが、結局回避して代わりに左腕投手の[[ショーン・バーネット]]を選んだ<ref name="triple threat" />。[[代理人]]事務所で[[インターンシップ]]として勤務した経験を持つ兄トレイがブレーブスとの入団交渉に臨んだが、ウェインライトがブレーブスのファンだったこともあって契約はすんなりとまとまった<ref name="childhooddream">Jorge Arangure Jr., "[http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/10/24/AR2006102401421.html The Childhood Dream, Almost]," ''[[ワシントン・ポスト|washingtonpost.com]]'', October 25, 2006. 2010年11月20日閲覧。</ref>。同年のうちに[[マイナーリーグ]]最下層のルーキー級でプロ初登板を果たし、この年は13試合で防御率2.35を記録する。
 
{{by|2001年}}以降、ウェインライトは先発投手として育成される。同年はA級{{仮リンク|メイコン・ブレーブス|en|Macon Braves|label=メイコン}}で28試合10勝10敗・防御率3.77・[[三振|奪三振率]]10.1を記録。{{by|2002年}}はAdv-A級[[マートルビーチ・ペリカンズ]]で28試合9勝6敗・防御率3.31という成績を残し、7月にはマイナーリーグのオールスター "[[オールスター・フューチャーズゲーム|フューチャーズゲーム]]" に選出される<ref>"[http://mlb.mlb.com/mlb/events/allstar2002/mlb_futures_2002.jsp 2002 All-Star Futures Game]," ''MLB.com''. 2010年11月20日閲覧。</ref>。シーズン開幕から4か月は8勝3敗・防御率2.24だったのに対し最後の2か月は1勝3敗・防御率6.32と成績が落ち込み、シーズンを通しての体力には課題を残したものの、90-93mph(約144.8-149.7km/h)の[[速球]]と鋭く曲がる[[カーブ (球種)|カーブ]]、それに[[ストライク (野球)|ストライク]]を稼げる[[チェンジアップ]]を組み合わせた投球は高い評価を受けた<ref>Bill Ballew, "[http://www.baseballamerica.com/today/features/bravestop03.html Braves Top 10 Prospects]," ''Baseball America'', January 16, 2003. 2010年11月20日閲覧。</ref>。{{by|2003年}}はAA級[[ミシシッピ・ブレーブス|グリーンビル]]で27試合に先発し、10勝8敗・防御率3.37だった。
 
=== カージナルス時代 ===
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初の[[開幕投手]]を務めた{{by|2009年}}、4月16日から8月30日にかけて26試合連続で6イニング以上を投げ、6月26日から8月30日にかけて13試合連続で2自責点以下を記録。球団史上の過去55年間の先発投手で[[ジョン・テューダー]]の15試合に次ぐ記録となった<ref>{{Cite web|author=[[AP通信|Associated Press]]|date=August 30, 2009|url=http://espn.go.com/mlb/recap?gameId=290830124|title=Wainwright's MLB-best 16th win helps Cards complete sweep of Nats|work=[[ESPN|ESPN.com]]|language=英語 |accessdate=2010年7月3日 }}</ref>。リーグ最多タイとなる34先発・19勝・233イニングを記録。[[サイ・ヤング賞]]の投票では1位票が最も多かったが、[[ティム・リンスカム]]、カーペンターに次ぐ3位に終わった<ref>{{Cite web|url=http://www.baseball-reference.com/awards/awards_2009.shtml#NLcya|title=Baseball Awards Voting for 2009|work=Baseball-Reference.com|language=英語 |accessdate=2010年7月3日 }}</ref>。しかし、選手の投票によって選出される[[プレイヤーズ・チョイス・アワード]]の最優秀投手や、[[ゴールドグラブ賞]]に選出された。
 
{{by|2010年}}はさらに好調で、自身初となる20勝を皮切りに213奪三振、防御率2.42、BB/9が2.2、K/9が8.3、K/BB3.80が全てキャリアハイとなった。サイ・ヤング賞の投票では[[ロイ・ハラデー]]が更なる好成績を残したため2位に甘んじた。
 
{{by|2011年}}2月、肘の側副じん帯が断裂していることが発覚。[[トミー・ジョン手術]]を受け、シーズン絶望となった。10月には肘から遊離物を除去する手術を受けている。
 
{{by|2012年}}、トミー・ジョン手術から復帰。開幕からの7登板の防御率は6.16と調振に陥る。「あれほどマウンドで途方に暮れたことは人生初めて」と言うほどだったが、その後は3.42と持ち直し、FIPは3.10を記録手術明けながらシーズンを通してローテーションを守り200投球回近くを投げるなど、手術明けとしては好調なシーズンを送った。
 
{{by|2013年}}3月28日にカージナルスの投手としては過去最高額となる、総額9750万ドルの5年契約に合意した<ref>{{cite web|url=http://stlouis.cardinals.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20130328&content_id=43433322&vkey=pr_stl&c_id=stl|title=Cardinals & Wainwright agree on new five-year deal|work=MLB.com Cardinals Press Release|author=|date=March 28, 2013|accessdate=July 27, 2014}}</ref><ref>{{cite web|url=http://stlouis.cardinals.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20130327&content_id=43406304&vkey=news_stl&c_id=stl|title=Wainwright, Cardinals agree on five-year extension|work=MLB.com|author=Jenifer Langosch|date=March 28, 2013|accessdate=July 27, 2014}}</ref>。7月には3年ぶりに[[2013年のMLBオールスターゲーム|オールスターゲーム]]に選出された。この年はリーグ最多の34試合に先発し、4年ぶりの最多勝となる19勝(9敗)、防御率は2.94だった。投球回数241.2回、5試合の完投、2試合の完封はリーグ1位を記録した。オフには3年ぶりにゴールドグラブ賞を受賞した。
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{{by|2015年}}[[4月25日]]、5回表の打席でファーストへのフライを打って走り始めたときに左足を痛めて途中交代した。診断の結果、左[[アキレス腱]]断裂とわかり、シーズン中の復帰が絶望視され60日間の故障者リスト入りしていたが、[[9月30日]]に復帰し、同日のピッツバーグ・パイレーツ戦の第1試合8回裏から登板し、1イニングを投げた<ref>{{Cite web|url=http://m.cardinals.mlb.com/news/article/152271280?game_pk=416005 |title=Wainwright appears in first game since April |author=Jenifer Langosch |publisher=MLB.com |language=英語 |date=2015-09-30 |accessdate=2015-10-02}}</ref>他、10月2日と4日のアトランタ・ブレーブス戦においてもリリーバーとして1イニングずつ起用された。ポストシーズンでもリリーバーとして3登板し、5.1イニングを1失点という投球内容だった。
 
{{by|2016年}}は、キャリア2度目の長期離脱を乗り越えた{{by|2016年}}は、先発ローテーション33試合に登板。しかしいずれもリーグワーストの220被安打・102自責点を喫し、防御率4.62・13勝9敗という、ウェインライトの実力からすれば低調な成績に終わった。しかし、打撃は好調を維持し、打率.210、2[[本塁打]]を含む7[[長打]]を記録し、1973年の[[指名打者]]制導入以降の投手として最多となる18打点を記録した<ref>{{Cite web|url=http://www.espn.com/mlb/story/_/id/17600062/adam-wainwright-st-louis-cardinals-knocks-4-rbis-vs-colorado-rockies|title=Adam Wainwright ups season RBI total to 18, most for pitcher since 1973|work=[[ESPN]]|language=英語|date=2016-09-21|accessdate=2017-01-15}}</ref>。なお、[[マディソン・バンガーナー]]が[[本塁打競争 (MLB)|オールスターのホームランダービー]]について「投手だけの選出があれば」と願ったことに関し、[[ジェイク・アリエータ]]と共に「参戦の用意がある」とコメントしている。<ref>http://www.espn.com/blog/sweetspot/post/_/id/71418/five-things-we-learned-on-sunday-pitchers-want-in-on-home-run-derby</ref>
 
{{by|2017年}}は[[シルバースラッガー賞受賞者一覧 (投手)|シルバースラッガー賞]]を授賞された。
 
== プレースタイル ==
{{Wikiquote|:en:Adam Wainwright|Adam Wainwright}}
 
最速95.9mph(約154km/h)・平均90.6mph(約146km/h)の[[速球#シンキング・ファストボール|シンカー]]、平均86.8mph(約140km/h)の[[カットボール|カッター]]、平均74.2mph(約119km/h)の[[カーブ (球種)|カーブ]]の3球種を中心に使用し、その他に平均90.7mph(約146km/h)の[[速球#フォーシーム・ファストボール|フォーシーム]]、平均82.9mph(約133km/h)の[[チェンジアップ]]を投げ分ける。<br />
制球力が高く、球種が豊富な為、三振を取るピッチングと打たせて取るピッチングを両立している。<br />
2009年以前は[[スライダー (球種)|縦スライダー]]を使用していたが、2010年以降はスライダーカットボに切り替えている。<br />またファストボールは、2008年以前はフォーシームを中心に使用していたが、2009年と2010年はシンカー、2012年以降はシンカーとカットボの二つを中心に使用している。
 
また、前述でもあるように初打席の初球を本塁打にしたり、しばしば代打で起用があされなど、打撃にこと一定の評価がある。そのため、[[シルバースラッガー賞受賞者一覧 (投手)|シルバースラッガー賞]]を授賞された年には2万5000ドルのボーナスが出るオプション契約が付帯している。
 
== 詳細情報 ==
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|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2005}}
|rowspan="1112" style="text-align:center; white-space:nowrap;"|[[セントルイス・カージナルス|STL]]
|2||0||0||0||0||0||0||0||0||----||9||2.0||2||1||1||0||0||0||0||0||3||3||13.50||1.50
|-
117行目:
|33||33||1||1||0||13||9||0||0||.591||847||198.2||'''220'''||22||59||4||5||161||1||0||108||'''102'''||4.62||1.40
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2017}}
 
|32024||25423||220||100||40||13412||765||30||170||.638706||7267546||1768123.1||1650140||12614||44945||244||475||148796||362||30||67473||62270||35.1711||1.1950
!colspan="2"|通算:11年
|-
|320||254||22||10||4||134||76||3||17||.638||7267||1768.1||1650||126||449||24||47||1487||36||3||674||622||3.17||1.19
!colspan="2"|通算:11:12
|344||277||22||10||4||146||81||3||17||.643||7813||1891.2||1790||140||494||28||52||1583||38||3||647||692||3.29||1.21
|}
* 20162017年度シーズン終了時
* 各年度の'''太字'''はリーグ最高