「ニュートン式望遠鏡」の版間の差分

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とは言え、眼の前には困難な課題が山積みの状態だった<ref name="Anderson" />。凹面鏡やレンズといったものまで、すべて[[自作]]しなければならなかったのである<ref name="Anderson" />。当時は現代と違って、科学用器具のカタログ販売や店舗販売などというものは無かったのである<ref name="Anderson" />。
 
凹面主鏡は[[ピッチ (樹脂)|ピッチ]]盤に[[酸化スズ|酸化錫]]をつけて[[研磨]]研磨することで実現した<ref name="allteresco1981-50"/>。[[1668年]]に第一号機を完成。実際に製作され完成した反射望遠鏡としてはこれが世界初である。それまで誰ひとりとして実現できていなかった「反射望遠鏡」というものを、実際に製作してみせた(現実化してみせた)というところもニュートンの大きな成果である。
 
ニュートン自身の著作『[[光学 (アイザック・ニュートン)|光学]]』によれば、鏡は[[銅]]と[[スズ|錫]]の合金に[[銀]]を少し混ぜた金属鏡であり<ref group="注釈">『天体望遠鏡のすべて'81年版』p.54は「[[黄銅]]に[[ヒ素]]を少し混ぜた合金」とする。</ref>、主鏡直径は2インチ(以降in)=約50.8ミリメートル(以降mm)、厚さ約1/3in(約8.5mm)、焦点距離は6.25in(約158.8mm)<ref name="opticaltheoryforamatourmirror-1"/>。A.ケーニヒ『望遠鏡と測距儀』では口径34mm、焦点距離159mm、倍率38倍となっている<ref group="注釈">『天体望遠鏡のすべて'81年版』p.54も「口径34mm、焦点距離159mm、倍率38倍」とする。</ref>が、この食い違いについて[[吉田正太郎]]は「鏡径2インチ、焦点距離6.25インチではF3.125ですから、当時の技術では[[放物面]]の研磨は不可能にちかい」「よく磨けた部分だけを、直径38mmに絞ったのかもしれません」と推測している<ref name="opticaltheoryforamatourmirror-1"/>。