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このように湧水は伝統的に[[地域コミュニティ]]の住民によって共有資源として利用管理されていた。しかし、[[上水道]]や農業用水路の整備、大規模な[[工業用水]]など[[地下水]]の汲み上げ利用にともなって、湧水の利用、管理は地域住民の手から離れつつあり、そのために住民の参加しなくなった湧水、水源の荒廃が危惧されている。こうした中で地域住民を湧水の利用者、管理者として評価しようという[[草の根民活|草の根民活論]]が注目されている。[[1985年]]に、[[環境省|当時の環境庁]]が選定した[[名水百選]]、および2008年選定の[[平成の名水百選]]は、そのような現状をふまえ、地域の暮らしにとけ込んだ水資源のうち「地域住民等による主体的かつ持続的な水環境の保全活動が行われているもの」<ref>{{Cite web |url=http://www2.env.go.jp/water/mizu-site/newmeisui/info/kijyun.html |title=環境省選定 平成の名水百選/インフォメーション |archiveurl=http://web.archive.org/web/20110708135024/http://www2.env.go.jp/water/mizu-site/newmeisui/info/kijyun.html |archivedate=2011-07-08 |publisher=環境省 |accessdate=2019-05-09}}</ref>を顕彰する目的で選定が行われ、選定対象の大半は湧水であった。
 
なお、湧水を利用した給水システムを江戸時代に完成し、現在に至るまでその維持活動が活発に行われている地域(名水百選の中では、[[宗祇水]]を代表とする[[岐阜県]][[郡上市]](旧[[八幡町_(岐阜県)|八幡町]])の水利システム、轟水源を利用した轟水道をもつ[[熊本県]][[宇土市]]、[[秋田県]][[美郷町_(秋田県)|美郷町]](旧[[六郷町_(秋田県)|六郷町]])の[[六郷湧水群]]など)。滋賀県高島市針江区には弥生時代から存在しているといわれる、湧水と井戸を融合させた川端(かばた)システムがある。
 
各所の湧水で水の持ち帰りを行えるが、あまり大量の水を持ち帰るのは勧められない。