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有効位置エネルギーの一部は鉛直方向の循環による運動エネルギーに転化されるが、大気下層に明瞭な前線が無くても低気圧の発生によって新たに前線が発生することがよく知られているように、温帯低気圧にとってそのことは本質的ではない。温帯低気圧は有効位置エネルギーが水平の渦運動(傾圧不安定波)に転化されることにより高気圧とペアで発生し、寒冷前線や温暖前線はあくまでも摩擦収束によるフロントの強化で発生するものである。([[前線 (気象)#前線強化過程|前線強化過程]]を参照)
 
上空の気圧の谷の周りの気流と地上の低気圧の周りの気流が結びつく結果、低気圧の周りには主に3つの3次元的な空気の流れが存在する。1つ目は低気圧の南側から北東へ流れる湿った暖気の上昇気流である'''ウォームコンベアーベルト''' (Warm Conveyor Belt, WCB) である。2つ目は低気圧の北側の地上付近を東から西へ流れる'''コールドコンベアーベルト''' (CCB) である。3つ目は低気圧の西側から南東方向へ流れる乾いた寒気の下降気流である'''ドライイントルージョン'''(乾燥侵入)である。ウォームコンベアーベルトとコールドコンベアーベルトの境界面が温暖前線、ドライイントルージョンとウォームコンベアーベルトの境界面が寒冷前線にあたる。
また、一般に前線を境に等圧線が折れ曲がる、これは寒気側が暖気側に比べて相対的に重く、高圧なためである。